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プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  その男ヴァン・ダム 《ネタバレ》 『サンセット大通り』に『許されざる者』と、主演俳優自身のキャリアをモチーフにして作られた映画は数多くありますが、それらの企画は、あくまで現実を色濃く投影させた架空の役柄を演じるにとどまっていました。他方、本作ではヴァンダムがヴァンダム自身を自虐的に演じており、従来のメタ設定映画とは次元の違う企画だったと言えます。。。 本作で描かれるのは、自分の弱みをすべてさらけ出すヴァンダムという男の姿。虚構の世界ではスーパーヒーローを演じてきたが、現実世界ではチンケな強盗すらまともに倒すことができないという身も蓋もない事実を物語の基礎とし、「今の私は仕事でもプライベートでも完全に行き詰まっています」というヴァンダムの告白が随所に散りばめられています。全盛期におけるヴァンダムの粗野な態度やナルシスト発言を知る私にとって、それはかなり衝撃的な姿でした。特に驚いたのが中盤におけるヴァンダムの独白シーンで、自分がいかにして成功し、そして失敗したのかという彼の正直な告白には胸を打たれました。涙がこぼれそうにさえなりました。同時に、ここまでの長ゼリフを表情のアップのみでもたせてしまったヴァンダムの演技力の高さにも感銘を受けました。ドラマ畑の俳優であっても、ここまで見せられる実力者は限定されてくるのではないでしょうか。。。 また、本作については『ロッキー・ザ・ファイナル』との共通項も見いだせるのですが、『ロッキー~』がアクションスターとしてのスタローンのイメージの再構築だったのに対して、本作はアクションスター・ヴァンダムの完全破壊の領域にまで達しています。これをやってしまうと二度とアクション映画には出られなくなるかもしれないという、それくらいのリスキーな企画だったわけです。まさに企画と心中する覚悟で本作に臨んだヴァンダムの姿には、熱いものを感じさせられました。。。 ただし、問題もあります。『狼たちの午後』を思わせる強盗団の物語が妙によく出来ており、中盤以降はかなりシリアスになってくるので、この映画は悲哀溢れるコメディをやりたいのか、直球勝負のドラマをやりたいのかが見えなくなってしまうのです。どういう姿勢でこの映画を見ればいいのかを途中で見失ったために、後半部分ではドラマに感情が乗らなくなってしまいました。[DVD(吹替)] 7点(2014-02-15 15:48:24)《改行有》

2.  それでもボクはやってない 「自分たちの仕事は犯人らしき人間を見つけ出すことであって、そいつを起訴するかどうかを決定するのは検事さん」と考える刑事がいて、「自分たちの仕事は警察が上げてきた犯人を有罪にすることであって、被告が無罪である可能性を探索するのは裁判官」と考える検事がいて、「警察と検察が調べ上げた結果として起訴したのだから、恐らくこいつはクロなんだろう」と考える裁判官がいる。冤罪製造マシーンとも言える無責任トライアングルが我が国には存在しているのですが、その結果が99.9%という驚異の有罪率に表れています。これはもはや中世の魔女狩りをも凌駕するレベルであり、運悪くこのトライアングルに捕まったら最後、身の潔白を認めさせることはほぼ不可能という恐ろしい事態が待ち受けています。。。 そんな司法の問題点について、痴漢冤罪という奇抜なネタで切り込んできた監督の戦略には恐れ入りました。一般人にとって縁遠い殺人事件等の重犯罪とは違い、多くの男性にとっては対岸の火事とは言ってられない身近な題材だったわけですから。おまけに、痴漢裁判は司法の問題点の宝庫でもあります。世間的な注目度の高い事件ではないため検察も裁判所も本気ではなく、「めんどくさいからさっさと認めろよ」という姿勢で審議しているからです。実際、被害者女性と容疑者男性の身長差が30cmもあり、容疑者が被害者のお尻を触ることは物理的に不可能という状況にありながら起訴にまで至った事例や、容疑者男性は難病を患っており、痴漢行為をはたらくことは100%無理であるとする医師の証言がありながらも有罪判決が出されて収監に至った事例までが存在しています。本作のモデルになった男性などは、この映画への協力が原因で裁判官の心証を害し、本作公開の2週間後に実刑判決を出されるという報復的な扱いまでを受けています。痴漢裁判は、もはや無法地帯と化しているのです。。。 「映画の魂はディティールに宿る」という言葉を実践した丁寧な演出にはなかなかの見応えがありました。拘置所とはどんな場所であるか、もし逮捕されればどんな扱いを受けるのかといった通常の映画が見落としている点を丁寧に拾いあげ、これを見せ場としているのです。裁判の過程にも映画的な誇張(「異議あり!」の連呼等)がなくて、良心的な作りだと感じていました。それでいて娯楽への一定の配慮もあるわけですから、これは驚異的によく出来た映画だと思います。[DVD(邦画)] 8点(2012-10-27 16:44:58)(良:5票) 《改行有》

