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プロフィール
コメント数 2394
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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21.  スピーシーズ/種の起源 《ネタバレ》 便乗作も含めると確認されるだけで4作も撮られたんだから、企画というかアイデアとしては大成功だったんでしょうね。もっとも二作目以降はキャストもスタッフも完全にB級以下になってしまいましたけどね。 監督が職人ロジャー・ドナルドソンで、二人もオスカー俳優を投入してるってところは、お話しの内容はともかくとしても、製作体制はB級じゃなかったと言えます。特に自分はシルが逃げ出すところまでが好きです。ガスが充満してゆくのを見つめるベン・キングスレーの表情が素晴らしい、さすが名優です。少女シルも、まだ無名の存在だったとはいえミシェル・ウィリアムスですからねえ。 でもその後がけっこうボロ出しまくりな脚本なんですよ。マイケル・マドセンたちはバイオハザード・リスクのことを聞かされずに隔離室に入って行かされてあわや焼き殺されるところだったのに、その後も何もなかった様にベン・キングスレーと接するなんて、ちょっと考えられないと思いますけど…確かにベン・キングスレーのキャラに深みがないのがこの映画の脚本の欠点じゃないでしょうか。 でもね、TVで放映しているとついついラストまで観ちゃうんですよね。ナターシャ・ヘンストリッジのナイスバディにプラス一点ということで。[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-05-29 23:18:12)

22.  スターリングラード(1993) 《ネタバレ》 “『Uボート』を凌ぐ製作費をかけた戦争大作”と公開当時に喧伝されていましたが、このスターリングラードという題材自体が冷戦が終わってドイツが再統一されてようやく取り組むことができたんじゃないでしょうか。ドイツ人に聞いたことがありますけど、スターリングラード戦は第二次大戦を知らない現代のドイツ人にもトラウマになっている悲劇なんだそうです、第二次大戦ではほかにも悲惨な敗戦があるにも関わらずです。 この完敗劇をひたすら前線のドイツ軍一小隊の目線で描いています。その部隊は酷暑のアフリカ戦線で活躍して休養の後に極寒のスターリングラードに送られるという劇的な設定ですけど、史実ではそんな部隊はありませんでした。でもそれはラストの凍死してゆく兵士の重いセリフにつながるところなので良いフィクションだと思います。徹底的に前線目線の脚本なので戦役全体の動きは観ている方にもさっぱり実感できず、気が付いたら包囲されているという感じですが、それもある意味リアルなんじゃないでしょうか。若きトーマス・クレッチマンが小隊長役で、この後にもたびたび演じることになる育ちが良いけどちょっと気弱なドイツ将校を好演しています。この将校がまた全編で勇猛な活躍などはいっさい見せず、途中からは軍装がボロボロになったうえに部下からもため口を訊かれるようになるのでどこにいるのかも判別不能になってしまいます。 彼らは物語半ばで懲罰部隊おくりとなってしまいますが、防衛戦に成功して原隊に復帰してからラストまでの展開がエピソードを詰め込み過ぎてちょっと緊張感を削いでいる感が強すぎです。とくに悪逆な中隊長の隠れ家でのエピソードなんかは、果たして必要だったんだろうかと思ってしまいます。そこでまたもやドイツ軍に捕まってベッドに縛り付けられた女兵士を一同が発見、「ここは階級順で行きましょう、少尉殿からお先に」という兵士のセリフには苦笑させられました。大真面目なんでしょうけど、こんな状況で軍規を持ち出すところがいかにもドイツ人らしいです。[ビデオ(字幕)] 6点(2017-05-07 00:29:35)

