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プロフィール |
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791 |
性別 |
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自己紹介 |
猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。 猫のヤツらは冷酷です。 |
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1. ノウイング
《ネタバレ》 なんで・・・そんな事をするんだ、と男は端末が描写するドットの集合体に呻く。示された数値をもう一度呑み込もうとするが、どうやっても腑に落ちていかない。明日の夕食の献立位に色々がどうでも良くなると、席を立って洗面台に向かう。
墓標の様なパーティションの群を静かに抜けトイレのドアが見える壁に肩を支えてもらった。
生ぬるく感じたノブに手を掛け、ドアを開けるのまでの時間が永遠に感じられる。
ノウイングを見始めた二時間前、あの記憶が蘇った。新人の頃だ、同僚から聴いた話である。上司の不正経理の証拠が自分のデータの中にある。と言うか、自分がやった事になって居る。動揺を隠し、顔を洗うためにトイレに入ると電話中の上司が居たのだった。
「○○ちゃん?あの金額だけどマズイから部下の方と分割して発注しといたわ」
その現場に出くわした彼は、叱責を上司に抉りつけた。
「なんて事するんですか。あんな処理」
トーンを変えて、続けた。
「もっと上手くやって下さいよ~、あれじゃ芋蔓ですって。ばらけてなさ過ぎですよ」
ケケケと笑う二人であった。
それを僕はドアの前で立ち聞きしてしまった。上司がドアに手をかけるまで動けなかった。そうして出くわした彼はこう言った。
「あ、来週はキミに載っけとくね、悪い。今週はちょっとイレギュラー」
「載ってないから焦りましたって。一蓮托生っつったじゃないですか~今日は焼肉ですねこりゃ」
と、巻き込まれた人間が無力化と思ったら、なんかそこに居る全員いい加減だったみたいな二時間であった。
宇宙人とかパラレルゾーンの住人とか神様とか、そんなんで落ちてるし。これじゃせっかく死んだ人も宇宙人も作った人も等しく有罪である。
ニコラスデカの熱演が台無しであった。[DVD(吹替)] 5点(2012-11-17 01:44:09)《改行有》
2. ノーカントリー
《ネタバレ》 そこそこ面白かったけど、なんだか最後までよくわからなかった。
恐ろしさ、という味わいはものすごかったんだけど、それがおもしろさではないような気がして結局この映画のツボがどこなのかわからないまま終わってしまった。
見終わった後も、結局何が主題なのか全くわからず調べまくってしまった。こういうことは滅多にしないんだけど、アメリカでの評価の異常な高さを考えると単純に私がわかっていないだけなのではないかという風に感じたからだ。
よく見かけるのは現代の象徴であるとか、アメリカの風刺であるとか言う文章だが、当のアメリカ人がそういう風に全く感じていないようでやっぱりなぁ・・・という感じ。多くの人に行き過ぎたフィクションであることには変わりないようだ。
どうも日本人はヒット映画が極端な話だと現代アメリカの象徴にしたがるような気がする。
それからNo country for old menというのは、イェイツの「ビザンチウムへの船出」という詩の冒頭からの引用だそう。もしかしてアメリカ人は義務教育で深いところまで解っているのかも。
私は知ってなおさっぱりわからない。けっしてたどり着くことができない理想郷やあの世というのは、若さと永遠にあふれ老人の居場所ではなく、生きておいていく人間はそれに近づきながら遠ざかることへの永遠のジレンマ、という詩なのか、よくわからない。
そうであるとすれば、この詩の国と作中の「常識的な片田舎であるはずが突発的に暴力にあふれた辺境」となった自分の郷、きちんと生きてこなかった人間にはどちらにもいられないのではないか、と言う主題だったのか。
ちょっとまともに見えない登場人物たちすべてが見事に皆(生死は別としていろんな意味で)いなくなるのは、いかにも学術的に作り込んでます感がビンビン伝わってきてものすごい置いてけぼり感だった。
でもよくよく考えればアカデミー賞の本旨からすると、これ以上ないくらいアカデミックだし受賞もごく自然なことだったのかなとも思う。
映画本編ではよくわからなかったことも、いろいろと調べると次々といろいろ解って、それでも解らないことだらけで調べたことを元にいつまでもアメリカ人のレビューを読みふけるとまだまだ発見がありそうな予感がする。
なるほど、大変に良い映画だ。[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-06-01 23:10:11)《改行有》
3. ノロイ
《ネタバレ》 肝試し的な怖さが欲しくて、普通のホラーだと思って入ったんですが???でした。
ブレアウィッチ的な展開をねらったのかもしれません。
小林雅文のHPがあったりと割と楽しめます。
ちょっとコケた感はありますが、一人ではなく大勢で楽しみたい感じですね。
当時リアルタイムで観て、なおかつ楽しんだのはラッキーだったと思います。[映画館(邦画)] 6点(2008-08-26 22:19:39)《改行有》
4. ノー・マンズ・ランド(2001)
《ネタバレ》 一兵卒の絶望的な状況で、周りにどんどん関わる人が増えてきて、国際的な事情も巻き込んで、ととても大きい展開と、ちんまりした場面。
これに重いテーマがドーンと乗っかるあたり、この手の映画の醍醐味です。
戦争を欲のために世界大戦をすることのように直感的に勘違いしている日本を含めた東アジアの人間には衝撃的。
人間、欲程度の事ではそうそう戦争は起こしません。じゃぁなんでこんなことになるの、と考えさせられる貴重な一本。
コメディではないような気が・・・。
[映画館(字幕)] 7点(2008-08-24 13:21:51)《改行有》
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