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プロフィール
コメント数 854
性別 男性
自己紹介 <レビュアー引退について>

他の方にとってはどうでもいい事ですが(笑)、
こちらでのレビュアーを引退させて頂きます。
理由はあまり映画自体を見なくなった事と、
結局、映画以外にもレビューを書けるAmazonが
レビュー投稿の中心になってしまった事ですね。

長い間、お世話になりました。 2021/11/27
   
<ジャンルの好みについて>

・好きなジャンルは「ホラー」「サスペンス」「ミステリー」。
・嫌いなジャンルは「ミュージカル」「恋愛」「韓国映画」「感動押し付け系」。
・どちらでもないのは「アクション」「SF」「コメディ」「時代劇」。

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1.  テキサス・チェーンソー ビギニング 《ネタバレ》 ホラーとして丁寧(?)な作りではあるけど、他の方の指摘にもあるように、ビギニングと言うには、ほとんどあの家族の成り立ちに踏み込んでいないのが難点。 あんな家庭環境だからレザーフェイスという怪物が作られたのは分かるとしても、そもそも6代も続いたという農家の一家が、何故あそこまで狂っているのかとか、何故わざわざレザーフェイスを育てようと思ったのか、という基本的な点に関しては語られず仕舞い。本来は語る必要など無い部分だが、過去話の作品として作る以上、狂気の原点を語る必要性はあるはず。彼を産んだ母親と父親の素性もまったく分からないまま。 その辺の過去の謎や人間描写を期待したんだけど、結局、内容的には殺人鬼ホラーとしてよくある、「いつものパターン」に終始していただけ。相変わらず「倒せるチャンスがあるのに、それを活用しないでまた逆転される」という、ホラー映画のお約束の連続にイライラさせられっ放し(笑)。おまけに「ビギニング」だから、この一家がやられたり、捕まったりしないというのも最初から確定している事で、結果が分かりきっている展開を見るのは退屈だった。 終わり方にも狂気の美学が見られないし、結局、前作のリメイク版がそこそこ売れたから、ついでに過去編も作っとけと言う程度の発想の作品。ホラーとして血飛沫が飛び散ってるだけの上っ面な狂気ではなく、あんな怪物たちを生み出した、本当の意味での「人間の狂気」をこそ描いて欲しかった。 [DVD(字幕)] 4点(2007-07-03 14:16:30)(良:1票) 《改行有》

2.  デューン/砂の惑星(1984) 《ネタバレ》 <原作未読・映画版のみの評価> 「ナウシカ」のネタ元と言われている事から、興味本位で鑑賞。 ストーリーの基本はオーソドックスだが、映像には独特な世界観を確立しているオリジナリティがあり、色々な方面に影響を与えたというのもよく分かる。ただ、説明不足だったり、ご都合主義で未消化な設定が多く、初見では話が分かりにくい。また、リンチ監督特有の感性が前面に押し出されたビジュアルにも好き嫌いが分かれるだろう。 その説明不足な部分やマニアックな演出など、B級ファンやSFマニアには好まれるだろうが、娯楽作品として見れば不完全で、一般人に奨められる作品とは言い難い。 一方、「ナウシカ」はキャラにしてもストーリーにしても、この「砂の惑星」から受けたインスピレーションを単なるパクりではなく、自分のものとして昇華させている。主人公キャラには必要以上の設定を付加させず、腐海を蟲に守らせる必然性を環境問題というテーマに結びつけたりと、ストーリーも分かりやすく、娯楽作品として完成されている。 しかし「砂の惑星」の場合、砂虫が単に貴重なスパイスを生成する存在でしかないようで、宇宙を支配する力があるという設定や水の惑星に変えるというラストに飛躍がある。蟲も色々な種類が出てくるのかと思いきや、砂虫以外の蟲は出てこないので拍子抜け。確かに巨大な姿に迫力はあるが、「ナウシカ」の大地を覆い尽くす王蟲の大海嘯の凄まじさには及ばないだろう。 また、王家やギルドという支配階級ばかりがクローズアップされていて、スパイスを巡る戦争が自然環境や一般人にどう影響を齎しているかの描写も少ない。結局は単なる「権力争い」というありがちな見せ方に終始してしまっている。 メインキャラにも魅力を感じる登場人物がいなかった。特に主人公。相手を操る超能力とか、簡単に砂漠の先住民に受け入れられたり、あっさり砂虫を手なずけたり、女しか生き残れないはずの「生命の水」の儀式をクリアしたり、未来を透視する能力が備わったりと、「ナウシカ」以上のご都合主義的なキャラ設定のせいでストーリー展開に説得力が無く、主人公にも魅力が出ていない。あの「鼻栓」や声を破壊エネルギーに変える兵器もカッコ悪すぎ。 原作のSFファンタジーとしてのオリジナリティは高いものの、娯楽作品としてはB級止まりと言わざるを得ない。[DVD(字幕)] 5点(2007-05-28 20:51:55)《改行有》

