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1. 手紙(2006)
《ネタバレ》 映画は映画、原作は原作であって、あまり原作との比較はしたくないが、終盤からラストにかけては原作と比べても負けてなかったぐらいだったと思う。どこか未来に大きな希望が持てるそんなラストに仕上げたのは好感が持てた。また、お兄さんの合掌のシーンは見せ場だが改めて映像で見せられると感極まる思いで玉山鉄二の好演もあって非常に良かったと思う。
文庫本にして400頁を越える原作と比べたらそれは細かい点や気に入らない点は出てくるが原作の要点をしっかり捉え加害者家族(弟)を決して正当化せずに描ききった点は良かったと思う。何よりも加害者の視点という東野圭吾の原作を映像化したということが評価できるのではないだろうか。ツッコミどころはあるにしてもここまでの出来は予想していなかった。原作を読んでいたにもかかわらず非常に楽しめた。[地上波(邦画)] 7点(2008-01-03 22:52:58)(良:1票) 《改行有》
2. 手錠のまゝの脱獄
《ネタバレ》 スタンリー・クレイマーの手法は光っており二人の画面での位置関係から感情や立場を映し出す手法、過剰な演出を避けメッセージ性に重きを置く部分などは非常に評価できる。途中の村、母子の家などを閉鎖的に描いたのも皮肉めいてて面白い。
追いかけるジャクソン、一緒に転げ落ちるカレン。手錠が外れても離れない二人、ラストは逃げる意味もなくなる。ジャクソンを抱き抱え歌うカレン、二人は手錠があった時よりもより“近い”ものとなる。今見るとプロットは確かに常套かもしれないが、今なお根強い問題を抱えている人種問題を50年代にやってのけたというのは意義深い。南部が舞台の作品ではなかなかの秀作である。
[DVD(字幕)] 8点(2007-12-12 02:38:45)(良:2票) 《改行有》
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