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プロフィール
コメント数 1246
性別 男性
自己紹介 【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。
【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。
【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。
5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。
また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。

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21.  人狼 JIN-ROH 《ネタバレ》 最初に延々と解説が入るのは面倒くさい。登場人物の台詞も説明口調で聞きづらいところがある。 映像的には昭和30年代頃の雰囲気を出していたようで、見た目としてはとにかく茶色っぽい印象のアニメだった。今の感覚ではイケメンともいえない男が主人公なのも昔くさい。ほかの登場人物もみな基本的に昭和日本人風だが、赤ずきんちゃんだけはなぜかスカートが短めなのが昔らしくない。過激派は紳士的ではないだろうから、扇情的に見えると簡単に暴行されてしまうのではないか。 内容的には、とにかく共感できない人物ばかりで困る。まず過激派連中は何のために戦っているのか全くわからない。これは人間が無意味に戦いたがるという普遍的真理の表われか、あるいは劇中の戦いが無意味なこと自体を表現しているのか。また主人公が狼扱いされるのも意味不明だと思ったが、これは逆に本来何もない男であって、自分が狼とも思っていないのを周囲に言われていただけかも知れない。 最後の決断も、明らかに迷っていながら結局腰砕けに終わってしまうので落胆させられる。その辺の連中を皆殺しにして逃げようとするなら自分が「猟師」になれたわけで、それで結果的に殺されたとしても人として死ねたはずだ。しかし、そもそも主体的に生きようとする意志のない奴だったため、ここで死んでいいのかどうかも自分で決められなかったのではないか。結局は狼のように、群れの掟に従うしかない悲しい生き物だったということらしい。君には失望した。 どうも無理やり人か狼か選ばせるシチュエーションを作ったようで素直に納得しかねるところもあるが、要は題名の「人狼」とは、ファシズムとかコミュニズムその他の全体主義なり集団主義に適合した人間のことなのかという気はした。流されたり乗せられたり取り込まれたりせず、まずはしっかり個を確立しろというメッセージだとすれば、現代にも通じるところのある映画かも知れない…何か大昔の映画でも見せられたような気分でいたが、必ずしもそうでもなかったか。 ちなみにこの映画を見て、狼というのは孤高の英雄には向かない生物だと改めて認識させられた。それよりは、獅子にせよ虎にせよネコ科動物の方が雄々しいキャラクターに向いている(何気にネコ派アピール)。[DVD(邦画)] 5点(2021-05-15 09:13:01)《改行有》

22.  死命 ~刑事のタイムリミット<TVM> 《ネタバレ》 先に原作を読んだがあまりいいとは思わなかった。このドラマもかなり原作準拠のようで、不自然だとかちょっと無理がある感じの設定は大体が原作由来である。ただしTVドラマ化に当たって、見てわかりやすいよう予告を入れたり言葉を足したりの工夫をしており、またラストに少し救われる場面も加えている。有名なクラシックの曲が使われていたのは別にいいとも思わなかったが、これは亡き妻のためのテーマということだったか。 登場人物には共感しにくいところがあるが、主人公に関しては仕事自体が妻への献身だったという事情、及び最終的に死への恐れを解消できた理由はわからなくはない。犯人の方は人格的に理解不能だが、主人公が死を恐れなくなった理由がそのまま犯人に死を恐れさせたということではあるらしい。過去を切り捨てようとしても結局いわば最後の審判があるということで、自分のこととして考えてもこれは実際に不安要因かも知れないと思った。一瞬ホラーのようで怖い場面もある。 犯人もそれなりの事情があったわけなので、嘘まで言って恐れさせる必要はあったのかとは思うが、しかし社会に一定数いると思われる「死ぬことさえ恐れていない人間」を強いて恐れさせることが本当の罰だという主張かも知れない。地獄が実在するとはいえないが、パノラマ視現象というのは実際あると言われているので、このドラマがオカルトに依存しているわけではない。 登場人物に関してはそれほど違和感がない。若い刑事はコミカル寄りでこの役者らしいいい味を出している。また主人公の娘については、ダンサー志望の印象が少し弱まっているのが残念なのと、目が大きいので両親には似ていなかったが、父親に対しては反発するだけでなく、ちゃんと親子であろうとしていることが表現されていた。原作のディズニーランドはみなとみらいの観覧車になっていたが、この場面での娘の様子には和まされる。終盤でもこの娘との関係で少し泣かされるところがあり、視聴者の目からはこの人が一番いい役に見えた。[インターネット(邦画)] 6点(2021-03-27 11:34:08)《改行有》

