みんなのシネマレビュー |
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41. 太陽を盗んだ男 原爆を作る過程が一番面白かった。バスジャックをした老人の要求と現代人の代表・城戸の要求の対比も面白い。だが、アクション色をどんどん色濃くしていく中盤以降は思わず「おいおい、、」と突っ込みをいれたくなる展開へとなだれこむ。ド派手なカーチェイス、あり得ない行動をするラジオDJ、ヘリから飛び降りても死なない文太、撃たれても死なない文太、撃ちまくられても死なない文太、、、。それでも初代RX-7のどう考えても法定速度をはるかに越えた爆走ぶり、そして大量のエキストラが登場するデパートの騒動など、この映画にはゾクゾクしてくるようなパワーを感じる。皇居前の撮影も国会議事堂の女装潜入も首都高カーチェイスもすべて許可無しゲリラ撮影。警察が出るたびにスタッフを一人、また一人と留置場へ行かせて撮影を強行したとか。それ相応の覚悟と意気込みがなければ出来ない。そしてその覚悟と意気込みが確かに映像ににじみでている。6点(2005-01-20 14:42:57) 42. 太陽はひとりぼっち 自身も10年連れ添った妻に突然別れを告げられたという過去を持つアントニオーニの「愛の不毛三部作」の三作目。前作『夜』では愛の喪失の理由が語られるが、この作品では「わからない..」を繰り返す。こちらのほうがより現代的で「愛の不毛」の名に相応しい。 株価暴落で損をした顧客たちが怒る。損をするというリスクは最初からあったのに損をしてはじめて現実を見る。突然やってくるこの現象は冒頭の突然の別れと似ているように感じた。愛したいが愛に意味を求める、あるいは本当に愛したいのかさえ分からない、そんな女が作りだす乾いた関係が建設途中の高層住宅の殺伐とした風景にオーバーラップして描かれる。背景のひとつひとつが心情をあらわしており、どうしようもない不条理感で溢れている。私見ですが、背景になんらかの意味を持たせる作家は数多くいれど、アントニオーニほど徹底している人もアントニオーニほど的確な人もおそらくいない。8点(2005-01-19 12:25:50)(良:1票) 43. 太陽に灼かれて 《ネタバレ》 コトフ大佐と娘のふれあいが本物の親子のようで...って本物の親子だったんですね。それを聞いてちょっとほっとしました。あまりに自然で、あまりに”お父さん、だーい好き!”がひしひしと伝わってきて、これが演技だったらかえってこわいものがありますから。そんな本物の愛に満ちた前半部はまさに”幸せ”を映像化したような美しく楽しいシーンに溢れている。映画の冒頭では、ある男が1本の電話のあとに自殺を試みるが失敗。そしてその男がこの幸せな世界にやってくる。少しずつ、本当に少しずつ物語が動いてゆく。どこへ向かって動いてゆくのかは解からない。解かるのは最後。解かったときに、それまでの幸せな世界に時々顔を見せる時代の闇の象徴が蘇る。唐突なようでいて伏線はいたるところにあった。物語の動かし方がうまい!そしてある時代がもたらした不条理が痛切に描き出されている。(ネタバレが無いように書いたつもりでしたがじゅうぶんネタバレしてますね。)7点(2005-01-18 10:37:59)(良:1票) 44. 太陽がいっぱい ヌーベルバーグ代頭の時代、過去の人となりつつあった巨匠ルネ・クレマンがヌーベルバーグを代表するカメラマン、アンリ・ドカエを起用し、またアイドル、アラン・ドロンを影のある主人公に配し、見事一発逆転に成功した作品。振り返ると成功するべくして成功した映画と言える。なかでもニーノ・ロータのテーマ曲の存在は大きく、ラストで流れるこの名曲は美しい海、眩しい太陽、そして完全犯罪との切ない対比として作品の全てを代弁しているとさえ感じる。ニーノ・ロータ本人は単調なこの曲のヒットを快く思わなかったそうであるが、この作品には無くてはならないものであることは間違いない。7点(2005-01-17 12:22:03) 45. 第七天国(1927) この手の甘い甘いメロドラマに涙することは無いんですが、それでもやっぱりいい映画だと思います。