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1. 醜聞(1950)
《ネタバレ》 三船と志村喬の絶妙のコンビ。
黒澤さんの映画の大黒柱だ。
今の日本映画は、人間の微妙な綾を描こうとするが、
黒澤さんは、ドラマツルギーを成り立たせるために、
分かりやすいキャラ設定で挑む。
だから人間賛歌の物語も、分かりやすく面白い。
今の時代、こんな分かりやすいキャラではバカにされるかもしれないが、
それでも黒澤さんだけの芸当にしてしまうのは惜しい。[DVD(邦画)] 7点(2020-06-02 09:32:48)《改行有》
2. 洲崎パラダイス 赤信号
《ネタバレ》 本作品、川島雄三監督、得意の題材と見た。彼の作品を何作か観て、戦後の日本の苦しい時代、みんなが支えあって生きてた時代を描くと、彼は名人のような、後味のうまい作品を創ると感じていた。「愛のお荷物」「あした来る人」などのような作品より、「暖簾」「わが町」のような作品に、僕は彼の生き生きした演出を感じてならない。川島監督の早逝した理由は、商業主義の映画界にあって、自分の不本意な作品作りを強いられたための彼のアイデンティティの危機だったのでは?と勝手に解釈してる。もっともっと彼の戦後のヒューマンな映画が遺されていたら、と悔しくてしょうがない。
[DVD(邦画)] 8点(2014-07-28 22:03:47)《改行有》
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