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1.  肉体の冠 映画の中盤、ワインとチーズを食するクロード・ドーファンの手にナイフが光る。 その禍々しい光沢、それだけでそのナイフが後々何らかの悲劇を引き起こすであろう ことを仄めかす。 説話上の段取りとして配置された単なる伏線に留まらない。 物語とは無関係にみえるさりげない細部でありながら何故か胸をざわつかせる、 その不吉な光沢の描写力が圧倒的なのだ。 それこそ、より映画的な伏線のあり方と云えるのではないか。 果たしてその刃はウィリアム・サバティエの胸を貫く事となり、 ナイフ、剃刀、と変奏される刃はラストのギロチンへと連なっていく。 その処刑シーンを階上から見届けるシモーヌ・シニョレの金髪。 その光沢もまた逆光の中でひときわ高貴に輝いている。 ダンスシーンの優雅な回転運動。 その中での、セルジュ・レジアニとS・シニョレの視線劇のスリリングなあり方。 決闘シーンのコントラストの利いた照明設計。 ルノワールゆずりのボートシーンの瑞々しさ。 小鳥のさえずりの官能的な響きと、 全編見所見どころに溢れている。 [DVD(字幕)] 10点(2014-01-30 21:37:18)《改行有》

2.  二百萬人還る 第二次大戦後、祖国フランスへ帰還した人々の悲喜交々を題材にしたオムニバス五話。 歓喜に沸く人々を映し出す晴れやかな実録映像に続き、各挿話は「5人の場合」を描き出すが、日常生活への回帰はそれぞれままならない。遺産問題、男女問題、旧敵国への憎悪。 錚々たる4監督がそれぞれの題材に見合った作風でユーモアとペーソスとサスペンスを醸し出している。 監督の個性もさることながら、ルイ・パージュと、ニコラ・エイエの陰影豊かな撮影がそれぞれの作品に一貫した哀感を滲ませていて素晴らしい。 第一話(エマの場合)でカーテンが引かれるラストショットの孤独な暗闇。 第二話(アントワーヌの場合)で暗い廊下に幻想的に浮かび上がる、女性士官の白いドレス姿。 第三話(ジャンの場合)の薄暗いアパート室内での息詰まるような葛藤の劇は、まさにクルーゾーの真骨頂といった感じ。 そして第四話(ルネの場合)、第五話(ルイの場合)のジャン・ドレヴィル篇の幸福感あふれるエンディングは実に素敵だ。 田園のロケーションの見事さ(ドイツの娘が身を投げる池の厳かな風情と波紋)と、可愛らしい子供達や魅力的な動物たちの配置(馬、アヒル、喜ぶ犬、)。適切な移動ショットと、間接的な視線、感動的な水音の演出で映画のラストを粋に飾っている。 [ビデオ(字幕)] 10点(2011-08-18 23:12:18)《改行有》

3.  日本解放戦線・三里塚の夏 《ネタバレ》 画面を圧する顔の力。カメラを前に語る農民や学生らの表情のクロースアップと、無言で平静を装う機動隊員らの表情の対照が鮮明だ。 タイトルでも「演出 小川紳介」と宣言するだけあって、状況への積極的な加担とスタンスを明確にしている。 ドキュメンタリーとは、ある意味でテロリズムである、と。 ラストを締めくくる柳川初江さんへのインタビューには成長する野菜類のショットなどもインサートし、主張を厭わない。 そして公団や機動隊員らと婦人行動隊が対峙する最前線に据えられたカメラと機動的な移動撮影にもよって、 あるいはシンクロしない画面と音声の演出によって、映画は全編アクション映画の趣である。 沖縄問題を主とする地方と中央の対立がさらに顕在化する中、ようやく今年ソフト化された小川プロダクションの三里塚シリーズが 変わらぬ戦後日本の現場を生々しく伝える。(本作は太田出版から2012年に発売済)[DVD(邦画)] 9点(2016-12-31 04:27:28)《改行有》

