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1.  探偵物語(1951) 《ネタバレ》 ワイラーの演出の卓抜さが堪能できる刑事ドラマの傑作。開巻を飾るキャスト&スタッフ・クレジットにおけるリー・ガームスのカメラワークが先ず見事。大都会NYを高空ショットで捉えつつ、徐々に絞り込み舞台となる21分署へと至る流麗な鳥瞰撮影の妙で観る者をグッと画面に引き込んでゆく。次いで慌しく引っ切り無しに署内を出入りする登場人物たちの紹介となるが、ほんの端役(被害妄想の婆さん等)に至るまで人物へのスポットの当て方が実に秀逸。凡庸な監督なら焦って主役のカーク・ダグラス扮するマクラウド刑事をこれ見よがしにトップで登場させるだろうが、ワイラーは先ず脇を固める署長や同僚の刑事たちを、万引き女を、猥雑な生活感に満ちた取り調べ室の屋内状況を、矢継ぎ早のショットの積み重ねの中で確実に描写し、観る者に情報を”映像”で提供する。その的確さ、構図の上手さには全く無駄やムラがなく毎度ながら感心させられる。こうした一連の描写の中に細かい伏線を同時に数多く張り巡らせているコトもワイラーの非凡さを実感させるポイント。並みのヘボ監督との相違点はそれだけではない。その最たるトコロは俳優の過剰演技を徹底的に制御するコントロールの見事さにある。カーク・ダグラスの稀に見る力演も一歩間違えば鼻につくオーバーアクトになりかねない諸刃の剣だが、上手く劇中に活かしきっている。自らの”イントレランス”で愛する妻を完全に失うマクラウドの哀愁と苦悩が画面から痛いほど伝わってくる。こうした俳優アンサンブルが見事にハーモニーを奏でるか否かに演出の力量が問われるが、そういった意味でワイラーのディレクションには決して破綻が無い。出演者では矢張り、万引き女役のリー・グラントと強盗犯チャーリィ役のジョセフ・ワイズマンが舞台版に引き続きの当たり役だけに実~にウマイ、ウマ過ぎる。殊にグラントは極端なわざとらしいコメディ演技に走らず、何ともトボけた味わい深さで絶賛も納得。そうそう、ワイラー名物の”階段”は当然、人物の出入りの際に印象的な効果を発揮していたことも言い添えておかないと。とにかく文句無し10点満点!!10点(2004-11-12 19:28:34)(良:4票)

2.  大列車強盗(1903) 《ネタバレ》 百年も前に製作されたこの僅か8分のモノクロ映像を「何だぁ?こりゃ」「音がしねーよ」「ふっる~!てか、もう終わりかよ!呆気ね~」「ラストのおっさんがこっちに向かって銃をズドン!ってそれで怖がらせてる積もりかよ、プ」と一刀両断するのは簡単かもしれません。しかし、リュミエール兄弟の”キネマトグラフ”やトーマス・エジソンの”映写機”だけでは時代の徒花となっていたやもしれない「映画」というものを”大衆娯楽”へと導いた本作の計り知れない功績を、我々映画ファンは永遠に忘れる訳にはいかないでしょう。極端な話、本作なかりせば我々は「映画ファン」なる共通認識用語すら持てずに、本サイトで日夜投稿することもありえなかった…かもしれないのです。もちろん好みは人それぞれでしょうが、歴史的意義すら認めず「つまらん」と断ずるのなら、ソレは偉大な先達へのリスペクトを余りに欠いた軽挙と言うより外ない!というのが私の個人的な気持ちです。ラストシーンに銃声を聞き、ハッと驚く或いは悲鳴をあげる純粋さを当時の観客と分かち合うのが不可能なのが残念ですが。無の状態から創造(クリエイト)する凄まじいポテンシャルを本作の中に感じ取れるか否か?観る者の感性が試される瞬間と言えます。10点(2003-12-16 01:57:37)(笑:1票) (良:3票)