23.  スペル 《ネタバレ》 まるでサム・ライミが原点回帰したみたいで、嬉しくなってしまいます。やたら口からいろんなものが飛び出してきたリ、逆に口から押し込まれたりヒロインと婆さんの激闘にはもう笑うしかないでしょう。このヒロインがまた上昇志向が強い嫌な女で、途中で悪魔にいたぶられ過ぎてちょっとかわいそうになりますが、反撃に出ると口から出るのが憎々しい悪態でせっかく湧いた同情も消え失せちゃいます。またまるで3D映画みたいな撮り方をした映像で、キッチュなところがいかにもサム・ライミらしくていいですね。でもラストで地獄に連れていかれるヒロインを観て「ざまー見やがれ!」と溜飲を下げる自分がちょっと情けない(笑)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-03-18 22:32:31)

24.  スティック・イット! 《ネタバレ》 スポ根ものもついに女子体操まで題材にするとはいよいよネタ切れかと思いきや、これがなかなか面白い掘り出し物だったんです。まずカメラと編集のキレがイイです。体操演技する女優たちをバスビー・バークレー風に捉えるショットにはミュージカル・ファンはニヤリとさせられるのは必定です。鉄棒や平均台などのガチな種目ではスタントダブルを使っているのは当然としても、女優たちとのつなぎが巧妙なので違和感は少ないです。もっとも、そのために体操演技のクライマックスになると引きの映像になってしまうのは致し方ないでしょう。何よりも体操やフィギュアスケートのような採点競技に対するアンチテーゼを前面に押し出した脚本は、かなり目新しいんじゃないでしょうか。コーチや審判員にガチガチに型にはめ込まれる選手たちを観ていると、旧共産圏のような全体主義国家が体操に強かったのは納得させられます。ジェフ・ブリッジスも、この手の映画ではお約束のダメコーチを単純に演じるのではなく、口八丁の商魂たくましい男を彼らしい巧みさで演じています。 ラストの選手たちのはっちゃけぶりを観ていると、「これは『スラップショット』の体操ヴァージョンなんだな」と気が付きました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-03-06 21:45:36)

25.  SPY/スパイ 《ネタバレ》 最近ブレークしているメリッサ・マッカーシー、こないだ刑事役をこなしたんで予想通りの女スパイ役が回ってきました。ジェンダーレスなヒロインが流行っている昨今ですから当然といえば当然。CIAの後方支援OLが現場に出てゆきスパイとして意外な大活躍をするというのは誰でも考え付きそうなプロットで、内容もいろんなスパイ映画やアクション映画の軽いパロディをちりばめて引っ張る安定のコメディです。ジュード・ロウは最初の登場シーンからその後の展開が読めるベタさで、彼自身も「遊びで出演してます」と言い出しそうなリラックスというか軽い演技ですね。相変わらず役作りもしないでいつものまんまの無精ひげキャラのジェイソン・ステイサムの方が、仕事のし過ぎでパンチ・ドランカーになってしまったようなドジなエージェントで妙に可笑しかったです。主演のメリッサ・マッカーシーははっきり言って日本じゃ人気が出そうもないタイプですけど、このおばさんの軽い下ネタをちりばめたしゃべくりはなかなかの迫力です。最後まで引っ張ったIDネタはベタですけど笑っちゃいます。でもなんで彼女が銃を撃たせたら百発百中なのかは、マジで謎です(笑)。 さてメリッサさん、次はどんな危険な職業を演じるんでしょうか、消防士か兵士あたりかな?[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-01-21 22:38:33)

26.  スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい 《ネタバレ》 本作は、ときどき出くわす「途中からテイストが変わって別の映画みたいになっちゃう」迷作のひとつだと思います。だいたいタッチからしてソダーバーグ・スタイルとタランティーノ風味をごった煮にした様な感じで、そこに登場人物たちの複雑怪奇な相関関係がプラスされるので、訳が判らんという感じです。要はこの監督、気持ちばかりが前に出過ぎて腕が追い付いていないということなんです。あのホテルに殺し屋たちが集まって来たらFBIがホテルを完全に封鎖しちゃって、それこそ『ザ・レイド』の雑居ビル状態になってみんなで殺し合う、という展開の方が面白かったんじゃないでしょうか。けっこう渋くてなおかつ派手なキャスティングですけど、この中でも知名度の高いベン・アフレックとレイ・リオッタが割とあっさりフェイドアウトしてしまうのはちょっと捻っていて面白かったです。まあレイ・リオッタはこの手の映画に出てくるとたいてい死にますけどね(笑)。[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-04-23 23:35:05)