4.  肉弾(1968) 《ネタバレ》 いわゆる一千万映画だが、原爆や空襲被害の描写は、音響処理やスチルやカッティングを効果的に使って不利を感じさせない。 逆に土砂降りの雨降らしや女郎街のセット、広大な砂丘のロケーションなど、あくまで映画的手段を以てスケールアップを図らんとする。 雨に海に小水と、水に満ちた映画でありながら、同時に灼熱の砂丘の乾きも強く感覚に訴えてくる。 「日本のいちばん長い日」を以て終戦なのではない。痛烈なカウンターである。[DVD(邦画)] 8点(2015-11-15 23:56:18)《改行有》

5.  ニシノユキヒコの恋と冒険 パンフレットにも裏話として書かれているが、竹野内豊が中村ゆりかの前に現れる シーンの庭を渡る風は偶然のものらしい。その特長的なロングテイクの中に奇跡的に 吹き渡る風のざわつきの感覚が非常にいい。 ショットの中に立ち現れる、作り手も予期しなかっただろう風物・生物のアクション、リアクション。それら偶然の産物が映画を充実させている。 中村ゆりかの飼っている犬、成海璃子らが飼っている猫のユニークな動作とタイミング の絶妙なことといったらない。 楽団の演奏の何ともとぼけた感じと、それを手前で聞いている中村の緩い反応なども ユーモラスだ。 一方で構図取りは非常に厳格である。 マンションのエレベーターやオフィス玄関の自動ドアや階段の昇降。 そこでの人物の出し入れが巧い。 求心的な構図から一転、ビスタサイズを目一杯使って二者、三者をフレーム両端まで配置してみせたりもするので、見る側も気合が入る。 その上でのラストのクロースアップと涙はただただ清らかだ。 劇中の映画ネタ、ご当地ネタはご愛嬌。坂道の数々や堤防越しの水平線がよく撮れている。 投稿後、『群像』の映画時評を確認。真似たわけではないので。念のため。 [映画館(邦画)] 8点(2014-02-19 23:48:47)《改行有》

6.  日本列島 現代にも通じる、他国の戦争を踏み台にした「経済成長」のいかがわしさ、そして米国の実質的傀儡としての日本の姿。それは全編にわたって執拗に通奏され、強調される米軍機の暴力的な爆音として示される。 これが効果的なのは、日常場面での状況音・SEが相対的に小さく捉えられているか、あるいは部分消音されているからだ。 その不協和音が最高潮に達した時にシンクロする窓ガラスの破砕音と芦川いずみの絶叫が痛ましい。 ラスト、窓外に国会議事堂を配置した喫茶店内ではアフレコで芦川いずみらの会話だけを残し、周囲のテーブルにいる官僚たちの会話音声を確信的に一切消し去って世界を断絶させる音響演出が製作側の意図を如実に伝えている。 逆光でどす黒くつぶした国会議事堂を背景に、その闇と拮抗しながら毅然と歩く芦川いずみの姿を横移動で捉える長回しゲリラ撮影は、重々しい伊福部音楽と相俟って熊井監督の執念を示す渾身のショットだ。[DVD(邦画)] 8点(2008-01-23 22:48:28)《改行有》

7.  二重生活(1947) 《ネタバレ》 『オセロ』の舞台劇が題材となる。上演シーンは壇上側からの臨場感を意識したショットで構成され、また各ショットは長めで 役者の芝居のテンションも途切れる事がない。主人公ロナルド・コールマンが次第に役柄に憑りつかれていく幻聴の音響が凝っている。 ミルトン・クラスナーのカメラも彼の徐々に狂気を湛えていく表情を陰影豊かに捉えて、素晴らしい。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2017-03-30 23:51:54)《改行有》

8.  日本で一番悪い奴ら 《ネタバレ》 組織の中でポイントを稼ぐべく必死の綾野剛ら刑事と、追われる被疑者が路上で乱闘紛いの捕り物を繰り広げる。 引きの長廻しでかなり本格的な擬斗を行っているので、怪我もあったかもしれない。 アスファルト上で柔道の投げ技をかけられて、かなり危険な受け身のとり方をしているし、ナイフの振り回し方も本気に近い。 総じて、乱闘シーンの気迫が映画の主たるパワーでもある。 その合間合間に、チームの面々が埠頭で黄昏たり、薬中毒となったホステスの薄暗い部屋で性交したりのいいショットも出てくる。 中村獅童らのヤクザ、ピエール瀧の悪徳刑事像も堂に入っていて、綾野との丁々発止のやりとりが楽しい。 ただ綾野のメイクの中途半端さが、少々混乱を招くところがある。[映画館(邦画)] 7点(2016-07-02 23:33:39)《改行有》