3.  旅路の果て  本作の出演者ではヴィクトール・フランサンやミシェル・シモン、シルヴィーなども味わい深い名演ではあるが、兎に角ルイ・ジューヴェ!!に尽きる。イヤハヤ何とも凄まじい。鬼気迫る演技とは正にコノ事を言うのだろう。目が完全にイッてしまっている。”目は口ほどにモノを言う”ジューヴェに比べりゃ「シャイニング」のニコルスンなんぞ何処かチンピラ風で品格が絶望的に欠けている。本作のMVPはデュヴィヴィエ十八番のペシミスティックな作風にジャストフィット!したジューヴェを措いて他にはいない!と思う。かつての名優たちの成れの果てを描いた本作は確かに【キリコ】さんの仰るように暗いが、人生の真実を直視しようとする真摯さに溢れ、デュヴィヴィエの演出にも筋金が入っているので凡百の70年代不景気ニューシネマ群に於ける辛気臭さなどとは明らかに一線を画している。戦前の仏映画も又秀作揃いですナァ…!!文句ナシに10点満点! 10点(2003-09-21 04:33:06)(良:1票)

4.  第三の男  キャロル・リードの鮮やかなサスペンス演出、グレアム・グリーンの原作&脚本、名手ロバート・クラスカーの流麗なカメラ撮影、アントン・カラスの全編を彩るツィター演奏、全てが奇跡的なベストワーク!コットン、ウェルズ、ヴァリは勿論、トレヴァ・ハワード、バーナード・リーに至るまで出演者も全員素晴らしい演技。流石リード!全てのシーンが名場面と言っても過言ではない! 殊にライトに照らされポッと暗闇に浮かび上がるハリー・ライムの不敵な笑顔は絶品だ。当然文句ナシの10点に決まっているっしょ。[映画館(字幕)] 10点(2003-01-01 20:58:26)(良:1票)

5.  ダーティハリー 《ネタバレ》 「ブリット」の超絶カーチェイスにもシビれたが、矢張りコイツには敵わない。本作で衝撃のデビューを飾ったハリー・キャラハンの硬派な”漢”っぷりには惚れ惚れしてしまう。本作で人気を決定付けたのも納得の渋さだ。プールの女性をネチっこくスコープ越しに追った後で容赦なく狙撃するサソリを描いたオープニングで一気に画面に引き摺り込むシーゲルのパワフル演出が光る。次いで銀行強盗を44マグナムで仕留めるハリーの描写が又凄まじい迫力!その際のハリーの台詞がラストの伏線になっているのも実にウマい。身代金受け渡しで電話ボックスを転々と移動させるのと並行して盗聴する場面のスリルも抜群だ。何より恋人とのラブラブなベッドシーンといった余計な水増し場面が一切無く、贅肉を削ぎ落としたかのようなストイックさが「ブリット」を凌駕する最大の理由だろう。「ブリット」はジャクリーン・ビセットが単なる彩りの域を出ず、ハッキリ言って邪魔だった。ハリーは「妻は死んだ」の一言でオシマイ。回想シーンも無し!と実に潔い。つまり、「主人公がキマっていて」・「悪役がインパクト(アンディ・ロビンソン最高!)があって」・「ラブシーンなどの冗長な部分が無くて」最後に「スカッとするカタルシス!」この条件をキッチリ満たせば刑事アクション映画の傑作が出来上がる…という訳なんだが、何故か条件を全て満たす快作はそうそう滅多にお目にかかれないのが何とも辛いトコロだ。本作以降じゃ精々「ダイ・ハード」(1作目のみ)くらいかなぁ。精悍なハリー・キャラハンに敬意を表し9点。蛇足なシリーズ化でマイナス1点!9点(2003-11-28 02:48:49)(良:3票)