3.  ディープシャーク 《ネタバレ》 一見、サメに襲われるパニック映画として、割りと真面目に作っている感じだけど、実際に見てみると唖然とする程のつまらなさ。この「マジに作っているのにつまらない」という痛さは、他の映画で言えば「エイリアンX」に通じるものがあるw。既に「エイリアン」や「ジョーズ」という完成された超有名作品があるのに、平気で同じ素材を使い、事も無げに劣化コピー品を作れる、この厚顔無恥さ、ずうずうしさ、無神経っぷり。ある意味羨ましいw。 要するに問題は、監督を始め脚本家や演出家にセンスが無いにも関わらず、本人たちがそれに気付いておらず、プロとして商用映画とは何かを理解していない事だろう。 まず、「サメに襲われる」というネタは「平凡であるがゆえに難しい」という事に気付いていない。案の定そのサメの見せ方(襲わせ方)に工夫が無いので、まったく恐怖感やパニックも演出できていない。そして何より全体のシナリオ構成が稚拙で、序盤からテンポが悪い事に加え、ことごとく展開の予想がついてしまうので非常に退屈etc.etc...。 具体的に言えば「沈没船の財宝を狙う悪党」を出した地点で、オチまでの展開が確定してしまうのだ。この設定を聞けば、素人でも「主人公が捕まって危険な財宝探索をさせられる→悪党連中がサメに襲われる→結果的に主人公だけ助かってハッピーエンド」という展開を容易に予想できるし、事実そのまんまの展開。 それなりにセンスのあるクリエイターなら最初からこんな凡庸なプロットは採用しないし、そもそも感性的に出来ない。あえてありがちな設定で勝負するなら、いかに演出面で工夫して面白く魅せるかに神経を使うはずだし、プロなら使わなければならない。 しかし残念ながらこの監督は「素人が何気に作ってしまうような工夫の無いシナリオを、金を取るプロがやってちゃダメ」って事にすら気付いていない。ここが「センスが無い」人間の痛いところ。[インターネット(字幕)] 0点(2006-08-17 16:08:02)《改行有》

4.  デモリションマン 《ネタバレ》 「行き過ぎた管理社会」というありがちなSF設定、近未来世界の描写の中途半端さ、「ヤツは悪夢だ」とまで言われている割に、何の凄みも迫力も魅力も無い、ウェズリー・スナイプス演じるアタマの悪い体育会系の悪役、裏で糸を操っていた黒幕が何の必然性も無くあっさり退場するテキトーなストーリー展開、そのストーリーにまるっきり絡んでこない地下組織のメンバー(この組織のリーダーもアタマ悪そう)、中途半端な未来の武器、派手にドンパチやってるだけで「主役にはどんな武器も絶対に当たらない」というアタマの悪いご都合アクションetc.etc...。 真の黒幕なんてキャラを出すくらいなら、悪役と主役が仕方なく手を組むハメになって、「お前を信用したワケじゃないぜ(by.スタローン)」とか、「あいつをブッ殺したら次はテメーだぜ(by.スナイプス)」とか、そういうお約束な「ツンデレ展開」があるでしょうが! 結局、解凍しようとしてた何十人もの死刑囚も復活させず終いだし、ハジけ切れないと言うか、盛り上がらないと言うか、つまんないよなあ。日本の漫画なら、凶悪な殺人鬼とかを復活させて主人公と戦わせるくらいの事はやるねw。 まあとにかく全体的にやってる事が中途半端。コメディ:シリアスの配分が3:7くらいという、実に中途半端なバランス。コメディ要素を入れて、軽いノリを醸しているから、真面目な部分にも説得力が無く、テーマも底が浅い。これなら最初からおバカ映画に徹した方が良かったんじゃないの? [地上波(吹替)] 3点(2006-08-14 20:07:08)(良:1票) 《改行有》

