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プロフィール
コメント数 2517
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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81.  ショウほど素敵な商売はない 《ネタバレ》 『これがシネマスコープだ!』みたいな、前年に世にお披露目となったシネマスコープのサンプルみたいな映画。見事なまでに全編がシネマスコープのフレームのための画面構成になっていて、「ちょっとポーズとか人物配置とか無理してない?」みたいな微笑ましい状態も散見されます。最近のとりあえずシネスコサイズなだけって映画を作ってる人達は、こういう、きっちりフレームを使った映画を見てもう少し勉強して欲しいところ(最近は上下に映像があってもおかしくないシネスコが多いのよね)。さて、耳馴染みの深い曲達に彩られたミュージカル、モンローが主役かと思ったら違うんですね。一家族の歴史を描いた物語に、むしろジャマな存在? 女優的にはむしろミッチー・ゲイナーの方が魅力的でしたし(中学時代に母と映画館で見た『南太平洋』の彼女だって、見終わってから気付きました)。絆が断ち切られて壊れてゆく家族の姿から一転、ありえないような怒涛のハッピーエンドですが、素直に感動しました。ショウビジネスの世界の華やかさを通して、その中に生き続けた家族を魅力的に描いた一編でした。[DVD(字幕)] 9点(2009-04-30 00:01:54)

82.  シンデレラ(1950) シンデレラのキャラクターデザインがいかにもこの時代の美人の基準って感じだったり、王子様のキャラが全く見えないので、本当にそれが幸せな選択なのか疑問だったり、ネズミのガスがアメリカンなお笑い系キャラでひたすらウザかったりしましたが、主題歌とドレスの変身シーンだけでもう十分、ウットリ満足。ディズニーというブランドのアイディンティティみたいな映画なワケで、それを大前提として見れば、見事なバランスの上に立った映画というところ。子供が、そして子供に戻った大人が楽しめてこそのディズニーワールド。ひとときの夢の世界。ただ、デジタルで大々的に修復された映像はペカペカにデジタライズされ過ぎちゃって、本来持っていたであろうハンドメイドな質感を激しくスポイルしちゃっているので、その点は今のディズニーも、もう少し考えて欲しいですね。あれじゃ、今のデジタル撮りテレビアニメと同じフィールドに存在する映像だわ・・・。[DVD(字幕)] 7点(2009-04-29 00:40:42)

83.  白い馬(1952) 《ネタバレ》 う・・・ウサちゃん、捕まり損の焼かれ損! せめて食べてあげてくれぇ。カワイソカワイソ・・・。さて、それはともかくこの白黒短編映画、物語は一応あるものの、馬の躍動感や疾走感、荒々しさ、雄々しさ、そして美しさこそが要になっていて、多少ツッコミどころがなくもない展開を気にする意味もないほどに、後半はただその動きに見入っておりました。スピード感溢れる疾走を捉えるカメラが見事です。その映像の高揚感ゆえに、支配から逃れられる場所はこの世界にはないという最後は切ないものでした。時代や世代を越えて広くそれぞれの視点で見られる映画です。[DVD(字幕)] 8点(2009-04-17 23:44:39)(良:1票)

84.  市民ケーン 《ネタバレ》 「バラのつぼみ」を誰かさんが入手したとかなんとかいうニュースのお陰で、最初からその正体を知ってしまっていて、でもまあ、それでつまらなくなるという訳でもなく。映画を見ていていかに「あー、アレの元ネタはこれかぁ」っていうのが出てくることか。スピルバーグやらゼメキスやら『タイタニック』やら『嫌われ松子』やら、いちばん最近では『ウォッチメン』。どれだけ後の世界のクリエイターに影響を与えたかがよく判ります。物語は最初にケーンの人生をさっさと説明した上で関係者の証言という形で辿ってゆく訳ですが、この時代によくもまああれだけ多彩なテクニックを駆使できたもんだって感じで。語られるケーンの物語そのものは今となってはそんなに面白いモンでもないのですが、それを見せるテクニックが凄いのでぐいぐいと引っ張られてしまいます。未完成な劇場、未完成な城、モザイクな装飾の城の中、妻のパズル。映画そのものがパズルのようになっていて、その中に入れ子細工のように象徴的なアイテムが組み込まれ、人の人生を象徴してゆきます。断片の中の、一番若いケーンと共に登場する「バラのつぼみ」。それが示唆する事に思いを巡らせた時、1つのパズルが出来上がってケーンという一人の人間の生を見るのですね。[DVD(字幕)] 8点(2009-04-15 00:08:58)(良:1票)