私も印象に残るのは階段を上っていくシーンです。上から撮るのでもなく下から撮るのでもなく、真横から階段と二人を同時にとらえ階段を上っていく二人とともに床を通り越して上昇するカメラ。見事に二人にとっての天国へ続く階段を象徴するシーンとなっています。光の使い方も二人を見守る神の存在を感じさせます。愛だけであんなにも強くなれる女のストレートすぎる変貌ぶりも気持ち良い。 それにしてもそこのあなた!あなたにもあんな初々しい時代があったんですよ!嬉しそうに彼にコーヒー入れちゃって、ちょっとチュ-されただけであんなにときめいちゃって、それが今やもう見る影もなく..って誰に言ってんだ?7点(2004-11-16 11:48:59)(良:1票) 46. 男性・女性 私はニヒルでクールで硬派なので(自分で言うな!)、この青っちょろい主人公に全く感情移入できませんでした。こうなってくると映像テクニックやゴダールお得意の”遊び”を楽しむしか無いんですが、内容を凌駕するほどの発見がありませんでした。社会主義思想に傾倒するも頭の中は女のことでいっぱいの男とアメリカ式生活に憧れる政治に興味を持たない現実主義の女、まさに「マルクスとコカコーラの子供たち」の実像をドキュメントタッチで綴った作品。ゴヤの歌うフレンチ・ポップスがなかなかあっけらかんとした明るさがあって良かったです。これも「マルクスとコカコーラの子供たち」の象徴なんでしょうか。そんな風に思いました。4点(2004-04-01 12:08:47) 47. 第三の男 《ネタバレ》 モノクロなのに夜のシーンや下水道のシーンの暗い画面が観ずらくない。”モノクロなのに”ではなく”モノクロだから”なし得た美しさがある。死んだはずの人間の顔が暗闇に照らしだされる。猫が足に絡みつく時点で観ている者にはだいたいの想像がつく。しかしハリーの顔を私達は劇中でまだ見ていない。そこにヌッと顔が現れる。判っていても衝撃のシーンである。ニクイ演出だ。どんなシーンもチター1本で奏でられる音楽と画とのアンバランスさは、ウィーンの”平和”と平和が産み落とした”非平和”の矛盾をうまく表現していると思う。7点(2004-03-19 12:23:55)(良:2票) 48. 旅路(1958) 元は舞台劇だったものをうまく映画化してると思います。登場人物達は皆それぞれに孤独感を持って生きている。そして自らが孤独であることを知っている。というか、知りすぎている。少佐の自己分析なんて完璧です。皆が皆、自分のことをよく理解している。そこがきれいすぎるというか...。人間臭さが無くて、すっきり見れると言えばたしかにそうなんですが、何か物足りない。良くも悪くも舞台劇らしい映画。最後、おばあさんのことを考えなければそれなりに後味も良く、うまくまとめたなと。 7点(2004-03-11 12:28:47)《改行有》 49. ダウン・バイ・ロー 《ネタバレ》 前半のザックとジャック、それぞれのエピソードは序章としては上出来で後半2人が刑務所で出会ってから盛り上がりがあるのかと思ったんですが..無い。脱走してから盛り上がるのかと思ったら..それも無い。ジャームッシュらしい映像と音楽の使われ方はカッコイイけど、それも一番カッコイイのはオープニングだし..。皆さん、評価高いですよねー。もう一回観るべきか?6点(2004-01-26 11:49:14) 50. ダイ・ハード3 監督を「1」のジョン・マクティアナンに戻してやる気まんまんなのはいいが、どかーん!どばーん!ばしゃーん!ばっかり。大体、奥さんと別れてるって..それだけで楽しみをひとつ減らされた気分だ。 4点(2003-12-26 19:20:37)《改行有》 51. ダイ・ハード2 一機目の飛行機を落とした時ははっきり言って意表を突かれましたよ。こいつら、本気だ!って。(完全に映画の中に入っている自分がいる。)でもそのことを誰もが無視してるラストのあー良かった良かったってオチはいくらアクションものでも受け入れ難い。