6.  断崖 《ネタバレ》  いやぁ邦題が先ずウマイ。モロ直訳すりゃ「疑惑」になっていたハズ。クライマックスを知らない観客にとっては観終わった後で「成る程」と腑に落ちる何ともニクイ仕掛けである。当時の配給元の邦題センスの良さを知らしめる格好の一例であろう。原作は異色の倒叙推理というジャンルを大成させたフランシス・アイルズの「犯行以前」。1941年当時の映画モラルは相当に廉潔だった為、結末がハッピー・エンド(風)に改変されているのが原作との最大の相違点だ。ヒッチ先生にとっても恐らく不本意ではあったろうが、渡米後間もない不安定な立場ではリスクは避けねばならず、原作の忠実な再現は泣く泣く諦めたに違いない。しかも前作「スミス夫妻」が今イチだった直後となれば尚更である。原作を踏まえた上でこういった当時の背景を念頭に置きつつ観ると本作は一層その輝きを増す。ケーリー・グラント扮するジョニーが自分を殺そうと企てているのでは?という疑念に駆られるフォンテーン演じるリーナ。彼女をラストの土壇場まで容赦なくギリギリ追い詰めるヒッチ先生の布石・伏線の鮮やかさを、後の有象無象のサスペンス、スリラー物でどれだけ安易にパクったかを思い合わせれば本作の有する歴史的価値も強ち軽視できまい。第一あのラストにしてもジョニーが真に善人なのかどうか誰も客観的には検証していないのである。飽くまでヒロインだけが「ああ~良かったわん♪私の思い過ごしだったのねん☆」と一人納得しているだけで!そうして二人は再び”光る牛乳”の日々へと戻って行く…とも深読みできる曖昧さをヒッチ先生は確信犯で狙ったと個人的には思うけどナ。時代に屈した、と見せかけてシッカリ我が意を通した(であろう)稀有な逸品に…9点!エ?深読み過ぎ?ミステリ好きならコノ程度は”序の口”ってモンさw。9点(2003-09-04 01:56:09)(良:2票)

7.  タクシードライバー(1976)  1976年カンヌ映画祭グランプリに輝いたことでスコセッシとデ・ニーロの名を一躍世界に轟かせた異色の問題作。確かにコレは細かなストーリーを追う映画じゃあナイ。その真価はベトナムの傷跡を終結(1975年)直後に活写したタイムリーな見事さにあると思う。しかもベトナムの戦争描写一切ナシに!その一点だけ取ってもオリバー・ストーンの「プラトーン」なんかよりゃ遙かに秀抜。所謂「ニューシネマ」群とも決定的に違うのは「ジリ貧のまま無様な死を迎える」という70年代不景気映画の通過儀礼みたいなワンパターンな幕切れをいとも軽々と飛び超えている点だろう。コレも或る意味痛快。トラヴィスに共感出来ようと出来まいとコノ作品の持つ価値には何ら関係無い。トラヴィスを通して「コイツは…この男は何かヤバイっていうかヤバ過ぎ!!」というメッセージを受け取るごく普通の感性さえあれば充分だ。デ・ニーロの演技と狂気の境を行き来する存在感は(デートでポルノ映画に誘おうが、モヒカン刈りになろうが、売春宿でドンパチやろうが)彼への好悪の感情を超えて、ただひたすら観る者を圧倒する。晦渋に陥る愚を犯さず、テーマを貫徹させたスコセッシの鮮やかな手腕にも拍手を贈りたい。ただ…余りにも重苦しい作風にエンターテインメントとして考えると「王道」から外れ過ぎており、個人的にマイナス1点。9点(2003-01-25 04:25:22)(良:1票)

8.  ダイ・ハード  B・ウィリスにとっても、J・マクティアナンにとっても正にBEST。勝因の大半は練り込まれたプロットの巧みさにありますが、有名俳優を一切使わず、個性派で固めたキャストも可成り貢献していると思います。特にハンス役のアラン・リックマンとカール役のアレクサンダー・ゴドノフの好演が光ります。テオ役の黒人もコンピューター・ハッキングを担当する知能犯を演じる皮肉さが利いていますし。 2,3の敗因の一つに「悪役のインパクトの弱さ」が挙げられると思いますね。確かにフランコ・ネロやJ・アイアンズの方が知名度では上かもしれませんが、何をしでかすか読めない不気味さ等が決定的に欠落していました。 W・アザートンの突撃レポーターもB・ベデリアにグーで殴られるまでは笑えましたが、2でのスタンガンを食らわされる辺りになるとチトやり過ぎで興醒めでした。レジナルド・ベルジョンソン扮する黒人警官も本作では最後にオイシイ所を持っていく役回りでしたが、2では顔見せ程度の出演で寂しい限り…。「正編を凌ぐ続編無し」の法則は本シリーズも例外ではなかった、ということですネ。9点(2002-12-22 00:59:49)(良:1票)