27.  スズメバチ 《ネタバレ》 上映時間の三分の一を過ぎてようやく本題が始まるというのはなんですけど、そこに至るまでの三勢力の動きの見せかたはなかなか凝っていたと思います。冒頭で強盗一味が口笛で吹く『荒野の七人』のメインテーマは、これから現代版西部劇を見せるぞ、という監督の意気込みだったのでしょう。でもこれはプロットからいって『要塞警察』のフランス版リメイクだったと結論づけるのが相応しいです。そう考えるとカーペンターの『要塞警察』よりもテンポは良いし、けっこう愉しめるんじゃないですかね。どうせ『要塞警察』なんだから襲ってくる敵は凶悪で雲霞のごとき大量の方が景気が良いわけですけど、それにしてもあのマフィア軍団の損害は凄まじいもので、これじゃ『ブラックホーク・ダウン』の民兵ですよ。 サミー・ナセリの不活躍ぶりには驚きましたが、その分元消防士のおっさんの剛腕ぶりはこの映画で唯一のカタルシスです。ラストシーンでこの人登場しなかったけど、やっぱ焼け死んじゃったんでしょうか?[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-02-20 23:46:05)

28.  スペーストラベラーズ 《ネタバレ》 まあ監督が監督だけに期待する方がムリというわけだったんですね。いかにもTV屋が撮った映画という感じでした。それにしてもジャケットやポスターではあんなに大きく映ってるのに浜ちゃんがあんな端役だったとは、もうほとんど詐欺です。そして中国語映画では目立たないんですが、金城武のド下手な演技はもう目を覆いたくなるぐらいです。ギャグネタにしても『ダイハード』やら過去のハリウッド映画のパロディみたいなものがこれでもかと続くので、もう辟易です。でも渡辺謙が人質にまぎれて脱出するところは『インサイド・マン』より6年も早いアイデアで、ここだけはちょっと感心しました。でもなんで謙さんが逃げちゃうのかはさっぱり理解不能で、どう観たってそんなキャラじゃないと思うんですけど。 観る人によって評価が分かれているラストに向けての展開ですが、二人が飛び出してゆくストップモーションなんかはまるっきり『明日に向かって撃て』のパクリですし、この監督の感性にはオリジナリティというものがあるのかと首を捻ってしまいました。スローモーションやストップモーションはヘタな監督が使うと観られないと良く言われていますが、この映画は良い(悪い?)見本です。[CS・衛星(邦画)] 3点(2016-02-11 23:05:14)

29.  頭上の敵機 《ネタバレ》 ㈱“アメリカ陸軍航空隊”産業は社業隆盛を狙って新たにヨーロッパ支社を開設しました。新規開拓のために爆撃営業部隊がフランスで飛び込み営業を開始しましたが、営業課長は部下からの信頼は厚いけど営業成績はイマイチでした。そこで本社は課長を更迭して営業企画の部長を代わりに送りこみました。彼は部下を再教育し自らも営業現場に同行して徐々に成果をあげるまでになりましたが、営業地域がドイツ第三帝国に拡大するとライバルのルフトヴァッフェ商事が自社の商圏を荒らされて堪るかと激しく商戦を挑んできました。 判り易く解説すると本作の内容はこういう感じです。大戦終結からわずか4年でこんなユニークな戦争映画が撮られていたとは驚かされます。最近のイラクやアフガニスタンを扱った安っぽいヒーロー礼賛のハリウッド映画なんか問題外で、現代でも全然色あせない切り口だと思います。ラストのたぶんシュバインフルト爆撃作戦をモデルにしたシークエンス以外に空戦シーンはありませんが、それでも終戦直後だけあって実物のB17爆撃機が多数出演しているところはさすがです。精神的ショックでお地蔵さんみたいになっちゃうグレゴリー・ペックの演技も強く印象に残りました。 実際のシュバインフルト爆撃では出撃機の七分の一が撃墜され、帰還できても廃機処分された数も入れると実に出撃機の三分の一が消えうせたという米軍史上空前の大損害だったそうです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-02-05 23:23:41)

