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プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  チャイルド44 森に消えた子供たち スターリン政権下のソ連を舞台としたサイコサスペンスという極めて異色の作品なのですが、言論の自由がなく、うっかり正論を言えば強制収容所送りが待っているという閉塞的な雰囲気作りには成功しており、設定はきちんと活かされています。 舞台となる1953年はスターリンが死去した年に当たり、そのスターリンは当時のソビエト連邦を社会主義の完成形として位置付け、そこは理想的な社会なのだから社会問題などあるはずがなく、不平不満を訴える者は須らく反革命分子であるとの対応を行っていました。他方、彼の死後に政権を引き継いだフルシチョフは現実路線をとっており、社会問題の存在を認識した上で、それをどう解決するかという方向性での国家運営をしていました。外形上のジャンルは刑事ものでありながら、こうした国家体制の大きな流れも作品内に取り込んでおり、なかなか含蓄ある作品に仕上がっています。当初はリドリー・スコットが監督することを想定して企画が進められていただけに、決して甘い作りにはなっていないのです。 ただし、ファーストカットの上映時間は5時間30分を越えていたという噂が示す通り、膨大な構成要素の処理に失敗してあらゆることが不完全燃焼のまま終わってしまい、いろいろと納得感の薄い仕上がりとなっています。連続猟奇殺人の捜査、官僚達によるパワーゲーム、仮面夫婦だった主人公夫婦が真の絆を獲得する物語、これらが作品の3本柱となっているのですが、そのすべてを2時間強で収めることには相当な無理があったようです。 そもそも、身の危険を冒してまで主人公が殺人捜査にこだわる動機付けがないため、ドラマへの感情移入が難しくなっています。主人公の上司となるゲイリー・オールドマンにしても、彼は「将軍」と呼ばれ、かつては実力者だったが何らかの理由で権力者と衝突して閑職へと追いやられたことが仄めかされるものの、その背景については具体的に説明されないため、こちらもどう捉えていいのか分からないキャラクターとなっています。敵役となるジョエル・キナマンが主人公を陥れることに固執する理由もよく分からず、その奥さんに色目を使い始めることも唐突であり、すべてのドラマがうまく流れていません。 クライマックスではトム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、チャールズ・ダンスという良い顔の男達が揃って殺人課が新設され、これがエピソード1だったことが判明するのですが、本作が興行面でも批評面でも成果を挙げられなかったことを考えると、シリーズ化は難しいようです。このメンツであれば続きを見てみたい気もするだけに、本作の不発は残念でした。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2016-01-12 20:24:30)《改行有》

2.  チャッピー 登場した時にはロクでもないチンピラだと思ったカップルが、チャッピーと共同生活を送ることで親らしくなっていきます。この辺りは『ツォツィ』を思い出したのですが、南アフリカではこういう話がウケるんでしょうか。チンピラカップルを演じたのは南アフリカで人気のヒップホップグループ「ダイ・アントワード」の二人であり、それぞれ実名で出演しています。 まずチャッピーをかわいがるのはヨーランディで、「チャッピーちゃん」と言って彼に愛情を注ぎ、絵本を読んでモラルを教え、彼の精神的な支柱となります。他方、ニンジャはチャッピーをスラムに連れて行き、強くなければ生きていけないということを教えます。舞台がヨハネスブルグだから「銃の撃ち方を覚えろ」とか「車を盗んで来い」って話になるんですが、これが日本であれば、「頑張って勉強して良い大学に入れ」と同じようなことなのでしょう。ニンジャはニンジャなりの処世術をチャッピーに教えているのです。 本作は貧困の映画でもあります。チャッピーへの教育、特にニンジャによる教育はメチャクチャなのですが、ニンジャが生まれ育った環境では犯罪者として一流になることこそが生き残る術だったのです。だから、本質的には悪人ではない彼が犯罪者をやっているし、彼はチャッピーにもその生き方を教えて、犯罪者が再生産されていくわけです。ただ犯罪者を捕まえるだけではなく、犯罪をしなくても生きていける社会を作ることこそが、犯罪をなくすためには重要なのです。 監督の手腕は相変わらず絶好調。SFキャラの擬人化や、生命と機械の境界が取り払われていく様の演出は見事なもので、『エイリアン5』への抜擢も当然のことと思います。クライマックスの戦闘のテンションの高さも素晴らしく、ドラマ性と娯楽性が高いレベルで融合した良作だと思います。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2015-09-25 18:42:55)《改行有》

