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コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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61.  大陸横断超特急 「とりあえず誰でも間違いなく楽しめる娯楽映画は?」と聞かれれば、コレが思い浮かぶんですが、どうでしょうか。とにかく人を楽しませることを最重要視して、オモシロそうなことなら何でもぶち込んだ映画、という感じだと思うんですが。8点(2003-05-24 21:13:02)(良:1票)

62.  ダウト・ゲーム これ、なかなか面白かったです。 裁判の行方なども描く映画にしては、かなりセリフの量を絞ってきているのがまず、いいですね。もちろんセリフが少なけりゃ何でもいい、という訳ではないし、セリフが多いと全部ダメという訳でもないけれど(説明ゼリフが多いのはそれなりにウンザリするにしても、見どころもちゃんと準備されていれば、楽しめるのであって)、とりあえず、意識的にセリフを絞ろうとするのは「見せよう」という意識の表れであるのだから、期待もできようというもの。そしてこの作品でも、それはサスペンスシーンにしっかり活きています。 主人公の検察官がある晩、ひき逃げ事故を起こすが(と、自分で書いておいてナンですが、ひき逃げは事故じゃなくて事件だよな)、別の人物が逮捕されてしまう。主人公はその事件を担当することになり・・・というオハナシ。多少、強引なところのある設定ですが、スネに傷を持つ主人公、という制約、それが新たな力学を加えることになって、物語がどんどん転がっていく。これが面白いんですね。彼の抱えたやましさが次の行動を生み出し、その行動が新たな謎と物語の展開を生み出す。行動を描く、ということは、「見せる」ということであって、それがサスペンスになってりゃ、楽しむには充分でしょ? ちょいと気の利いた佳作、といったところか。 原題は「Reasonable Doubt」。こんな変な邦題つけるより、原題をそのままカタカナ書きしてもよかったのでは、と思うのですが、カタカナで「リーズナブル」と書くと、安っぽいイメージになりかねないので避けたんですかね???[インターネット(字幕)] 7点(2023-11-12 07:34:11)《改行有》

63.  007/ダイ・アナザー・デイ ピアース・ブロスナンのボンドは、「5代目ボンド」というより「2代目ロジャー・ムーア」のイメージがあって、この真剣みの無さが、いいなあ、と。要は、もしもジョージ・レーゼンビーが1作のみで降板しなければおそらくロジャー・ムーアの出番はなく、ロジャー・ムーアの出番が無ければこんなピアース・ブロスナンのボンドなんて誰も認めなかったんだろう、ということなんですが。幸いにもこうやってボンド役に定着し、記念すべき第20作も彼の主役にて迎えることに。 この映画の007シリーズ、荒唐無稽なアクションを、ホントにスタントでやってしまうのが何と言っても魅力で、これもロジャー・ムーア時代に(良くも悪くも)花開いた感があります。むろん、合成映像やミニチュア撮影も多いですが、そこにしっかり、非常識極まりない無茶なスタントシーンを織り交ぜてくる。しかしこの第20作、時代の流れには逆らえないということか、かなりCG化に走っちゃってて、そこは残念ではあります。まして、あくまで当時のCGですから、単に荒唐無稽なシーンをより荒唐無稽に見せてるだけ、のような。 だけど、ムチャクチャやってて、やっぱり面白い。いや、普通の意味でストーリーが面白いとか言うのは全然無いんですが、そりゃだって007映画だもの。何となくスパイごっこみたいなどうでもいいことをやりつつ、ムチャクチャなアクションを無理矢理織り込んでいく。ホバークラフトでのチェイスなんて、実に痛快。「冒頭が一番、見応えがある」という残念な構成も、007映画ならでは。 いやもちろん、その後も、見どころ色々。プレデターみたいに微妙に姿が見えなくなるアストンマーチン。透明車にボンドが乗ったら、ボンドの姿だけ宙に浮いて見えるのかと思ったが、そうはならない。ってのはどうでもいいんだけど、自動車同士でミサイル戦を繰り広げる不経済な戦い、さらには敵の基地の中まで突っこんで死闘を繰り広げる。この基地、どうやら、いわゆる「かまくら」で出来てるらしく(?)、氷の城を破壊しまくるカーアクション、これまた実に痛快。 宇宙からの光線による攻撃が、イマイチ段取り悪く、言うほど破壊が進んでるように見えないのですが、とにかく38度線付近らしいどこぞが、爆発しまくってる、スケール感があるのか無いのかよくわからんスペクタクル。派手には違いないので、クライマックスを大いに盛り上げます。 ところで、今回のもう一つの売りは、ボンドガールとしてハル・ベリーが登場。ショートヘアの顔立ちがなんとなく、浜美枝を連想してしまったのですが、いや確か「2度死ぬ」では長髪姿のボンドガールだったはず(?)なので、これは妙な連想でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-10-15 15:44:57)(良:1票) 《改行有》

