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プロフィール |
コメント数 |
1251 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。 【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。 【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。 5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。 また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。 |
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1. 空へ ―救いの翼 RESCUE WINGS―
《ネタバレ》 航空救難団の新人が周囲に助けられながら試練を乗り越えて、最後に困難な任務をこなしたところで気分よく終わる話である。正直それほど大感動ということもないが、いざという時に頼らなければならない立場としては素直に応援したくなる。災害支援の面で自衛隊が本格的に国民の信頼を寄せられるようになったのは公開3年後の東日本大震災(2011)からだろうが、こうした人命救助の活動も長く続けて来ていたということのようで、劇中では阪神・淡路大震災(1995)で十分な働きができなかったことを悔やむ場面もあった。
主人公は初の女性ヘリパイロットという設定で、宿舎での女子会のような場面には和まされる。序盤では男に「二十歳そこそこの女」と言われていたが「女の子」と言われなかっただけまだましだ。この主人公のようにしっかりした志を持った人でも、結婚するとどうなるのかというのは素朴な疑問だが(劇中の飛行班長は独身ではないかと勝手に想像)、その辺は職業に関わらず女性が活躍する社会を作る上での共通課題と思うしかない。
なおヘリコプターの見せ場としては航行中の着艦よりも桟橋に降りた場面で驚いた(こんな所にも平気で降りるのか??)。
場所は小松基地という設定で、F15からの空撮(一瞬)や地上の街並みも映っていたようである。映像に出ていた猫橋銀座(ネコ橋銀座)というのは実在の場所らしい。宴会の場面では、ビールをラッパ飲みするのが航空自衛隊の風習なのかが気になった。
出演者に関しては、少々心許ない感じの役者もいるがベテラン俳優がきっちり押さえているところもある。しかし最後に出た護衛艦の艦長と副長は頼りなさげで自衛官らしくなく、特に副長はどういうキャスティングなのかと呆れた。
主演の高山侑子という人は当時15歳だったとのことで、見た目は大人っぽく見せているが「はいっ」とかいう声は可愛らしい。海上自衛隊のヘリコプターと交信したところが女の子っぽいので笑ってしまったが、それを聞いて向こうもひとこと言わずには済まなくなった感じだった。[DVD(邦画)] 6点(2019-05-25 11:27:05)《改行有》
2. ソドムの市(2004)
《ネタバレ》 ホラーという分類だが怖くはない。「発狂する唇」(1999)のようなものかと思っていたらそれほど酷くはなく、結果として因果応報の物悲しい物語が一応できていたようではある。しかしそれ自体に心を動かされるようなところは特になく、また個人的感覚としては、表層的なおふざけ感と根底のストーリー部分との内的整合を図るのが困難であり、互いに悪影響を及ぼしてしまって両方ともまともに受け取れない。冒頭からして美術・衣装関係とか年代設定がいかにもふざけた感じのため真面目に見る気が早々に失われ、以降は全て醒めた目で見てしまうので劇中提供される笑いにも素直に乗れず、結果として自分が笑ったのは2回だけだった。冗談めかして低予算なのをごまかす手法を開発しようとした印象もあるが、楽屋ネタのようなものが複数出ていたのは悪ノリの類でしかない。
なお舞台挨拶を見ていると、こんな映画でも女優はちゃんときれいな格好をして出て来るので感心した。出演者の話によれば、監督が映画美学校の授業の際、自分が権力者になったらつまらない映画を作った者は死刑にするというような話をしたそうで、そういうことが既に公開直後からネタにされていたようである。
ちなみに余談として、劇中出た「栃木国際銀行」は時事問題がらみと思われるが意図不明である。[DVD(邦画)] 2点(2017-05-27 10:19:03)《改行有》
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