3.  チョコレートドーナツ 良い映画すぎてヤバかったです。基本的にはモラルを語る映画なのですが、観客に対して大上段からお説教をするような押し付けがましさがない辺りが素晴らしいと感じました。それはアラン・カミング演じるお姉の性格と、要所要所で挿入される楽曲センスの良さによるものであり、こういう題材を堅苦しくしすぎることなく90分程度でさらりと見せられる監督の余裕が心地よかったです。また、何となくうまくいきそうな雰囲気を見せておきながら、最後の最後でバッドエンディングを持ってくるという段差の付け方もよく計算されており、本当によくできた映画だと感心しました。 問題に感じたのは、観客に実話だと勘違いさせるような演出がたまにあったこと。本作は「ゲイのカップルが障害児を育てたらしい」という都市伝説に着想を得た完全なるフィクションなのですが、さほど必然性がないのに舞台を70年代に設定したことや、妙にリアルな法廷劇から、実話であると錯覚してしまう人が少なからず出てしまうのではないかと思います。しかし、観客の人生観にまで影響を与えかねない映画だからこそ、実話か創作かの線引きをきっちりしておくことが、作り手側の良識ではないかと思います。本作は出来が良いだけに、その点は特に気になりました。[DVD(吹替)] 7点(2015-05-05 01:28:50)《改行有》

4.  沈黙 ーサイレンスー(2016) 《ネタバレ》 原作未読。 人を救いたくて信仰を守っているのに、その信仰を捨てなければ信徒を殺すと脅された宣教師のジレンマ。なかなか面白くなりそうなお話なのですが、「神よ!なぜ沈黙なさるのです」的な発言を何度も何度も繰り返すアンドリュー・ガーフィールドの姿を眺めるのに160分という上映時間は長すぎました。また、最後の最後で神が主人公に語り掛けてくる場面にも感動がなく、さらには神と主人公の間で出された結論が一体何だったのかもよく分かりませんでした。 他方、本作の面白かった点は、信仰を理解しない人たちの意見もちゃんと反映されていることであり、宗教映画でこのような体裁をとっているものはかつてなかったと思います。キリシタンを取り締る役人達は「まぁどうでもいいから、さっさと踏み絵を踏んでよ」という姿勢なのです。取り締りの先頭に立っている筑後守(イッセー尾形が素晴らしい演技)すらキリスト教の価値観そのものを否定しておらず、キリスト教に乗っかって入ってきた西欧諸国の悪影響こそが問題であったとの発言をします。 また、キリシタン弾圧に屈したフェレイラ神父による比較文化論にも興味深いものがありました。日本人は一神教の価値観を持っていないから、俺らがどうこう言ったって変わらないよと言うのです。さらには、隠れキリシタン達ですら我々と同じ感覚で神を捉えておらず、日本式に曲解した形での理解になっていると。そんな社会で犠牲者を出してまで信仰を守る意味はないから、さっさと折れなさい。そして日本社会が望む形で貢献してあげなさいと言うのです。こちらの主張も面白いと感じました。 宗教映画としてはまったくピンときませんでしたが、文化を描いた映画としてはなかなかよくできています。もっと上映時間が短く、かつ、もっと鋭利な描写があれば、面白い映画になっただろうと思います。[映画館(字幕)] 6点(2017-01-21 16:23:05)(良:1票) 《改行有》

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