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コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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101.  大脱走 《ネタバレ》 小学生の頃、とある友人と「好きな映画」について話していた時に、彼が挙げていたのがこの映画。ストーリーをアツく語ってくれていたのだが、なにせ小学生の話なのでさっぱり要領を得ず、彼の話で唯一理解できたのは、バイクで逃げた奴が柵にひっかかったことぐらい(笑)。ちなみに私はその時、『カサンドラ・クロス』について語ったような気がするが、彼も殆ど理解できなかっただろうね、いひひ。でまあ、後日、ゴールデン洋画劇場か何かで初めて観たわけですが。うーむ、ヤツに一本とられたぜ、というのがその時に感想。それまでは「先が読めない」「意外な展開」みたいな映画こそが面白いと思っていたのに、ハテ、この『大脱走』の面白さたるや。ひたすらこの“脱走”というただ一点に映画は焦点を絞り、着々とその準備作業が描かれ続ける。そのドキドキ感、ワクワク感もさることながら、その過程で捕虜たちの個性がしっかり描かれ、いざ脱走!となるや、どこまでも物語が広がっていく爽快感につながっていきます。当時としては、友人にオモシロさを教わったってのもシャクなもんで、そのことについてはその後あまり触れないようにしてましたが、結局は順調にワタシのお気に入りの一本になったわけです。何度も観たくなるのは、やっぱりこの映画の明るさ、楽しさのせいでしょうかね。収容所の描写も、何だか、ドイツ軍側が先生で、捕虜が田舎の不良学生みたいな、おおらかな雰囲気。ただ「逃げる」という、ゲーム性。収容所、トンネルの描写ばかりの前半から、後半は、汽車、ボート、飛行機、自転車、バイク、何でもありの大逃走劇。最後は悲劇が待っているとは言え、やっぱり飄々としたマックィーンの姿にニヤリとさせられてしまうと、何ともいえぬ充実感が感じられます。ところでそういえば、あの友人、その後どうしているだろうか。やや現実から“逃避する”傾向があったけどナ。[CS・衛星(字幕)] 10点(2009-01-11 18:40:45)(笑:3票) (良:2票)

102.  ダイ・ハード4.0 「『ダイ・ハード』の持ってた面白さがまったく欠けてるんだよなー」とかいう感想は、『ダイ・ハード2』の感想で書くとして、ここではまあ、よしとしましょう。しかし、『ダイ・ハード』と言えば、良くも悪くも80年代映画から90年代映画の切り替わり点とでも言うか、その後の映画に多大な影響を与えたエポックメイキングな映画だと信じている(思い込んでいる)わけですが、それに比べると、うーむ、やはり目新しさという点では今作はイマイチ、最近の映画の流れに沿ってダイハードをもう一本撮ってみました、みたいなところがあります。それに、1作目といいますと、それまでどこか「特撮は特撮っぽく見えてもしゃーない」みたいなところがあったリチャード・エドランドが、本気でホントらしい爆発シーンを見せてくれた、という、特撮面でも印象的な映画でしたが、一方、この4.0作目。CG感丸出しの高速道路のシーンは、とても時代の最先端の映像とはとても言えず、チト残念でした。このシーン、ストーリー上も不要で、明らかに浮いています。というわけで、1作目のようなインパクトは望むべくもないわけですが、しかし、しかしですね。やはりあのマクレーンが復活し、むしろ明らかに「時代おくれ」を意識しながら、しかも「ダイハードなんだから」「一応」「念のため」傷だらけになって見せてくれる(もはやあまり痛そうではないけど)。敵キャラの多彩さも面白くて魅力的。歳とってあまり動けなくなっても、頭が涼しくなっても、マクレーンはあくまでノホホンと命がけで戦い続ける。マクレーンがんばれ~。でももちろんこれが最終作だよね~?[DVD(字幕)] 7点(2008-06-21 19:12:42)