でもまあ面白いほうかな? キャッチコピーの「また戦場に来てしまった運の悪い奴」って、本当に運が悪いのは二度も人質にされた奥さんです。6点(2003-12-26 19:14:16) 52. ダイ・ハード いかにもハリウッドアクションなスタッフ陣がスタローンやシュワルツェネッガーは飽きられてると思ったのか、それにしても何故にブルース・ウィリス? 公開当時は私の中では歌手としての知名度しかなかったおっさんのアクション映画という認識で大して期待もせずに見に行った。ところが面白い。ブルース・ウィリスがはまりすぎ!一見その場しのぎのビルの中での戦いは、まさにその場にあるものを有効に使うサバイバル戦術で次はどうする?その次は?と楽しませてくれる。でもこれ、原作本があるんですね。(もちろん映画の後書かれたものじゃなくて。)原作だと主人公は軍隊経験者。なるほど~。でもこの映画が面白いのはストーリーもさることながら、やっぱりブルース・ウィリスの起用が大きいでしょう。7点(2003-12-26 19:03:08) 53. ダンス・ウィズ・ウルブズ アメリカの西部劇を見るたびに、なんでここまで侵略者たる自分たちをヒーロー視できるんだろうと辟易することがよくあった。そこにやっと登場した先住民を悪としないこの作品の価値はそれだけで十分なのかもしれない。ただ如何せん天邪鬼な私は「何を今更」と思ってしまった。結局のところ主人公は白人でしかもやっぱりかっこいい。そこに上から見下ろした偽善を感じてしまう。それでも壮大な大自然の情景にインディアンが違和感なくマッチしている絵は素晴らしくプラス加点したい部分。テレビサイズだとちょっと物足りない。6点(2003-12-24 11:15:36) 54. ターミネーター2 設定自体にかなり無理がある。そんなとこをつっこむ映画じゃないですけど。あと、サラのキャラが苦手。CGにはかなり驚かされましたので1点サービス。 6点(2003-12-17 11:56:19) 55. ターミネーター ゾンビのように何度でも起き上がり襲いかかる。ありきたりのB級路線なんだけど面白い。二人の恋愛の描写が陳腐すぎてもったいない。でもまさか製作スタッフもこんなに当たるとは思わなかったんだろうねえ。 6点(2003-12-17 11:32:53) 56. 大逆転(1983) エディー・マーフィーを初めて見た映画。インパクトはあったがちょっとくどい。執事のおじさんがいい味出してます。ラストが爽快なハッピーエンドコメディ。6点(2003-12-12 12:51:20) 57. タップス 小さい頃隣に住んでた家族が引っ越してから1年に1度家族ぐるみで会っていた。会う度によく映画に行った。今作は当時中学生の私が選んで皆で観た。何故この映画を選んだのかは思い出せない。戦争映画と思ったのかもしれない。なにしろこの頃は映画なら何でも良かった時期だったんで。内容は当時は大人向けに感じました。もっとドンパチを期待していたものと思われます。優等生のティモシー・ハットンの葛藤を軸に展開されるのですが、ショーン・ペンがなぜか印象に残る。今思えば、この頃からショーン・ペンには一目置いていた。6点(2003-11-13 12:16:25) 58. TAXi こんな馬鹿げた映画だったなんて・・・テレビCMのかっこいい映像に騙された。原チャリ軍団のシーンは昔のアイドル映画か香港C級の絵面だ。ここのレビュヤーの方たちは皆寛大だ。 3点(2003-10-29 11:50:27)《改行有》 59. ダーティハリー4 3を見た時点で4は期待していなかった。案の定だったが3よりかなり老いてるにもかかわらず、今のハリーを精一杯かっこよく見せてくれているのでホッとした部分もある。5点(2003-10-03 15:49:09) 60. ダーティハリー3 人間、年を重ねると皆成長する。ハリーも基本姿勢は変わらないが丸くなっている。でもそんなハリーは見たくない。ストーリーがよほど面白いのなら別ですが。4点(2003-10-03 14:55:21)
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