9.  ダントン  フランス革命をジャコバン恐怖政治の内幕としてポーランドの硬派アンジェイ・ワイダ監督が発表した傑作。主人公ジョルジュ・ジャック・ダントンの豪快な人物像を売れっ子ジェラール・ドパルデューが重量感たっぷりに熱演して見事。ただ…歴史に残るダントンの肖像はぶっちゃけブ男なもんで、ドパルデューではチト男前過ぎるのが難と言えば難。それでも、コレ以前のフランス革命ネタの映画はほんの味付け程度のライトなモノが殆どだっただけに本作の希少価値は矢張り揺るぎないものだと思う。ロベスピエール役を演じたヴォイチェク・プショニャックは名前からも分かると思うが、ポーランド本国の舞台版も演じただけあって正に鬼気迫る圧倒的な迫力で絶品の演技!!個人的には本作のMVPだと思っている。「王道」から外れた余りに重苦しい作風とドパルデューが似てない点を若干割り引いて…8点。歴史好きな方は必見!!8点(2003-02-26 04:37:47)

10.  大魔神  1966年に突如3作連続して(春休み・夏休み・冬休みに合わせ)公開された大映の異色特撮時代劇シリーズの記念すべき第1弾。監督には大映時代劇の大御所・安田公義を起用、流石に気合い入っとりマス!!チェコスロバキアの伝説の土人形ゴーレムに範を得たと思われるが、アチラは等身大なのに比して本作では身の丈4,5mの巨大な形象埴輪という設定がミソ。しっかし、何とも中途半端なデカさだよね、コレって。実際、目の行き届き具合が洒落にならない位執拗なイヤらしさ、怖さ!!隠れて遣り過ごすなんて絶対に無理だわ、こりゃ。五味龍太郎演じる悪家老の身にだけは死んでもなりたくねぇ~!!と心底思ったね、マジで。重々しい足音を響かせながら、仕掛けるトラップも悉く突破してひたすら迫ってくる魔神。伊福部昭の音楽が絶妙の不気味さを奏で、怖さをより一層増幅させて見事!一体どれだけ多くの(当時の)児童らをトラウマ化させたのだろう?インパクトあり過ぎだぁ~!!8点(2003-02-02 02:09:03)

11.  007/ゴールドフィンガー  「ロシアより愛をこめて」には僅かに及ばないものの、こちらも秀作。最高殊勲選手は何と言っても、タイトルにもなったゴールドフィンガー役のドイツ人俳優ゲルト・フレーベ…ではなくて、その用心棒オッドジョブを演じた元プロレスラー、ハロルド坂田に尽きる!!ターミネーターばりの圧倒的強さは前作のグラントやローザ以上であり、しぶとさ・タフさ・不敵さは流石のコネリー・ボンドもタジタジとなる程のインパクトだった。刃を仕込んだシルクハットってのもカッコイイ。惜しくも第2作に届かなかった原因については「危機一発」を参照して頂きたいが、他にも飛行機内での格闘の末に割れた窓の穴から吸い出されるゴールドフィンガーの間抜けな最期とかツッコミ所には事欠かない。シャーリー・バッシーの主題歌も、前作のバラード調とは打って変わった如何にも黒人ソウル!って感じが新鮮で良かった。本作以降、段々と荒唐無稽な「お馬鹿スパイ映画」に成り下がっていったのは何とも残念。8点(2003-01-28 12:36:23)