5.  DENGEKI/電撃 良い意味でも悪い意味でも、この手の刑事アクション映画の見本のような出来。 シナリオに「プチどんでん返し」程度の工夫がある以外は、基本的にストーリーなんてあって無いようなものだし、メインとなる格闘アクション、カーチェイス、銃撃戦はどれもオーソドックス&出来レースで、これと言って目新しい見せ方も無し。主役の無敵っぷり、暴走っぷり、強運っぷりには最早突っ込む気力も無し。 はっきり言って、この手のアクション映画は、最早どれを見ても一緒で飽き飽き。3日も経てばどんな話だったかすら印象に残っていないだろう。[地上波(吹替)] 4点(2006-04-21 02:49:50)《改行有》

6.  ディープ・ブルー(2003) これは映画じゃなくて、環境ビデオ。作品の方向性は「WATARIDORI」と同じ。要するに「自然を大事に!」。そんな事は言われなくても分かってます。 ビジュアル的にも無難なだけの映像の羅列で、まったく見せ方に工夫がない。NHKスペシャルの特集番組のように、海洋生物の知られざる生態や謎を追ったものではなく、ただ単に海の生物の姿を撮影しているだけなので、ひたすら退屈。特に驚かされるような生物も出てこないし、目新しいシーンも無し。今更、普通にペンギンやカニやクジラの映像を見せられてもなあ。しかも一部CGとか使ってるみたいだし…。 ラッセンなんかが好きな人が環境ビデオとして流しっぱなしにするという目的ならお奨め出来るけど、知られざる海洋生物の生態についての考察なんかを期待すると肩透かしを食う。大仰なオーケストラをBGMとして使うのもセンスが無い。 おまけに最終的に捕鯨反対という結論で締めくくる、予想通りのネイチャーバカっぷりに呆れた。 [DVD(字幕)] 0点(2006-02-26 17:04:35)(良:1票) 《改行有》

7.  デビルマン 《ネタバレ》 真の駄作。とにかく「映画製作において、やってはいけない事の集大成」。超スーパーミラクル反面教師。 どんなド素人が作ったって、「デビルマン」に対する理解と愛情があれば、ここまでヒドい出来にはならない。断言できる。原作に忠実だったのは登場人物の「名前」とアキラ君の「Tシャツのデザイン」くらい(笑)。いや、笑えない。 「デビルマン 糞」で検索すれば、いくらでも感想は出てくるので、ここで私がいまさら書くことも無いが、映画そのものの感想よりも、それ以前の疑問として、何故、こんなプロ意識の欠如した映画監督に、またよりにもよって原作版「デビルマン」の映画を撮らせようなんて話になったのか???私が分からないのはそこ。この監督の撮った他のクソ映画を見れば、そんな大役をまともにこなせるような「才能」も「センス」も「やる気」も無い事は、今までの悪しき実績から明白なんだからさあ。上層部の馴れ合いと、いい加減な製作姿勢のおかげで、稀代の名作漫画がひとつ穢されてしまった訳で、こんな映画が「デビルマン」として世間に発表されている事が日本人として恥ずかしいし、原作ファンとして非常に憤りを覚える。 主役二人の演技が学芸会以下なのも、ミキちゃんがショートカットじゃないのも、冨永愛が生乳どころか、作り物の乳すらつけるのを嫌がってシレーヌのイメージが壊れたのも(そんなに嫌なら始めからシレーヌ役なんか引き受けるなよ)、すべての責任は、そういう原作無視のキャスティングを組んだ監督を始めとする上層部にこそある。 この作品に価値があるとすれば、映画を作るには何よりも作品に対する「愛情」と「理解」こそが大切であると、その無残な姿を世間に晒す事で訴えた事だろう。 「映画製作において何をやったらダメなのか」。 これを見るだけで、そのすべてが分かる。世のクリエイター全員が後学のため見る必要あり。[DVD(字幕)] 0点(2005-10-12 19:04:17)(良:3票) 《改行有》

