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1. 静かなる男
アイルランド旅行の前のお勉強と思って、まったく期待せずに借りてみたら、もう最高でした。
とにかくお約束的なエピソードと演技の連続でありながら、不思議に斬新で展開が読めず、やたらと盛り上がるのはどうしてなんでしょう。
女優さんの表情の作り方とかは、最近のディズニー映画そのもので、相当この映画を研究したんだろうという感じがしました。ちょっと男まさりだけど、実はけなげでかわいい、みたいなキャラクター設定も、そのまま借りてきちゃっている感じですし。
あと、脇役の動かし方や、殴りあって仲良くなるみたいなところは、宮崎映画の源流だなあと感じました。
ちなみに最初に書いたような事情でアイルランドの近代史などを勉強していると、この映画に描かれるプロテスタントとカトリックの融和が100%おとぎ話の理想郷であることがわかるんですが、そういうところも含めて、良い映画だったと思います。
一緒に「クライング・ゲーム」や「マイケル・コリンズ」などのアイルランド人監督の映画を見ると、この映画のそうした意味での凄さが伝わるような気がします。10点(2004-07-27 19:46:46)(良:1票) 《改行有》
2. 紳士は金髪がお好き(1953)
たまたまこの前にもう一つ見た「百万長者と結婚する方法」と比べるからかもしれないが、のっけのショーからの見せ方はさすがホークスと思わせる。ラストも同じ曲で締められるが、全体的な構造はとてもすっきりしている。ラッセルとモンローそれぞれの魅力が十分に引き出され、誰にでも薦められる映画だと思う。モンローの映画を実際に見てはじめて、彼女がなぜアメリカのセックス・シンボルと言われつづけているのか理解できた。しゃべりは現在一つの類型になっている気もするが、その仕草、表情はいかにもというものでありながら、他にこれをいやらしさを出さずに自分のものにできた人はいないように思う。もっともそうした演技の傾向はこの映画ではまだこの段階では「未完成」といえるかもしれない。8点(2003-11-03 01:14:43)
3. 七年目の浮気
最近マリリンの映画を立て続けに見ていたが、この作品は主人公があまりに気味悪く、吐き気がしそうになって、とてもでないが最後まで見られなかった。こんな映画でわざとらしい色気を強要されたマリリンがかわいそうなくらいだった。「面白くない」という表現は不十分で、できればマイナスをつけたいくらい。0点(2003-12-11 00:18:19)
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