9.  ニュールンベルグ裁判 《ネタバレ》 検察側の人物を背後からカメラが正面に回り込んで映していくと、リチャード・ウィドマークである。 これはケレンを表現するカメラだ。 弁護士役マクシミリアン・シェルの長い熱弁を、法廷内の様子を見回すように旋回しながら収めたロングテイクは、 カンペ無しというアリバイを誇示しながら、彼の長広舌を印象付けるカメラといったところか。 そのカット尻で、彼と被告席のバート・ランカスターの二人をピタリと構図に収めるのなどは、 スター俳優達が別撮りではなく紛れもなく共演しているとアピールするカメラワークでもあろう。 これが、物語も佳境となるランカスターの弁論あたりまで続くとさすがに鼻についてくる。例によって旋回したカメラは彼を真正面に置くと 上昇して、決め台詞直前でいきなり高速ズームで彼を大写しにする。 金さんの桜吹雪や、水戸黄門の印籠じゃないんだから。 途端に映画自体が段取り臭く、様式的・誘導的で、押し付けがましいものとなってしまう。 様々な小道具を介しての場面繋ぎなど、細やかな工夫も随所に凝らされているし、 大戦の犠牲者として登場する二人の女優のキャスティングもいいのだが。[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2015-10-21 22:37:44)《改行有》

10.  2012(2009) 従来より、監督としてよりもプロデュースの才の際立つエメリッヒ作品。広く浅く、最大多数の国際市場に配慮した人種・世代・階級・業種の多様な配置は鉄則通り。出資出演協力の政・産・軍への律儀な配慮もぬかりない。よってドラマパートはひたすら無難かつ平板ながらも、米軍自体が街を破壊しまくる『GODZILLA』のような毒も随所で垣間見せてくれて面白い。あるいは、登場人物に感情移入させかけたところで即物的な死を与えてしまう意地悪い資質。地割れ・噴煙・津波との追っかけ(水平運動)と、ビル崩落・火山弾・絶壁・舷側のサスペンス(垂直運動)を組み合わせた縦横の活劇のひたすらな連打は、2001年に起きた「映画のような」事件(9.11)の映像とそれ以降の表現自粛に対する「映画」の挑戦でもあるかのようだ。『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)の時点では「倒壊」を自主規制せざるを得なかったエメリッヒの本領発揮といえる。[映画館(字幕)] 7点(2009-12-16 19:15:03)

11.  虹色ほたる ~永遠の夏休み~ 《ネタバレ》 一部に記号的すぎる仕草もあるにはあるが、よく動く少年達のしなやかで伸びやかな手足の振りがいい。 燈籠の灯りの中、もつれあいながらも少年と少女は手をつないで懸命に駆ける。 冒頭から携帯電話を手放せなかった少年は、手を触れ合うコミュニケーションを知る。 ノスタルジックな山あいの風景以上に、指切りの約束や別れの握手など、映画が強調して演出するのは接触の記憶と絆だ。 「握りかえす 手のぬくもり」「見つめ返す 瞳の中に」 それら作品のモチーフを的確に歌詞に落としてエンディングを彩る松任谷由実のセンスはやはり素晴らしい。 映画のラストを衆人環視のイベントとしたこと、安易なスペクタクルに依ったことが惜しい。[映画館(邦画)] 6点(2015-08-25 23:58:33)《改行有》

12.  肉弾鬼中隊(1934) 偵察隊のメンバーが単発で狙撃されていく際の簡潔であっけない音響が逆に怖い。 隊員達の間で交わされる対話は、故郷の家族のことであったり、 マレーシアの思い出であったり、12時間後に祖国英国を照らすだろう月の 美しさであったりするが、それらの回想場面は一切入ってはこない。 映画はひたすら現地現在進行形で進み、観客は俳優の表情や語りから その会話内容に思いを馳すことになる。 が、この人数でこの尺ではやはり無理があったか。 隊員個々のプロフィール描写も淡白にならざるを得ない。 砂漠に立てられた6本のサーベルの墓標も、欲をいえば逆光で撮って欲しかったところ。 やはり相応の尺を獲得してこそ、『七人の侍』の墓標は強烈な イメージとなったのだろう。 [DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2014-09-05 21:12:19)《改行有》