103.  ダニー・ザ・ドッグ 凶暴なる戦闘マシーンとして育てられたダニ-・・・という設定がさっぱりピンと来ない。はっきり言って、映画冒頭からすでに、登場人物の中でリンチェイがいちばん理性的に見えちゃうんだな。何かもう少し演出に工夫があってもバチは当たらんと思うが。それに、モーガン・フリーまんとの出会いが、これまた「出来すぎた話」。そもそも、調律師がそんなにペラペラ喋りながら仕事できるんかい(ってか、調律お手軽過ぎ)、と思ってしまう時点で、ほぼ映画全体がミエミエになってしまうんですけれども、まあ、そのミエミエ感の範囲の中で、リンチェイのカワイラシサみたいなものが、よく出ていたかなあ、と。一方で、ボブ・ホスキンスの怪人ぶりが、これはなかなかのオリジナリティを感じさせますが、途中、深いキャラのように思わせて、実は浅かったというのが、「結局、日和ってるよなあ」という印象をこの映画にもってしまう点でもあります。[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-04-13 08:22:31)(良:1票)

104.  大学の若大将 親の世代の映画ではありますが、この「何から何までチュート半端」なところが、昭和の良さってヤツですかね。そりゃまあ、過激なところもあった時代ではありますが、この映画のノホホンとした、はっきり言やあ「面白く無さ」ってのも、昭和らしさかもしれません。少なくとも現代のような“何でもゼロ/イチで割り切る(あるいは割り切ったフリをする)”時代では失われた味わいが、ここにはあります。過激さと言えば、唯一の過激さは主人公の極端なキャラクター、あとはまさに「何から何までチュート半端」な、どーでもいいオナハシ(映画に魅力があるからといって、オモシロイとは限らないのだ)。若大将と青大将のライバル関係が見所と言えば見所、湖上の決闘のシーンでは、つい、「あっ、若大将め、とうとう青大将を殺っちまいやがったな」と早とちりしてしまった私は、もはや平成の時代に毒されているのでしょうか(←そんなバカな)、まあ結果的には、盛り上がりも盛り下がりもない、大したことのない展開。そうですね、あとは、若大将の素晴らしい水泳フォーム「秘儀:腹から着水」でも、ご堪能下さい。[CS・衛星(邦画)] 5点(2008-03-01 08:17:13)

105.  太陽の帝国(1987) 奇妙な味わいの映画なので、初めて観た時にはやや戸惑うけれど、再見したらクセになる。まるでカフカの小説のような不条理感(特に前半)。もっとも、カフカの世界が不条理だと言っても、そこには気味の悪いリアリティがあるが、それは我々の住む現実世界がすでに不条理であり、それを我々が「気が付いたら」受け入れてしまっているから。世の中の殆どの事は、実は我々が知らないこと、理解できないこと、「いつの間にか決まってしまっている」ことばかり。それを我々は意識しないまま日々受け入れ続けている。さて一方、この映画の主人公の少年。やはり世間は彼の知らないところで動き続け、彼にとってそれは不条理なものなのだけど、彼はそれらを驚きをもって、時には憧れすらをもって、観察し受けて入れていくのが面白い。彼がスタジアムで自動車と再会する面白さ。世の中は理解できない大きな力によって動いているのだ。彼が死んだ人の魂だと思った光は、未知の新兵器によってもたらされたものであったりする。こうして、何だかわからないながらも少しずつ、少年の世界は広がっていく。そんな彼の目に大きな驚異として映る日本軍、彼は理解できないながらも彼らに接近しようとするが、結局受け入れられることはない(私もガッツ石松は確かに理解できんが)。この「わからない」という無気味さと驚きを、そのまま包み隠さず映像化しているところが、この映画の力であり、強みでもある。映像もそれに応え、不条理を決して厭わない(夕日に炎上する戦闘機の次のシーンは「昼間」だったりする)。オドロキをそのままオドロキとして描くときの、新鮮さ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2007-12-03 00:16:02)