8.  テイキング・ライブス 《ネタバレ》 またまたまたまた期待はずれ。 三日も経てば他のクライムサスペンスやミステリーと内容を混同してしまうような、ありがちなシナリオにはウンザリ。いったい何本、同じような作品を作る気なのかね。こんな作品なんて、もう他に腐るほどあるじゃん。マジに「さすぺんす・つく~る」なんてソフトを使って作ってんじゃないかと疑いたくなる程に凡庸極まりない。 主役は「過去に訳ありの刑事」、「突如起こる猟奇連続殺人事件」、「独断の捜査で孤立する主人公」、「身近な人間が真犯人オチ」…。 もう、こう言うシチュエーションやキャラ設定には飽き飽き。それでも犯人や動機、謎解き等に意外性があればまだ見られるが、この作品の真犯人なんて、そのまんまだもんなあ~。気づいてないのは、作中の主人公だけでしょw。ここまで鈍い心理捜査官ってのも珍しいけど、見ている側にしてみれば歯がゆいだけ。 これが仮に20年前の作品であってもかなり凡庸なのに、2004年にもなって、いつまでもこんな特徴の無い、過去の劣化コピー品みたいなサスペンスを作ってちゃダメだよ。このクリエイターとしての向上心の無さを糾弾する意味でも、こんな作品に高得点はつけられない。 [ビデオ(字幕)] 1点(2005-08-06 23:36:47)《改行有》

9.  デビルズ・バックボーン 《ネタバレ》 孤児院という閉ざされた狭い世界を覆う陰鬱な空気。しかし扉の外には抜けるような青空が眩しい開けた世界が広がっている。そんな陰と陽、光と影の演出が効果的に使われている。 そうした映像表現についての監督のセンスは良いんだけど、肝心の脚本はイマイチ。 孤児院に隠された金塊を狙う男と、それに巻き込まれてしまう孤児や先生たちの悲劇というストーリーは面白そうだが、メインテーマとして何が見せたいのかが散漫。戦争中という時代背景も必然性が薄い。 また、「突き刺さった不発弾」や、「行方不明になった子供」、「胎児の漬かったラム酒をクビグビ飲んだりする怪しげな先生」など、色々と思わせぶりなキャラや伏線がありながら、結局は子供たちの復讐劇がメインになり、ほとんどの伏線はただの味付け程度の扱いで終わってしまう。ミステリー的な謎解き要素を期待すると肩透かしを食う。結局、最後まで見ても、何が一番言いたい事なのかが分かりにくかった。 中途半端にホラーやミステリー要素を入れるよりも、単純にサスペンスアクションとして、戦いの中で少年たちが成長していくという脚本にした方が良かったように思う。あと、タイトルもセンスが無いなあ。もう少し考えて欲しい。 [DVD(吹替)] 4点(2005-03-28 02:53:10)《改行有》

10.  デモンズ 良くも悪くもアマチュアリズムの延長で作られたような、色々な意味で80年代的なホラー映画。ストーリーの整合性を求めるよりも、まず雰囲気や特殊メイクを楽しむべき作品。 とは言うものの、さすがにこの展開の唐突さや、説明不足から来る内容の薄さは、今見るにはちょっとツラいものがある。基本的に舞台が映画館だけなので、全体的に単調な展開で、意外性のあるイベントも起こらないので、かなり退屈。ラストもありがち。 数あるゾンビものの亜流としての価値しか見出せない。4点(2005-02-08 17:56:03)《改行有》