23.  シライサン 《ネタバレ》 小説版は読んでいない。 まず目に関して、失明してもその場では死なず、例えばバケモノだけが見える状態でずっと生きていかねばならなくなって絶望する、という話だったら怖いと思うが、今回はそういう趣向ではなかったらしい。また「〇〇」という言葉を20歳まで憶えていると死ぬ、という都市伝説のように、記憶が自分の意思で制御できないことは恐ろしさにつながるが、この映画ではその点は強調されず、呪いの開始時点を示すにとどまっている。 主人公が考案した対抗手段は独創的なようでもあるが、自分としては既に2011年の別の邦画ホラーで見たことがあり、正直またこれかと思わされただけだった。ただしその映画が、あからさまに観客を巻き込もうとする作りで悪意まで感じられたのに対し、この映画は遠慮気味でかえって意図が不明瞭になっている。エンドクレジットの「脚本…」には気づかない観客がほとんどではないか。 どうもホラーとして徹底せず、あえて怖さを削いでいるような微妙な感覚の映画だったが、ドラマの面では最後まで主人公男女が他人行儀だったのは悪くないと思った。特に男が善良そうで嫌味がないので、せっかく一度はつながったのに切れてしまった、という切ない心情を素直に受け取れなくもなかった。 その他雑記: ○真面目なホラーなら、わざとらしく声を作った小噺など披露しなくていい(怪談師志望か)。何でみんな話し方を真似するのか。 ○黒目がちなバケモノの顔は古代メソポタミアの男女像を思わせる。じっと見ることにどれだけの意味を込めてあるのかわからなかったが、とりあえず観客側も「映画一本分くらい」は気を散らさずにちゃんと見ていろ(エンドロールも)とは言われていたらしい。ちなみに複数のうち1人でも見ていればいいのなら便所には行ける。 ○主人公が読んでいた「民間伝承における死生観」という本のページをよく見ると、「死者の出た家で猫を飼っていた場合…」という同じ文章がなぜか二か所に書いてあるのは不気味だ。気づいてしまうと呪われる。 ○劇中時期が3/11の前後だったことに意味はあるか。あったとしても失敗している。 ○キャストに関して、主演女優は地味に見えるが印象は悪くない。江野沢愛美という人はモデルが本業だろうが今回は全体像でなく顔で見せている。また「地獄少女」(2019)にも出ていた仁村紗和という女優が個性的美女で目を引かれた。谷村美月さんは最後まで生き残る役だった。[インターネット(邦画)] 5点(2020-10-17 08:22:29)《改行有》

24.  呪霊 THE MOVIE 《ネタバレ》 知っている人にはお馴染みの張江肇・鈴木ワタル両氏製作の低予算ホラーだが、これは割と早い時期のものということになるか。もとはビデオシリーズだったものの劇場版とのことで、短編3つのオムニバスになっている。 以下【 】内は話数、[ ]内は点数。 【Episode 1】約20分。意味不明だったが考えたくもない。主演の市川由衣という人は、この頃「呪怨」(2002)と「呪怨2」(2003)に「千春」役で出ているが、同時期にこんな便乗企画(名前が)のようなものにも出ていたということだ。[1] 【Episode 2】約16分。語る気にならない。下ネタが多い。「LUCKY LEGS」(ラッキー・レッグス)という美脚アイドルグループのメンバー6人が出ているが、当時どの程度の存在感があったか覚えていない。美脚というのは要は細いという意味か。[0.5] 【Episode 3】約30分。小学生の主人公とその仲間3人の話。少年時代の記憶を切り取ったようなノスタルジックな雰囲気で、スタンド・バイ・ミーとの関係でいえば“死体探し”ならぬ“幽霊探し”ということになるが、その上で悔いと思いを後に残す作りになっている。台詞や演技はわざとらしい気もするが、いかにも小学生男子の会話のようではあり、「もう言うな」「ごめん」というやり取りなどは悪くなかった。やはり下ネタが出るが、思春期に入りかけの男子連中の関心事なので違和感はない。 テーマとしては“死んだらどうなる”ということで、「丹波哲郎の大霊界」とは対極の認識が提示されている。要はデスノートでいう「無だ」ということだが、立花隆の「臨死体験」というのもあるので、恐れることはないとこの少年には言ってやりたい。[5] 元のシリーズがどんなものだったか知らないが、1と2を見ればこの程度のレベルだったとは知れる。しかし第3話は劇場版らしく時間も長く、結構心に残る出来だったため全否定する気にはならなかった。[DVD(邦画)] 2点(2020-07-25 08:25:39)《改行有》

25.  魚介類 山岡マイコ 《ネタバレ》 2011年といえば、震災で多くの人命が失われた上に原発災害の恐怖に苛まれた年だったと記憶しているが、そういう時期にこういうふざけた映画を公開するのは不謹慎というしかない。ただし人というのは常に娯楽を求めるものであるから自粛していればいいともいえない。 映画の冒頭では、ナレーションと背景音だけで延々と聞かせる部分が長いので早く始めろと言いたくなるが、ここではあれだけの惨事をもう忘れかけたような世間への皮肉を語っていたようでもあり、また巨大生物の足音のようなものが響くのを聞けば、これはもしかすると「ゴジラ」(1954)で鳴らされた警鐘をここで再現してみせるつもりかとも思わされる。続く場面でも、主人公の「魚介類」がいつか哺乳類になりそうな台詞があり、「海棲爬虫類から陸上獣類に進化しようとする中間型の生物」のような正体が明らかにされるのかと期待させられた。 しかし結局その期待が実現したようでもなく終わってしまった。だから何だというのか。わかろうとする気にならない。 ほか全体的には、女子高生の格好をした出世魚という発想自体は悪くないので、もっと普通に面白くすればよかっただろうが何を面白がればいいのか全くわからない。役者連中のフリとかセリフとか顔つきが極端で、舞台劇を接写しているようなのが度を越して不快である。 これで一応はコメディらしいが、こういうことを言えば笑うはずだ、という共通認識が存在した昔の(田舎の)狭い社会でしか通用しないギャグのようなものを並べ立てても白々しいばかりである。だいたい「ゲゾラ」というのは一体何のことだ…個人的には知らなくはないが世間の常識とは全く思えないことを得意気にひけらかすオヤジ感覚は恥ずかしい。かろうじて椅子を食うというのは面白くもなくもなかったが、こういう陳腐な民族描写もそのうちヘイトと糾弾されるようになるのではないか。 ちなみにエンディングテーマの歌唱は心を打つものがあったが映画の中身とは関係ない。 キャストに関して、魚役(第1形態)の佐武宇綺という人は、少し前に「Re:Play-Girls リプレイガールズ」(2010)でわりとマシな役をやっていたのを見たが、今回さらにマシな役だったかどうかは何ともいえない。実質主演の高見こころという人も、これまで何度か見たことがあって次第に好きになって来た。今も多方面で活躍中らしいがもっと目立ってもらいたい。[DVD(邦画)] 2点(2020-07-18 08:58:26)《改行有》