106.  ダ・ヴィンチ・コード 映画前半は、長い長い一夜。謎が謎を呼びつつ、やがて夜が明け、ついにすべてが明るみに・・・ってか!? 映画の構成としてはそういうコトなのかも知れんが、観る立場の感じ方としては、「ナンボほど長い夜やねん」「一晩の出来事にしちゃあ盛り沢山過ぎる」「というか、要するに、一晩でここまで解明が進む程度の謎、に過ぎないワケだ」。アリガチな話で纏め上げ、結局は予想通りのオチを迎えちゃった、という感じ。大体、このテのミステリは、「一般に知られた歴史的な手掛かりから、いかに大胆な仮説を提示するか」が売りだと思うんですが、この映画って、『最後の晩餐』が「見ようによっちゃあ、こう見えなくも無いなあ」という以外、これと言ったネタもなく(モナリザのそばに落書きが!って言われてもねえ)。これじゃあどこが“ダヴィンチの暗号”なのよ、と。創作した手掛かりの方が多いんだったら、例えば『ニュートン・コード』とか何とか、要するに何でもいいのでは。さて、では、なんでこの映画が作られたのか。「ダ・ヴィンチ・コード」を映画化する理由は。これはもう明らか、「今、映画化したら、儲かるから」。それ以外に敢えてこの映画を作る理由(例えば「映画として表現したい何かがある」とか)って、感じられなかったなあ。話題の小説と、著名な映画人を掻き集めて、とりあえず“ヒット作”をでっち上げる。優秀なヒトたちが集まっているから、確かにそこそこのモノにはなるけれど、トータルで見た場合の、“作品の存在価値”って、何なのか、単なる金儲けの道具なのか? モノ作りの基本を忘れ、ただ「儲かりさえすればいい」、それが今のソニーの考え方ならば、もう映画からはキッパリ手を引いてくれ!と言いたい。結局、本作を観て、何かが心に残ったとすれば、それは「まだ読んでない原作、ホントにこの映画程度の内容なのか、それとももうちょっとマシな内容なのか」ということ、だけであるという、この皮肉。[DVD(字幕)] 5点(2007-07-13 06:55:06)

107.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 《ネタバレ》 製作者の意図がどういうところにあるのかは知りませんけど、私の目に映った本作は、ミュージカル映画というよりは、アンチ・ミュージカル映画。ミュージカル映画ってのは、良い意味で「おバカな」映画なのであって、つまりそれは、我々がついつい日常に流されるのにクギを刺す、非日常的言語の典型であるはず。一般に「映画」は、いわば断片のモンタージュ的積み重ねでありながら、我々は、どうしても映画のもつ「物語性」の強さに支配されがちであり、断片が断片であることも忘れてしまう。“表現としての映画”という捉え方ではなく、表現される対象そのもの(物語)を、映画の中に無闇に求めちゃうんだね。その代表が何を隠そうワタシなのだからしょうがない、あははは。そこで登場するのが、例えば、ミュージカル。登場人物が“リアリティ”などそっちのけ、歌って踊って、日常の延長としての物語性を解体し、物語が醸し出す生活臭をぶっとばす。軟弱なワタシの目を多少なりとも覚ましてくれる。さて一方、この本作。いささか現実離れはしているものの(かなり無理矢理な“悲劇”)、感傷的という意味では日常性の強いこの物語、その流れを必ずしもミュージカル場面が食い止めきれていない。これなら確かに物語には浸れるけど、では何のためのミュージカルなのだろう? 物語部分はハンディカメラの揺れる映像、ミュージカル部分は固定カメラという、判り易い色分けの中で、主人公が最後に歌う場面では、固定カメラではなくハンディカメラ。成る程、ではこの場面は、主人公の空想ではなく、「実際に」歌ったのだろう、と思う。そして私には同時に、「ミュージカルが物語に打ち負かされ、物語性に染め上げられた」ことを象徴する場面にも見えてしまう。つまりは、アンチ・ミュージカル、なワケですな。まーそもそもこの映画自体が、ミュージカルに憧れるオバチャンが挫折する物語、なんだけどね。こういうのも、ひとつの映画のあり方かと、結構興味深く拝見はいたしましたが。しっかし、「失明する」という主人公の大事件ですら、その描写に映画らしいコダワリも見られず、物語を支えるひとつのパーツになっちゃってるのが、どうも物足りない気が。まーこれも、息子の目の手術に映画のポイントを置いたという点で、しょうがないのかも知れないけど・・・[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-05-04 21:47:00)