85.  自転車泥棒 《ネタバレ》 DVDを見始めてすぐに「あー、これ昔NHKで見たわぁ」と思い出しました。おいちゃん、もう何を見てるんだか見てないんだか判らなくなってきてます。さて、この映画「貧すれば鈍する」というワケで。今回じっくり見て、父ちゃんの問題は信仰心だ!って映画なのかなと思いました。預言おばさんに対する感謝を否定し、教会では謙虚になる事なく周囲に迷惑をかけ、子を大切にできず、神の教えに背くような生き方してる父ちゃん、貧乏はつらいけれど、貧乏であるがゆえにお金や物に執着して人間性を捨てちゃダメですよ、と。父ちゃんは協調性に欠ける人のように思え、それは仕事を求めて集まっている人々の一団から一人離れて座り込んでいて仲間に手間をかけさせるという物語の始まりで既に人間性が描かれているようで。映画中、二度の割り込みをしてみせる利己的な父ちゃん、最後に罪を犯しながら赦され、人の流れの中に溶け込んだ事で変化が彼に訪れたと願いたいところですね。そうでないと全く救いのない映画ですから。[DVD(字幕)] 7点(2009-04-14 00:20:25)

86.  紳士は金髪がお好き(1953) 《ネタバレ》 ここに登場する男達が揃ってバカで魅力に欠けるので、逆にそれでいいんかい?とも思うのですが(もちろん、お金のあるなし関係なく総じて)、あくまで二人のイイ女の映画ですからね。マドンナの「マテリアルガール」みたいな(いや、こっちがオリジナルだ)超有名なミュージカルシーンでマリリンが歌います。“女が年をとれば 男は冷たくなるわ 年をとれば 女の魅力はなくなるわ でもダイヤモンドは決して形が変わらない”マリリンは既にかなり前にこの世の人ではなくなってしまいましたが、こうして当時のままの彼女の魅力が焼き付いてずっと変わらずに今も触れることができて、だから映画もまたダイヤモンドみたいな輝きと価値を持ったものなのですね。こういうステキなモノがずっと残ってゆくのって、いいな。[DVD(字幕)] 8点(2009-04-07 23:11:15)

87.  紳士協定 《ネタバレ》 自由の国アメリカにおけるユダヤ人差別は『サウスパーク』を見れば判りますが、今も存在していますし、この映画から半世紀以上経った今も、ラストで主人公の母が見てみたいと言った世界なんぞ、どこにもありません。これは差別というものの実態の話ではなくて、差別意識の問題に真正面からぶつかった熱い映画。差別する人の問題だけではなく、差別される側の意識の問題、差別はいけないと言う人々の問題をも総括して、差別が作り出される事の構造的な問題を根本から曝け出そうとしています。差別されない安全な立場に置いた身からこそ生まれる偽善を暴き、更なる差別を生むのが差別を卑屈に受け入れる意識であると暴き、悪意であれ善意であれ、自ら線を引く行為そのものが差別というものなのであると主張します。主人公が取った行動もまた安易であり肯定されるものではなく、登場人物それぞれが意識を前に進めてゆくという展開に感動しました。差別問題を包み隠す状態はむしろ現代に顕著ですから、これは今こそ必要な映画なのかもしれません。時代を越えた骨太な映画です。もっとも、この世から差別なんか永遠になくなりゃしないでしょうけれど。お互い悪口言いつつ存在を認めあえるような世の中でありゃ、それで十分なんですけどねぇ。[DVD(字幕)] 8点(2009-03-30 17:32:25)

