みんなのシネマレビュー |
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1. 運命を分けたザイル スゴイ!映画の迫力、臨場感にシビれます。過酷な極限状況の中で挑戦、野心、歓喜、緊張、葛藤、決断、怒り、絶望、孤独、恐怖、罪悪etc場面場面に於ける2人の心理状況が刻々と変化していく様をダイレクトに見せてくれます。心理的にも肉体的にも極限の中で彼らは常に冷静な判断力を持ち合わしており、生きて生還するための最善の努力を行い、最後まで希望を持ち続けた精神力、これ程までに凄まじい”生きる”という意志を見せ付けられた映画は無かったのではなかろうか。キャスト、スタッフ、サイモン&ジョーそして大自然を尊敬します。あとボニーMもツボでした。10点(2005-03-16 22:12:30) 2. ウディ・アレンの重罪と軽罪 神の法と人の法、人の法では罪に軽重があるが全てを見通す神の前では、罪は信仰の有無や信仰の軽重でもなく、罪はただ罪として人の心に宿るものでしかない。愛は人を救いもするが、深く強い愛が人によっては重く、人によっては疎ましく、愛の深さこそが人に罪を犯させるとするならば、愛こそが重罪なんだろうか。[ビデオ(字幕)] 9点(2006-02-10 22:50:38) 3. 運命じゃない人 上手いね、おもろいわ~。脚本勝負の映画が好きだからハマちゃいます。男って人には神田のようにズバッと言えるんだろうけど、実は宮田くんのように引きずっちゃうんだよね。マキちゃんの事何も知らないくせに好きになっちゃう、でもってマキちゃんが宮田くんにいうセリフも効くんだよなあ。この映画の肝となる宮田くんのマクラの振り方が抜群なので、ラストのサゲが決まってますね。本当は巻き戻しが無い方がバシッと決まって好きだけど、それじゃ宮田くんがあんまりだしなあ。マキちゃんはホントは運命の人なのか?やっぱり運命の人じゃないのか?それを知りたいような知りたくないような実に尾を引きます。さあ、今から2回目観ようっと![DVD(字幕)] 9点(2006-01-29 21:08:49)(良:1票) 4. ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう 一言で言ってしまえばウディアレンってアホやなぁ、と言いつつ笑ってしまう。よくもこんなアホな事ばかりで映画作るなあと思うも見事にツボを突かれている。9点(2004-02-27 17:58:41) 5. 姑獲鳥の夏 京極夏彦の作品は一つも読んだ事ない私ですが、実相寺監督とかなり肌が合うんじゃないでしょうか。京極氏の世界、おどろおどろしい妖しい雰囲気、現実とは五感に感じるものだけが真実を語るものではなく脳が作り上げた世界であるというものを、カメラ、撮り方、光の使い方、見せ方、構成など工夫を凝らし実相寺氏の世界にしていると思います。”こかくちょう”が”うぶめ”となり飛び立っていく知世ちゃんのラストの表情の変化が上手くとても綺麗です。田中麗奈のファッションもいいですね。人物の相関関係が判り辛い事と謎解きが語り中心で、語りを絵で見せるというのが少々不満ではありますが十分楽しめました。[DVD(字幕)] 8点(2005-11-27 22:54:53) 6. ヴェニスの商人 《ネタバレ》 ヴェニスを舞台にしたホンモノの「ヴェニスの商人」。単なる強欲な金貸しに描かれがちなシャイロックですが、当時のキリスト教徒によるユダヤ人差別を見せ、判決でキリスト教への改宗を告げられことで絶望の淵へ突き落とされる。金貸しシャイロックが悪人ではなく、ユダヤ教徒シャイロックである事がキリスト教徒にとっては悪であるというのがよく判る、アルパチーノは演技もオーラも完璧ですね。とくに法廷劇に入ってからはグイグイ引きこまれてしまいます。法廷ではむしろシャイロックの輝きとアントーニオの絶望感が上手すぎて、ここでの主役・ポーシャをかなり食ってしまった気がします。クライマックス「キリスト教徒の血を一滴足りとも流すな」も個人的にはもう少しタメが効いてた方が好きです。ただバッサーニオの放蕩人生、ダメ男っぷりがまだ足りないのではないでしょうか。ダメダメ男を救うアントーニオ、ダメダメ夫の親友を救うポーシャであってこそ指輪の件が面白さを増すんですよねェ。[映画館(字幕)] 8点(2005-11-01 22:30:44)(良:1票) 7. 海を飛ぶ夢 人間は死に際し最後まで人間として扱われ人間として死んでゆく、「尊厳死」という”死ぬための権利”を裁判してまで獲得するために生きる人間。「尊厳死」も「自殺」と同じという考え方はカトリックのスペイン人と日本人との宗教観の違いが大きいんじゃないでしょうか。キリスト教の中では「自殺」=悪・地獄に堕ちるわけで自殺は罪とされた社会だからこそ「尊厳死」という思想が生まれた。日本人は乱暴な言い方をすれば宗教・宗派によっては悪人でも神になれるし、自殺しても極楽浄土へ行ける国。日本においても賛否両論分かれる問題であり、西洋人のような心情で「尊厳死」を理解する事は到底出来ない。ただ生活を共にする家族の中に介護を必要とする人間がいる人のみが、彼と彼の回りの人間の気持ちが本当の意味で理解できるんじゃないだろうか。