108.  大魔神怒る 《ネタバレ》 2作目のタイトルはなんと『大魔神怒る』。なんとなんと、1作目であんなに残虐に暴れまわったにも関わらず、あれでもまだ怒ってなかったのか? 何しろ今回は、武神像が木っ端微塵に爆破されちゃう。これじゃあ、怒るよね(でもまだ暴れ出さないのだ)。隣国からの弾圧は続き、何故か十字架にハリツケにされて火あぶりにされる藤村志保(魔女裁判か?)。そこに、バラバラになったハズの大魔神が湖から復活。十戒のごとく湖が割れ、憤怒の形相の大魔神が姿を現す。大魔神の両側を滝のように流れ落ちる湖水の映像、ん?大魔神両側で背景の映像がズレてるのは合成処理の甘さか? それはともかく、嵐の中、大魔神の怒りが炸裂する。銃で撃ってもびくともしない大魔神。石垣を突き崩し、錨攻撃(?)にもめげず、暴れまわる大魔神。待ち受けるダイナマイト(?)。変身前にはバラバラにされたが、今度はいかに?(一度は粉砕されたくせに、性懲りも無く火薬の山に足を踏み入れるとは、学習能力が無いというか、自身過剰というか。いいぞ大魔神!) ラストは湖上でミサイル攻撃まで披露する大魔神。カッコイイ・・・・・・いや、ちょっとやりすぎですね。大魔神のおかげで、平和が戻った村。湖に沈められた鐘の音が湖底から鳴り響く(ちなみに、琵琶湖の湖底では今でも謎の鐘の音がホントに聞こえるらしい、のだ。↓ワタシもあの島は竹生島だと思いました)。[地上波(邦画)] 8点(2007-04-28 22:36:01)(笑:1票) (良:1票)

109.  大魔神逆襲 3作目は『逆襲』と来たもんだが、実は逆襲指数は一番低かったりする作品。普通に困っている人々を助けてあげる大魔神、何をそんなに大暴れするのかと、やや唐突な感じも否めません。前半は子供たちの冒険の物語。まあスタンドバイミーの日本版と思えば当たらずとも遠からず、さりとて近からず。いや、演技は徹底してクサイんですけど、友情あり自己犠牲ありで、演技のクサさと内容のクサさがマッチして「懐かしさ」を醸し出しております。北林バーちゃんの存在感も忘れられない(今観ると、どうしてもあの「メイチャ~~ン」という哀しげな叫びがオーバーラップしちゃうのだ)。映画は途中から雪景色へと変わり、目を奪われます。この雪景色自体、なかなか効果的なのだけれど、クライマックスの大魔神大暴れのシーンでは、吹雪となり、壮絶なバトルシーンが展開される流れを導いてもいたりする。これは見応えあり、です。もしこのままシリーズが続けば、ゴジラやガメラ同様、コミカルな役回りが大魔神に課せられたかもしれないと思えば、この3作目が、引き際に相応しい作品と言えるのではないでしょうか。[地上波(邦画)] 8点(2007-04-28 18:54:16)

110.  大魔神 子供の頃から、やたら大好きだった『大魔神』。武神像が暴れるクライマックスはともかく、そこに至るまでの時代劇は、子供が観ててオモロイはずが無いようにも思うのですが、テレビで放送されるたびに、我慢して観ていたらしい、当時の私。えらいぞ(笑)。でまあ、なぜそんなに『大魔神』が気に入っていたのか、分析してみるに・・・・・・(1)大魔神のサイズの手頃さ。ガメラ等の怪獣モノ、あるいはテレビのウルトラマン等、確かに好きだったけど、いかんせんデカすぎる。ドラマ部分と特撮ミニチュア部分が、どうしても別世界になってしまっていて、身近に感じるという意味でのリアリティが希薄。しかし大魔神は、まさに実感できるレベルでの大きさ、なんだね。これがユニークで、怖さもあった。大魔神は、身近なヒーロー(笑)なのだ。 (2)物まねしやすさ。子供の頃は「ごっこ遊び」がつきもの。人間に似た体型で、ノシノシ歩くだけの大魔神。憤怒の形相もモノマネにはもってこい。しかも、「変身キャラ」であるという、子供が大喜びのツボも押さえているのだ! (3)印象的なギミック。ドラマ部分が子供には面白かろうハズが無い、と上で書いておきながら、実は、当時メチャメチャ強い印象を残したのは、杭を打たれた武神像が流血するシーン!だったりするわけで。しかもこの杭が後で重要な役割を果たすというのが、まさに絶妙な伏線、二重のギミック。さすがに神だって、あんなもん打ち込まれたら、痛いのだ。怒るのだ。ああ恐ろしい。 ・・・・・・そんなわけで本作、個人的には「屈指の一本」なのであります。いつになったらハリウッドでリメイクされるのだろうか?[地上波(邦画)] 9点(2007-04-28 18:04:55)(笑:1票) (良:2票)

