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コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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41.  シックス・デイ 《ネタバレ》 このオハナシ、主人公にとってはもう、大ごとどころではなく、自分の存在意義自体が否定されたような絶望的な状況の筈なんですけど、そこはさすがのシュワ。いつまで経っても大根役者なのが、こういう場面で役に立ち、この絶望的な状況を何ら思い煩うことなく、活き活きと暴れ回ります。こういう役を、主人公の気持ちに成りきって演じるタイプの大御所にやらせたりなんかしたら、全く映画が成立しなくなります。 なので我々は、シュワの事を戦略的大根役者と呼ぶべきかもしれません。 という訳で、無理に良く言えばいかにもSFらしい作品、普通に言えばテキトーな作品ですが、終盤の、タンクが並んだ研究所みたいなところ(「みたい」は余計か)を舞台にした闘いなど、なかなかの見どころだと思うんですけどねえ。ちょっとトータルリコールを思い起こさせる部分もある作品なので、ついアレと比べてしまうと、ちょっと地味ですかねえ。[インターネット(字幕)] 7点(2021-11-28 15:41:06)《改行有》

42.  G.I.ジョー バック2リベンジ もともと大して中身がないのでダレてくるけれど、ダレてくる頃にちゃんとアクションが入るので、文句ないでしょ、というところなのですが。 でも、やっぱり、時々アクション挟んだりビョンホンがムキムキぶりを見せたりするどけでは、映画が持たないよなあ、と。 忘れられるためだけに存在するような、超大作。 中盤の崖のシーンが一番の見せ場ですが、超人的な登場人物ばかりが出て来る映画の不利なところは、こういう場面でイチイチ、アクションをキメて見せなきゃならない点。まず重力の不自由さがあって、しかしソレを超越したようなアクションがあって、それでもなお重力や慣性の影響で、映画の作り手も予想できない動きが発生する。そんな生身のアクションの魅力が、有ればなあ。[インターネット(字幕)] 5点(2021-11-14 22:30:18)《改行有》

43.  ジョンQ-最後の決断- 《ネタバレ》 息子に心臓移植手術を受けさせるための大金が準備できず、人質をとって病院に立て籠もる父親の話。そこに医療制度や保険制度への批判なども絡めたりして。 しかし主人公を演じるデンゼル・ワシントン、どうもこの優等生顔を見てると、いわゆる「勝ち組」にしか見えなくて、多少ドロ臭い印象があっても良さそうなこの主人公の役を、やたらスマートに演じてます。いや、主人公が事件を起こすまでの過程は、彼の誠実なイメージに加え、畳みかけるような演出もあって、惹きつけるものがあるんですけどね。ただ、いざ人質をとってからは、犯人がいいヒト過ぎて、緊張感が持たない。 人質たちが、リラックスしまくりで、こんな緩いノリでいいんだろうか。ただでも、見てる我々が主人公のことをいいヒトだと思っているのに、人質たちがそれ以上に「彼はいいヒトだ」アピールするので、さすがにクドくなってくる。このマッタリ感の中、互いに八百長臭い意見をぶつけ合うセリフの応酬で、社会批判。クドい。 これがデンゼル・ワシントンみたいな誰にも好かれるベビーフェイスタイプじゃなく、ウェズリー・スナイプスみたいに皆に嫌われてそうな(?)ヒールレスラータイプの人が主人公を演じて、それでも映画終盤には我々の心をガッチリ掴むことができたなら、さすがこれぞ映画の力、と大いに感心し感動できるところだと思うんですけれども。 結局最後は、作品が狙った社会批判からもかけ離れた、「ドナーが見付かるか見付からないか」という単なる物理的な問題へと帰着させざるを得なかったあたりにも、作品の限界を感じてしまいます。[インターネット(字幕)] 4点(2021-10-24 08:42:26)《改行有》