30.  スターダスト・メモリー 《ネタバレ》 『81/2』を観たことがあってそれが好きかどうかによって評価が分かれるんでしょうね、もっともウディ・アレン嫌いの人にはとても耐えきれないでしょうけど(笑)。 冒頭の列車のシークエンスなんかは、『81/2』を意識して撮りました、ってのが濃厚に伝わってきます。フェリーニの様に映像に凝りまくるんじゃなくてしゃべくりに凝るアレンですので、『81/2』が好きな私にもちょっとくどいなと感じさせられました。でも映画と現実をごった煮にしたメタフィクションな構成は、本家フェリーニよりも洗練されている気がします。世界の高名な映画作家で“マイ『81/2』”を撮った人は多いけれど、アレンの場合はちょっと撮るには若過ぎたんじゃないでしょうか。 アレンの映画は絢爛たる女優陣の顔ぶれ観るのが愉しみなんですが、シャーロット・ランプリングはやっぱイイですね。友情出演のルイーズ・ラサー以外はみんな唯一のアレン映画出演ですけど、ランプリングが出るアレン映画をもっと観てみたかったです。セリフもないほんのチョイ役でシャロン・ストーンが出てるんですけど、どれが彼女だか判りませんでした(笑)。[ビデオ(字幕)] 5点(2015-10-07 22:15:45)

31.  ズールー戦争/野望の大陸 《ネタバレ》 ズール戦争の映画と言えば64年製作の『ズール戦争』がポピュラーですが、本作は64年版の前日譚というか前半戦を描いたという位置づけなんでしょうか。『ズール戦争』は40対1の劣勢ながらもズール人を撃退した伝説のロルクズ・ドリフトの戦いを描いた英雄物語ですが、その前日におこったこのイサンドルワナの戦いでは大英帝国軍はほぼ全滅という『遠すぎた橋』どころではない大敗北を喫しています。主演はバート・ランカスター、有能だけど反抗的な軍人を演じたらやはりこの人の右に出る人はいませんね。対する気ぐらいは高いが無能な将軍はピーター・オトゥールでこれもまた適役です。 冒頭のズール族の若い男女たちの群舞(求婚の踊り?)はなんか凄い迫力です。対照的に描かれるのが英国植民地人たちのスノッブぶりで、ヨーロッパでもっとも貴族的だった英国陸軍将校たちの生態も観れて興味深かったです。お話自体は淡々とすすみいつの間にか戦争が始まったという感じです。でも大量のエキストラを動員した戦闘シーンは迫力満点で、ロングショットを多用した撮り方は戦闘の雰囲気を余すところなく伝えてくれます。 ピーター・オトゥールの他はほとんどの出演者が戦死しちゃう悲惨な幕切れですが、全体にあまり盛り上がるところもなく終わってしまったという印象です。この映画は英国じゃなくアメリカ資本で製作されていますが、観る者がベトナム戦争の失敗を重ね合わせることを期待している様な感じがしました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-08-01 22:39:24)