111.  007/ドクター・ノオ 《ネタバレ》 映画音楽史上、最高傑作との呼び声も高くは無いけど低くも無い、007のテーマ曲。さすが第一作だけあって、フンダンに聞くことができるのがナントモ嬉しい。ボンドが何かする度にテーマ曲が流れる。いや、何もしなくても流れる。めっちゃカッコイイぞ。この第一作を観て、この音楽を聴いてると、「実はジェームズ・ボンドはとても優秀なヒトなのかもしれない」という気がしてきちゃいます(後の作品からはその片鱗も感じられない、こともある。あはは)。常にクール、そして非情。敵を殺すことに何の躊躇もしない。いたいけな蜘蛛まで徹底的に叩きのめす。非情だ。クルマを運転していれば敵の襲撃、カーチェイス。ボンドの見事なハンドルさばきを見よ。背景が合成映像なので、ボンドのハンドル操作はクルマの動きとズレまくっちゃってます。こんな危険な自動車でこんな危険なカーブを乗りこなすとは、何というドライビングテクニック。やっぱり一流のスパイは違うね。また、一流のスパイは「水とんの術」も使えちゃったりするのだ(ただし、「水とんの術」しか使えないのであった。とほほ)。そんなこんなのうちに、敵の基地に乗り込むボンド。敵の基地は例によって、無意味に豪華。ついに登場する謎の怪人、ドクターノオ。ノオと言っても、キュッキュッと言いながら頭突きでタイガーマスクを苦しめたあのボーリング球野郎ではなくって、こちらのドクターノオは、何と、両手が何だかスゴイ事になっていて、とてもスゴイのである。ついに囚われの身となるボンド、危うし! しかし気が付いたらナゼか楽勝で脱出してしまい、気が付いたら大爆発している敵の基地。まさに007映画の原点に相応しいクライマックスと言えましょう。これが、今にいたるまでレンメンと続くあの大ヒットシリーズの第一作、なんですね。[DVD(字幕)] 7点(2007-01-24 22:55:28)

112.  太陽を盗んだ男 街のど真ん中での大捕り物やカーチェイスという、実にダイナミックなシーンが目を引くものの、その反動か、細かい部分にはまーったく神経が届かず、腰砕けになった作品。原爆を手作りし国家を脅迫する中学教師、彼に見込まれ交渉の最前線に立つことになる豪腕刑事、そしてこれまたひょんな事から犯人と警察の間に立つことになるラジオの女性DJ、という三つ巴の関係が織り成すサスペンス・・・ってか?これがもう全然ダメで、この女性DJが、とにかくイモ。「先の行動が読めない」という魔性みたいなもの、があればサスペンスも盛り上がるだろうし、映画的なリアリティも充分に備わろうというもの。しかし、先が読めないどころか、いかにも「さあ今からアホな事します」「今からアホな事言います」と言わんばかりの、究極レベルの単細胞的言動の数々。ワカリヤスイにも程がある、深みも含みも一切無いキャラクター。唯一、ラジオを通して犯人を煽るため、本音を隠した発言をするシーンがあるかと思えば、わざわざ風間杜夫が横から出てきて「判った、犯人を挑発してるんだな」と注釈をのたまう。もー勘弁してくれ。肝心の、一連の犯罪描写についても、どうだろう?プルトニウム原料をドエラくあっさり盗んだり、プルトニウム抽出シーンがとにかくアヤシかったりするのは、この際、許せてしまえるレベルの話。とにかくおかしなシーン続出。中でも、現金強奪のくだりで、主人公の電話が逆探知されるシーンには、もう失笑を禁じえない(略して失禁)。主人公が使う公衆電話以外の回線が切断されていることで、警察が大規模な逆探知を行っていることに主人公は気付くんだけど、要するにこの場面、主人公以外のヒトたちは、回線が切れてから何十秒間も、揃いも揃って「もしもし!もしもし!」と受話器に向かって叫びつづけているワケですな。隣の電話の回線も切れてる&一台だけ回線が切れていない、というこの異変に、誰も気付かない(ってか、主人公より先に気付くわけにいかない。ストーリーの都合上。笑)。まさにマンガ以下の光景であり、ここまで来たら、社会派サスペンスではなくてむしろ不条理幻想映画(にしても中途半端だが)。主人公が刑事に抱く感情も、同性愛的なものなのか何なのか、結局コントのような格闘で終わってしまい、激しく消化不良。スペクタクルシーンはホントに良く撮ったと思う、それだけに、スペクタクルシーンが泣いてる。[CS・衛星(邦画)] 4点(2006-08-19 12:29:05)