11.  デッドサイレンス(1996) 《ネタバレ》 聾唖学校の生徒を人質にとった凶悪犯とFBI捜査官の駆け引きを描いたサスペンス。 せっかくの「手話で情報をやり取りする」というアイデアがあまり生きていないため、基本的に「よくある」当たり前な展開になってしまっている。サスペンス映画における「人質を取っての立て篭もり」ネタなんて、最終的にどうなるか分かり切っている訳だから、あまり工夫の無い過程をダラダラ見せられても退屈なだけ。これと言ったアクションも心理戦もなく、ちょっとこじんまりし過ぎ。 4点(2005-01-11 13:18:54)《改行有》

12.  デイ・アフター・トゥモロー 《ネタバレ》 現実には表現するのが難しい自然災害の映像は、高いCG技術でうまく映像化されている。その表現の方向性は正しいし、そのおかげで人類に牙を向く自然の脅威にも説得力が出ている。 ただ、今さら環境問題というテーマでお説教を聞かされてもなあ、というのが正直なところ。もし仮に、こういう作品を見て始めて、「自然や環境って大事なんだな~」と本気で感心しているような人がいるとしたら、よほど普段は何も考えていないのだろうと言うしかない。 たかが二~三日でさっさと嵐が過ぎ去ってしまうから、切迫感や絶望感にも欠けている。主人公を含む数人が生き残るのも、単に図書館から動かなかったからだけで、そこに何かサバイバルとして学ぶべき含蓄も見られない。場合によっては、その場を離れた方が良い場合だってあるだろう。 展開もありがちで意外性に欠ける。ここまで極寒地獄の中でのサバイバルとなったら、食料と火種を確保した後は、出来るだけ体力の消費を抑えてじっとしているくらいしかない訳で、「生き延びる」という描写より、「自然に翻弄される人間」という描写に焦点があるため、映画としてかなり地味な展開になっている。各人のドラマも、ちょっとした「愛情」とか「自己犠牲の精神」といった奇麗事を描くために用意されたようなものばかりで薄っぺらい。 「本を焼く」という文明批判も露骨。まるで監督の「自分はちゃんと環境の事を考えてまっせ」と言うような自己満足が垣間見える。これだけの映画を作った後に出るセットや資材などの「ゴミ」は相当な量だと思うが、それを処分するのだってエネルギーを消費し、地球温暖化に一役買っているという事を考えているのだろうか?また、映画を作る上でも、多くの撮影機材やコンピューターという「文明の恩恵」があるからこそ、これだけの映像を表現できている事をどう考えているのか。その辺りの自己矛盾をきちんと処理し、内省しているのか甚だ疑問。[ビデオ(字幕)] 3点(2005-01-03 18:44:39)《改行有》

13.  テキサス・チェーンソー 「ゾンビ」にしても「悪魔のいけにえ」にしても、リメイクのしようがないほどオリジナルが既に完成されているので、どうしたって作品の解釈や演出を変えるしかない。そこのバランス取りがリメイクの難しいところ(ついでにコアなファンとの兼ね合いも)。 今作に関して言えば、レザーフェイス一家の動機や背景に、ある程度の理由付けをした地点で、オリジナルにあった「常識の通用しない狂気」はずいぶん減退してしまった感がある。同じように無慈悲に人を殺しても、理解可能な動機が根底にあると、見ている側にとっては恐怖が腑に落ちてしまう。 また、ずいぶんと小奇麗になってしまった映像のせいで、オリジナルにあった薄汚れた不気味な空気感も薄れている。そういう部分がリメイクの方向性としてはマイナスに働いている。 実際、オリジナルのイメージを壊さない優等生的な作りではあるが、そういう意味では、逆にリメイクとしての存在意義が薄いのが難点。始まり方や終わり方も、やはりオリジナルの方がはるかにインパクトがあるので、このリメイク版を見るくらいなら、最初からオリジナルを見た方がいい、という何とも本末転倒な事になっている。ここが名作のリメイクの難しいところ。 まあホラーとしては過不足の無い、全体的に丁寧な作りなので3点以下をつけるほどの駄作ではないが、オリジナルの「知名度頼り」というリメイクの必然性の弱さゆえに、8点以上をつけられるほどの傑作でもない。客観的な点数としては5~6点辺りが最も妥当なところ。 [映画館(字幕)] 6点(2004-12-05 10:56:17)《改行有》