32.  スピード(1994) 《ネタバレ》 「もっとも純粋なノン・ストップ・アクション映画は?」と人に聞かれれば、私は迷わず『スピード』だと答えるでしょう。ひたすら暴走バスをメインにした脚本は潔いまでにシンプルで、キアヌ・リーブスやサンドラ・ブロックを始めとするメイン・キャラクターたちの私生活などはいっさい無視されています。アクション映画にはご都合主義的な展開や脚本の穴が大なり小なり存在するものですが、優れたアクション映画になればなるほどそれが気にならなくなってくるものです。もちろんこの映画で最大の穴は単独犯のくせにあれだけ手の込んだ爆破プランを仕掛けることが出来る犯人ですけど、そこはデニス・ホッパーを起用して大成功じゃないでしょうか。この頃は映画にCGが使われる様になった初期ですけど、いっさいCGに頼らず実物バスを暴走させ旅客機に突っ込ませて大爆発させるという撮影が遂行された最後の映画だったんじゃないかな。最後は地下鉄車輌がチャイニーズ・シアターの前の路上に飛び出し、良くこんな撮影が許可されたもんだと感心させられました。もっともこの地下鉄シークエンスは脱線シーンがミニチュア特撮がもろバレなうえ、映画の構成を崩す蛇足なシークエンスだった思いますけどね。そう言えばデニス・ホッパーが首を吹っ飛ばされた最期の後で、キアヌが言う「俺の方が背が高くなった」と言うセリフは、彼の自虐ネタかと思うぐらい可笑しかったです。[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-07-18 23:21:26)(良:1票)

33.  スターマン/愛・宇宙はるかに 《ネタバレ》 “愛”とか“ハート・ウォーミング”といったジャンルには縁遠いと思っていたカーペンター親父でも、その気になったら出来るんですよね。もっともこういうテイストの映画をカーペンターが撮ったのはこれだけで、おそらく今後も手がけることはないでしょう。 何と言っても素晴らしいのはジェフ・ブリッジスの演技で、地球人になり変ったスターマンをまるで知的障害者みたいな演技で表現するなんて素晴らしいアイデアです。いつものジェフらしい表情もほとんど見せないので、まるで違う俳優かと思うぐらいです。音楽もいつものようにカーペンター御大の♪ベン・ベン・ベンの重低音サウンドじゃなく、ジャック・ニッチェの美しいスコアを使っているのもグッドです。 ぶった切った様なラストはいかにもカーペンターらしさが出ていましたが、思いもよらずカーペンター映画でホロリとさせられるとこでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-12-16 23:02:16)

34.  SUSHI GIRL 《ネタバレ》 キワモノだと思ってましたが、“Diamonds Are Forever”が流れる実にカッコ良いオープニング・タイトルで「ひょっとして、これは」と期待が高まってしまいました。で、結論から申しますと、本作はちょっとした掘り出し物でした。 どっから観ても『レザボア・ドッグス』のパクりなんですけど、タランティーノ特有の時系列シャッフルとムダ話がない分進行がスピィーディーかつスマートなんです。ガラスの破片を詰めたソックスで顔面を滅多打ちにしたり歯をペンチで引っこ抜いたり、拷問のエグさは完全にタラを凌駕してます。まあ、あれしかないとは思いますけど、千葉真一の使い方もなかなか上手です。当然ながら出番のほとんどを全裸で身動きひとつしない“スシ・ガール”の女優も、なかなかのナイスバディで目の保養になりました。 でも見逃せないのは疑われて拷問される男で、これを演じるノア・ハサウェイは『ネバー・エンディング・ストーリー』でドラゴンに乗ってた少年役だった人なんですよ。タトゥーだらけのいかにも悪そうな中年になっていて、あの紅顔の美少年が、と嘆かずにはいられません。でももっと凄いのは拷問する側の悪漢にマーク・ハミルがいるんですが、こっちはもっと凄まじい変貌ぶりです。ロン毛のブロンドででっぷり肥えたその容姿は、フィリップ・シーモア・ホフマンかむかしのポール・ウィリアムスかと見間違えてしまいました(おまけにホモなんです)。 ルーク・スカイウォーカーがこんな姿になっちゃうなんて、私は悲しいです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-10-15 20:17:14)