113.  大怪獣ガメラ 先日行われた、亀田興毅選手の、ボクシング・タイトルマッチ。ボクシング(って言うより、格闘技全般)が好きな私としては、結構面白い試合だったと思うし、もともとこの業界に色々問題があることは感じていたし、ってなワケで、対戦前のマスコミのバカ騒ぎと、対戦後のマスコミのバカ騒ぎには、とてもじゃないが付き合いきれない。そんな中で、(私の目から見て)大変気の利いたコトをやってくれていた放送局が、KBS京都。亀田戦中継の裏番組として、あえて、この亀映画を放送するという快挙(しかし実際は、試合開始を21時頃まで引っ張るという暴挙のため、KBS京都で『大怪獣ガメラ』を最後まで観て、さらに中島貞夫さんの長い長い解説を最後まで聞いてなお、試合開始に間に合っちゃった、という顛末。渾身のギャグをかわされたKBS京都こそ、今回の最大の被害者かもしれない)。とまあ、それはともかく。ガメラ初登場の本作。ゴジラよりは10年以上遅れての登場ですが、いやこれがなかなかのもの、合成撮影によるガメラの巨大さのアピール、大規模なミニチュア撮影、これらが迫力をよく伝えております。が、その一方、大暴れする凶悪な大怪獣に対し、「仰向けにしちゃえば亀は自力で起き上がれないはず」、という超絶的にシンプルな作戦で立ち向かう、このワカリヤスサ。これがガメラシリーズの魅力ですかね(笑)。そして、何やら要領を得ないZ計画、従って釈然としない強引なラスト。確かにこれぞガメラ映画、かもしれない(笑笑笑)。ところで、この映画のセリフ中の“ガメラ”を、すべて“カメダ”に置き換えると、さらにわかりやすい、かもしれない(「カメダは本当はいいヤツなんだ!」「カメダは寂しがり屋だから、友達を捜してるんだ!」・・・・・・)。[地上波(邦画)] 7点(2006-08-13 23:09:30)(笑:1票)

114.  脱走山脈 第2次大戦下、象の飼育を任されたイギリス人捕虜ブルックスが、ひょんなことから、象と共にスイスへの脱出を図るという、ユーモアあり、ダイナミックなアクションあり(意外なほどダイナミック!)のサービス満点映画。キャラの設定も絶妙で、トテモ面白いです。しかし、象を助ける一方で、人間はバタバタ死んじゃう。戦争アクションを盛り上げるには多少は死人が出るのはやむを得ないワケで、観る側としてもまあ、正直、こういうハデなアクションを期待してるんですけども・・・。えてして、動物愛護も過激になると「動物を虐待する人間」を攻撃し虐待する行為、になっちゃったりしてるわけで、こういうのは動物愛護の名を借りた「人間狩り」、と言わざるを得ない。この映画はそういうキナ臭いのとは一線を画している、あるいは画そうとしているのですが、やはり、「象を助ける」ことと、「敵と戦うことで死人が出る」こととの間の、なんとなく居心地の悪いバランスの悪さ、というものはどうしても付きまとってきます。で、しょうがないからバランスを補うため、とりあえず主人公ブルックスだけは設定上、一応、厭戦気分を持っておいてもらうことになる。これで一安心。ははは。まあそんなわけで、微妙な問題については各自折り合いをつけていただくことにして、この映画を楽しむことにいたしますと・・・結局、実はこのアンバランスさ(一種の「残酷さ」)こそが絶妙のユーモアの源だった、ということに気づいてしまうのですが。[地上波(吹替)] 8点(2005-09-27 00:03:24)

