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61. デッドゾーン
《ネタバレ》 主人公が手に入れた能力は明らかに人より優れた能力。人の役に立つ能力です。そのため多くの人が彼に救いの手を求めてきます。しかし彼の能力は求めていても、決して彼自身を認めているわけではありません。“彼の力を求めること”と“彼の存在を認めること”は似ていますが別のことです。得体のしれない能力を持つ主人公は、普通の人からみれば化物。そこまで思わない人でも、なんとなく気持ちが悪い存在だったでしょう。そういった雰囲気は、面と向かって言われなくても本人は痛いほど感じるものです。だから彼は孤独だった。能力を役立てようとせず、ひっそりと生きる道を選んだのだと思います。最後に主人公が取った行動は、全人類を救う英雄的な行動でした。しかし自らの死が伴うことも知っていたはず。何故彼はそれでも行動したのでしょうか。多大なる時間とかけがえの無い人を失った人生。優れた能力があっても孤独な生活。彼はやはり絶望していたのでしょう。しかし絶望の中に「人類の未来を救う」という希望を見出した。その希望に向かって進むのは必然だった気がします。彼の最後の行動にやりきれない切なさを感じるはずです。それは私達が、報われないこと、正当な評価がされないことがどんなに辛いことか知っているからです。[DVD(字幕)] 8点(2006-07-06 19:59:43)(良:1票)
62. デイ・アフター・トゥモロー
“地球にやさしい”自分はこの言葉が好きでありません。地球にやさしい?まるで地球にやさしくすること=良い行い=優しい人間みたいに感じるからです。人の良心をくすぐる悪趣味な言葉に感じます。本当の意味は“情けは人の為ならず”と同じで、地球にやさしくするのは自分のため。人間の住環境を守るためのはずです。すいません。ちょっと熱くなってしまいました。そこで本作。あくまでネイチャーパニックものの娯楽作品です。ドラマ性は薄く、サバイバルものとしてもイマイチ。純粋に凄い映像を楽しむ作品だと思います。正直、ストーリー自体には共感しづらく、娯楽作品としても今一歩の感はあります。ですが、地球にやさしくする理由を考えるきっかけにはなると思いました。その意味で価値のある作品です。[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-06-22 20:08:38)(良:1票)
63. ティム・バートンのコープスブライド
表のヒロイン、コープスブライドがなんといっても魅力的です。頭蓋骨には虫が喰い、ところどころ白骨化していても、悲しい位に明るく主人公を想う姿に心動かされます。彼女が表のヒロインだとすると、裏のヒロインは没落貴族の娘、ビクトリアです。彼女は気位ばかり高くイヤミな両親から生まれたとは思えない、とても純朴な娘です。彼女の一途な想いにもまた心動かされます。死者の世界が「表」、現世が「裏」というところが、この作品のキーポイントです。死者の世界のほうが色調も明るく、楽しい感じで描かれているのに対し、現世のほうは暗く陰気に描かれています。この対照的な世界がビクターと観客に問いかけます。「楽しいが悲しみを秘めた死者の世界」と「あなたがいるべき陰鬱な世界」、あなたはどちららを選びますか?と。美しすぎるエンディングが忘れられない作品です。[映画館(字幕)] 8点(2006-05-15 17:50:06)
64. デビルマン
このサイトは、観る作品を選ぶ際にとても役立ちます。ですが、「これは合わないな」と分かりつつ観てしまう作品があります。自分にとってこの作品はそうでした。つい誘惑に勝てず観てしまいました。仮に自分と合わない作品でも、良いところを書こうと思います。ですからこの作品の良いところ1つ書きます。…酒井彩名がドラマ慣れしていました。主人公が右前腕を胸の前に突き出したあのポーズが頭から離れません。ある種、とても印象深い作品です。[CS・衛星(邦画)] 2点(2006-05-14 12:31:03)
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