26.  地獄少女 《ネタバレ》 マンガもアニメもドラマも見ていない。この映画で見た限り、「地獄少女」役がこの人なら少女である必然性もなく、制服姿も不要なので和装の超絶美女で通せばいいだろうと思った。 もっと殺伐とした話かと思っていたらそうでもなく、前半の物語では復讐の連鎖があっさり止まり(ただし事故物件が生じた)、後半では手前勝手な理屈で世界を破壊しようと企んだ奴が一人で滅んだのはいい結末だ。意外に人道的な映画という印象だった。 基本設定はよくわからないが、恨む相手に対面して直接殺害できるならそうすればいいだけなので、一般人が手を出せない相手(拘置所にいるなど)に復讐してくれる仕事人のようなもの、というのが地獄少女本来の役目らしい。ただし必殺シリーズとは違い、「人を呪わば穴二つ」の原則で厳しい歯止めをかけていると取れる(本人が直接殺してもどうせ地獄に堕ちる)。 地獄少女の立場としては、依頼されれば実行するのが基本のようではあるが、実行時に本音を吐露する場面もあり、また場合によっては再考を促すこともあったらしい。口上を聞けばこの世の悪を裁くのが本来の目的のようでもあり、そこに近づけるようその都度いろいろ配慮しているということではなかったか。非情なようでも決して無情ではないように見えた。 ところで主人公少女の末路について、結論的にいえば地獄に堕ちなくて済むと思われる。それは主人公が恨みを晴らすのでなく、自ら地獄に堕ちる覚悟で親友の生命を救おうとしただけだからである。それでは依頼の条件が満たされないので契約も成立せず、処罰はフリーライターに代行させる形にしたのではないか。ラストの場面でも、地獄少女(とカラス)が空から2人を見守っていたように見えなくはない。 この監督だからといって救いのない結末とは限らない??わけだが、何より観客側としても、この主人公が地獄に堕ちては絶対困る、という気持ちで考えることが大事だ。そのように見れば悪くない映画であって、エンディングの雰囲気も余韻を残した(縦書きと曲が古風でいい感じ)。 キャストとしては、玉城ティナさんが人間離れした恐怖の最強美女になっているのは見ればわかるとして、実質主演である森七菜(もりななな?)という人も、天然小動物系少女をベースにしながらいろいろ個性的な顔を見せている。しょうもない邦画ホラーではあるが、新進女優にとってはなかなかいい出演作になったのではないか。[インターネット(邦画)] 6点(2020-07-04 09:59:36)《改行有》

27.  新・御宿かわせみ<TVM> 《ネタバレ》 平岩弓枝の時代小説シリーズを原作にして1980~83年に放送されたNHKのTVドラマ「御宿かわせみ」の続編で、旧作から30年後の製作になる。このドラマも同じ著者が2007年から発表している同名シリーズが原作で、その原作自体はこの後も続いているがドラマの続きは実現しておらず、現時点ではこの単発ドラマで終わっている。旧作は幕末だったが今回は明治5年とのことで、名前が東京になって建物や風俗は欧風化してきているが実はほとんど江戸のまま、という微妙な時代を映像化している。 もとのドラマはほとんど見たことがなく、宿屋を舞台にした人間模様という程度にしか思っていなかったが、実際は毎回何らかの事件が起こって解決して終わる短編シリーズのようなものだったらしく、このドラマもその作りを踏襲していたようである。もとからそうなのだろうが少し古風でわかりやすい時代劇を目指したようで、「あら茶柱が」には笑ってしまったが「下郎」というのは好きだ(3回も言っていた)。 登場人物の多くは旧作から引き継いでいるが、今回は主要人物の息子・娘に当たる若い世代がドラマを動かす形になっている。前時代から生き延びてきた極悪人を縛につかせるため奮闘し(叩き斬ればよかったが時代が明治)、同時に登場人物がこれまで引きずってきたものにも片をつけ、それぞれが新しい時代に向き合う覚悟をした物語ということらしい。 ちなみに若い世代に関しては、青春ものらしく男2人女1人の緩い三角関係(時かけパターン)ができていたように見える。実際は母親の違う兄妹が入っているので三角関係にはならないが、ラストでじゃれ合っていた姿には和まされた。また主人公の娘にとっては、今回は通りすがりの青年にちょっと心惹かれたエピソードという意味合いがあったらしい。 キャストに関しては、物故者を除き以前の役者がほとんどそのままなので往年のファンには嬉しいだろうが、年齢も一斉に+30になっており(60代中心)、その分若い世代を新鮮に見せる効果を出している。若手も名のある役者だが、その中で前田希美という人はちょっと異色な感じで、これは以前からNHKの番組に出ていたことの流れかも知れない。周囲がベテランぞろいの中で、時代劇の少し改まった物言いや立ち居振る舞いは大変だったのではと思うが、主人公の娘にふさわしく可憐でいじらしい表情は見られた。また結城美栄子という人も久しぶりに見た気がする。[DVD(邦画)] 6点(2020-01-11 00:20:23)《改行有》