13.  人間失格 原作や荒戸監督の前作『赤目四十八瀧心中未遂』の印象から勝手にイメージする陰鬱なムードとは裏腹に、冒頭の岩木山を望む津軽の場面を始めとする明るい屋外シーンの多さや、主人公を取り巻く錚々たる女優陣の豊かなバラエティもあって、どこか陽性の印象が強い。 『ファザーファッカー』ほど派手ではないにしても、CGによるイメージシーンの多さもさらに映画に華やかさを添えている。 販売戦略としてのアイドル映画という側面もあるのだろうが、良い意味で無色な新人・生田斗真のキャスティングによって映画版のほうは達者な脇役陣の中でより一層主人公の空疎な存在が体現されることともなった。 太宰の時代として昭和初期を再現するロケーション・美術も『ヴィヨンの妻』以上に充実し見事な出来だ。 葉蔵(生田)と良子(石原さとみ)が暮らす木造二階建ての部屋から、夕景の推移を丁寧に見せる画面の風情などは非常に印象に残る。 灯の揺れや細やかな音使いも前作同様にデリケートで端正だ。 五輪中継などの時代描写は少々説明過剰か。[映画館(邦画)] 6点(2010-03-17 21:06:50)《改行有》

14.  22年目の告白 -私が殺人犯です- 《ネタバレ》 テレビスタジオを舞台とすることで、時効に関する説明も体よくフリップ等を利用出来てしまう訳である。 安直ながらもそうした最小限の説明は大いに結構なのだが、クライマックスでの「お前は鏡像だ」云々の台詞は完全に余計だろう。 それは画面を以て語るべきことなのだから。 その直後のシーンで、台詞の通りモニター画像とのオーヴァーラップが登場するわけだが、そのショットが今一つ効果的でないのだ。 成程、わかりやすい台詞の補足が必要なわけである。 そうした説明台詞の過剰さも含めて、この最終盤の地下室シーンは三者の絡みも中途半端で残念なことにそれまでのサスペンスを一気に削いでしまう。 約二十年の経過を体現する伊藤英明と、正邪の逆転を演じ分ける藤原竜也は好演。仲村トオルはアンソニー・パーキンスを思わせる。[映画館(邦画)] 5点(2017-06-11 20:03:20)《改行有》

15.  日本のいちばん長い日(2015) 《ネタバレ》 『投入せよ!「あさま山荘」事件』なり、『金融腐蝕列島』なりで 監督の立ち位置は明白だし、何よりもこの製作委員会でのシネコン仕様なのだから その批評精神の生ぬるさは推して知るべしである。 原田眞人は「彼らを狂気の存在にしたくなかった。」という。(映画パンフレット) その為に、原作や岡本版にはある首相私邸放火の顛末などは都合よく省略した ということか。ならばフェアではない。 あるいは松竹路線に倣った訳でもなかろうが、「家族のドラマ」を描きたかった、ともいう。 公人の、良き家庭人である一面を弁明的に盛り込めばそれは印象操作も簡単だろう。 彼らもプライベートでは実にイイ人でした。 『聯合艦隊司令長官 山本五十六』(2011)などと同じ、常套的な方式である。 そんな姑息なやり口で公人の戦争責任を免罪でもしようとする気かと。 後半ではドラマの流れすら阻害しているだろう。 だから上野昂志氏にも某旬報で書かれてしまうのである。「戦後七十年にして、これかよ!」と。 英語題が示すように、長く表象タブーであった昭和天皇を中心に『日本のいちばん長い日』を映画化する。 これも今回の主眼なのだろうが、 その一方で岡本版でもよく指摘された(が、実際は決してそうではない)「民衆不在」はさらに徹底している。 広島の原爆はキノコ雲のあからさまなCG画面のみ。長崎の原爆は単に台詞のみだ。 ナレーションとはいえ、お仕着せ大作のしがらみの中で学徒兵や民間人犠牲者の姿をしっかり映し出し、 大戦の犠牲者数をラストで大書して「殺される側」のこだわりを示した岡本版の目線との何という相違か。 監督がどこを向いて仕事をしているか、よくわかる。[映画館(邦画)] 4点(2015-08-16 21:45:37)《改行有》

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