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プロフィール |
コメント数 |
913 |
性別 |
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自己紹介 |
ハリウッドのブロックバスター映画からヨーロッパのアート映画まで何でも見ています。 「完璧な映画は存在しない」と考えているので、10点はまずないと思いますが、思い入れの強い映画ほど10点付けるかも。 映画の完成度より自分の嗜好で高得点を付けるタイプです。 目指せ1000本! |
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1. TITANE/チタン
《ネタバレ》 レビューを見て戦々恐々だったが、覚悟して挑んだら何とか見れた。
痛覚を刺激するショッキングな暴力描写で見る者の思考を停止させ、
そこからジェンダー観を云々語って、メタリックベイビー出産シーンであたかも神聖で高尚な映画であるかのように見せる。
これではカルト宗教がやってることと変わらない。
そういう意味では確かに"カルトムービー"だが。
血の繋がりのある両親からの愛情を受けられなかった女性が感じた、赤の他人である消防隊長との疑似的な親子関係。
行方不明になった息子が女装している写真を見るに、これは"受容"の物語なのだろう。
如何なる姿でも、実の息子でなくても、孤独を埋めてくれる存在への無償の愛を描きたかったかもね。
ただそれだけです。
カオスで斬新で奇を衒ったユニークさだけで観客不在。
そりゃ賛否両論のエブエブですら弱者への優しい視線はあるけど、本作にはそれがない。
どこか絵空事のような上から目線を感じるが、まあ嫌いではない。[インターネット(字幕)] 5点(2024-09-06 23:19:23)《改行有》
2. tick, tick... BOOM! : チック、チック…ブーン!
《ネタバレ》 多くの人は何者にもなれない。特にメディアでスポットライトを浴びるような世界であるなら尚更。30歳を目前に夢を叶えるか諦めるかのラインで爆発しそうなジョナサンの産みの苦しみは、クリエイターになれた人も諦めた人も共感するのではないだろうか。恋人に去られ、親友もエイズを患う、残酷な現実にアンドリュー・ガーフィールドは明るくも翳りいっぱいに表現する。8年間掛けて作り上げた大作が上演されない絶望に、それでも「書き続けなさい」という言葉。如何に天才肌でも芸術で食べていくことは至難の業でそこに真理がある。実体験を得て、彼は革新的ミュージカル『RENT/レント』を生み出し、初演直前に若くして亡くなってしまうが、ブロードウェイの歴史に名を刻んだ。もし恋人の気持ちを汲み、夢から身を退いていたら別の幸福もあったかもしれない。けれど『RENT/レント』や本作が世に出ることも彼を知ることもないのだ。足元の幸せに安寧を得るか、大きく生きた証を残すか。だからこそハッピーバースデーのメロディが感慨深い。[インターネット(字幕)] 8点(2022-01-31 23:59:01)
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