28.  シムソンズ 《ネタバレ》 「本当にあった最高の青春ストーリー」と書いてあるが、かなりウソくさい映画である。チームのメンバーにはそれぞれモデルになった実在の人物がいるとのことだが、いくら何でも本物の選手がこんなバカだったはずはない、とか思ってしまうと劇中の人物像が素直に受け入れられなくなる。また実際にオリンピックに出たチームだと思うからこそ大会で勝ち上がる展開が正当化されるものの、実際見ていると、こんないい加減な急造チーム(大会まで何カ月だったのか?)に負かされる対戦相手が可哀想になる。全体的に実話から補強されていながらも、その実話(現実)との間の違和感が足を引っ張る感じの映画になっている。 しかしそういう点を完全度外視すれば普通に楽しく普通に感動的なドラマである。当初の「楽しんでやれ、そして勝て」という方針は明快だったが、どうやら本当に最後までその通りにしようとしていたらしい。公開当時は「ウォーターボーイズ」(2001)や「スウィングガールズ」(2004)と比較されることも多かったようだが、この映画は最後に盛り上げるだけで終わりでなく、未来につながる形に作ってあるので物語としてまともといえる。あえて勝利者が賞賛されるラストにしなかったのも悪くない。 チームの4人がそれぞれ美形または可愛いのは出来すぎのようでもあるが、今年のオリンピック日本代表がまた別種のかわいさで評判になっていたこともあり、この点はそれほど非現実的ともいえない。キャストの中で個人的には、以前に「妖怪大戦争」(2005)を見た関係で高橋真唯(当時)という人に目を引かれてしまう(それほど可愛くもないが嫌いでない)。ちなみに決勝の対戦相手は、女優の派谷恵美さん以外は本物の選手だったとのことである。 余談として、この映画が撮影されたのは2005年の11~12月、公開は2006年2月18日だが、映画制作に協力した常呂町は公開直後の2006年3月5日に周辺3市町と合併して新・北見市の一部になり、この映画が町として最後の大きなプロジェクトだったとのことである。映画で披露された北海道方言は「…べ」「したっけ」程度だったようだが、今年の流行語大賞になった「そだねー」も当時から言っている人はいたかも知れない。[DVD(邦画)] 5点(2019-07-27 12:59:25)《改行有》

29.  四月の永い夢 《ネタバレ》 まず主演女優は好きだ。そうでなければ絶対見なかった。それ以外の誘因は全くない。2017年モスクワ国際映画祭で受賞したそうだがそういうことにも関心がない。朝倉あきさん好きだーーーとひたすら思いながら見ていた。 撮影場所は主に東京都国立市らしいが、町田市(制作会社の所在地)の方でも協力していたようなので注目されないと気の毒だ。また終盤で出かけた元彼氏の実家は富山県下新川郡朝日町と特定されていたが、主人公が降りた富山地方鉄道本線の内山駅は隣の黒部市にある。各方面の協力により製作されたようだが、それほどご当地映画っぽいところは見えなかった。 監督はもともと詩人だそうで、映画というのは小説というより詩に似ているという話(ネット上のインタビュー記事)はなるほどと思った。自分としては散文を読むようにしか映画を見られないわけだが、この物語に関してはだいたいのところはわからなくもなかった。ただ自分の話でないのでそのまま同調できないところはある。 少し引っかかったのは元彼氏の母親が“人生とは何かを獲得していくことではなく…”と語ったところである。この言葉は、すでに失った領域が広がってしまった人間にはぐさっと刺さるものがあるわけだが、母親が自分のこととして言うのはいいとして、まだ若い主人公に対して“獲得することではない”と言い切るのは言い過ぎだ。さまざまな方面や局面で獲得したり失陥したりしながらたえず自分を更新していく過程が人生だ、といった感じになるはずで、少なくともこの主人公に関しては、これから新しい局面で獲得していくものがあるはずである。 そのほか全体的には、控え目に見える主人公のおかけで優しく穏やかに物語が流れていく印象だった。踊るように歩いていて持ち物が少しひっかかって逸らした様子が楽しげに見える。監督によると男にとっては面倒くさい女性ということらしいが、金を払いたがるとかキャンセルを気にするとかは潔癖という意味では嫌いでない。それよりかなり前方に心理的バリケードを張っている場合があるとか、何かあると引っ込んでしまって接点が失われるタイプは困ってしまう。「一人で帰ってもいいですか」のところはやっちゃった感が出ていたが、ラストの一瞬の笑顔には和まされた。[DVD(邦画)] 6点(2019-06-14 19:51:37)《改行有》