115.  大酔侠 これは面白い! ほとんど流麗とも言える、舞踏のごときスピーディーなアクション。人間ワザを超越した「んなアホな」と言いたくなるギミックの数々、まさに「グリーン・デスティニー」「HERO」等の作品の先駆けと呼ぶに相応しいです。美人ネーチャンと、玉面虎とか言うバカ殿(?)との対決も楽しければ、竹ザオ争奪兄弟弟子対決の妖術合戦もまた楽し。舞台転換もうまく、飽きさせないゴキゲンな一本でありました。しかし、毒矢が刺さってすでに何時間も経ってるのに「治すには毒を吸い出さねば!」と言うのは、どういうこっちゃ??[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-08-28 23:10:22)(良:1票)

116.  第七天国(1927) まあ、とりあえずエエ話ですな。ツボにはまったメロドラマなもんで、無声映画であることを観てて忘れてしまうほど。ディアーヌが姉に追われるシーンや、階段を上るシーンの撮影、こういった場面でのカメラの遊び心、まずは唸らされるが、それにとどまらず、この立体感、コレが本作では重要。「第七天国(←チト誤訳っぽい気もするが)」であるアパートの一室から見下ろす、「社会」の俯瞰図の透明感。これを見てしまうと、ラストは当然、ディアーヌが足を踏み外して転落死するという悲劇的ラストを予感してしまうわけだが、当然またも私の予想は全く当たらない(笑)。くそ~。それはともかく、自由に階段を上って7階から地表を見下ろすカメラ、はたまた二人のママゴトみたいな擬似新婚生活を出歯亀するカメラ(いやあ。観てて、何か、気恥ずかしい・・・)、この、アラユル障害を乗り越え、空間を超越したカメラが、後半、戦場とパリに別れた二人を、しっかり結び付けてくれているのですね、ニコニコ。よってメロドラマがさらにいっそう燃え上がるのでありました。それにしても。ワタシも生まれてこの方、「好きだ」なんて言葉、言ったこと、一度もないですなあ。ぶはははは。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-08-22 23:57:34)

117.  丹下左膳 百万両の壺 どっちかっつーと無口で大人しい役の方が似合いそうなトヨエツと和久井映見が、威勢よく啖呵を切りまくる! 見ててこんなに不安を誘うものもない。いや、二人とも堂々と役をこなしているんだけども、果たして映画の最後まで演じきれるのか、もしや途中で「もう限界です、こんな役、自分に向いてません」とギブアップするのではないか・・・。他にも、屋内シーンが、天井に蛍光灯が釣り下がっているのではないかと思うほど異常に明るかったり、子供のアタマが強烈なまでにカツラっぷりを示していたり、ロケのシーンでは異常なまでに「まとめ撮り」っぽかったり、不安な要素が次から次へと。オチオチ安心して映画を見ていられない、このスリル感。どうやらワザと変なテイストにしているらしい。らしいのはいいけど、引き締めるとこはちゃんと引き締めてくれないと、ただの手抜きに見えてしまう。だもんで、リメイクとしてもパロディとしても物足りない感じは否めません。ところで、変に大仰なバカっぽいシーンになると、つい「最近のチャン・イーモウっぽいなあ、うはははは」と心の中で笑ってしまいます。意外な映画同士が意外な接点を持っているものですな。うははは。[DVD(字幕)] 6点(2005-06-04 03:42:34)(良:2票)

118.  ターミナル・ベロシティ このクライマックスの自動車落下シーンはスバラシーです。この映画のせいで、ほぼ同時期に公開されてた『ドロップ・ゾーン』が完全に霞んでましたからね。え?両方とも霞んでたって?いやいや・・・。しかも、そんじょそこらのアクション映画と違うのが、ナタキンのすりかわりトリック。この意外な展開には実に驚かされましたよ。え?いやウソじゃないって、ほんとに驚いたんだから。信じてチョーダイってば。世の中、トリックの面でこれに劣る推理小説だってゴマンとありまっせ。というわけで、なかなか楽しめる映画でした。これでストーリーが面白ければよかったんだがな、はっはっは(←こればっかし)。7点(2005-01-26 23:29:22)