35.  スリーウイメン/この壁が話せたら<TVM> 《ネタバレ》 続編の『ウーマン・ラブ・ウーマン』を先に観ちゃったけど、こっちは中絶がテーマでレズビアンを扱った続編にあった明るさは全然感じられませんでしたしインパクトははるかに強烈でした。■50年代のデミ・ムーアは、もうストレートな悲劇としか言いようがありません。淡々とヤミ中絶の失敗までを描いていますが、どの角度から見ても主人公の置かれたシチュエーションは絶望を絵に描いた様な感じです。デミもこんな演技が出来るんなら、もっとこういうキャラを演じる映画に出た方が良かったんじゃないでしょうか、その後の彼女のフィルモグラフィを観ると完全に方向性を誤ったなと思います。■70年代のシシー・スペイセック編はちょっと一息つける感じが良かったです。彼女も夫も子供たちもみんな前向きに生きているところが良くて、新しい家族が増えるという経済的な試練をきっとこのファミリーは乗り越えてゆくだろうなと希望の光がありました。■そして衝撃のシェールの90年代編です。アメリカという国のダークサイドをマジマジと見せつけられて慄然とさせられます。このキリスト教狂信者たちはどうして他人の事にここまでちょっかいを出すんだろうか、ともう観てて不快極まりなかったです。あの驚愕のラストも凄まじかったけど、ここにはちょっと考えさせられるところもありました。あの女性だけで運営されている施設内で男性が登場するというところに、ちょっと類型的なフェミニズムを感じてしまうんです。自分には“あれ”をするのは女性であった方がより普遍的な人間性の闇を表現出来たんじゃないかとちょっと残念に思えるのです。■テーマといい表現方法の先鋭さといい、これがHBOのTVMだということはほんと驚かされます。アメリカのメディアは日本が到底かなわないほど奥が深いと思いしらされました。[ビデオ(字幕)] 8点(2014-09-27 14:42:52)

36.  スター毒殺事件 《ネタバレ》 嫉妬に狂って恋人と恋敵を毒殺する映画スター、ある意味これは天知茂にうってつけの役柄と言えるでしょう。序盤では万里昌代とデレデレしたラブコメまがいの芝居を見せてくれますが、この存在感が薄い妙なキャラから後半の嫉妬に悶え苦しむいつもの天知茂キャラへの変貌ぶりは、無茶な撮り方してますがそれに答える様に彼も精一杯の演技で奮闘してます。映画スターとあろうお人が、すれっからしに騙された純情サラリーマンみたいに一人の女に入れ込むというのも不自然ではあります。そして天知が自分に毒を盛ったと確信してるのに、まるで殺されに行くように天知の部屋にやってくる万里昌代、お前の行動はアホすぎるぞ。まあそれを言ったら、映画スターが拳銃を持ってるということの方がもっと不自然ですね。その無茶を押し通すのが新東宝の新東宝たる所以なのでございます。 撮影所が舞台なので新東宝の撮影所をそのままロケに使っています。その撮影所の俳優やスタッフということで、新東宝の俳優や女優が大挙カメオ出演してますが、しょせん新東宝ですから有難味はありません。なぜか古川緑波が出てたのだけは印象に残りました。劇中で万里昌代が演じる女優を「東洋のソフィア・ローレン」と称していましたが、彼女の顔と肢体からなるほどと思わされました。そのころ新東宝はそうやって彼女を売りだしていたんでしょうね。[CS・衛星(邦画)] 4点(2014-09-07 20:38:37)