12.  太平洋の地獄  おお~!三船敏郎とリー・マーヴィンのたった二人しか出ないジョン・ブアマンの異色戦争映画じゃあーりませんか!!確かに二人の火花散る演技合戦はド迫力!!仮にコレをリメイクしようったって、今時のアクター二人だけで104分持たせられないって!!名手コンラッド・ホールのキャメラも素晴らしい色彩感覚!!酒を酌み交わして別れる二人の友情溢れるイキなラストに…8点!!8点(2003-01-27 03:13:25)

13.  黄昏(1981)  いやぁ、この時期の邦題にしちゃナカナカ良いね。よく「オン・ゴールデン・ポンド」にしなかったよナァ。ただ、「黄昏」ってタイトルは既に1951年の同名作品(監督:ウィリアム・ワイラー、主演:ローレンス・オリヴィエ)があるから一捻りして欲しかったけど。ところで本作だが、原作はアーネスト・トンプソンの舞台劇で、脚色も本人自身(オスカー脚色賞)。じっくり静かに地方色を描出するのが上手いマーク・ライデルが監督。アベックでオスカー受賞となった老夫婦役の二人は抜群の演技で、正に圧倒的と言えよう。特に4度目のオスカーとなるキャサリン・ヘプバーンの抑制の利いた静かな受けの芝居はメリル・ストリープ辺りの出しゃばり”名演技”とは明らかに一線を画している。ヘンリーの方は、明らかに”功労賞”を匂わせるが、矢張り有終の美を飾ったと思いたい。個人的には40~50年代の名演(「怒りの葡萄」「荒野の決闘」「十二人の怒れる男」等)に一つくらい受賞させとけよ!と言いたいが…。70年代のイメージ(「テンタクルズ」や「スウォーム」や「メテオ」)が悪過ぎるからなぁ。まあ、仕方ないか…。8点(2003-01-26 23:25:59)(良:3票)

14.  タワーリング・インフェルノ  制作者:アーウィン・アレン、監督:ジョン・ギラーミン…コイツらには後々何度となく煮え湯を飲まされたが、コレは…まぁ、パニック・ムービーとしては上出来の一編。第一の勝因は二つの原作を巧みに折衷させて見事な脚本に仕上げたスターリング・シリファントの「ポセイドン・アドベンチャー」に次ぐ大活躍!!個人的に「ミスター・パニックムービー」の称号を与えたいくらいコノ手の映画への貢献度は偉大だ。お次はお約束のオールスター・キャスト!スティーブ・マックィーン、ポール・ニューマン、フェイ・ダナウェイ、ウィリアム・ホールデン、フレッド・アステア、ジェニファー・ジョーンズ、ロバート・ボーン、ロバート・ワグナー、リチャード・チェンバレン、O・J・シンプソン…!!結構豪華なのは勿論、各人に見せ場がキチンと用意されているのが凡百の顔見せ駄作パニック映画群と決定的に違う点。中でも出色なのは皆さんも仰ってる通り、マックィーン演じる消防隊長オハラハン!実際ニューマンが中盤まで引っ張るが、彼、オハラハンの登場で一気に影が薄くなったからねぇ…。この存在感は流石の一語!上記のスター中死亡するのは…《ネタバレ》人知れず不倫してて人知れず焼死するロバート・ワグナー、(どなたかが実に上手く評してたけど)芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を彷彿させるロープ椅子脱出シーンでロバート・ボーンとリチャード・チェンバレンが墜落死、ジェニファー・ジョーンズお婆ちゃんが展望エレベーターから墜落死…とそれほど意外性はない。個人的にはフェイ・ダナウェイには派手に焼死して欲しかったんだが…残念!因みに当時スタントマンだったジョン・ランディスが飛び降り役を派手にやってたそうだ。うーーーーん、何処に出てるんだろ?当時のNY市長だったリンゼイも特別出演…って誰よ、そのオッサン!?難を言えば、出火の原因がショボ過ぎるってコトかな。あと、ラストはあの程度では鎮火しないと思うけど…「それを言っちゃあオシマイよぉ!」ってか?8点(2003-01-26 02:35:42)(良:1票)