3.  ゾンビランド 「ナポレオン・ダイナマイト(無惨な邦題では呼びません)」が大ヒットした辺りから「どうやらオタクを出せば映画はヒットするらしい」ということに映画会社の重役たちは気付いたようで、近年のハリウッド映画はオタクの成長物語ばかり。「イケメン出しても金にはならん。稼ぐならオタクだ」とでも言わんばかりに連発される作品群には若干食傷気味だったのですが、そんな中にあって本作はかなりイケました。勝因はナチュラル・ボーン・キラーことウッディ・ハレルソンをオタクと組ませたことで、この二人が見事な化学反応を起こしています。出会った当初は完全にイっちゃってる人だったハレルソンが徐々に人間らしくなっていく様は微笑ましいもので、本作が優れたドラマ作品であることを証明しています。オタク青年が男らしく成長していく様も定石通りに手堅く作られており、脚本も演技も抜群に安定しています。さらにはビル・マーレイという飛び道具までを投入。ゾンビと見せかけて実は生きていたマーレイに向かって「あら、生きてたのね(二重の意味で)」ですからね。ガーフィールドネタまでが飛び出すなど、身を呈して笑いをとるマーレイの雄姿にはコメディアン魂を見ました。そんなこんなで楽しんで見ていたものの、同時に「そういえばゾンビが全然出てこないな」と気になった中盤でしたが、クライマックスでは素晴らしいスペクタクルが待っていました。迫りくるゾンビを撃って撃って撃ちまくる、ゾンビ映画に求められる爽快感を存分に味わうことができます。ラストは綺麗にまとめすぎの感もありましたが、気軽に見る娯楽作としては十分な完成度だったと思います。不満をひとつ述べるならば、文明が壊滅しているアメリカ合衆国において、なぜか電気が通っていることへの言及がなかったこと。コメディ映画なのだから笑いで逃げてしまえばよかったのですが、これに一言も言及しなかったために思わぬ設定の穴となってしまいました。[DVD(吹替)] 7点(2012-02-02 01:29:24)(良:2票)

