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1. 映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット
《ネタバレ》 そもそもこのシリーズに『賭博黙示録カイジ』のような「ひりついたギャンブル」は求めていない……というのが、賭ケグルイファン共通の認識だろう。原作マンガからして、「ギャンブルというテーマにかこつけて、かわいい女の子にR-18スレスレの性表現をさせること」を目的とした青年男子向け作品にすぎない。
とはいっても、「目新しいルールのギャンブル」や「奇想天外なイカサマ」はマンガ的には機能しているし、何よりキャラクター作りとセリフ回しが絶妙に巧い。その素材を生かしつつエロを抑えてバランスをとったのがアニメシリーズで、さらにそこから「きれいどころの芸能人が顔芸をする話題性」で売ったのが実写シリーズ……という流れであり、それぞれがそれぞれの良さを持っている。
ところがこの映画2作目で敵が仕掛けてくる行為は、ギャンブルですらない。「人質をとりました。ゲームであなたが勝ったら人質を殺します」という、中身のゲームを何に置き換えても成立する単純な暴力だ。後半のロシアンルーレットではイカサマが行われるが、「銃弾がフェイクなのを知っているのは俺だけ。ディーラーも俺の味方。だから俺が100%勝つ」という小学生が考えたようなシロモノ。これに主人公はこっそり実弾を混ぜることで反撃するのだが、もはや駆け引きにすらなっていない。
ゲームはシンプルでもいいので、映画1作目のように「敵の驚異的な能力(カードをシャッフルしても順番を見失わない動体視力)に翻弄される」とか、「敵が政治的な理由でわざと負けようとしていることに気づき、自分も負けを目指すことで勝負に引きずり戻す」といったような、気の利いたものが見たかった。[インターネット(字幕)] 2点(2021-09-27 23:06:57)(良:1票) 《改行有》
2. エクトプラズム 怨霊の棲む家
《ネタバレ》 遺体写真(ポストモーテム・フォトグラフィー)や交霊会などの19世紀的オカルト要素を盛り込んではいるものの、それらはあくまで味付けにすぎず、よくあるC級ホラーだった。そもそも原題は『THE HAUNTING IN CONNECTICUT(コネチカットの幽霊屋敷)』で、エクトプラズムはストーリーの中で特に重要な意味を持っていない。ズレた邦題はホラー配給の伝統芸とはいえ、なかなかの詐欺タイトルと言っていい。
登場人物たちは「息子がガンで死にかけているのに葬儀場だった曰くつきの物件を借りる」とか「見るからに不気味な開かずの扉がある地下室を自室に選ぶ」とか、リアリティのない行動ばかりとるので感情移入がまるでできない。後半で明らかになる幽霊屋敷の設定も、トンデモすぎてカタルシスを得られなかった(「この家は葬儀場だった→葬儀場の主人は、霊能力を持つ少年を使って交霊会を開いていた」まではわかるが、「その少年の霊能力をさらに高めるために、死体を黒魔術で蘇らせた」あたりからバカバカしくなってくる……)。
『キャンディマン』のヴァージニア・マドセンをホラーで見られる!という感慨とともにワクワクしながら観たので、ガッカリ感ひとしお。[インターネット(字幕)] 4点(2021-09-06 11:00:02)《改行有》
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