64.  たくましき男たち 邦題は「たくましき男たち」となってますが、見るからに一番たくましそうなのは、ヒロインのジェーン・ラッセルではないか、と。 彼女と、クラーク・ゲーブルと、ロバート・ライアンとの三角関係。と言えなくもないけれど、マトモに三角形をなしていないのが、ミソ。むしろ凸凹トリオといったところ。 彼女が靴下を脱ぐ場面とか、水浴びする場面とかが再三登場して、一種のお色気シーンなのですが、どうも迫力ばかりを感じて色気を感じず、そこがかえってヘンタイ的な色気になってる気がしてしまうのは、私の見方が悪いのでしょうか? 水浴中にイタズラで桶の水にカエルを入れられ、まさに絶対絶命。というような場面でこそ、「登場人物の中で本当に一番強いのは誰か」ということがはっきりします。 それはともかく、物語の軸となるのは、数千頭の牛の大群を引き連れての大移動。これだけの牛を並べ、歩かせては撮影の連続で、さぞかし大変だったんじゃないかと思うんですが、クライマックスではこの群れが洪水のごとき大暴走となって、もはやほとんどディザスター映画のノリです。 ラストもシャレてて、いいじゃないですか。やっぱり皆それぞれに、たくましいんです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-06-11 12:21:26)《改行有》

65.  ダイヤルMを廻せ! 《ネタバレ》 そもそも、レイ・ミランドごときがグレース・ケリーの夫だなんて、おかしいだろ、と言いたくなるのですが、心配ご無用、ちゃんと、夫婦の間はギクシャクしてます。って、何に安心してんだか。 と言う訳で、夫が代理殺人により妻を亡き者にしようとするも、事件は意外な方向へ、ってなオハナシで、だから犯人と犯行の模様は我々に明らかにされている、いわゆる倒叙モノですが、ミステリ色が濃く、その点が制約となったのかどうか。特に最初の30分くらいは会話シーンが続き、この部分がどうも説明めいた印象を与えてしまいます。 この場面では、犯行現場となる部屋の間取りや調度をじっくり描いておきたいところですが、後の展開で重要な役割を果たすアイテム(ドア、カーテン、電話など)の提示は意外に控えめ。もうちょっと印象づける描写があってもいいような気がするけど。その代わり、犯行に関与しない白手袋だのステッキだのを、レイ・ミランドは妙に強調し、これがイマイチぴんと来なくって。おそらく、彼がステッキを手放すのは、「実はステッキ無しで歩ける事を相手に示す=ここから密談が始まる」という合図、なんでしょうけど、あまり効果的な描写であるように思えません。 一方、いよいよ犯行の描写となると、これはもうお手のもの。しっかりと我々の視線を引きつけ、振り回してみせます。電話を掛ける場面ではわざわざ交換器の映像まで挿入して視覚化してみせる。一種の稚気だろうけど、見せ場の時間を引き延ばす、サスペンス上の効果も。 ミステリとして凝っている分、終盤の「謎解き」の部分はまた、少々、理屈っぽくなってしまいますが、暗い部屋で犯人を待ち構えるクライマックスなどは、スリリングに盛り上がります。[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-06 10:30:09)(良:1票) 《改行有》