14.  デッドロック(2002) 《ネタバレ》 なんか古臭いし、薄っぺらい話だな~。足塚茂道が大昔に描いた拳闘漫画にこんなのあったぞ(by.「まんが道」)。 ふたりのキャラ設定も取ってつけたように安直。 致命的なのは最大の見せ場であるボクシングシーンのつまらなさ。ヘビー級ボクサーのパンチをあんなに何発も喰らって立てるかっつーの。リアルさと熱血(笑)のバランスが中途半端。 マフィアの絡みも中途半端だし、刑務所内でのドラマも中途半端。ラストも尻切れ。盛り上がりもないまま、ダラダラ終了といった印象。 立場は違えど、チャンプとして勝ち続けなければならない者同士にしか分からない共感とか友情とか、それでも戦わなければならない葛藤とか、色々と「やるべきお約束」ってのがあるはずなんだけどなあ。2点(2004-10-17 14:22:39)《改行有》

15.  DEAD END デッドエンド<TVM>(2003) 私の経験上、「序盤の15分間」がダラダラしている作品は、たいてい駄作だったが、まさに悪い予感が的中した作品。今後のストーリー展開や人物設定の説明を兼ねつつ、観客を魅了し、物語世界に没入させるべき、最も大事な導入部分で気を使えないような監督の作品が後半面白くなるはずがない事を証明している。 四人の女優も中途半端なキャラで、言動に個性が無く、見た目の魅力にも乏しい。ストーリー自体あって無いようなもので、古臭いとか凡庸とか言う以前の問題。いちいちオムニバスっぽく撮っている必然性も感じないし、展開がぶつ切りなのでテンポが悪くなっているだけ。カメラアングルやカット割にも工夫が無く、見ていてイライラするほど退屈。 監督さん、映画を撮る前に、もっと「観客を魅了する演出とは何か」という事を勉強しなさい。もっともセンスさえあれば、経験の有無に関わらず、嫌でもこんなヘタクソな作品にはならないので、もともとこの程度の才能しか無いってことでしょうけど。 それにしても、新企画の第一弾にこんな駄作を平気で持ってくるとは…。これでは今後に期待したくても無理な話。[ビデオ(字幕)] 0点(2004-10-02 19:55:09)《改行有》

16.  デス・トゥ・スムーチー 色々な寓意に富んだ良作。誰もが何らかの形で味わうことになるであろう、人生における栄光と挫折。この作品の登場人物たちも、大なり小なり人生の盛衰を味わっている。そして、そうした転換期にこそ、その人間の積み重ねてきたものや、真の人間性が問われるのだろう。 7点(2004-09-05 17:16:04)《改行有》

17.  デストラップ/死の罠 《ネタバレ》 うーん、期待ハズレ。序盤のどんでん返し以外、どんでん返しと呼べるような展開が無い。いくら遺産や保険金目当てとは言え、作家活動に金銭面でも協力的で理解もある妻を殺す必要があったのか不明だし、青年脚本家のリスクを無視した行動も無理がある。霊媒師が絡んでくる必然性も感じない。まあ時代を考えればこんなもんかな~、とも思えるけど、にしても物足りない内容。4点(2004-05-28 18:30:25)