30.  少女ピカレスク 《ネタバレ》 まず前半ではウェブ配信と自撮り映像を多用して、地下アイドル3人の日常に「ちーちゃん」なるものが忍び寄る過程を見せられる。ここまではホラー風味が強く結構面白いと思っていたが、しかし後半ではその「ちーちゃん」が前面に出て来て種明かしを始めるのでサスペンス風味は失われる。あとは残虐行為が中心になるがおふざけ感が非常に強く、そういうものの愛好者がどれだけ面白がるかはわからない。 また並行して、精神状態に問題が生じていた主人公(題名によれば少女)の「嫉妬、憎悪、憧れ」が異常な形で噴出し、これを通じて人の真実の一側面が表現される映画と取れなくはない。しかしリアリティ皆無の茶番じみた展開で制作側の本気度が疑われ、こんなものを誰が真面目に見るのかとしか思えない。自分としては馬鹿らしいのでもう勝手にしろということで投げた。 エンディングのPV(劇中で撮影したのがこれか)では地下アイドルの光と影、表と裏といった感じのものも見せられたが、個人的にはろくでもないものを見てしまったという思いだけが残った。こういう作風の監督なのか。 登場人物のアイドルに関しては、見た目は年齢不詳で中高生のようだが演者はみな成人である。主演の椎名ひかりという人は実際に極端にユニークな人物らしく、これはもう本当にこういう人なのだろうと思っておく。 また「日菜子」役の長澤茉里奈という人は童顔で中学生のようでもあるが、天使と呼ぶなと言っていたあたりが実情を示しているものか。これまで見た範囲では「咲-Saki-」(2017)で鶴賀学園の初心者役をやっていたが今回かなり印象が違っており、この映画の方が地の状態に近いのかも知れない。もう一人、「亜依」役の神門実里という人は大写しにすると味のある顔で、たれ目気味なのは愛嬌がある。 また人気モデル役で出ている武田玲奈さんは、途中で写真だけ見えていたが本人の出番はラスト12分程度のところまで延々と待たされる。友情出演とのことで、この映画としては大御所のような扱いで貫禄も見えていたが、演者の実年齢ではこの人が一番下である。自分としては何でこの人がこんなバカ映画でウソ泣きまでして真面目に演技しているのかという気分だったが、しかし見えないよりは見えた方がいいのでこの人だけでも点数が若干上がる。[インターネット(邦画)] 3点(2019-06-01 10:25:15)《改行有》

31.  しまこと小豆島 《ネタバレ》 香川県の銀行に勤務しながら映画を撮っている香西志帆監督のショートムービーである。香川県の小豆島のPR映画のようなもので、現地の青年会議所が中心になって製作されたものらしい。「岬の分教場」「エンジェルロード」といった島内の名所が映るほか、劇中に出る写真は小豆島町観光協議会主催の「小豆島の宝 魅力の景観24選」のフォトコンテストの入賞作を使っている。 物語としては、母親を亡くして父親と2人だけになった娘(高校生?)が父親の再婚相手と心を通じていく話である。再婚相手が好人物であることは娘本人が最初から認めており、結末がどうなるかを心配するようなものでは全くない。 主人公が心を開くにあたって大きな影響を及ぼしたのが小豆島の自然環境だったという話だろうが、島にいると境界線がなくなる、という説明は感覚的によくわからない。なくなるというよりすぐそこに境界線があるだけではないかと思ったが、そのことよりもどちらかというと、日に2回つながるという陸繋島(弁天島、その先に中余島・小余島・大余島)が象徴しているものの方がわかりやすいと思った。 主演の吉田まどかという人は東宝芸能の所属で、あまり派手に売り出してもいないようだが、少しずついろいろな映画やドラマに出ているらしい。この映画では拗ねたような表情がいじらしく、少し大きく感情を出す場面では泣かされるところもある。時間が短いのに加えて主人公の印象もあって、愛らしい小編というイメージの作品ができていた。 ちなみに主人公の父親が脚本家で、その再婚相手が女優という設定は必然性不明だが珍しい。「銀行員 竹井薫の旅情事件簿」というドラマの主演をしていたようだが、例えばサスペンスドラマの女王のように言われて日本で広く親しまれている女優という設定だったものか。「銀行員」というのは監督がそうだからという程度のことと思われる。[DVD(邦画)] 6点(2019-05-11 11:16:19)《改行有》