66.  誰かさんと誰かさんが全員集合!! いかりや長さんが武道の師範で、注ブー工茶のドリフメンバーがその弟子、というのが何だか、いかにも8時だョ的な世界観で取っつきやすい、ってのもありますが、内容的にもよくまとまっていると思います。まとまってるけど、ハジけてる。 岩下志麻が保育園の美人先生で、長さんがゾッコン。それを、日頃の仕返しとばかり、メンバーがからかう。一方で岩下志麻にも謎めいたところがあって、なぜか副業で芸者さんをやってたり。ここ、もうちょっと謎を引っ張ってくれてもよかったのでは、と思わんでもないけれど、そこはそれ、岩下志麻。裏も無ければ表もなく、アッケラカンとした空気読めない感が、彼女のいいところです。 と思わせて実は・・・あとは見てのお楽しみ。 ドリフの4人組、長さんをからかいまくった挙句に逃亡を図り、逃走用にクルマを準備するのだけど、これが、その辺のクルマからパーツを盗んできて無理やり組み上げた超オンボロ車。こういうのがやっぱり楽しいですね。はたしてこんなポンコツが無事、走るのか? もちろん最後はこのクルマが大活躍。走りながら壊れていき、壊れながら走っていく、そのバカバカしさ。もう、たまりません。 ヤクザ映画ではコワモテ演じている俳優陣の面々も、ここでは楽しそうに敵役を演じてます。 あ、そうそう、中盤には、ショッキングな残酷シーン(?)がありますので、心臓の弱い方は、ご注意を。[インターネット(邦画)] 7点(2021-04-30 15:55:51)《改行有》

67.  探偵物語(1983) この映画の前年くらいから日本はアイドルブームの様相を呈していて、そんな中、当時小学生の私でも「だからといって、無理して若手女優が歌わなくてもいいやんか」と思わされるものがあったのが、当然ながら、薬師丸ひろ子と原田知世だった訳で。薬師丸はすでに「セーラー服と機関銃」のヒット曲があったとは言え、二人とも、およそプロの歌手とは言えなさそうな素朴過ぎる歌声。アイドルオーラの無さ、みたいなものが子供心にもヒシヒシと伝わったのでした。 とは言え、この素朴な歌声に、素朴なメロディが、耳の奥にこびり付いていまだに離れない。本作では映画の最後を待たずして事件が解決してしまい、終盤は薬師丸と松田優作との不器用なラブロマンスになって、そこにあの懐かしき歌声が流れてくると、なかなかグッとくるものがあります。 「工藤ちゃん」のTVドラマと同タイトルなのが紛らわしいっちゃあ紛らわしいけれど、本作における松田優作は、どこか影の薄い、不器用で冴えない男を演じていて、影の薄さがかえって印象に残る、という役どころ。彼はこの数年後に他界して今では息子たちが活躍する時代となり、薬師丸は「ちゃんりんちゃん」とか言ってる間にすっかりオバチャンになってしまったけど、そんな二人の当時の姿をそっとカメラに収めていて、感慨深いものがあります。何しろ、このアイドル映画とは一線を画す、この雰囲気。カメラは、主演女優の顔、表情を追い回すのではなく、遠いところから二人をそっと見守るように、その姿を捉えています。 起こっているのは殺人という大きな事件、ではあるけれど、はたまたヤクザも絡んできて危機一髪、ではあるのだけれど、あくまで静かで素朴で、どこか物悲しい。 薬師丸ひろ子が二階の窓へ這い上がったり、柵を乗り越えたり、と、精一杯体を動かして活躍して見せるけれど、なぜかこれが「活発な女性」というイメージに繋がらず、あくまでどこか頼りなく、そしてまたそれが映画の雰囲気に合っていて。 要するに、赤川次郎らしくない作品になったのがよかった、ってことなんだろうか。[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-10-03 05:33:05)《改行有》