88.  少年メリケンサック 《ネタバレ》 日頃、「桜」の歌を出す男性アーティストにロクなヤツぁいねえ!と思ってたりして(該当する諸アーティスト並びにファンの皆様、ごめんなさい)、なので、かんなの彼氏に大笑い。出だしは会話も快調、バカが突っ走っていて面白かったのですが、なんかワリとすぐにグダグダな映画になってしまいましたねぇ。つまらなくはないけれど映画の温度が期待したほど上がってゆかない感じ。キム兄の延々と温度が低い演技、アレはアリなんでしょうか? 彼が結局最後までちゃんと弾けてくれないので(佐藤浩市にしてもハジけきれてないのですが)、胸にヘンなモノがいつまで経ってもつっかえて残っちゃう。宮崎あおいとユースケの高速回転に比べて映画全体は鈍重、という印象です。『デトロイト・メタル・シティ』と部分的にカブってて、パワーが及んでないという感じですし、時代を笑えるほど今という時代を活写できてなくないか?ちょいと野暮でないか?という気もします。ついでに1979年にあのGS風はないわぁ。GS→BCR→レイジーの10年以上の年月を一絡げにしちゃっちゃあねぇ。まあしかし、笑いどころはあちこちにあったので、ユルくグダグダながらも最後まで楽しめる映画ではありました。ヒマ潰しにどうぞ。[映画館(邦画)] 6点(2009-02-21 18:00:46)

89.  GSワンダーランド 《ネタバレ》 サイケなファッションの栗山千明がデカいサングラス越しに日劇を見上げる冒頭から、シネスコ画面いっぱいに展開するGSワールドは夢のような世界でした。色調、画調まで含めて当時のGS映画風だったり(なのでシネスコなのは当然)、『ヤァ!ヤァ!ヤァ!』だったり、芸能ニュース映画だったりして、めくるめく60年代の夢の世界に、「ここは天国ですか?」みたいな。自分の中で神映画降臨!?といった風情でした。ところが残念ながら、映画は後半、青春映画として、そして時代を描く映画としてマジメであろうとしてしまい失速。こちらがせっかくヒートアップしているというのに、作る側がどんどん水をかけて冷ましてるような状態になってしまって、なんか登場人物同様、作る側も色々と諦めてしまったのかいな・・・って印象が。GSは確かに浪費されて消えていった時代の徒花。だけど、今、それを冷めて描いてしまうような時代でも、世代でもないでしょ? 団塊世代の自嘲的な自己完結映画じゃあるまいし。むしろ、こんなケリを付けられたくはないですわなぁ。もっと熱くバカでいいのになぁ。とっても残念。あ、ラストシーン、私は辛うじて日劇の生のステージを知ってる世代なので、アレはないわなぁ、と思いました。つるーんとしたただの舞台じゃなくて、カマボコ型のステージの左右にオーケストラボックスが開いてる(縁に小さな電飾が点いてるの)状態をちゃんと見せてくれないとねぇ。[映画館(邦画)] 7点(2008-11-25 20:06:16)(良:1票)