119.  誰も知らない(2004) 実際の事件に基づいた映画です。でもあくまで、事件の「外面」をキッカケとし、「内面」を創作によって構築していく「フィクション」であります。特にここでは、実際の事件(としてマスコミが報道したもの)に対し重要な変更が為されています、それは「冷酷な人間が一人も登場しない事」。ここに本作の問いかけがあります。「実際の事件と異なり、冷酷な人間さえいなければ、彼らは救われたのですか?」答えは本作を観ての通り。事実通りの映画なら、観客は「義憤」を安心してぶちまけられる。「世の中ヒドイ奴がいるもんだね、信じられないね、許せないね(まあ我々には直接関係ないけどね)。」これじゃまるで「お昼のワイドショー」。本作は当事者を糾弾するのではなく、社会、そして社会に属する我々一人ひとりを問い詰める。「あなたは彼らを救うために具体的に何ができますか?何もしない傍観者ですか?ではあなた(=社会)も事件に『間接的に』荷担した当事者と言えませんか?」。ここに事件の奥に潜む本質を見抜いた本作の凄みがあると言えるのではないでしょうか。・・・などと言いつつ、実は私は全く別の意味で、観てて本当にたまらない気持ちになりました。むしろ彼らの立場、つまり彼らと同じ「現代を漂流する孤独な存在として」観てしまったのでした。確かに僕は定職につき、少ないながら一応給料をもらってる。でも? 金なんか幾ら貯めたってタカが知れてる。そもそも収入自体、明日にでも体壊したら、どうなる? 僕らもまた何の拠り所もないまま現代を彷徨する、名も無き漂流者だ。僕の事なんて、身近な人間を除けば結局「誰も知らない」んじゃないか。この映画の子供達に感じたのは「共感」、いや、そう呼ぶにはあまりに切実なものでした。リアルに描きこまれた、ひとつの小宇宙。やがては上映時間が終わり、彼らと別れねばならぬ、その事が辛くて、観ながら息苦しい思いにさいなまれました。それは「一期一会」という言葉がぴったりの貴重な時間でもありました。そして帰途、当時神経症気味だった私は、激しい吐き気に襲われたのでした。 <附記>しかし、本作のように、モデルとなった事件と我々の距離が、時間的にも感覚的にも近いケースでは、そこにある種の不快感を感ずる人がいるのも尤もな事なのでしょう。事件当事者も恐らくは存命であり、この映画が彼らを傷つけるのではないか。常に考えていかねばならぬ問題でしょう。10点(2004-11-30 01:50:33)(良:5票)

120.  タンポポ 日頃思ってる事なんですが、映画っつーのは「時間ゲージュツ」としての側面がある以上、「あのシーンがよかった」みたいに映画をコマギレに味わうのは邪道であって、やはり映画全体の流れや構成の中でのそのシーンの位置付けに着目すべきだと思う訳ですよ(そうでなきゃ、映画は単なる「思いつき」の集合体に過ぎない事になっちゃう)。でね、そう思っちゃいるんですが、それでもやっぱり「あのシーンが好き」とかって、つい言っちゃう訳なんですな。邪道だろうが何だろうが、やっぱり楽しいですからね、そういう話するのは。しかし、特に本作、コレに関する限りは、もう堂々とコマギレにでも何にでもして、「どのエピソードが好きか」語り合いましょうよ。盛り上がりまっせ。多分、それが許される映画じゃないですかね。え、私ですか? 井川比佐志が奥さんの最後の料理を食べるハナシですな。クダラナイのなんの、もうバカ受け。それから、エピソードについてではないですが、何とも仰々しい音楽の挿入が、これまたアホでよいですねえ(リスト作曲 レ・プレリュード =前奏曲。人生とは死への前奏曲に過ぎないんだそうだ。ラーメンと何の関係が。あっはっは。なかなか深いぞ)。8点(2004-11-23 03:00:52)(良:1票)

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