44.  死霊のしたたり2 1作目でメチャクチャやり尽くしたから、2作目なんて要らないんじゃないか、と思ったら概ねその通りだった、残念な続編。 いや、あの目玉付きの指とか、特撮は目を引くモノがあったりもするのですが(大阪が誇るワザ師、スクリーミング・マッド・ジョージも名を連ねてます)、映画が進むに連れて見どころが薄くなっていって。それなりにメチャクチャやってはいるんだけど、一作目の後では、ちと物足りない。人造人間作るだけでは普通過ぎ。やっぱり、崩壊していく過程の方がオモシロい。 そもそも、このウェスト氏、マッドサイエンティストというより、単に実験がヘタなだけのヒトなんじゃなかろうか。人造人間の作り方、ヘタクソ過ぎ。ま、ヘタクソな方がオモシロイから、いいっちゃあ、いいんですけど。 あと、これは極めてどうでもいいことなんどけど、「生首って、肺も無いのに、喋れるんだろうか?」[インターネット(字幕)] 3点(2021-10-18 22:56:19)《改行有》

45.  資金源強奪 3人組が、組織の非合法資金強奪を企む。 となると、その準備の過程が映画のメインを占めて、クライマックスでいよいよ強奪実行、みたいな展開を想像するところですが、この映画はだいぶ趣向が異なります。 強奪計画は映画最初の方で首尾良く成功し、残りの時間はどうすんだよ、と思う間もなく、物語はむしろそこから、どんどん転がり始める。3人組を追う組織は、その仕事を捜査四課の悪徳刑事に依頼、ここからがホントの現金奪い合いに。 二転三転する物語のオモシロさ、ってのも勿論あるのですが、それ以上に、3億円以上の現金というものが周囲の重力場を狂わせ、人間たちを振り回すオモシロさ。簡単な物語の仕掛けが際限なく推進力を生み出していくその様が、オモシロさに繋がってます。現金の行方は、そして生き残るのは誰なのか。 ラストの飛行場のシーンで待ち受ける「ちょっとしたオチ」が、意外なまとまりを感じさせたりして、とにかく活きのいい、サービス精神溢れる作品になっています。[インターネット(邦画)] 9点(2021-10-17 20:42:56)《改行有》

46.  地獄への逆襲 《ネタバレ》 前作のラスト、ジェシー・ジェイムズが背後から撃たれる場面が、本作品のオープニング。まさしく文句なしの続編です。 前作でもジェイムズ兄弟の犯罪行為を、鉄道会社の悪辣行為に対する復讐として位置付けていましたが、この続編ではより直接的に、弟殺害の下手人を兄が追うという復讐譚になっていて、いわば個人的な戦い。見てても盛り上がりますわなあ。一種の、人間狩り。 主人公の怒りが映画前半でよく表れているのが、あの舞台の場面。自分達のことがネタにされてる舞台をわざわざ見に行って、わざわざ立腹して見せるというのも、いささかオトナ気が無いんですけれども(黙って立ち去る手もあるだろうけれど)、客席に仁王立ちになって舞台を見下ろし、睨みつける姿には、やはりシビレます。 いや実際、そのくらいの事をやってこそバランスが取れるんであって、実はこの作品において、ヘンリー・フォンダ演じる主人公のフランクは、自らは相手に対して手を下さないんですよね。銃撃戦にはなるけれど、相手が足を滑らせて転落死する。相手を追い詰めた時には、先に受けた銃弾のためすでに相手は死んでいる。。。主人公が強盗を働く場面では巻き添えで死人もでるけれど、これは追っ手の流れ弾にあたったもの。 復讐自体は完遂されたと言えるのかわからないけれど、それを他の緊迫感あるシーンが充分に補ってバランスを取っています。 一方では作品にユーモアも感じられて、あの陽気な黒人のオッチャンの存在もそうだし、後半の裁判シーンなども北部vs南部の対立などを交えながらユーモラスに描いています。 裁判の直後、主人公は一気に駆け出そうとするけれど、そこから一転して、銃を片手にゆっくりと仇敵に迫っていく姿が、印象的です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-09-19 11:33:16)《改行有》

47.  地獄でなぜ悪い 《ネタバレ》 うん、確かに、なぜ悪いんだろう。 というかコレ、「地獄でなぜ悪い」というよりも、「映画でなぜ悪い」。 映画作りのためなら、どんな非常識もまかり通ってしまう、という、楽屋ネタっぽいところがあって、そういう映研的なノリには正直、ちょっと距離を置きたくなってしまいます。 ヤクザの殴り込みをそのまま映画に撮ってしまおう、という訳で、ヤクザ抗争のオハナシと、映画バカたちのオハナシとがクロスするのですが、あまり工夫無くそのまんま重ね合わせただけの印象で、さほど驚きを感じません。 クライマックスはひたすら、流血と殺戮の修羅場。坂口拓のアクションの見せ場だけど、キル・ビルの後でこの格好では、比べてくださいと言ってるようなもの。身体能力は高いとは言え、演出まで含めた総合力では、太刀打ちできませぬ。 最後、長谷川博己が軽トラにハネられて映画が終わるんじゃないかと思ったけど、さすがにそこまでの悪ノリはしなかったようで。[インターネット(邦画)] 5点(2021-09-11 22:03:46)《改行有》