4.  ソードフィッシュ 《ネタバレ》 映画について長々と講釈をたれるトラボルタ。カメラが引くと彼は警官隊に囲まれていることが分かり、さらに引くと何十台ものパトカー、マスコミが押しかける大事件の真っ只中であることが明らかになる。このイントロだけでやられました。意外性と遊びがあって、そして観客をいきなり映画のど真ん中に放り込むという素晴らしいイントロ。このイントロが終わると物語は4日前に戻るのですが、ヘタな構成だと観客を混乱させる場合もある回想形式の作品にしては、本作の脚本はよくまとまっています。頭空っぽにして見ていても混乱せずに話を追うことが可能で、アクション映画の脚本としてはなかなか理想的な仕上がりとなっているのです。物語を動かすのはトラボルタ扮するガブリエルという男なのですが、この男の目的も正体も不明。とりあえずわかるのは強烈なカリスマ性があって、恐ろしく頭が良いということ。性格はキレやすくしょっちゅう人を怒鳴っているのですが、感情的になっている最中であっても思考回路は冷静であり、常に的確な判断を下すというかっこいい悪役です。これはトラボルタが得意とするタイプの役柄であり(「ブロークン・アロー」「サブウェイ123」)、本作においても脚本の狙い通りの人物に仕上がっています。。。以上、悪役は良いし、物語の運びもうまいのでアクション映画としては比較的上質な部類に入る作品なのですが、時に脚本が論理的に破綻しているため水準作の範疇にとどまっています。スタンリーほどのハッカーを雇い、ガブリエルが備えているほどのシステムがあるのなら、わざわざ銀行を襲撃しなくても外部からのハッキングで金を奪えるように思えます。この点、ハッキングに加えて銀行を直接襲撃することの理由が劇中で説明されないため、物語が途中からバカバカしいものとなっています。またラストにおいて、ガブリエルはスタンリーを利用して自身の死を偽装するのですが、怒りに任せてスタンリーがロケット砲を撃ち込むことまでがガブリエルの計画だったとしたら、なんという遠回しで不確定要素の多い計画を実行していたのだと呆れてしまいます。製作陣はガブリエルの優秀さを示すオチのつもりだったのでしょうが、ここまで行き当たりばったりの計画を実行していたのでは、むしろバカだったんじゃないかという気がしてきます。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2010-09-06 00:08:29)(良:1票)

5.  ソウ2 《ネタバレ》 まぐれでヒットした低予算映画の続編はたいていロクなものがないのですが、本作はその珍しい例外。前作の公開からわずか1年で企画→脚本→撮影→編集→公開という凄まじいハイペースで製作されただけに前作の恩恵に預かっただけの駄作になるかと思いきや、前作と同等のクォリティを維持しているのに感心しました。一瞬たりとも飽きさせずハラハラさせっぱなしの演出は見事です。ジグソウの正体がわかっている以上本作に謎解きの要素は少なく、即別的な展開やスプラッタで内容のなさを補っていると言えなくもないですが、過剰なスプラッタがあってこそこのスリルは出せたとも言えるので製作側の姿勢に間違いはなかったと思います。ただし、前作の時点ですでに怪しかったジグソウの行動原理が本作ではさらに危なくなっており、「生の悦びを自覚させるためのゲーム」という体裁がほとんど崩壊寸前のところにまで来ているのは問題だと思います。自分の命を軽んじたり、倫理的に誤った生き方で人生をムダに費やしている者に生死をかけたゲームをさせ、生きていることへの感謝を再認識させるというのがジグソウの目的であり、そのゲームには被験者達の普段の行動を皮肉った仕掛けが準備され、苦痛に耐えてでも生き延びるか、そのまま死ぬかの二者択一を迫られます(セブンのジョン・ドゥと似てますね)。ここでポイントなのがジグソウの要求に耐えれば必ず生き延びる道が準備されているということなのですが、今回のサバイバルゲームには生き延びる道がなかったように思います。死ぬと予定されていた者は死ぬしかない展開でした。また、今回のゲームの最終的な目的は刑事を罰することにありましたが、この刑事が命を奪われねばならないほどの悪人だったとも思えないし。確かに彼は証拠をでっち上げて多くの人間を刑務所に送っており、その行動のツケを払わせると言うのならジグソウの行動も理解できますが、彼がかつて刑務所に送り込んだ犯罪者達をジグソウ自身もサバイバルゲームで罰する対象に選んでおり、つまり彼らが罪人であることはジグソウ本人も認めるところだと言えます。法で裁けない罪人を個人の裁量で罰したという意味ではジグソウも刑事も同じ行為をしたのに、なぜ刑事が処刑の対象になるのかという論理的な矛盾があります。2代目ジグソウが個人的な恨みをぶつけただけの話なら、それこそ説教キラー・ジグソウの名が廃ります。[DVD(吹替)] 7点(2006-11-26 16:13:10)(良:1票)