68.  ダンケルク(2017) 《ネタバレ》 ダンケルクの撤退劇を、複数の視点から並列に描く、つまり複数の物語が同時に進む構成になっているのですが、あちらのエピソードが昼だったかと思うと場面変わってこちらのエピソードは夜の場面、だったりするもんだから、それぞれのエピソードは時間進行もバラバラなんだ、ってのはイヤでもわかるんですね。 で、時間軸の異なる各エピソードは、クライマックスにおいてきっと一点に交わるんだろうなーってのも、期待としては持っちゃう訳です。実際、そういう構成なんですが・・・ 普通、こうやって場面を切り替え切り替え、複数の場面を並列に描くってのは、盛り上げるためにやるもんなんでしょうけれど、本作の場合、方法論が先にあるためなのか、意図して感情移入させないようにしているのか、あまりに機械的に場面切り替えをやりすぎて、正直、わずらわしくなってきます。 また、この手法(異なる時間軸が一点に焦点を結ぶ)を取ると、どうしても、クライマックスが近づくにつれて時刻が小刻みに前後することになって、不自然さが目立っちゃう、ってのはタイムチャートを書いてみるとすぐにわかると思うんですけれども(作り手もわかってるんでしょうけれども)。こういう点も、少々、違和感が。収束すべき焦点もボケてしまいますわなあ。 しかしそれでも、その最後に、あの見事な海岸への不時着シーンをもってきたのはさすが。これはシビレました。もちろん映画中盤の、陸(海岸)、海、空でのさまざまな「戦い」が、さまざまに描かれるのも(時に仰ぎ見る形で、時に見下ろす形で描かれ、また時には姿の見えない敵からの攻撃という形でも描かれ)、見どころになっているのですが、これらの「陸・海・空」が、あの最後の不時着シーンで一点収束した感があって。ヘンな時間的細工より、よほどイイなあ、と。[DVD(字幕)] 7点(2019-09-17 21:23:18)《改行有》

69.  007/リビング・デイライツ ティモシー・ダルトンって、ボンド役として一番、存在感がない。1本で降板すりゃネタにもなるんですけど(実際なってるんですけど)、2本ってのが半端。それに、ボンド役が似合って無けりゃ、それはそれで一つの存在感にもなり得るんですが、しっかりハマっちゃってるんですね。クールで、でも愛嬌もあって、若くてちゃんと動ける。見事にワンポイントをこなした中継ぎピッチャー。残念ながらヒーローインタビューには呼んでもらえません。 作り手の方も、新生ボンドに慎重になってたんですかね。監督も続投だし、ある程度のイメチェンを図っているとは言え、ロジャー・ムーアのボンドが言いそうなこと・やりそうなことをさせている感じも残っているし(スパイ仲間が殺されて逆上するあたりは、ちょっと新鮮ですね、ロジャー・ムーアならもうちょっと落ち着いていそう)。 口笛に反応するキーホルダー、ってのが実にアホらしくって、このあたりは路線踏襲、といったところ。 ソ連ネタってのが賞味期限ギリギリな上、終盤でお話がアヘン取引にスケールダウンしてしまうのは、スパイ映画としてどうなのよ、とも思うのですが、ま、そもそも、このシリーズ自体がスパイ映画と言えるかどうか。派手なアクションこそがお楽しみ、とくれば、冒頭のスカイダイビングから、クライマックスの飛行機にぶら下がる空中戦まで、手を変え品を変え楽しませてくれます。ただ、終盤のクライマックス前は、ややもたついた感じも。 このシリーズの魅力に、荒唐無稽な残酷さ、ってのがあって、本作でもアホは武器がいろいろと使用され、殺す場面があればわざわざ念を押すように殺される場面がある。そういうのは健在だな、と。[CS・衛星(吹替)] 7点(2018-06-02 17:37:21)《改行有》

70.  大冒険 ニセ札犯人と間違われて警察に追われる主人公が、誘拐された恋人(?)を奪還しようと奮闘する。と聞けば、真っ当なサスペンス映画のようですが、なにせクレージーキャッツ映画、主演が植木等。ハチャメチャで奇想天外な内容で、中盤以降はどうでもいいような追跡劇がどこまでも続いていきます。しかしスゴイのは植木等。見たところ、かなりのスタントを自らこなしています。しかも、ノリはいつものスーダラ節。必死さは皆無で、何かと言えば高笑い。アクション映画の主人公が必死になってみせるのもいいけれど、こうやって、どんな危険な目にあっても涼しい顔で高笑いし続けるというのもまた、実に頼もしく見えるものです。 高所を舞台にした場面では、一体どこからカメラを構えているんだろう、というシーンもあり、また終盤には大掛かりなセットも登場してハチャメチャ度もスケールアップ。 ホント、よくやるよね~、と、感心します。[CS・衛星(邦画)] 7点(2017-10-22 08:12:04)《改行有》