48.  少林寺拳法 少林寺拳法の開祖、宗道臣の半生を、コケオドシを交えて描いた作品で、その主人公を演じるは勿論、今は亡き我らが千葉真一。言われてみれば何となくいつもの空手アクションとはひと味違って、これが少林寺拳法と言われればそんな気がしてくる。逆関節を取って相手をひっくり返すように投げる、あの感じ。 戦後の満州から引き上げて、香川に道場を作って・・・と言う流れの中で、佐藤允やらアカレンジャーやら志穂美悦ちゃんやら、様々な人との出会いがあり、ストーリーは正直、雑多な印象があるけれど、ちゃんとそれを収めるところに収めていく手腕は、さすが鈴木則文マジックとでも言うべきか。デタラメなのに不思議なまとまりを見せます。 デタラメというか、コケオドシ。カラダの一部があれやこれやと切断されて、そんな事やったらアカンでしょ、というエピソードが多いのですが、少林寺拳法協会(というのがあるのかどうか知らないけど)つてのは、心が広いのか、それとも見て見ぬふりなのか。 おかげで、こういう楽しい作品を楽しめる訳です。感謝。[インターネット(邦画)] 7点(2021-09-11 12:09:17)《改行有》

49.  ジェネレーションズ/STAR TREK 新たなスタートレックがここに幕を開け、エンタープライズ号の艦長ピカードを演ずるは、この人もしかして、新日本プロレスの鬼軍曹・山本小鉄さんでしょうか。どうやら違うようですね。 とっとと新シリーズ路線で開始すればよいものを、相も変わらずカーク元艦長ネタで引っ張り、おかげでクライマックスはオッサン3人のまるでサマにならない格闘をたっぷりと見せつけられ、新シリーズの先が思いやられます。 とりあえず、今後このメンバーでやっていきますのでヨロシク、という、まあその程度の作品でして(スケール感がどうにも乏しい)。面倒くさいスポックがいなくなった代わりに、さらに面倒くさそうなアンドロイドが登場、続きはまたのお楽しみ。[インターネット(字幕)] 5点(2021-09-06 22:59:37)《改行有》

50.  新宿純愛物語 ビーバップハイスクールでは物足りなくなった人のための劇薬級の映画。何がって、このデタラメさが。 ビーバップそのままのチンピラ若造仲村トオルが、さんざん単細胞ぶりを発揮した挙げ句、ヤクザも刑事も怒らせて三つ巴(?)の抗争へ。マシンガン、火炎放射器、手榴弾、日本刀で襲いかかってくる刺客たちとの、いつ終わるともしれぬ激闘が、一大クライマックスとなっています。 作中のシーン全てではないだろうけれど、タイトル通り実際に新宿の街中でロケ撮影されたシーンも多く見受けられ、しっかりと雰囲気を伝えつつも、その無謀さがまた何となく胡散臭かったり。 クライマックスの銃撃戦、爆破、炎上。日本映画もやればここまでデキるんだなあ、と。いや全然デキてないけどね。でも大胆、そして勢いがある。これを厚かましいとも言う。素晴らしいとも言う。ジョン・マクティアナンはもしかしてダイハードを撮る前にこの作品を見てたんじゃないかとすら思えてくる。いや、思うだけなら勝手でしょ。 それにしても、プロレスラー木村健吾よりもピッチャー江夏豊の方がやたら迫力あるのは、どうしたもんだか。[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-25 23:08:06)《改行有》