6.  ソウ 《ネタバレ》 《注意!ものすごくネタバレしています。結末を言ってしまってます。未見の方は決して読まないでください。後悔しても私の責任ではありません。》これはすげぇっス!予備知識もほとんどなしで何げなく見に行ったら、これが今年最大の拾い物でした。全編に渡る張り詰めた緊迫感がすさまじく、久々に躍動しまくってるサスペンスに出会いました。サスペンス映画ってのは基本的に「静」の展開をベースにしているものですが、この映画は徹底的に「動」。画面の展開がとかアクションがという意味ではなく、この映画は話が終始動き続けてるんです。次第にベールが剥がされていくような謎解きが全編に渡るのですが、その情報量の割りに破綻を招かない絶妙なテンポ、知らず知らずのうちに張り巡らされていく伏線の数々、そして至る驚愕のラスト。やってくれますよ。映画を見てて久々に「やられた」って思いました。さらに残虐描写が話の緊迫感をフォローし、恐るべき緊迫感を生み出します。スプラッターのキツさで言えば「ハンニバル」など言うに及ばず、「テキサス・チェーンソー」をも越えていると思います。そんな素晴らしい傑作なのですが、欲を言えばもっと登場人物の葛藤を描いてほしいかったです。なにせジグソウの狙いはそこにあった上に、結局この映画はジグソウの思惑通りの結末を迎えるわけですから、やっぱりそこはきちんと落とし前つけとくべきでしょ。主人公達が犯人に怒り、そこから自分の運命に絶望し、そして己の過ちを悔いる場面もきちんと見せてくれれば、ラストがさらに意味深いものになったと思います。それにしてもラストは悲惨でしたけど。妻と娘に危険が迫っていることを知り、ついにゴードンは家族の大切さを思い知るわけです。一方、何とか危険を脱した妻はゴードンの無事を確認するために電話をするのですが、ゴードンはそれを助けを求める電話だと勘違いし、自分の足首を切断してまで脱出を図るのです。しかし、恐らくゴードンを待っていたのは死でしょう。出血多量で死んだか(ワイヤーで死んだデブは脱出時の出血多量が死因とありましたから、それが伏線に当たると考えられます)、そうでなければジグソウに殺されたか。正しいことに目覚めた主人公が、その瞬間に死を迎えるだなんて、これほど悲惨な話はありません。9点(2004-11-05 01:09:01)(良:1票)

7.  ソラリス この映画を嫌いという人の意見はかなり理解できます。演出にメリハリがなく、面白い映画ではありません。でも私はこれが好きなんです。それもたまたま私の生理に合っただけで、世の中の9割の人には嫌われて当然の映画だと思います。編集も撮影も音楽も無機質で、理解も感動も拒むかのようなこの映画。考えてみれば、盛り上げることも、感動させることも簡単にできた題材なんです。しかしエモーショナルな展開になりそうになればブツっとカットが飛び、本当に説明が必要なシーンでセリフが消える。そう、これは行間を読ませるための映画なのです。そう考えて登場人物たちの心理に身を寄せれば、ここでは大変なドラマが展開されていることがわかるはずです。妻の死を悔い、レプリカにその再現を託す夫の悲しみ、自分がレプリカだと知った妻の絶望。言葉で語るにはあまりに陳腐な物語ですが、説明を排して見る者の解釈に委ねたことで、非常に深いドラマに昇華しています。思えばまんま「ブレードランナー」な物語に「2001年宇宙の旅」の語り口がくっつけられたこの作品。その試みは絶対に失敗はしておらず、SFファンなら嫌いにならないでって思いますね。8点(2004-09-05 16:16:38)(良:3票)

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