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1. セントラル・ステーション
《ネタバレ》 なんとも素朴な映画。もちろんCGなんか使ってないだろうし、IT機器なんてものもいっさい登場せず。そういうものが当たり前の映画を多く見ているせいか、まずその設定だけで新鮮な感じがします。
それから登場人物も暮らしぶりも素朴で荒々しい。生身の人間が、日々独力で生きていくことに必死な感じが伝わってきます。これが90年代末のブラジルなのか、それとももっと前の時代の描写なのかはわかりませんが、社会全体の貧しさゆえであることは間違いなさそう。
だからこそ、たまたま知り合った子供の面倒を見る決断は尊いし、道中で会った人の優しさは身に沁みるだろうし、宗教に心の拠り所を求める気持ちもわかる。そのコントラストが際立つ作品だと思います。そしてラスト、画面は寂しさで満たされますが、見ている側としては同時にホッとしました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-10-18 03:55:43)《改行有》
2. セブン
たしかに「衝撃のラスト」でした。後半に登場したケヴィン・スペイシーが、おいしいところを全部持っていった感じ。いったい何が始まるんだろうという緊張感がいい。こういう不気味で知的な狂気を漂わせられる役者は、他にいないんじゃないでしょうか。そういえば「ユージュアル・サスペクツ」も同年の作品なんですね。たいそうなご活躍ぶりです。
ただし結局のところ、犯人の意図がいま一つよくわかりません。愉快犯なのか、社会への恨みなのか、それとも単に狂気なのか。実のところ、ブラピやM・フリーマンを相手にしているというより、その向こう側にいる観客に対して辻褄合わせをしているようで、ちょっと腑に落ちない感じもします。[インターネット(字幕)] 8点(2017-08-13 01:46:38)《改行有》
3. セント・オブ・ウーマン/夢の香り
いい映画なんだけど、アル・パチーノのファンなので、あえて言います。こういう役柄を演じるにしては、ちょっとカッコ良すぎるんじゃない? もっとくたびれた感じの、どうしようもない老人の役者が演じたほうが、訴えるものが大きかったような気がします。それに、最後の校長を論破するシーンにしても、もともと明らかに学校側の対応がおかしいのだから、あまりグッと来るものがありませんでした。余談ですが、ジョンソン大統領といえば“史上最低の大統領”といわれている上、ケネディ暗殺事件との関与も取り沙汰されている人物ですよね。その側近だったのなら、大佐も事実関係を多少は知っていたかもしれません。そういう伏線を踏まえた上での最後の演説だったとすれば、なかなか含蓄がありますね。7点(2004-03-01 01:03:23)
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