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1. サブスタンス
エロとグロは文句なし。ラストはちとしつこいかなと思ったが、悪くはない。これがやりたくて作ったんだろうし、よしとしよう。
残るは恐怖。お化け屋敷のような驚かしはなく、特殊メイクで迫ってくる老いと衰えがメイン。だがそれ以上に心を寒からしめるのが、デミ・ムーアの演じる初老の寂しさだ。
美しさと輝きを取り戻したくてサブスタンスという〝麻薬〟に手を染めるという説明だが、真の原因は孤独だろう。
劇中の彼女の生活は無だ。一緒に食事に行く友人も、職を失ったことを愚痴る相手も、心配してくれる知人もいない。現場の関係者、隣人、お掃除のおばちゃんともコミュニケーションはない。
華やかだったころに近づいてきただろう人々はどこに行ってしまったのか。豪華な部屋の中の空虚な毎日。キッチンにある一人用のテーブルも物悲しい。何かに救いを求めたくなる気持ちはよくわかる。
現実の我々のそばにも〝サブスタンス〟はころがっている。ロマンス詐欺や投資の誘惑、陰謀論やフェイクニュースなどなど。心のすきを狙ってくる悪魔はいくらでもいる。
結局、助けてくれるのは世間と友人なのかな。老人よ、スマホを捨てよ町に出よう。アレクサやChatGPTを話し相手にするようになったら、終わりだぞ。
そして帰ったら口直しにゴーストを見よう。しかし、よくこの役を引き受けたな。[映画館(字幕)] 7点(2025-05-28 17:39:23)《新規》《改行有》
2. ザ・ファブル
原作を途中まで読んだ段階で、Amazon primeで視聴。予想外に面白かった。何より評価すべきは、原作を切ったり、つまんだり、くっつけたりして、さらに足りないものを加えた脚本の力。いやあ、素晴らしい。
それも岡田准一という存在があってのとことではあるわけで、これだけアクションをこなして、ジャッカルで大笑いするのは、ほかの役者ではありえない。しかも木村文乃、山本美月の美女二人と代わりばんこにアップになっても、全く見劣りしないルックス。まさに和製トム・クルーズ。
ほかの出演陣もいい味を出していたが、特筆すべきは柳楽優弥。この不気味さは表現のしようがない。「ノーカントリー」の殺し屋に匹敵すると言っても褒めすぎではないだろう。それなのに案外活躍の場がなかったのが少し残念。原作を無視してでも出番を増やしてほしかった。次作は劇場で見るかな。日本映画も捨てたものでない。[インターネット(邦画)] 6点(2021-02-22 11:17:17)《改行有》
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