90.  JUNO/ジュノ 《ネタバレ》 アメリカってのは、その信仰ゆえに意外に保守的であったりして、なので実態はともかくとして、映画で高校生の妊娠を描くのは実は勇気が必要なのかもしれません。あえて映画では宗教上の思想に言及していませんけれど、ジュノが堕胎という選択をしていたとしたら、そりゃもう黙ってはいない人々続出な世界でしょうから、そういう意味ではただ少女の妊娠を題材にしただけでもセンセーショナルな内容かも。が、いかんせん甘いというか、それでいいんかい?という違和感が終始つきまとう映画でして。性善説に基づくこの映画では結果的に命が軽いんです。妊娠から出産までが越えるべき障害のようで、ドラマ的に収まるべきところに収めただけで、そこに本来生じた筈の沢山の問題が、さらりさらりと流れてしまって、ジュノや周囲の子供、そしてそれを取り巻く大人や、大人になれない大人について語る事はできても、肝心の命については語れなかった、と。多方面に配慮すると、この程度で限界ですかい? 単なるコメディだからと逃げますかい? あと、男という存在についてやたら言い訳がましさを感じてしまったんですけど。これで良し、でいいのか? というか、ジュノはあれで成長したと言えるのかなぁ? 一人勝手気ままな思考・行動を暴走させた挙句に自己完結して、周りは何故か全員そのジュノをあったか~く許容しただけに見えるんですけど。アルジェントネタとか、微妙に笑えましたけどね。[映画館(字幕)] 5点(2008-06-17 21:15:48)(良:1票)

91.  少林少女 《ネタバレ》 ひとことで表わせば「なかみなきもの」。映画全てがカタチだけで全く心が入ってません。ここまで面白そうな題材をつまらなく撮れる才能のなさというのも珍しいですが、つまりは既存の要素を寄せ集めて繋げただけ。毎度の小ネタと凝ったアングルを撮るのには腐心しても、映画として面白くしよう、いや、そもそもキチンと映画として完成させようとする意識はとっても低いとしか思えません。主旋律からして『死亡遊戯』もどきと『少林サッカー』ラクロス版とでボヤけていて、少林拳の話かと思いきや、ラクロスがメインな展開で、だけどクライマックスでラクロスはどうでもよくなって結局は蛇足になっちゃう。とりあえず画面に登場させておけば、それでいいと思っているかのような魂のない登場人物が大挙して右から左へ流れてゆき、それは主役クラスにまで及ぶ始末。コウちゃんですらキャラとしての魅力がちっとも感じられないんですから。そして肝心のアクションシーンがとっても退屈(これも既存のイメージを流用しつつ、オリジナルに遠く及びません)な上に呆れるほどにクドく、マズい料理を無理矢理沢山食べさせられるような映画でした。ついでに『少林サッカー』のキャラそのままで見て下さいとばかりに、この映画としてのキャラ作りを放棄していたりまでするのは、流石に馬鹿かと。仲村トオルの大学の裏側が、まんまこの映画の存在を象徴しているようで、自虐かよ!って。本広映画、フジテレビ映画が大好き!って人向け。って、そんな人いるのかいな? 舞台挨拶のあった回だってのに映画が終わって拍手ゼロ、っていうのが、相当マズいわぁ、こりゃ、って感じでして。軽部さんが「まわりに面白さを宣伝してください」って言ってたケド、無理![映画館(邦画)] 3点(2008-04-26 16:33:21)

92.  ジャンパー 《ネタバレ》 お気楽な娯楽映画、ってところで。登場人物が揃いも揃ってあまりお利口ではないのが、見ててちょっとイライラします。特殊能力を持った者と、その力に対抗しようとする者との戦いが、ストイックなものではなくってドタバタです、みたいなのは、見ててなんだかなぁ、って。クライマックス手前の仲間割れなんてコメディになっちゃいますしね。お前ら『ゼイリブ』ごっこしてんのかよ!みたいな。意味ありげで広く深い背景があるように見えて、その実あれだけの人間のみで映画が済んじゃう薄さにも唖然。組織的な背景がまるで見えませんが、一応政府が絡んでるんだったら、ラスト、あんな終わり方でいいワケない気がするんですけど。あと、やたらに短い上映時間だけど、ローマ旅行のあたりなんかはダレ場なのよねー。アクションシーンはカメラぶんぶん振りまくって何やってんだか判りゃしないし、ヘイデンもB級スターの仲間入りざんすか?みたいな程度の映画ではありました。[映画館(字幕)] 5点(2008-03-01 22:35:45)