71.  ダイ・ハード2 1作目のあの密閉空間でのサバイバル戦の要素はまるで無いし、1作目とうって変わって「小ネタ集」と化してしまってるし、マクレーンは何だかすっかり器用なお利口さんになっちゃってるし(続編でいきなりサメの権威みたいに偉そうになっちゃったブロディ所長みたいに可愛げが無い)、無理やり1作目の登場人物を絡めて1作目ファンに媚びを売ってる姿勢が鼻につくし。という訳でこの第2作、初めて観た時には、それはそれはガッカリしたものでした(とは言え、当時、読書通の知り合いから、「アレ、ダイ・ハードとは何の関係もない小説を無理やり原作として流用したものだぜ、とは聞いておりましたが)。 でもまあ、そんなに怒るほどつまらん訳でも、ないよね。小ネタ集なら小ネタ集らしく、さまざまなアイデアが楽しめます。そりゃま、自転車まで乗らんでもいいでしょ、とは思いますが、どう戦うかのアイデア、それをどう映画でどう見せるかのアイデア、そういった楽しみが溢れています。密閉空間ではなく開放系における戦いであり、マクレーンも妙に強くなっててコンスタントに敵を倒していくもんで、やや漫然とした戦いではあるのですが、これは後半の展開に向けた布石にもなってて、クライマックスではしっかり盛り上げてくれます。あのジャンボ機上での死闘、よくこんなの撮りましたよね。 あと好きなのが、あのトコトン強くでトコトン悪かった悪党どもが最期に一瞬見せる、くつろぎの表情。本当に一瞬だけなんですけどね、ああこれぞ、一仕事終えたくつろぎ、という感じで好感が持てる(笑)。この後の運命を思うと、気の毒というかザマーミロというか。 それにしてもレニー・ハーリン、出身がフィンランドだからといって、「フィンランディア」だなんて、ヒネリが無いというか何というか。いや他に適したシベリウスの曲が思いつくわけでもありませんが。[ビデオ(字幕)] 7点(2017-01-08 09:02:20)《改行有》

72.  ダーク・シャドウ(2012) 200年前の吸血鬼が現代に(といっても70年代)蘇り、子孫たちに何やら貫録のあるところを見せつけるも、なにぶん時代遅れの存在なもので、言動がカルチャーギャップネタへと繋がっていく。慌てず騒がず、ご先祖様かつ吸血鬼としての落ち着きを見せ続ける一人合点のチグハグさが、みどころ(このトホホな吸血鬼、趣向は違うけど、ちょっと『処女の生血』を思い出したりして)。ではあるのですが、本作のさらに気が利いている点は、吸血鬼が吸血鬼なら、子孫たちも子孫たち、妙なキャラクターたちを配置して、さて物語をどうまとめるのかと思ったら、まとめるどころかラストではさらにとっ散らかし、でも何か妙にナルホドと思わせる。ナルホド、そうやって盛り上げるのか。もう何でもアリアリ、好き放題やってて気持ちいい。 と手放しで楽しめるのかというと、正直、残念なところもあって、いやこれは単なる好みの問題かも知れないけれど、コワそうなシーンではもうちょっと本格的にオカルト映画風のコワい雰囲気を出してくれたら、コミカルなシーンの可笑しさがさらに際立ったんじゃないか、とも思うのですが(その点、『ヤング・フランケンシュタイン』のモノクロ映像は、効果的でした)。ダニー・エルフマンの音楽は、いかにもコワそうに頑張ってたんですけどねえ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-12-26 22:30:03)《改行有》