37.  スペースバンパイア 《ネタバレ》 懐かしいですね、久しぶりにマチルダ・メイのオッパイを堪能させていただきました。この映画、たしかTVで特番まで流して宣伝にはハンパなくカネ懸けてたと記憶してますが、映画館を後にして「この映画、なんかヘンだよね、なんか勘違いしてるよね」と?で頭がいっぱいになったんですよ。監督はともかくとしても、ダン・オバノンが脚本書いてジョン・ダイクストラが特撮を担当おまけに音楽はヘンリー・マンシーニという超強力スタッフなのに、どうしてこうなっちゃったんでしょうか? その答えはプロデューサーがメナハム・ゴーランとヨーラン・グローバスという“イスラエルの角川春樹”コンビだったからでしょう。『スターウォーズ』や『未知との遭遇』がすでに世に出た後で大作SFをヒットさせるにはどうしたらよいか、それはスピルバーグが決して手を出さないもの、そう“エロとオッパイ”で勝負するしかない! 実に正しい戦略です(笑)。 でもあまりに脚本に彼らは口を出し過ぎましたね、バンパイアやらゾンビやら後半はもう支離滅裂です。串刺しになったカールセン大佐とマチルダ・メイを収容して唐突に去ってゆく宇宙船、阿鼻叫喚のロンドンをたっぷり見せられた後なので観てる方としてもあっけにとられてしまいました。 リメイク・ブームの昨今ですが、さすがにこの映画をリメイクするという企画はないみたいですね。まあ私にとっては狂乱の80年代を象徴する様な一篇です。[映画館(字幕)] 5点(2014-08-15 18:36:35)

38.  スリーパーズ 《ネタバレ》 少年が性的虐待を受けてその出来事が運命を変えると言うと『ミスティック・リバー』をどうしても思いだしてしまいますが、この映画も負けず劣らずの後味悪い結末でした。だいたい神父が偽証することを肯定する様なストーリーはちょっとどうなんでしょうか。デ・ニーロが演じるこの神父は、もともとさんざん悪事を働いた不良だったみたいで主人公たちがマフィアの下働きをしてもあまり本気で怒らない。いわば破壊坊主みたいな本性を持った人物なのに、デ・ニーロの演技からはあまりそれが伝わってこないんです。ストーリー上は13年の時の隔たりがあるのにデ・ニーロの風貌が全然変わっていないというところもあり、デ・ニーロめこの映画に関しては手を抜きやがったな、と思わざるを得ませんでした。でもあんなに衆人環視の中で殺人を犯しておいて、いくら店の主人や客が裁判に協力しなかったと言ってもふつう無罪になりますかね、まあ証人が聖職者でそいつが偽証するんだからどうしようもないか。 この映画こそムダに豪華な配役と言うに相応しく、とくにあの弁護士役にダスティン・ホフマンが必要だったとは到底思えませんでした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-10-24 23:10:13)

39.  スティング この後に撮られた同ジャンルの映画はすべて本作のアイデアをいじりまわしていると言っても過言ではないし、中にはそのまんま同じプロットという様なものまであるぐらいですから。 公開当時この映画を観て騙されなかった人はおそらく皆無でしょう。自分も初めて観た時は唖然呆然、ラストのどんでん返しでは観客から一斉にどよめきと拍手が沸き起こったぐらいでした。それはもう巧妙で完璧な出来の脚本のなせる技で、陽気なラグタイムに乗せてラストまでテンポ良く引っ張ってゆく奇跡のストーリー・テリングです。 たった二作しかないP・ニューマン、R・レッドフォード、G・ロイ・ヒルのゴールデントリオが揃った、“コン・ゲーム”ムーヴィーというジャンルを一作にして作り上げた傑作です。[映画館(字幕)] 9点(2013-05-02 22:10:15)

40.  スーパー! 《ネタバレ》 期待も予備知識もなしで観たら、実は大当たりだったという感じです。監督は誰じゃ、おお、『スリザー』を撮った才人J・ガンじゃないですか。なるほど、『スリザー』つながりでM・ルーカーとG・ヘンリーが顔を見せているわけですね。冴えない中年マスクヒーローのR・ウィルソンは『JUNO/ジュノ』でE・ペイジに妊娠を告げる薬局の店員だったし、ハリウッドという所は意外と人間関係が狭いんですね(笑) 『キック・アス』と良く似たプロットですが、コメディながら本作の方が人間性の闇に迫っていて奥が深いと言えます。何と言ってもE・ペイジの壮絶な怪演とびっくりさせられる最期、これはもう必見です。そしてまるで『バタフライ・エフェクト』みたいにとっても切ないエンディング、ちょっとホロリとさせられました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-03-18 23:42:47)(良:1票)

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