93.  幸福のスイッチ 《ネタバレ》 樹里っぺ史上、最もカワイくない樹里っぺが見られる映画です。ほぼ全編。どれくらいかっていうと「アタシ、上野樹里に似てるってよく言われるの」「あー確かに(うーん、かなり微妙・・・)」ってくらいなレベルの、樹里っぺ・・・なの?みたいな。メイキング見ると、撮影の合間では確実によく画面で見る樹里っぺなんですけどねぇ。そう考えると、カメラマンに才能がまるでない、のではなくって実は彼女ってば役を演じきる才能が凄いのだなぁ。さて、映画はベタで古典的です。斬新さなんてのは一切ナシ。携帯だのプラズマテレビだのの存在で辛うじて時代が判るってくらいに、一体いつの映画よ?状態。でも、そのベタさをホカホカと楽しめました。雷の夜あたりまでは。その後に続く浮気話部分、蛇足もいいとこじゃありません? 映画に対する興味がそこ以降急速に薄れてしまい、まだ終わんないの?って感じてしまい。浮気話を入れるのなら入れるで、雷前に組み込んでおくべきだと思いました。あと、このお父さんのサービスの姿勢は、必ずしも正しいとは思えません。「お客様は神様です」で人の情を重視しちゃう事が、良き結果をもたらすなんて考えるのはとっても甘い、甘すぎるぞ。優しくされた人間は、優しさを返すのではなく、更なる優しさを求めるばかり、それが現実。そこら辺、浮世離れした映画屋らしい脚本だわ。「これこそが商売の正しき姿勢だ」なんて基準にされちゃ、世のサービス業、たまらんですよ?[DVD(邦画)] 5点(2008-02-21 00:50:35)(良:1票)

94.  少年ケニヤ(1984) 《ネタバレ》 大林監督のセンスに、作画スタッフが全くついてゆけてないという感じがしました。元々が「ダメな時の東映動画」クオリティですから「線がいっぱい描かれた原画が動く」とか「線画だけの映像」とか「画面の一部だけを作画してある」とかいう特殊な状態が、単なる手抜き以上のものに見えてこないという悲しさ。原作のレトロな、時代ゆえの味わいも表現レベルが低いとパッとしない地味なアニメにしかなりません。クライマックスの突如SFな暴走は当時の大林監督の好不調の激しい波の、あまりよろしくない面が出たって感じですが、ああいう見せ場でも作らないと単調で仕方ないといった感じがあったのも事実で。併映が『スヌーピーとチャーリー・ブラウン』、当時の混沌としたアニメブームを象徴していた感じでした。[映画館(邦画)] 4点(2007-12-16 23:15:27)

95.  シュレック3 《ネタバレ》 まあ毎度のシュレックですね。今回もそこそこ。今回は1作目のようなおとぎ話パロディも2作目のような映画パロディも薄めで、どちらかというと物語とキャラ頼りになってる訳ですが、まず物語は盛り上がりに欠けるかなぁ。計画もなく突入して捕まる、というパターンを1作の映画の中で3度も繰り返すのはさすがにダメでしょ。いちいち腰を砕く展開になる訳ですし。あんだけ物語のブレーンにいっぱい名前連ねてて、どうしてそんな脚本になっちゃうんだか・・・。キャラ的にはシュレックがごくごく常識的小市民に納まっている点で、もはや魅力が喪失しちゃってるという感じ。脇キャラの方がよっぽど魅力的ですわ。ボンクラ映画ファンな私的には、『死ぬのは奴らだ』とクライマックスのスーパーヒロインモノの流れにピクリ!と反応しましたけど、それくらいですねぇ。モデリングもモーションも格段に進化した『シュレック』ですが、作品そのものはひどく保守的な道を歩んでるなぁ、という印象でした。[映画館(字幕)] 5点(2007-07-01 20:48:55)(良:1票)