73.  タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密 代表的なCGアニメ映画が、CGアニメならではのデフォルメ、誇張表現で我々を楽しませてくれるのに対し、本作はかなりリアリティに走ってます。ここまでくると実写(プラス一部CG)でもいいだろうに、なぜフルCGに取り組んだのか? って、大した理由は無いのかも知れませんけれども、もしかして、ありとあらゆる演出を完璧に制御したかったのか。セットも、演技も、頼みさえすればそれなりに思い通りのものを準備してもらえるかも知れないけれど、本作では、「光」までも思い通りに制御しようとしたのかも。夜の図書館、雷、懐中電灯の光・・・。 物理的には理にかなっているのかも知れない、だけどそれが、やや人工的な冷たさにも感じられたり、かえって不自然にも感じられたり。 似たような話でいくと、昨今の音楽で頻繁に用いられる、打ち込みの作業。アレを、最高の音楽家の監修のもと、ひたすら丹念に微妙な音楽の表情を打ち込んでいったら、果たして理想的な名演奏が出来上がるのだろうか? 少なくとも、例えばフルトヴェングラーの無茶振りに対しウィーンフィル等が負けじと食らいついていくようなあの異常な緊迫感を生み出すのは無理でしょう。って、まあ、そればかりが名演の条件でもないでしょうけれど、仮にいくら徹底した楽曲分析や究極の演奏技術を凝らしたところで、なお残ってしまうファジーな部分。音楽には欠かせないものなんでしょう。 無論、本作も、すべてがデジタル信号に還元される人工的なCG(昨今は実写もデジタルだったりしますけど・・・)とは言え、モーションキャプチャらしいファジーさも見られます。ただ全体的には、わざわざフルCGを採用した魅力はなかなか見えてこず、逆に、計算された変な冷たさがちょっと気になってしまう。クライマックスでは大いにハメを外して、たっぷり楽しませてくれるんですけどね。[CS・衛星(吹替)] 7点(2016-10-06 16:34:39)《改行有》

74.  ダレン・シャン 謙さん! カツラがズレてますよ!・・・・って大きなお世話。 ちょっと悪趣味なところもあるファンタジーですが、そんなに悪くないと思うんですけどね。でも、続編ありますシリーズ化します的な終わり方は、やっぱりやめた方がいいですよね、結局単発のまま放置されてしまうのは、何ともカッコ悪いし。 ウィレム・デフォーなんて、何だかもう、深入りせずに逃げ出す気満々という感じだしなあ(そういう役なんでしょうけど)。 CG多用のファンタジーって、どっちかというとデカいモンスターを描きたがるところがあるように思うんですが、本作では、極彩色のクモとか、あの小さいヒトたちとかを、丁寧な動きで描いていて、こういう作品には好感が持てます(いやもちろんデカいモンスターだって丁寧に描いてくれれば大歓迎ですが)。クライマックスの劇場での戦いも、シチュエーションを活かし、なかなかの盛り上がり。 続編は特には不要です、ハイ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-09-25 08:54:13)《改行有》

75.  第九軍団のワシ 《ネタバレ》 どうせなら、こういう戦闘シーンはもう少し引いた映像で観たい、というのはあるのですが。 その分、と言っていのかどうかわからないけど、主人公の旅の道程には、見事に雄大な光景が広がって、イイなあ、と思わせられます。 ただ、あの肝心のワシの像、ローマ帝国にとって、第九軍団にとって、大事なものだということはわかるけれど、主人公にとって何なのか、この映画において何を象徴させようとしているのか。父の名誉挽回もいい、かつての兵士たちの想いもいい。だけど物語の中心は、明らかに二人の友情の方にあって、なんとなーく宙ぶらりんになってしまったワシの像、何だか少し寂しそうなのでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-27 22:19:55)《改行有》

76.  ダイナマイトどんどん やくざ屋さんたちのハチャメチャ野球大会。じゃりン子チエを少し思い出しますな。あと2軍時代の番場蛮とか。もう何でもありの、治外法権。野球というスポーツを心底、真剣に愛する人にはとても見せられたもんじゃありません。これだけ乱痴気騒ぎ大暴れしていても、何となく映画として整って見えてしまうのは、さすがと言ってよいのか、いけないのか。 それにしてもこういう作品を見てると、菅原文太というヒトはやっぱりコメディ俳優なんだと思います。で、一番クールな北大路欣也が、なぜか一番暑苦しいという・・・ (ところで昭和25年という設定だったら、当時米国は48州なので、国旗のデザインが違うのでは。どうでもいいですけどね)[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-12-05 16:24:45)《改行有》