15.  ダイヤルMを廻せ!  グレース・ケリーはこの年、本作に加え「喝采」(オスカー主演女優賞!)「裏窓」「トコリの橋」と正に大車輪の活躍ぶり!!クール・ビューティの大輪が狂い咲きって感じで何かもう圧倒されるナァ。本作では不倫の若妻を演じているが、下品さ・下世話さは勿論欠片もナシ。うーーーーむ、或る意味ミスキャストの極致かも。一方レイ・ミランドの方は憎々しげに妻の殺害を企てる夫役を好演。彼無くして本作の成功はなかったのでは。鍵や鋏、ステッキなど小道具を伏線に活かしきっているフレデリック・ノット(ブロードウェイで大ヒットした同名舞台劇の原作者)の脚本も見事。ま、それもこれも当然ヒッチコックのサスペンス演出は前提ていうか必須条件とした上での話だけどネ。リメイク版は…グレース・ケリーとグウィネス・パルトロウじゃあ雲泥の差、ヒッチコックとアンドリュー・デイヴィスじゃあ月とスッポン!!比較するのも愚か、「頭が高い!控えおろう!!」というものだ。8点(2003-01-24 02:08:39)

16.  大脱走 《ネタバレ》  ジョン・スタージェスが絶頂を極めた記念碑的一作。捕虜収容所からの脱走といえば、本作を真っ先に思い浮かべる方もさぞや多いコトだろう。原作は史実である集団脱走に参加していたポール・ブリックヒルのベストセラー小説。これを映画的にアレンジして本作となった。当時のスターが多数出演しているのも話題になったが、ハッキリ言って渋過ぎるチョイス。人気絶頂みたいなノリで出たのはJ・ガーナーくらいで、他は個性派、演技派のオンパレード!かのマックィーンですら「荒野の七人」で注目の個性派って感じで未だ完全にブレイクした訳ではなかったのだから。「鶏鳴狗盗」ということわざがあるが、意味は「つまらない特技の持ち主でも使い所によっては意外に役に立つ」て感じかな。そういう特技の持ち主がツルんで脱走計画を立て、抜け穴を掘りつつジワジワ準備を進める前半の丹念な描写が、後半で一気に開放感溢れる脱走シーンに転じる際にグンと活きている。難点は”脱走不可能”って謳い文句の割に所長初めドイツ軍側の警備が余りにヌルいこと。ま、あんまり厳し過ぎたら映画にならんと言われれば其れ迄だけど。油断したってコトかな。収容所から脱走した後も追いつ追われつのスリリングな展開で飽きさせない。結局最後まで逃げおおせたのは、76人中僅か3人(J・コバーン、C・ブロンソン、ジョン・レイトン)というのも作品を安直な印象にせずピリッと引き締めていると思う。8点(2003-01-07 01:51:25)(良:2票)

17.  太陽がいっぱい  原作はパトリシア・ハイスミスの「才人トーマス・リプレイ」。富豪のドラ息子を殺して自分がなりすますプロットだけ頂いて、後はルネ・クレマン(とポール・ジュゴフ)がアレンジしまくってます。原作との最大の相違点はリプレイがメガネの冴えないブ男なのに対し、アラン・ドロンは水も滴る美男子だという点です。確かに、「リプリー」のマット・デイモンはその意味で原作に忠実だったと言えましょう。もう一点は《ネタバレ》ラストシーン。原作は完全犯罪を達成しますが、映画はドンデン返しがあって企みは敢え無く露見、トムの逮捕を暗示させて終わります。あと、ホモ的ニュアンスのカットもクレマンのアレンジです。当然です。淀川長治氏はそれでもホモ映画だと主張してましたっけ。さて、このアレンジが吉と出たのか凶と出たのかは私が言わずとも歴史が証明してますね。タイトルも秀逸。まんま仏語原題「Plein Soleil」の直訳ですが。本作に於いてミステリは飽くまで味付けに過ぎません。切ない青春映画として鑑賞するのも一興かと。さぁ、アンリ・ドカエの流麗なカメラワーク、美しいニーノ・ロータのナポリ風メロディ、ドロンの超二枚目ぶりに酔いしれましょう。8点(2003-01-02 22:35:34)(良:2票)