18.  天国と地獄 これをリアルタイムで見ていたら、もっと評価は高かったと思うけど、今見るとさすがに普通。内容的にも高度経済成長期における資本主義社会に対する警鐘なのか、主役の偽善性と犯人の独善性を含めた人間の不可解な深層心理に対する洞察なのか、どちらにしてもあまり深い含蓄は受け取れなかった。ラストで犯人が「自分がどんなに不幸だったか」みたいな事を得々と述べるけど、医学生というエリートが何を言ってんの?という感じ。十分勝ち組だと思うけどなあ。何があったかは知らんけど、そんな人に訳の分からない自己弁護的な泣き言を言われても、こっちは感情移入は出来ませんよ。しかも捕まってからだから余計にたちが悪い。完全に逆恨みでしょう。まるで自分ひとりがこの世の不幸をすべて背負っているかのような勘違い野郎としか思えない。まあそこら辺が、「誰でも加害者にも被害者にもなり得る」という現代的犯罪の開幕を看破した上での意図的な人物設定なのかも知れないが。 誘拐ミステリーとしてはきちんと纏まっているものの、これも今見ると「名探偵コナン」や「金田一少年の事件簿」レベルで、取り立てて特筆するような部分も無い。むしろ犯人の計算高さの割に、何をしでかすか分からない麻薬中毒患者を仲間にしたり、盗難車を普通に乗り捨てたり(完全犯罪を目指すなら、海に沈めるか、燃やすかすると思うけど)、子供を目隠しせずに連れ回したり、そのまま生きて帰したりと、妙に杜撰な部分が多いのが気になる。登場人物の妙に大げさな演技や、ラスト30分辺りのダラダラ感もマイナス。6点(2004-05-26 10:12:19)(良:1票)

19.  デッドゾーン 《ネタバレ》 ここでのレビューを参考に見てみたけど、期待し過ぎたのか、個人的にはイマイチ。 予知能力のような「異能」を持ってしまった人間の苦悩という設定や、一般人と違う「有徴の主役」を据えるというパターンは、映画でも漫画でも小説でも「基本」といっても良いくらいよくあるものだし、その描き方にしてもいたって普通。作品としては可も無く不可も無し。 各エピソードも完全に独立していて、とりたてて物語全体に関わる深い伏線もイベントも無いまま淡々と話が進むのは少し退屈。 それぞれの人間ドラマも浅い。序盤のエピソードや人間関係に有機的な繋がりが無い物語展開は、どうしても物足りなく感じてしまう。政治家をかばって死ぬというラストも微妙。 主人公の孤独の中にたまに見られる笑顔はステキ(笑)。[ビデオ(吹替)] 5点(2004-05-21 05:38:59)《改行有》

20.  テープ 《ネタバレ》 自分自身の過去や生き様と照らし合わせてみて、作中の人間ドラマに似た「実体験」かあるかどうかで評価は変わりそう。 過去に似た経験がある自分としては(もちろんレイプじゃなくて、女性を巡る親友との確執という点ですよw)、一緒にあの安モーテルの一室にいるかのような錯覚を覚えたほど。 人間の「本音」と「建て前」を巡る心理描写は秀逸の一言。 「事実は一つでも、見る角度によって解釈が違う」というテーマを根底に据え、リアルで普遍的な人間描写と共に緊張感に満ちた密室サスペンスドラマに仕上げた手腕に感心。 三者に共通しているのは、「主観と客観の違いに対する欺瞞」であり、「自分を納得させたいがために、他者に自分の望む反応を期待してしまう」という心理とエゴイズムである。これこそが今作の主題であり、すべて。そしてその、「無意識の防衛本能」は誰の中にも普遍的に存在するからこそ人間関係は複雑化してしまうのだろう。 人間関係の本質を考える上で一度は見て欲しい作品。ただ惜しむらくは、序盤の展開がタル過ぎること。否定意見の多くがここに起因しているのが残念。もう少しテンポアップして、三者の過去に纏わる謎解きが出てくれば、ミステリー性や娯楽性も高まり、文句なしの傑作になっていたはず。惜しい。[ビデオ(字幕)] 9点(2004-05-02 22:42:46)《改行有》

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