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21. 麗しのサブリナ オードリーのサブリナはまさに打って付けと思われるが、彼女に恋する兄弟をボガートとホールデンという豪華な顔合わせ。しかも堅物の兄がボガートで浮気性の弟がホールデンといつもと違う感じの役柄で上手く演じている。 それまでボガートは派手な立ち回りをするか、気取った格好をする役者と思っていたのが、この映画と「ケイン号の反乱」で見事にイメージチェンジをしている。ホールデンにしてもしかり、いろいろな役ができてこその名優だろう。 それら登場人物をまとめるのが監督であり、ワイルダーらしいウィットに富んだラブコメディになっている。[DVD(字幕)] 7点(2011-08-03 22:22:49)《改行有》 22. 海猿 ウミザル 《ネタバレ》 原作が漫画とは思えないほどリアルだし、素直におもしろい。救難訓練をしっかりと描き、海上保安官の役割の大切さを示している。特に印象に残ったのは、「二人の潜水夫に対しボンベは1人分、さあどうする」など瞬時の判断と処置を問うているところである。これはまさに救助隊の核心をついているものと思う。 映画では主人公の海猿たちより、藤竜也扮する指導官の熱意と指導力に打たれた。自分自身が二度と潜れない身体となった今、優秀な海保を育てることに懸ける男の中の男だ。 またおそらくこの映画には、海上保安庁の多大な協力、バックアップがあったと思われる。視聴者として感謝すると共に、優秀な海上保安官が育つことを祈る。[DVD(邦画)] 7点(2011-05-12 19:22:23)《改行有》 23. ウエスト・サイド物語(1961) 《ネタバレ》 ミュージカル映画を見まくった1960年代、もちろんこの映画も見ました。ただし、大学の時リバイバルで。私のまわり特に女性陣には、この映画の評判がよく、私は「ウェスト・サイズ・フトーリー見に行った?」と茶化しまくった覚えがある。その手前、私は後で一人でこっそり見に行った。 この映画がミュージカル版の「ロミオとジュリエット」だと知ったのは、オリビア・ハッセーの映画を見てからで、その頃はシェークスピアも何も知らなかった。 さてこの映画、ダンスシーンに定評があるようだが、なじめなかった私には、登場する人物の誰が誰だかわからないありさまだった。 評価が平均点以上になったのは、「ロミオとジュリエット」を見た後でもう一度見直してからである。 [映画館(字幕)] 7点(2011-02-21 08:52:17)《改行有》 24. 美しき虜 ナチスの宣伝相ゲッベルスが出てくるで、ホロコースト面を持つ政治的戦争映画かと思ったらそうではない。映画好き女好きのとんだ食わせ物のゲッベルスである。戦時下にもかかわらずスペインとの共同製作映画にも力を入れたり、主演女優をわがものにしようたり・・・ ドタバタ喜劇の要素さえ見られる。しかしやっぱり見所はスペインが誇るペネロペ・クルス、ここでは歌い踊るロマ族の女性を演じてくれる。[DVD(字幕)] 6点(2014-05-05 07:11:21) 25. 有頂天時代 アステアがダンスの名人だとは知っていたが、ここまで上手いとは驚いた。踊って踊って踊りまくる。もちろんお相手のジンジャー・ロジャースも。この二人で組んだミュージカル映画がヒットするわけだ。ストーリーは無理矢理ハッピーエンドくさいが、手品の芸などのおもしろさもあって楽しめる。[DVD(字幕)] 6点(2014-04-15 07:50:27) 26. 噂の女 他の溝口作品に比べ地味というか少々物足りない。特に前半は退屈で、後半若い医者をめぐって田中絹代と久我美子が対立するあたりからおもしろくなった。ところであの的場という医者、木村功かなとちょっとまちがえたのだけど、何だったんだろう。ラストの明るく再生した 久我美子に安堵。[DVD(邦画)] 6点(2013-08-03 06:13:14) 27. 海と大陸 地中海シチリア島よりさらに南の島となると、国はイタリアでもアフリカ大陸はすぐ目の前なのだ。不振にあえぐ漁師の生活も問題ならば、「アラブの春」による北アフリカ難民の問題もまた深刻。映画はそういった人々の生活を背景に、切実な社会問題の提起をしているように思える。[映画館(字幕)] 6点(2013-06-25 16:10:10) 28. 乳母車 「大人にどんな諸事情があろうとも赤ん坊には責任にはない」という教訓を地で行ったような映画だ。しかも映画の作りは悪くないし良い映画だと思うのだが、どうも好きになれない。特に中盤から後半にかけての思い空気は、見るのが辛いしいたたまれない。芦川いづみは好演だとは思うが・・・。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-01-17 20:02:39) 29. 海の上のピアニスト 生まれてから一度も船を下りなかった男が、いつどうやって音楽を学びピアノが弾けるようになったのか不明だが、そこはおとぎ話として百歩譲ろう。船のタラップを半分まで降りた彼が、何を思ったのか引き返してしまうのだが、謎は謎のままして生涯を海の上で過ごしたとすればロマンティックに思える。それが何とマックスにその理由を話してしまう、それが私には言い訳(おとぎ話らしくなくなる)に感じられすっきりしない。(私にはマイナス)また音楽も悪くはないが手放しで褒めちぎるほど良いようには感じられないし・・・。まぼろしのレコード盤の曲名は映画では明かされない(名前がない)が、"Playing Love"という曲らしい。実際に演奏しているのは Gilda Buttà という女性ピアニスト。 [DVD(字幕)] 6点(2012-09-22 21:11:50)《改行有》 30. 美しい夏キリシマ 広島や長崎それに沖縄からも遠く離れた美しい大自然のキリシマ、グラマンが飛んだり竹槍訓練をしていても、戦争に無縁の地に思える。しかし、そこに住む人の心の中には様々な形で戦争が影をなしていた。学徒出陣ながら肺浸潤で仲間に加われなかった少年、密会を重ねる兵士と戦争未亡人?、義足になった男に嫁ぐ娘。やがて終戦、天皇は神様と教えられた人たちはどう受け取ったのだろうか。戦争とは何かを静かに問う。登場人物が多く散漫になりがちで、メッセージが伝わりにくい気もするが・・・。[DVD(邦画)] 6点(2012-08-08 11:25:17) 31. ヴィオレッタ 昔見た「思春の森」のエヴァ・イオネスコよりも、ずっと艶めかしい小悪魔を演じるアナマリア・ヴァルトロメイの美少女っぷりがすごい。写真集発売に関する監督自身の生い立ちは表現できても、映画としてのまとまりのなさが気になる。[映画館(字幕)] 5点(2014-09-01 16:25:33) 32. ウィンダミア夫人の扇 小説は情景を思い浮かべ、サイレントは会話を想像しながら楽しむものかもしれない。だが想像力に乏しい私にはどうも苦手だ。この映画もおもしろそうな舞台劇に思えるのだが、映画としてはおもしろく感じ取れない。平均点を下げて申し訳ないが、私の点数は作品自体のできや良さではなく、私の理解度として勘弁してもらいたい。[DVD(字幕)] 5点(2014-07-11 05:59:21) 33. ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう ハムレットやミクロの決死圏などパロディがかったのは悪くはないが、中程の女装とか変態じみたのは好きでない。[DVD(字幕)] 5点(2014-01-16 21:53:20) 34. 上と下 ミレーヌ・ドモンジョがメイドに挑戦、デビュー間もないC・カルディナーレも出演ということで、大いに期待したが・・・。カルディナーレは初めの方だけで姿を消してしまうし、ドモンジョは中盤になってもなかなか現れない。コメディとしては悪くないのだが、ちと軽すぎる映画。中盤までは家政婦さんに泣かされっぱなし、ラストはお巡りさんが・・・。[DVD(字幕)] 5点(2012-01-21 14:20:03) 35. うたかたの恋(1968) 1935年のフランス映画のリメイクだが、令嬢マリアが銀行家の娘に変えられている。実はこのリメイク版の方を先に見たが、オーストリア皇太子の悲恋の物語というキャッチフレーズに引かれて見てしまった。 アラビアのロレンス、ドクトル・ジバコの好演が光っていたオマー・シャリフであり、シェルブールの雨傘のカトリーヌ・ドヌーブということで、主役の男女は申し分なしのはずだったが・・・。 オマー・シャリフはエキゾチックな顔立ちでありどうしてもオーストリア皇太子としては違和感があり、カトリーヌ・ドヌーブもシェルブールの雨傘から6年後ということで落ち着きはあるものの初々しさでは疑問だった。 そのような私の思い込み違いと歴史認識の不足から、映画観での印象はあまり良くなかった。[映画館(字幕)] 5点(2011-04-24 23:27:08)《改行有》 36. うたかたの戀(1936) 原作がどのように書かれているのか知るよしもないが、映画ではオーストリア皇太子と令嬢の悲恋として描きたかったのかもしれない。しかし、周囲から見るとスキャンダルな事件としか受け取られないだろう。事実原作の元になった事件も、様々な諸説や隠蔽があり、真相は明らかではない。 映画のダニエル・ダリューは若くとても美しい。しかし皇太子ルドルフは、王室育ちのせいかどうしても好きになれないばかりか、二人の愛にも切実なものが感じられない。 ただ王室の華やかさはよく描かれており、J・シュトラウス、モーツァルト、チャイコフスキー、ウェーバーら有名な作曲家の数々の曲が聴けるのはすばらしい。[DVD(字幕)] 5点(2011-04-24 22:49:33)《改行有》 37. 噂のモーガン夫妻 コメディなんだろうが、物語の展開があまりにも平凡でハラハラドキドキするものがない。たとえサスペンスでなくても、何かもっと刺激がほしい。ところでクレイの奥さんエマ、どこかで見たなと思ったら、バック・トゥ・ザ・フューチャーの西部劇編に出ていたんだった。[DVD(字幕)] 4点(2014-08-23 20:54:02) 38. 上を向いて歩こう 日本国内だけでなく、海外でも有名になった大ヒット曲。覚えやすいメロディーは誰もが知っていたし、日航ジャンボ墜落事故で亡くなった後も九ちゃんの人気は衰えなかった。だがその大ヒット曲にもかかわらず、映画のできは良いとは言えない。 私も青春映画として期待して見た映画だったが、がっかりしたのを覚えている。九ちゃんの笑顔と映画の内容がどうもマッチしない。 [映画館(邦画)] 4点(2012-06-16 11:50:13)《改行有》 39. 浮気な家族 ムン・ソリ出演で賞をいくつも受賞した映画ということで見たが、甚だ後味が悪い。SEX描写は大胆でハードだが、どのSEXにおいても満たされたものはなく空虚。性と生を描いてるのかもしれないが、私には理解しがたい世界だ。唯一弁護士の母親だけが新しい夫を見つけ幸せの旅立ちをするのが救い。コメディというか、ブラックコメディ。[DVD(字幕)] 4点(2011-08-21 00:05:49)
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