18.  007/ロシアより愛をこめて  本作が何故シリーズ最高傑作なのか?ソ連崩壊後の今日では想像も付かないだろうが、息詰まる東西冷戦の娯楽アレンジとしてあらゆる面で実に優秀だから、としか言い様が無い。次作「ゴールドフィンガー」も秀作だが、僅かに及ばない理由の一つとして「ボンドガール」の差が挙げられると思う。全シリーズを通しても最高にチャーミングなダニエラ・ビアンキ!演じるソ連諜報部員タチアナに比べるとオナー・ブラックマン扮するプシー・ガロアではオバハン過ぎる。しかし、両作に共通することは「敵が強く、魅力的」だということ。ボンドがやたらに強すぎるわ、オンナにモテモテだわ、だけじゃコネリーはゴキゲンでもこっちは詰まらないし、ちっとも盛り上がらないからね。その点、中世の魔女みたいな容貌のスペクター女上司ローザに扮し、ボンドをあわや、というところまで追い詰めた名女優ロッテ・レーニャ(パプスト版「三文オペラ」は必見!)の怪演は強烈で忘れがたい。これにロバート・ショウ演じる殺し屋グラント(これまたド迫力!)まで加わるんだから正しく「鬼に金棒」、果たしてボンドの運命や如何に?てな感じで煽っても説得力が生まれるのである。妙な新兵器とかに頼らず、一瞬の状況判断でピンチを切り抜ける丹念な描写も本作と次作まではあったんだが…。封切り邦題の「危機一髪」ならぬ「危機一発」も敢えて誤植を装うイキなタイトルだったネェ。(今の配給会社の邦題のセンスの無さにはもう呆れるを通り越して泣けてくるわ。何でもカタカナにすりゃあ良いってモンじゃないだろーが!!)そうそう、マット・モンローの主題歌もグー。8点(2002-12-30 03:22:20)

19.  ターミネーター  キャメロン起死回生の一作。成功の立役者は当然シュワ。無表情で無口な殺人アンドロイド役なんて正に彼のためにあるようなモノ。これなら大根のシュワでも何ら違和感がないし、アノ棒読みの「Get out!」や「I'll be back!」も活きてくるってモンだ。いくら倒してもゾンビの如くムックリ起き上がってくるタフさも、あのマッチョな体格が有無を言わさぬ説得力を放つ。シュワ唯一の適役だった、と個人的に決めつけてたりする。ストーリーの方はタイムパラドックスを知り抜いたSFマインドの持ち主がスタッフにいなかったらしく、可成りテキトーかつ好い加減。過去で死んでりゃあ、未来から来れる(ラ抜き表現)訳ねーだろ!まぁ、そういうアバウトさもシュワの迫力で誤魔化してたんだが、燃やされてヒョロっちい機械になった途端に全然ダメ。例えCG使っててもダメだったと思うぞ。それほどシュワが良かったってコト。以後のシュワが如何にダメダメかは…ここでは語り尽くせないので割愛! 8点(2002-12-29 04:27:04)(良:1票)

20.  第3逃亡者 《ネタバレ》 波打ち際に女性の死体が…!!というオープニングで、のっけから快調なヒッチ先生。んが、しかし!如何せん役者が余りに魅力に乏しいのが最大の致命傷。血色悪そうな主人公の男も、クール・ビューティに程遠いヒロインの娘も。もしもヒッチ先生の手堅いサスペンス演出&終盤のナイトクラブでの長ーーーーーーーーーーーーーい移動撮影がなかりせば、確実に凡作の部類でせう。ヒッチ作品でリメイクするなら「サイコ」や「ダイヤルMを廻せ!」みたいな隙の無い傑作なんかに手を出さず、こういう役者に弱点を抱えた作品の方が評価も得易いだろうに。でも、ヒッチ・フリーク以外には知名度も低いだろうから興行収入を考えたらチト厳しいか…。そもそも驚異的な長回し移動撮影を駆使するようなセンスも無いだろうし。個人的には結構好きなのでマァ7点。 7点(2003-11-11 04:33:55)(良:1票)

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