32.  死にぞこないの青 《ネタバレ》 まず前半で重要なのは、理不尽な仕打ちにはしっかり対抗する構えを見せないと、相手がどこまでもつけ込んで来る恐れがあるということである。主人公はもともとコミュニケーション能力が不足だったのか、三度続けて適切な対応を怠ったことで集中攻撃されたようだが、しかしその後は焼却炉での反撃で迫害側の一部に打撃を与え、同時に教員の弱味も衝いた形になっていた。これを一定の勝利と捉えて、あとは川原で青いのが言ったことを心にしっかり持てばそれでもよかったと思われる。 しかし後半に入ってからは不満が多くなる。原作がどうなっているのか一応読んだところ(年少者向けなので読みやすい)、原作の筋立てを比較的忠実に追いながらも巧妙にアレンジを加えていたようだが、その変えた部分が不満の原因だったようである。 まず映画では、教員の家族関係の話を加えることで、教員もまた救われるべき者として位置づけていたらしい。しかしそのように同情を引く扱いにされてしまうと、そもそも教員たるものが児童を監禁し暴行を加えた上に殺そうとまでしておいて、本当は怖かったなどと泣きを入れれば許されるのか、という怒りがかえって誘発される(お前が死んで妹を泣かせろ)。 また映画では、主人公と教員が対等な立場で和解したかのような演出になっており、これで父親の言った“話せばわかる”式の綺麗事がそのまま通った形になっているのが気に食わない。もし相手が単純に他人を虐げたい性癖の者であったりすれば和解しようなど有害無益であり、ここは実力で対抗したからこそ要求が可能になったというように、あくまでパワーバランス的な解釈でなければ納得できない。愚直に理解を求めていれば願いが天に通じるとでもいいたいようなのは戦前の発想か。 そのように、いわば“製作側の良心”のような改変を加えたことで、かえって自分としては毛嫌いするタイプの映画になってしまっていた。ちなみに主人公の姉を死なせたのはかわいそうだ。 なお出演者では谷村美月嬢が青い顔で迫力を出しているが、背景色との調和に配慮されていたようで特に違和感もなく、最後には清潔感のある姿もちゃんと見せていた。また子役では三吉彩花という人が出ていて、明らかに美少女だがかなりの変顔をしている場面があったりする。ほか知っている範囲では近藤真彩という人の顔も見えたが、広瀬アリスは誰がそうなのかわからなかった(目立っていたはずだが)。[DVD(邦画)] 6点(2019-01-12 18:59:13)《改行有》

33.  CMタイム 《ネタバレ》 本仮屋ユイカ嬢が目当ての機能性映画として見たが、機能性成分があまり濃くないので満足ということにはならない。しかし姿全体が可憐で清涼感があるので、見ているだけで解毒効果はある気がする。 話としては広告代理店のお仕事映画のようでもあるが、クリエーターの心意気のようなものも入っていたようである。雇われ監督というのはご苦労様なことで、自分としては「カメラを止めるな!」(2017)を思い出したが、題名からすれば「ラヂオの時間」(1997)の方に近いのかも知れない(見たことがない)。 そのほか注意を引いたのは島根県の人口が少ないことである。劇中では731,531人(なぜか2007.11.1推計人口)と言っていたが直近の数字は679,444人(2018.11.1推計人口)で、東京都の特別区1個分程度しかない。人がいなくて寂しそうだが、それでも鳥取県の560,413人(同前)よりは多い。[DVD(邦画)] 3点(2018-12-04 18:56:24)《改行有》

34.  死者の学園祭 《ネタバレ》 原作は読んでいない。ミステリー・青春・学園物といった想定で見たが結果的には残念な映画だったようで、題名だけでも結構イメージが広がる割には名前負けしている。公開時には「仮面学園」(主演・藤原竜也)という映画と同時上映だったとのことで、全体サイズの制約はあったかも知れないがそれで大目に見る気にもならない。 まず若い役者が多いのはいいとして、最初から素人が出ていたりするのはいかにも安手のドラマである。また特に気になったのは各場面の間がつながらず、必要なピースが抜けたように見える箇所があることで、そのため登場人物の考えや思いの変化が伝わらずに意味不明なところも多い。劇中劇には少し期待していたが、主演2人がいなくなった間をコントでつなぐとか、主人公の個人的発言を台詞めかして言っていたのはその場の観客には支離滅裂でしかなく、これで最後までやり通したといえるのか大変疑問である。たとえアドリブでも演劇として筋が通った内容になっていれば感動的だったろうが、そこまで作り込もうとしたわけでもないらしい。その一方でラストの場面の印象が妙に強く、要はこれを見せたかったわけかと呆れた。 キャストに関しては、制服姿の主人公は清楚で可愛らしいと思ったが、特に自転車の場面など色気づいたところが丸出しでかえって引いた。またなぜか原作者でもない作家が出ており、確かに昔は役者をしたことがあると聞いたがこれを見る限り場違いでしかない。というかこの顔を見て笑えということか。劇中のほとんどの人物や事物が嫌悪を催す方へ作用している。 ちなみに柳田真弓役の坂本三佳という人は嫌いでないので今後の活躍を期待する。[DVD(邦画)] 2点(2018-11-13 22:29:05)《改行有》

35.  ジェーン・ドウの解剖 《ネタバレ》 大変申し訳ないがホラーとしてはあまり怖いと思わなかった。最初のドッキリには呆れたが、本番になっても型どおりの怖がらせだけでそれほど刺激的でもなく、わざと怖くないように作ったのかという気もした。プロットとしてもよくある話のように思ったが、根本原因だけは少し意表をついていた。アメリカ人なら誰でも知っている事件だろうが邦画ホラーでは出て来ようがない発想である。 この映画の見どころは、何といっても題名の死体である。最初は土中にゆで卵が埋まっていたような印象で、その白い身体を男連中が勝手にいじくり回して滑らかな肌を切り開くというのが痛々しい。最初は単なるsleeping beautyだったが、目を開けてみると思わず惚れてしまいそうな微笑の美女になり、次に口を開けたところは驚いたような顔だったが、解剖が始まってみると悲しげな顔にも見えて、自分の身体にこんなことをされるのは誠に遺憾という表情のようでもある。基本的には被害者顔に見えたのが愛おしく思われたが、最後になると気高くも見える顔になっていたのがまた美しい。一応見終わってからも、また彼女に会いたくなったというのはもう呪われている。 死体以外では「スタンリー」というのがなかなか愛嬌のある奴だったが残念なことだった。[インターネット(字幕)] 6点(2018-11-09 19:41:44)《改行有》