96.  主人公は僕だった 《ネタバレ》 うーん、ここ数年の中では最も映画館で見た事が失敗って思った作品かも。お金よりも時間が勿体ないや。オープニングからしばし続くCGの合成はステキでした。まあ、それだけ。荒唐無稽な基本設定が存在しながら、哲学的な方向に走るって点では『マルコビッチの穴』みたいですが、タイトルや予告編からはそんなカラーは見えませんでしたからね。単なるコメディだと思ったのに。誰かの声が自分の行動や心理をいちいち解説してみせる、この起点は面白いのですが、主人公の原因追及が心理学から文学研究へと向かうとやたら理屈っぽくなっちゃう。それでも推理ものの如く解明していって、という展開ならばいいのですが、死か文学的価値の破棄かの選択肢を迫られるに至って、何を言ってるんだか、って感じになってしまい。いかにも物書きの思考から生まれた物語って感じです。大体、映画をトレースしただけではとてもではないけれど名作文学になりそうな気がしなかったりするのはどうもねぇ。単なるマクガフィンなんでしょうけどさ。でもでも、私にとってこの映画の最大のマイナスポイントは紹介文を読んだだけで一生絶対に見る事はないと決めていた『モンティ・パイソン 人生狂騒曲』を、ほんの部分だけでも見せられてしまった事ですね。最悪の気分。本当はそれだけでも0点付けたいところなんですけど。[映画館(字幕)] 2点(2007-05-20 21:22:50)(良:1票)

97.  神童 《ネタバレ》 原作と映画とは別物という意見もございましょうが、原作を頭の中から消し去って映画を見る事なんて不可能な訳で、だから別物として見るべきという意見は少々乱暴に思えてしまうのですよね。で、この映画、基本設定で大きく違うのが、うたが原作では小学生だけれど、ここでは中学生になっている点。これによって物語全体に大きな違いが生じているように思いました。奔放な小学生はわがままな中学生へと変わってしまったようでもあり、それ以上に大きいのが、ワオのうたに対する視点が原作の「普通の子供でありながら天才」な状態に、映画では微妙に異性に対する恋愛感情が加わっているようで、それは「神童」という核からの通俗的なブレを生じさせている感がなきにしもあらずで。それでも、原作のダイジェストの如き説明不足な急展開や、母親の存在が物語に占める割合の極端な軽減があったにしても、音が織り成してゆくドラマの盛り上がりは充分に映画的な感動を呼ぶものでした。それゆえ、クライマックスのコンサート後の展開はどうしたことかと。頂点からの突如の絶望、そして仄かな希望へと至る原作の展開は激しく改変されたのですが、あそこで一体うたに何があったのか、原作を読んでいない人がはっきり判るのでしょうか? 全ての音を無くしてしまうくらいの表現があったのならば良かったのですが、いかんせん不明瞭。うたとワオの物語に集約させた脚本は、ラストに至って作品世界を矮小化してしまった気がして残念でなりません。「大丈夫、あたしは音楽だから」はワオにとってだけの音楽ではなかったと思うのですが。[映画館(邦画)] 6点(2007-05-06 22:07:49)