[DVD(字幕)] 8点(2005-10-22 20:55:10) 8. 哥(うた) 舞台となるのは丹波・篠山の旧家、長男、次男と妾腹の子、彼らの織り成すいかにも純日本的な価値観と現代的な価値観とのせめぎ合い。父の故郷が篠山であり、父自身の中には明らかに淳が存在しており、私の中にも、強く淳的な考え方が残っている。私は日本人を捨てられない純日本人なのだろう。8点(2004-12-07 21:20:38) 9. 浮き雲(1996) 監督の小津愛を非常に深く感じさせられる、失業夫婦でありながら健気で前向きな妻、夫婦愛、言葉少なくとも独特の間、整えられた構図、音楽まで見事に小津映画してました。8点(2004-05-22 13:10:03) 10. 宇宙戦艦ヤマト 今でも別に嫌いじゃない、CATVなんかでやってるとつい見てしまう。実はサントラも持ってるんですよ。ヤマトの音楽大好きでした。 8点(2003-08-27 22:37:11) 11. 裏窓(1954) 覗き見趣味ってのは誰でもチョッとはあるだろう。たったそれでけの事からコレ程観客が引き込まれてしまうサスペンスを作り上げるセンスはさすがです。たださすがに前半は昨今の映画のリズムと違うため少々だるく感じた。8点(2003-08-09 10:28:23) 12. VERSUS/ヴァーサス 最強のB級映画です。マトリックス+死霊のはらわた+フロムダスクティルドーン+ブレイド+香港映画+・・・ってくらいてんこ盛り。見るからに金掛かってません。バカバカしいのに飽きずに見させるパワーあり。点数は次への期待で8点。8点(2003-05-30 00:49:37) 13. ヴェニスにおける子供自動車競走 《ネタバレ》 自動車レースか~、ん何かジャマなおっさんがいるな~...あれっこのスタイル!このオッチャン!チャーリーだ!...しっかしジャマだねw...うっと~し~よ~...ホント、ジャマだよ、聞いてる?...いい加減にしないと怒るよ!...っとにウゼ~な~www[ビデオ(字幕)] 7点(2005-11-28 23:30:55) 14. 浮草物語 浮草→浮草物語の順で鑑賞。ストーリーは既に判っているので字幕の暗さが気になりながらもそれほど困らずに済みました。同じ話しでありながらも本作の方が漂う雰囲気がサッパリと爽やかで好きです。おときがこっそり帰ってきておたかに「どうだった」と聞かれ、乱れ髪を直すしぐさ、これだけで上手く伝わるんですよねえ。ラストの親子対面~別れもこちらの方が好きです。白黒であるがための夜の舞台でハラハラと舞う紙吹雪が生き、サイレントであるがため上諏訪一枚の字幕が映える。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-24 20:13:32) 15. 美しい夏キリシマ 15歳の多感な少年の目を通して、戦争、生と死、性を幾重にも重ね、丁寧に描く事から、何のために生きるのか、如何に生きていくべきかをジックリと考えさせてくれる。ただ原爆が落とされたとか戦争が終わったというセリフが余分だった気がする。何の前フリも無く、竹ヤリを持って進駐軍に突進していく少年・一発の銃声の方がインパクトがあって良いと思う。7点(2005-02-06 23:30:12) 16. 海と毒薬 軍人と医者、立場は違えども合法的に人を殺す事が可能な職業。毒薬には取扱い説明書があるが、人の倫理観・宗教観というものにはそんなものは無いが、自分の主治医の人となりや自分の国の首相の倫理観ぐらいは把握しておくべきでしょうか。7点(2004-03-16 23:48:13) 17. ウィンタースリーパー 真っ白な雪の中に偶然の事故の記憶が消されようとしていく中、1つずつ残された記憶から事実が明らかになっていく。ウーン、メメントじゃん、あれこっちの方が先に作られてるゾ、メメントから1点削って+1。 7点(2003-12-31 19:12:05) 18. ウイニングラン F1やバイクのGPのドキュメンタリー。当時はまだモータースポーツの認知度が今ほど高くなかった。ジル・ビルヌーヴの最期となるシーンやニキ・ラウダ、中でもフランコ・ウンチーニの事故シーンは忘れられません。中学生だった私はウンチーニという名前に笑っていたらバイク好きの友人ウンチーニをバカにするなって怒られた。 7点(2003-11-26 08:33:32) 19. ウォーターボーイズ 今時珍しいくらいのストレートな青春映画。懐かしく、微笑ましく、バカで元気になる映画。TV放映で再見したらなんだか涙が出てきた、青春っていいなあ!+1点追加。7点(2003-05-12 21:49:30) 20. ヴァイブレータ 顔が大きく、決して美人じゃなく、年もイッてるし、革パンも似合わず、男にも捨てられ、そんな寺島しのぶでしか有り得ない映画かも。寺島も良いとは思うが大森南朋がよかったなあ。年取っても一人でいるとイヤな自分の声ばかり聞こえてくる事ってあるんだよねえ。ヘタしたら一日自分の声としか会話してない事あるもん。ヤベッ旅にでも出てみるかぁ、誰かに食われてえェ。6点(2004-03-02 01:34:58)(良:1票)
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