51.  女囚さそり 701号怨み節 シリーズ追うごとに、前衛的と言ってよいのかそれとも単にデタラメなのか、どんどんワケのわからない方向に突き進み、ついにこの第4作では監督交代と相成りました。そうするとやたら暗いオハナシになっちゃって。前作までのあのワケのワカラナサってのも、暗くなりすぎないように毒消しの効果でもあったのかな、と。 今回、さそりを目の敵にするのは、細川俊之。これが渡辺文雄とかだったら冷酷さの中にもユーモアが感じられるけど、普通に冷酷モードです。 一方、さそりが出会う元反体制活動家が、田村正和。なーんかヘンなんですけど、どこがヘンなんでしょうねえ。ははは。話し方はこの頃から、例の通りでありました。 で、この3人には、三者三様の「恨み節」があって、まあ、暗いのなんの。恨まれ役は一人もおらず、全員が恨み役。 4作の中では一番マトモ(刑務所がショッカーの基地みたいに描かれるのは不問として)な気がしつつも、これはこれで別種のアブナさのある、シリーズ最終作でした。[インターネット(邦画)] 6点(2021-08-22 18:00:55)《改行有》

52.  地獄への道 希代の強盗、ジェシー・ジェイムズを描いた作品ですが、根っからの悪党ではなく、極悪の地上げ屋みたいな鉄道会社の横暴に対抗すべく、仕方なく強盗になった、みたいな描かれ方です。なるほど、だから列車を強盗のターゲットにするんだな、と。 変に強盗に動機付けをして納得感を醸し出してしまうのも良し悪しで、本来、自由なアウトローであるはずの主人公の劇中での言動に束縛を与えてしまい、「意外性」が無くなってしまう。 とは言え、この列車強盗シーンはなかなかユニークで、陽光の下では無く、夕暮れの中で描かれており、暗がりの中で列車の屋根を伝い歩く強盗、その下の列車の窓は灯りで満たされていて、「義賊vs金持ち」の構図が投影されています。 強盗を繰り返すも同情すべきジェイムズ兄弟に対し、連邦保安官のランドルフ・スコットがどう絡むか、ですが、これがまた、もっともらしい二枚目顔のまま、妙に何もしない。結構、肩透かしではありますが、これもユニークなところ、でしょうか。 一味が馬に乗ったまま窓ガラスを突き破るシーンが印象的ですが、同じくジェシー・ジェイムズを描いたウォルター・ヒルの『ロング・ライダーズ』でも再現されていますね(もっと派手になり、ちょっとペキンパー風味になってますが)。そう言えば、ジェシーの最期の描き方も、似てました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-16 07:12:38)《改行有》

53.  女囚さそり けもの部屋 《ネタバレ》 だいたい一作目からメチャクチャなシリーズではありましたが、3作目ではもはやシュールとしか言いようの無い領域へ。 第1作とは、ムショ内とシャバとが逆転したような按配となっていて、映画開始段階ですでに主人公はシャバに出ており逃亡中の身、艱難辛苦の末にムショに戻って復讐を果たす。何もそこまで裏返しにしなくとも、と言いたくなるくらい、裏返ってます。 そんでもって、いきなり逃亡中の「さそり」こと梶芽衣子を発見した成田三樹夫、首尾よく逮捕するも、逆襲にあって腕を切断されてしまい、復讐を誓う。もはや羅城門の鬼ですね、これは。 逃亡を続ける「さそり」を待ち受ける様々な出会い。野坂昭如の「マッチ売りの少女」みたいな娼婦たちの哀切があって、実際、ラストに炎上シーンもあったりするのですが、比べ物にならないくらいの大炎上、燃え方がちょっと半端じゃないもんで、いやはやビックリします。どこでどうやって撮影したんですかね、これほどまでにワケのわからないムチャクチャなシーンを、これほどまでにガンバって撮影した意気込みには、頭が下がります。 そういった事も含め、全体的にシュール。悪い夢に出てきそうな映画です。あの「さそりぃぃぃぃ」という呼び声が、耳にこびり付いてなかなか離れません。。。[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-12 14:10:36)《改行有》

54.  女囚さそり 第41雑居房 ストーリー自体は割と単純でして。栄転を前にした渡辺文雄所長が、あと思い残すは、憎き梶芽衣子をいかに懲らしめるか、だったのが、彼女を含め女囚たちの脱走事件が発生。女囚たちの逃亡劇と、彼女たちを追う刑務官。というわけですが。 これだけの話が、一体どうしたらここまで意味不明の前衛劇になってしまうのか。いやはや、壮大なる一大叙事詩を見せられた気分(笑)。 そもそも、どこでこんなロケ撮影したんでしょうね。この世のモノと思えぬ光景の数々、まさに人外魔境。 娯楽の範疇を、超えてます。いや、逸脱してます。誰も止める人が居なかった・・・ってことですよね・・・・・・。[インターネット(邦画)] 5点(2021-07-14 22:41:07)(良:1票) 《改行有》