98.  Gガール/破壊的な彼女 《ネタバレ》 20世紀フォックスファンファーレ&シネマスコープファンファーレに続いて描かれるのは、ちょっと古き良き時代の都会派ラブストーリー風なニューヨークの風景と音楽。ところがすぐに一転して今度はVFXバリバリのアメコミスーパーヒーロー風に。カッコいいメインタイトルがバーン!と出てきたかと思ったら、映画本編は更に下ネタと、そして恐ろしい女の嫉妬が程よくブレンドされた、とても面白いバランスで組まれた作品となっていまいした。スーパーヒーローものとしてもラブコメディとしても、メチャクチャ変化球でありつつも、本質はきっちり捉えているんですよね。毎度使い古され過ぎて食傷気味なスーパーヒーローの苦悩ネタも、ここまでズバリ明確にセックスを基準として語られると痛快ですらあります。元々はナードなヒロインが、スーパーパワーを身に付けてしまった事でなんとも判り易く到達した二面性、それがもたらす悲喜劇はひとつひとつが突飛ながらも共感の範囲内にきっちり収まっていたりします。カッコ良くも恐ろしいユマ・サーマンの、ぎりぎりな憎めなさ加減の絶妙なこと。初期のライトマン作品はハンパなスタイルがあまり好きではなかったのですが、最近のライトマンはしっかり一流のおバカ映画を撮ってくれるので、なんか好感が持てます。いちいちそれっぽい本格派な音楽が、ヘンなおバカ映画をマトモに感じさせてしまうあたりは、ハリウッド映画の風格かな。この展開だったら、当然そうなってくれるよね?ってこちらが期待した通りにピタッ!と決まったラストシーンに、あー、大変面白いモノを見せて貰いました、と満足。惜しいのはヒロインが何故正義の道を選んだのか、大悪人がどう悪なのかの2点が描かれていない事。そこまでフォローしてくれていれば満点だったんですけどね。[映画館(字幕)] 8点(2007-02-17 21:08:01)(良:2票)

99.  純愛中毒 《ネタバレ》 最初からどういう展開になるのかな?とあれこれ予想を立てて見ておりました。同時に事故って、ってあたりで、ああこれは兄の方が・・・と、まあこれは読めるのですが、問題はそこからのだるだる~んとした展開で更に「と見せかけておいて、もうひとひねり」まで読めてしまう事ですね。ミステリータッチではありますが、そもそも入れ替わりっていうのを前提としている時点で説得力のないオハナシなワケで、その上、矛盾しているところ、納得できないところを強引にねじ伏せてしまっているので、ちょっと受け入れるにはキツいなぁ、と。むしろ中盤までの描き方をコミカルに描いた方が意外性が出たんじゃないでしょうか。あんなにいかにもなんかありそうな勿体付けた描写じゃ、もうひとヤマありますよ、って宣言しているようなものですし。これをキッチリ納得させるためには、お兄さんとの関係をもっとしっかり描いておくべきだったでしょうね。才能まで完全コピーできるだけの関係って一体どういう状態だったのよ?って。先が読めてしまうとひたすらダルい映画です。[DVD(字幕)] 4点(2006-12-22 01:29:14)

100.  親切なクムジャさん 《ネタバレ》 復讐三部作の完結編、という感じで子供の誘拐、腎移植、犬になる等、キャストまで含めて前2作からの引用、パロディが満載。そう言った意味ではこれ単体ではなく、通して見た方が楽しめると思います。復讐心の生み出す悲劇や虚しさを描いてきたこれまでの作品から、この映画は更に俯瞰して、それでも汚れてしまう事を選ばざるを得ない人々の、滑稽で哀しく切ない物語になっていました。無垢でいられる事の難しさ、エゴや弱さを嘆きつつも神の視点まで高めて肯定する、この監督の頂点に至る作品だったと思います。更に凝ったカメラワークや技法は、もはや匠の技。ちょっとブラックな笑いを挿入する部分まで含めて、私には心地良く、こんな題材であるにも関わらず、見ていて不思議に癒される映画でした。イ・ヨンエさんの一筋縄ではいかない揺らぎの演技が作品に大きく貢献していたと思います。重ねて書きますが、「復讐者に憐れみを」「オールド・ボーイ」を順に見た上で「親切なクムジャさん」で1セットとして完結する感じがして、なので評価は前2作の存在を前提とした上での点数です。[DVD(字幕)] 9点(2006-12-06 01:59:53)

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