36.  ジョゼと虎と魚たち(2003) 《ネタバレ》 基本は恋愛映画のようだが、ひと通り見てああそうですかで終わってしまい、深入りする気になるわけでもなく引き込まれもしなかった。あらかじめ感情移入の種なり解釈の柱になるものを持っていないと上っ面で終わってしまうということかも知れない。自分としてはただ第三者的に眺めるだけの映画だったが、一つだけ思ったのは、自分の所業を悔いることと、相手がどう思っていたかは別次元の問題という状況はわからなくもないということだった。 なお妖婆のようなヒロインの話し方には最後まで馴染めなかった。また男が最後によりを戻した元彼女はどこがいいのか全くわからず(驚くほど可愛くない)、これは男がとりあえずの間に合わせとして使っただけだろうという印象だった。 ほか登場人物がほとんど関西弁で、「西寝屋川警察署」(架空)という言葉も映像に出ていたので北河内という設定かと思うが、そういうディープな?大阪に沈んだヒロインの境遇と、地方から出て来た男のギャップを出そうとしたようでいながら実際そうでもなく、この場所設定の意義があまり感じられないのは少し変に思った。ヒロインの住居のある一角も、いたいけな(したたかな?)少女2人とエロオヤジ1人の存在感しかなく、乾いた空き家が建ち並んでいるだけに見える。 ちなみに撮影地は首都圏のようで、海の場面はどうせ千葉県だろうと思っていたらその通りだったらしい。制作上の事情はあるのだろうがこういうところは結構興醒めで、かえって初めから東京の話にしてしまっても支障なかったのではと思う。[DVD(邦画)] 5点(2018-09-24 08:49:56)《改行有》

37.  呪怨 黒い少女 《ネタバレ》 [2018/9/11修正] このシリーズ必須の家にまつわる呪いは出て来ないようだが、その呪われた家ができるまでの話だと思われる。 登場人物としては少女の叔母のすらりとした姿が印象に残る。当初は繊細そうで脆弱なようにも見えたが、その後に覚悟を決めてからの表情は少し差が出ていたようである。階段の手前でこの人物の足元を映していたのは境界線のようなものの存在を暗示していたということか。そのほか富士の見える屋上風景や、その後に母子が落下する際に、高架の道路を普通に車が走っているのと対比されていたのも印象深い。 ちなみに少女の叔母が驚愕の表情を見せた直後に、のほほんとした看護師の顔を大写しにしたところは笑った。 物語としては少女~母親~叔母が本筋で、そこに看護師/隣部屋のバカ/少女の父親のエピソードが付随する形に見えるが、その関係がよくわからないのは困る。特になぜか看護師が危険な人物だと匂わせる場面があり、これは何か裏があるのではという気にさせられる(例:初めから水子の霊がついていたなど)。また父親のエピソードは枝葉のようでもあるが、実はこの男にも隠れた問題があったと考えられなくもない(例:初めから水子の霊がついていたなど)。そもそも「黒い少女」とは何なのかを突っ込んで考えれば意外な真相が見えて来そうでもあり、また本筋部分でも実は母親と叔母の思い込みがとんでもなく間違っていたということもありえなくはないが、どうも深読みを強いられているようで面倒くさい。 制作側の思惑はともかく見る側としての問題は、この手の映画は真面目に考えても解答が得られる保証がなく、単に時間の無駄になる恐れがあることである。ここに書くのは筋違いかも知れないが、現代ホラーにつきものの理不尽さや不条理というのと、ストーリーとしての整合性不足というのは話が違うので、きちんと辻褄の合った話にするのは最低限のことである。そういう面で観客が制作側に全幅の信頼を置き、安心して見られる映画にしてもらいたいものだが、まあそういうことをこのシリーズに期待する方が間違いか。それにしても今回は、スルーしかねる程度に思わせぶりにしておいて、やはりわけがわからないという中途半端な感覚の映画だった。 なお劇中の少女役は松本花奈(まつもとはな)という人で、芸歴が長いようだが昔からこういう変な役をやっていたらしい。一見美少女のようで実は微妙な顔で不気味さを出しているが、現在は普通に美形に見えるので問題ない。役者だけでなく映画も撮ったりしている多才な人である。 ちなみに最近(2018年)になってこの人のヘソがネット上で話題になっていたようだが、その元になったのはこの映画でのヘソ出し場面である。そこはただ寝ているだけだが、ほかに目だけの演技というのもあったようである。[DVD(邦画)] 5点(2018-09-11 22:51:37)《改行有》