77.  007/カジノ・ロワイヤル(2006) 冒頭でパルクールを(こんなに長々とやる必要もないくらい長々と)展開して、新生007映画は肉体アクションで行きますよ、と。実際、新ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグは、数々のアクションをこなしてみせ、実際、全力疾走するシーンもやたらカッチョよいのです。うーむ、やっぱボンドと言えばロジャー・ムーアでしょ、という病んだ世代(笑)としては、あの「アクションはすべてスタントマンに任せてますから」と言わんばかりの涼しげな表情が懐かしくもあったりするのですが、ま、アレはアレとしまして。なにせこの、クレイグ=ボンドのかっこよさ。そして「新・第1作」と言うか、むしろ「第0作」とも呼ぶべきこのリニューアル作品ならではの、ときに感情を隠すことなく人間味をみせる(それなりに、ですが)ボンドの姿があります。いくらボンドだって、睾丸を攻撃されれば痛いし恐怖も感じるのです(これまでの作品におけるボンドはそもそも、まず睾丸を第一優先で守ってたもんね)。正直、カジノの場面はさほど盛り上がらないし、映画の終わりの方も間延びした感じ、全体的に作品をもう少し引き締めて欲しい気もするのですが、それでも007シリーズの中で異彩を放つ作品、いいもん見せてもらったな、と。 ただ、ダニエル・クレイグがボンド役を退いたら、次やるヒトは大変ですな。ロジャー・ムーアの功績はやはり、「誰でもボンド役が演じられそう」なところまでハードルを下げた点ではないでしょうかね、ハイ。[CS・衛星(吹替)] 7点(2015-05-09 09:47:15)《改行有》

78.  大菩薩峠 完結篇(1961) 監督が森一生に交代した第3作、概ね前2作の雰囲気が維持されていて、大きな違和感はありません。今作はいよいよ完結篇、中盤は完全にお化け映画と化し、ラストはケープフィアーばりの大スペクタクルが待っております。しかしこの大映版3部作、内田吐夢の東映版からほとんど間もなく製作されておりますが、アチラが相当にイッちゃってるのに比べると、比較的おとなしい感じがするのは、千恵蔵のアクの強さに対する雷蔵の上品さ、でしょうか。結局は悪の道に染まり切れない雷蔵・竜之介、その最期において、とってつけたように息子の名前を連呼するのが、何だか弱々しい感じの否めないところ。しかしいずれにしても、この大映版も、人知を超えた超自然を感じさせるのは、確か。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-03 08:55:47)

79.  大菩薩峠 竜神の巻 《ネタバレ》 三部作の第二部は、机竜之助が天誅組と行動を共にし、争いの中で失明するくだり。第一部では登場人物たちを物語の中で配置していく面白さがあったけど、第二部となるとどうしても、主要登場人物たちの関係がある程度固定されてしまい、これによって物語もやや停滞してしまいます。第一部ですでにあり得ないような偶然のめぐり合わせを乱発してしまっているのも、第二作で息切れしてしまう一因かも。とは言え、三隅監督の目を奪うダイナミックな演出は前作に続きここでも健在。雷蔵の妖気も健在。そして前作と同じく兵馬との対決を前に映画は終わり、次回斯うご期待。何もそこまで前作に合わせなくとも。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-04-30 18:01:53)

80.  戦うパンチョ・ビラ メキシコ革命の英雄パンチョ・ビラの姿を、彼とともに戦うことになったアメリカ人の目を通して描くのですけれども、精悍な顔つきで何考えてるかワケがわからんビラ役のユル・ブリンナーに対し、このアメリカ人の主人公の役がロバート・ミッチャム、ヨレヨレとしたテキトーな感じがいい味出してます。そう、このヒトもたいてい、テキトーでして、メキシコ革命のドサクサまぎれに、複葉機を操り武器を売る商売、はたまた世話になったおっちゃんの娘にさっそく手を出してみたり、おいおい、大概にせえよ、と言いたくなるのですが、パンチョ・ビラはその数段上を行くテキトーさ、要するに規格外の男。このいかにも陽性のアナーキズムが、本作の楽しいところです。主人公は自慢の複葉機でビラとともに戦うことになり、空からの攻撃をさらに空撮を多用してダイナミックに捉えたアクションシーン、見応えあり(ヘリからの撮影と思うのですが、まるでクレーン撮影のように用いて、なかなかやってくれます)。善悪に単純にとらわれない自由さ、クールに自らの信条に従うチャールズ・ブロンソンの存在も光ってます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-04-27 22:30:59)

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