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プロフィール |
コメント数 |
58 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
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1. 時計じかけのオレンジ
キューブリックが描き出す近い未来。ひたすらスタイリッシュに描写される若者の暴力が印象的だった。自分たちの存在を別のものに感じ、共通の言葉を使い共通の服を着る。そんな若者にとって社会なんて汚いもののようにしか映らない。そんな若者のエネルギーの発散と、社会主義的に画一化に向かっていく社会は正に悪夢のよう。1971年に作られたこの作品の未来と、今現在とどれだけの違いがあるだろうか?まさにキューブリックの鋭い視点を感じる。それに加えてキューブリックらしい、清潔感があり不穏な緊張感、整然としたSF的な演出が素晴らしいし、どこか崩れる事を許さないような均衡のようなものがある。そんな演出の中で、この作品のテーマは顕著に浮かび上がる。[ビデオ(字幕)] 9点(2006-04-22 19:12:52)
2. 突然炎のごとく(1961)
この作品の邦題は何故「突然のごとく」なのだろうか?原題の直訳「ジュ一ルとジム」で良かったのに。この映画を単なる男女の三角関係ものとして見るならば、面白さは4分の1ぐらいになってしまう。この映画はあくまでジュールとジムの話であり、大きな“もしもシりーズ”なのだ。もしも強い友情で結ばれた俺とお前の間に、ジャンヌ・モローみたいなファムファタルな女が現れたらどうなっちゃうんだろ?というお題の答え捜しの場所なのです。トリュフォーは見ている私達の中にいかにして入っていこうか、という事を考えた時に思ったのです。誰もがー度は経験あるような「友達の好きな女を好きになる」という状況。そんなありふれた状況を誰しもがやらないであろう3人で同棲というあり得ない形でやってみよう。ってか、何であり得ないんだろ?意外に楽しいじゃん。俺達3人とも狂ってる、って割り切っちゃえば意外に楽しいじゃん。あぁ、でも3人いつもー緒なら楽しいけど、2対1で分かれると何か切ねぇな・・・みたいな。この作品を見た人は嫌でも自分と友人を重ねてしまうのです。そんな観客参加型のエンターテインメントとして解釈すれば、メチャクチャな気分屋としてしか描写しきれていないジャンヌ・モローも1つの装置であったと理解できるのです。また、この作品をおもしろくない恋愛映画としても見えるように着飾らせ、まとめあげた上手さこそがトリュフォーの作品の安定感であり、上品さであるのだ! プゥゥ[ビデオ(字幕)] 6点(2006-07-17 03:50:39)
3. ドアをノックするのは誰?
カッティングの歯切れの良さや構図の見せ方、とりわけパンショットの使い方は瑞々しく、ストーリーの構成や重ね方の面白さは興味をそそる。本当に面白い。男女間の考え方や感じ方の違い、愚かしさを明確にしながら語られるストーリーも嫌いではない。ただ、どうしてもうまい演出が執拗に感じてしまうのも確か。客観的で無慈悲ともとれる救いの無さが滲み出るこの作品の抱える重さと、見せる音楽、展開にリズムを与えるカッティング、これらがしっくりこない。遊んでいるように見える。シーンに拘り、技術に拘り、一生懸命に積み上げた結果が単なる突き放し映画なら、技術自慢でしかない。冷静に淡々と見つめる監督の目線を感じとることができなかった分、内容から逃れているようで感心しない。まぁ、これが自費ってのはすごい事やけど。そリゃあ、無理してでも詰め込むわなぁ。[DVD(字幕)] 5点(2006-08-10 22:19:14)
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