38.  呪怨 白い老女 《ネタバレ》 [2018/9/11修正、記載量削減] オープニングとエピソード構成は基本的に旧作を踏襲しているが、終盤で一気に全部を解説してみせた上で、全編で最も心に訴える場面を最後に置いていたのはこのシリーズとしては特異に見える。 一方で性的虐待と惨殺の場面に子役が直接関わっていたのは見ていてつらいものがあり、これで大幅に減点したくなったというのが正直なところだが、ラストで何とか挽回した感じにはなっていた。 なお本質的な問題ではないが、主人公の女子は高校生には全く見えない。 [2018/9/11追記] 久しぶりに見たが、小児性犯罪に対する個人的な(社会的にも)拒否感がさらに増しているため、この機会に点数をさらに落としておく。 なおこの映画最大のイベントは終盤の一家惨殺だろうが、単に試験に合格できない男が自暴自棄になっただけのようで現世的な理由が明瞭すぎる。性的虐待に関しても、この男なら呪いがあろうがなかろうがやりかねない雰囲気になってしまっており、このシリーズの特徴である理不尽さが不足している。そういう意味でも番外編の印象が強い映画になっている。[DVD(邦画)] 3点(2018-09-11 22:51:34)《改行有》

39.  人狼ゲーム インフェルノ 《ネタバレ》 連続TVドラマに続く劇場版だが、ドラマ版を見てからの間に早くも忘れてしまい、武田玲奈さんと上野優華さん以外は誰が誰だかわからなくなっている。恒例の自己紹介もないためわかりにくいが、少しずつおさらいをするので一応思い出す。 話としては前回の続きだが、やはり高校の同じクラスから欠員補充したため学校から持ち込まれた対立関係ばかりが目立ち、純粋な生き残りゲームとしての性格は薄れているように見える。しかし逆にその学校からの対立を軸にして、人狼ゲームの場で展開する愛憎ドラマと思うこともできなくはなく、結果として、ミステリー調だったTV版よりも人間ドラマとしての充実感は出ていたかも知れない。 主人公は真面目な人なので今回また誰も死なない方法を提案し、一度は成功したようだがあとには続かず、結局主人公の学級委員長的正義は通用しない世界になっている。半端な友情を切り捨ててからもあくまで正しさを志向していたようだが、あまりに理不尽に正義を否定された腹いせからか「私情」を目の敵にし始めたようにも見える。最後の判断など別にそうでなくてもよかったはずで、ここはどうやら私情絶対主義へのダメージを優先したらしい。映画のキャッチコピーは「勝者こそ正義。」なので結論としてはそうなのだろうが、しかし自分の立場としては、“カワイイは正義”と同レベルで武田玲奈さんは正義と思って主人公の行動を支持していたので(私情だが)、もしそういう人物が劇中にいたら主人公はどうなっていたかということは思った。 ほか警察側のドラマはほとんど進展しておらず、一方で以前使った施設に警察が入ったことで、かつて古畑星夏さんが上って行った階段も(「ラヴァーズ」ラスト)もう使えないことになってしまった。今後どうするかは原作者を含めて検討しているのだろうが、続けるのなら運営側の男が無惨に滅びるタイプの結末を用意しておいてもらわないと納得できない(「何人殺してきたと思ってんの!」が本来の正義)。 なおキャストとしては今回も最初から最後まで武田玲奈さんが見どころで、また上野優華さんも相変わらずの役どころだったが、小倉優香・都丸紗也華の両人も別映画で見ていたことに今回は気付いた(千里山女子の部長/イースターバニー)。どうもこの手の映画ばかり見ていると覚える若手女子の数が増えて来る。皆さん悲鳴がリアルだった。[DVD(邦画)] 6点(2018-08-19 10:06:50)《改行有》

40.  女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。 後編:出る! 《ネタバレ》 前編に続けて気楽に見た(DVDが1枚なわけだが)。 今回も主人公は相変わらずだが、本職がドラマーの人が何でこんな映画にキャスティングされているのかという疑問がますます膨らんでいく。オバサン(ババアとも言われていた)にしても自分などよりはるかに若いわけだが、劇中中学生がダンスに馴染んでいることへの感慨を述べていたあたりは自分としても同感で、こういう点は当時20代後半の人々でも世代ギャップを感じているということか(劇中人物は26、脚本家は25、ちなみに演者は29)。生徒も一通り紹介が終わっているので馴染みが出て来て、一応みなさん個性的なので顔もだいたい憶える。 今回は前編の導入部を受けて、これまで少しずつ名前を出して来ていた文化祭への動きが加速する。便所アーティストが発案したライブペインティングを軸にして雑多な登場人物が一つの流れにまとまり、その中で、中学時代の記憶に縛られた主人公が中学生のおかげで解放されるというドラマが展開する(それほど感動したわけでもない)。今回も結構笑う場面が多く、特に便所アートを毀損した犯人が隠れていたのは爆笑した。またその首謀者が次第に形勢不利になり、孤立無援で追い詰められて最後は開き直っていたのは柔軟でしたたかで微妙に感心した。 そのほか前編でも最後に一つ出ていたが、別室で撮ったスピンオフのような小エピソードが入っていたのは結構好きだ。冒頭のパンの話は、時間の流れが本編と全く違う世界で何が始まったのかと思わされる。3秒ルールというのは当然知っているだろうから、それをこの場で適用するかどうか判断する即応力が問われているのだと思われる。また中盤の原宿訪問練習のエピソードも、ラストの一言に失笑を催すので嫌いでない。[DVD(邦画)] 6点(2018-07-20 19:59:14)《改行有》

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