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【製作年 : 1930年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 十字路の夜 この作品が、映画化されたメグレ警視ものの記念すべき第一作との事。トーキー移行直後で、台詞が多い探偵映画に果敢に挑んだ事を情状酌量として差し引いたとしても、さして面白くない。後のジャン・ギャバン主演シリーズが、メグレ警視ものの決定版といわれる理由もこれを観てナルホドと納得。後半わやわやと湧き出てくる無能なだけの警官達の群れにも、発砲して威嚇するだけの知恵の回らない悪党連中にもうんざり。一刻を争う重傷患者がいるっていうのに警視も含めての、駆け付けた医者に対するあの態度は一体なんなんだろう?コメディリリーフのつもりかもしれないが、ここが一番無神経で腹が立った箇所。禿頭を帽子で隠しても葉巻を咥えハードボイルド気取っても、このメグレには美女に言い寄られるだけの魅力が全く感じられず。ギャバンの爪の垢でも煎じて飲ませてあげたいくらい。[DVD(字幕)] 4点(2022-09-05 22:11:30) 2. 獣人 《ネタバレ》 ジャン・ギャバン、こんな若い頃でも貫録というか、オーラが有り過ぎてすでにブルーカラーの一介の労働者には見えないんですよね。その貫録から言って、もはやこの時期でも鉄道会社の重役クラスで十分通用する面構え。でもメチャクチャかっこいい。それぞれの登場人物のキャラクターが皆どこか破綻しているというか、共感するには程遠い設定のため、結果的に鉄路をひた走る、機関車の描写が映画が終わっても一番記憶に残ります。終始被害者面したヒロインをもっと悪女に仕立てた方が、映画としての纏まりが良くなったような気がします。ヒロインの立ち位置が中途半端なせいか、ギャバンが突然発作的に獣人化するクライマックスの描写が生きてこない。[DVD(字幕)] 7点(2021-01-07 08:44:52) 3. 勝利の朝 《ネタバレ》 キャサリン・ヘプバーン初のオスカー受賞映画としてよりも、誤訳珍妙タイトル決定版として映画史に残る(?)作品かも。ラストシーンのヒロインの名台詞、「朝顔のように!朝顔のように!(咲き誇ってみせるわ!)」通り、これは「勝利の朝」では断じてない。戦前の我がニッポン国の英訳水準が中学生並みだった事がこれでよくわかります。ちょこっと歴史のお勉強をした気分。このタイトルを付けた方はちゃんと映画をご覧になったんでしょうか・・・?内容云々よりも、自分は30年代映画のメイクアップがどうも苦手ゆえ、せっかくの若かりし時代のケイトの硬軟自在な名演技にもかかわらず、映画自体にイマイチ入り込めませんでした。カラー版リメイクの『女優志願』の方が好き。[ビデオ(字幕)] 5点(2010-11-08 16:52:53) 4. 女王エリザベス 同監督前年の「ロビンフッドの冒険」と同じく、鮮やかなテクニカラーがとにかく美しい!全編老けメイクのエリザベス女王=ベティ・デイヴィスの神経症的ノイローゼ演技が見もの。指先にまで細心の注意を払い、ちょっと演じすぎ?とも思えなくもない大熱演ぶり。やたらとお付きの家来を下げさせ、エセックス卿=二枚目エロール・フリン氏とイチャイチャしている場面ばかりが印象に残る。ダテ喰う虫も好き好きとはいえこのエセックス卿が、脇にオリヴィア・デ・ハヴィランドという美女がいるにも関わらず、妄執の権化エリザベス女王にご執心なのが私には解せず。やはり女王との英国共同統治という権力への野望が彼の審美眼を狂わせてしまったのかな・・・?スコットランドとの戦争スペクタル場面もちょっと物足りない。[DVD(字幕)] 6点(2008-04-05 11:47:43)
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