55.  昭和残侠伝 一匹狼 最初の方で高倉健と池部良とが出会うも、殆どすれ違い状態。このままでは池部良が単なるチョイ役で終わってしまうではないか、だけどもはや彼とは遠い物語となり、ストーリーに絡むのは無理だよね。と思ってたら(思わないけど)、ちゃんと凄まじい偶然により二人は皮肉な再開を果たします。 強引な展開、故の味わいなり感動なりってのは、やっぱりあるわけで。運命ですね、これは。 で、二人の間の因縁。はたまた、悪辣なる親分に率いられたヤクザどもの横暴と、繰り返される悲劇。王道ストーリーです。だけどそこに、この二人ならではの味があって。どうしてこうも、この二人は落ち着き払ってるんでしょうか。その落ち着きが頼もしくもあり、と同時にそこには、静かな悲壮感も感じさせます。わかっててなお、ホロリときちゃう。 そういや、新喜劇の小島慶四郎さんが出てます。若い!いや、変わらない![インターネット(邦画)] 8点(2021-07-07 22:40:06)《改行有》

56.  新エクソシスト/死肉のダンス マリオ・バーヴァの『リサと悪魔』にシーンを追加してエクソシスト便乗作をでっち上げました、という、全く何の志も感じられない一本。そういうデタラメさがまた、いいじゃないですか。 物語の発端は元映画と同じながら、途中から物語が分裂し、エクソシストを臆面も無くパクりましたという追加パートと、元の『リサと悪魔』とが、並行して描かれます。ので、結構、ワケが判らない。けど2本分楽しめてお得、なんだか、どうなんだか。 リサが骨董屋みたいなところに入るとテリー・サバラスがいて、彼女が店を出ると街が迷宮のようになって、自分がどこに居るのか判らなくなる、というのが元映画。一方この作品でほ彼女の退店後もテリー・サバラスと店主とのやり取りが続く。んだけどここは追加シーン、テリー・サバラスはブッキングできなかったらしく、代役の後ろ姿しか写りません。要するに、後ろ姿だけなら別のハゲで充分つとまる、ということなんでしょう。で、リサの卒倒シーンへ繋がって、エクソシスト路線が始まります。 並行して『リサと悪魔』も物語が進みますが、ここにも再編集の跡があり、例えば見知らぬ男に「エレナ」と呼びかけられる場面では、彼が、テリー・サバラスが運んでいたマネキン(?)とクリソツであったことを、一瞬の回想で示す親切設計。 正直、2つの話が殆ど噛み合ってない上、追加パートはあまりにもエクソシストの二番煎じ感が強すぎて、だいぶトホホな作品になってますが、テンポの良さは元映画を上回り、それでいて雰囲気はちゃんと味わえる。どちらか一本を見る、というのならコチラは見なくていいと思いますが(笑)。 アランフェス協奏曲が挿入されるのは元映画の通りで、雰囲気作りに大きく貢献してますが、冒頭で流れるのは、しっとり感とは真逆を行く、春の祭典。 そういや、冒頭のトランプのシーンは元映画のもしかしたら最大の見所じゃないの、とか思ってたのに、この作品では採用されてませんでしたね。残念。[インターネット(字幕)] 6点(2021-07-06 22:59:37)《改行有》

57.  女囚701号 さそり 「悪いコトをした人はこういう所に入れられるんだよ」と子供を脅すための映画ですね、これは。と言いつつ、子供には見せ難いシーンも多々ありますが。それに、ここまでぶっ飛んでるとイマドキの子供はさすがに真に受けず、脅しにならないですかね。 作中の描写は「刑務所」というよりは殆ど「地獄」で、実際、女囚の一人がオニみたいなヤツに変化します。ありとあらゆる事が起こりうる世界。リンチ・流血は日常茶飯事で、脱ぐだの脱がされるだのに至ってはもはや些末事に過ぎません。さあ、頑張ってついていきましょう。 過去の経緯の描写が「回想シーン+解説」で済まされてしまっているのは、多少物足りないんですが、過激な描写でインパクトを補っており、主人公のセリフを絞ったハードボイルド調の作風にもマッチしているとも言えます。 それに何と言っても、作品の節々で登場する、梶芽衣子が長い髪越しに睨みつける、あの表情。この表情こそ、本作の代名詞と言ってもいいでしょう。終盤における、死神のごとき黒ずくめの扮装の内側にも、あの表情が潜んでいるのだ、と思わせて、ゾクリとさせます。 ところで、伊達三郎さんが出演しているのを見ると、ああ、前年に大映が倒産したんだっけ、などとも思ったり。[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-06-27 09:39:26)《改行有》

58.  四季・奈津子 烏丸せつ子が、別に脱ぐ必要もないだろうによく脱いで(特に前半)、それはそれでありがたいことなんですけど、ただ、これだけ頑張って脱いでるんだから、もう少しキレイに写るように撮ってあげてもいいんじゃないの。というのが素朴な感想。 そういう意味では、素朴な演出、ということなんでしょうかね。 しかし、ボインを見せびらかすことと、「女性の自立」とを、どのように繋いで捉えればよいのやら。[インターネット(邦画)] 4点(2021-05-23 22:45:23)《改行有》

59.  潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ 《ネタバレ》 「潮風や ベーコンサンドと ヘミングウェイ」 この作品の邦題、俳句のつもりだったら、切れ字が必要ですね。添削しておきました。ところで「潮風」は季語なのでしょうか? それはともかく。 なーんか、良かったですよ、この映画。 「喜び」を誰かと分かち合い、共有して、初めて「悦び」となる、ってな感じでしょうか。 リチャード・ハリスが何とも面倒くさいジジイなんですけど、どこか憎めない。でもやっぱりそばには居て欲しくないタイプ。 その彼が、ロバート・デュヴァル演じる寡黙なジイサンと出会って意気投合。いや、意気はそんなに合ってなくって、傍から見てるとそれが、コミカルでもあり、危うくもあり。 二人は一度は大喧嘩してしまう。草野球で活躍する少年の姿に、本来なら大喜びするであろうロバート・デュヴァルの姿はそこには無く、喜びを分かち合えなかったリチャード・ハリスの姿が金網ごしに寂しく撮される。 二人のジイサンが、二人乗りの自転車に乗ってる姿が印象的で。漕ぐのは、共同作業、だけど、どちらかが前。もう一方は後ろに乗らなきゃならない。それにしても、何でこんな自転車持ってたんだろう? 偏屈ジジイ役のリチャード・ハリスは何かと奇行に及ぶのですが、やたら脱ぎたがる、ってのもその一つ。惜しげもなくフルヌードを披露しています。そりゃ惜しくも無いだろうけど。ただ、彼の表情に刻まれた皺だとか、がっしりしつつも衰えを隠せない肉体とか、そういったものは、本人のキャラがどんなにハチャメチャであろうが、見ている我々に対し確実に重みを持って迫ってきます。 これが、老いるということなんだ、という、これ以上ない表現。 リチャード・ハリスの晩年というとダンブルドア校長役が有名ですが、本作の偏屈ジジイ役こそ真骨頂、と思えてきます。[インターネット(字幕)] 9点(2021-05-22 13:37:08)(良:1票) 《改行有》

60.  新鞍馬天狗 本作で鞍馬天狗を演じるは、市川雷蔵版。新選組が幅を利かせる幕末を舞台に、謎の黒頭巾・鞍馬天狗が、刀・銃を手に大活躍。ってなことらしい。 「らしい」というのは、本作だけでは明らかに食い足りないからで、そりゃま、鞍馬天狗が追い詰められて危機一髪!というシーンもあるけれど、尺も短く、これというエピソードもなく、何となく始まって、何となく「この先シリーズが続くんだろうなあ」という感じで終わっちゃう。えらく物足りません。 冒頭から鞍馬天狗の立ち回りがあり、頭巾被っていて顔がよく見えないので代役でも務まるんだろうけれど、そのちょっとナヨナヨした頼りない立ち回り姿は、おそらく雷蔵本人なんでしょう。 頭巾を脱げば、それはもう涼しげな雷蔵フェイス。人物像もやたらヒトが良くって、その無色透明感がこれまた、物足りないところ。 とは言え、やはりそこは大映時代劇。陰影に富んだ映像(基本的に、映像が陰気です)、ロケ撮影の活用。雰囲気は大いに楽しめます。[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-05-09 10:00:56)《改行有》

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