みんなのシネマレビュー |
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41. 男はつらいよ 私は中期の一本を除いてシリーズをほとんど見たことがありませんでした。子供時分、大人たちが笑っているのを横目で見ながら、なぜ面白いのかがまったく理解できませんでした。仕事もせず、遊び呆けて、家に帰っては面倒を引き起こしてばかり。そんな寅さんが嫌いでたまらなかったのです。第一、よくみると目つきだって悪いじゃありませんか。大人になってもこんなつまらん映画見るものかと心の中で思っていました。 ところがどうでしょう。今になってみると、寅さんの世界になんと惹き込まれることでしょう。「そうかそうか、オメエも人情の機微が分かるようになったのか」なんて寅さんに言われてしまいそうですが、笑って泣いて感動する、そんなことを心の底から思えるように。第1作をみて、そんなことを感じました。皆さん、当然ながら若いです。その中でも、さくら役の倍賞千恵子さんの美しさ、可愛らしさが強く印象に残る作品でした。 (2020年1月再見。7点→6点へ減点。もう50年も前の作品になるんですね。 シリーズ中でもこの寅さんは荒っぽいです。ソフトになる前の、荒削りな感じで、おいちゃんおばちゃんじゃなくても「出てってくれ」と言いたくなっちゃいますよ。今ならロクデナシとか人間のクズっぷりがすごいとか叩かれるキャラです。やたら「バカだね〜」と言われているのもいい気分はしません。 さくらと博の結婚にまつわるエピソードと、さくらと寅の再開シーンは白眉と言えるんでしょうが、これじゃ寅さんが人情味はあってもただの迷惑男で終わっちゃいます。弟弟子とケンカしても、ラストで元に戻っていたりするところも違和感が。倍賞千恵子も、最近の老け顔が頭にこびりついていて。いやはや時の流れというものは怖ろしいもんです。)[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-08-11 21:06:33)(良:1票) 《改行有》 42. 狼たちの午後 社会派映画として見るべき映画というものがある。例えば「カッコーの巣の上で」「スモーク」「タクシー・ドライバー」「パリ、テキサス」等々。この「狼たちの午後」も、死ぬまでに一度は見たい映画としての価値を持つだろう。驚異といえるほどの俳優たちの名演技。一瞬たりとも目が離せない展開。結末の分からない人間ドラマ。 残念ながら、個人的にもっとオプティミスティックでエンターテインメント性に富む映画が好みなのでこの点数だが、すべてが一級品の作品といえるのは間違いない。 印象的だったのは、ソニーと女性の会話。ずっと自分中心に話しつづける妻、愛情の裏返しなのか、どこか押しつけがましい母親・・・。ソニーの苦悩を受けとめるべき女性たちが、逆にソニーに重荷を課していたのではないか。 銀行強盗犯が間抜けだという意見が多いが、ソニーは決して間抜けな男ではなかったと思う。観客の見守る前で自分の主張を通し、多くの人間を味方につけることは容易なことではない。 それだけの人間的魅力を持ちながら、社会からのけ者にさせてきたものはなんだったのか。彼の背後にあるものを必死に探そうとしたが、明確な答えは見えなかった。あれから、ソニーはどうなったのだろう。[CS・衛星(吹替)] 6点(2005-08-09 21:43:08)《改行有》 43. お日柄もよく ご愁傷さま 下の【あにやん】さんのいう通りで、普通の庶民の物語です。普通といっても、いろんなことがいっぺんに起きてしまいますが、そこが滑稽でもあり、この映画の面白いところと言えます。ただこの作品、10年前の映画なのに妙に古臭さを感じてしまいました。今では当たり前となったリストラやフリーターの話などが、この当時は異様なものの象徴として描かれているせいもあるでしょう。いかに日本がこの間に変容してきたか、ということが身に染みて分かりました(笑)。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-07-23 10:48:25) 44. 陰陽師Ⅱ 《ネタバレ》 前作よりややパワーダウンか。やはり野村萬斎の存在感と音楽効果は際立って良い。 それにしても、このシリーズ、今後も続く!?(TV) (2021年9月再鑑賞) 皆さん主演陣以外の演技がひどいという意見ですが、私はそれ以上にこのシリーズの雰囲気を楽しめましたよ。 そりゃ深田恭子が学園祭レベルだというのも分かりますが、一生懸命やっているのは伝わってくるし、半裸でハアハアサービスしてくれたり頑張りましたって感じです。 さすがの野村萬斎と中井貴一さんの対決もそそられますが、前作のような直接対決ではないところも意外。 出雲を舞台に記紀神話を持ち出してきたところも、原作読んでいないですが惹かれました。しかし、京都から出雲への瞬間移動が多いのには驚きました笑 今回は笛に加えて琵琶ですか。相変わらず情緒あふれる音楽もそそられます。でやっぱり最後に伊藤英明と豪笑して終わるって、なんとも後味が良い。人におすすめはしませんが、悪くないカンジの作品でした。[CS・衛星(邦画)] 6点(2004-09-29 23:11:41)《改行有》 45. オールウェイズ 内容的にどうしても「ゴースト」と比較してしまうが、こちらのほうがサスペンス色がない分、落ち着いた雰囲気で、人間ドラマとして一段上を行っている。ウーピーのようなキャラが居ないのであまり印象に残る映画ではないのかもしれないが、「煙が目にしみる」でのダンスシーンやラストのピート(リチャード・ドレイファス)の独白など随所に感動させる場面を持つ。ドリンダ(ホリー・ハンター)のキレ気味のキャラや中盤やや間延びした感があるのがマイナス点。ヘップバーンは良い味出していると思う。6点(2004-01-29 07:24:32) 46. オーロラの彼方へ 家族愛あふれるヒューマンものかと思いきや、かなりサスペンス要素が入っている作品である。 冒頭の父親と息子の会話のやりとりは穏やかだが、次第にバイオレンスな展開になっていくのでなかなか落ち着かない。 ワールドシリーズのミラクルメッツのエピソードを盛り込んだ展開は見事だ。[DVD(吹替)] 6点(2003-12-08 09:50:14)《改行有》 47. 俺たちに明日はない 《ネタバレ》 題名と最後の結末だけは知っていて、しかしなかなか鑑賞する機会に恵まれなかった本作、ついに観ることができた。 さすがに名作だけあってとても出来は良いと思うが、いかんせん異常なテンションとともに銀行強盗を行い、挙げ句の果てに警察官を殺しまくった主人公二人に同情の余地はない。気分が悪くなるのが普通の人の感覚ではないかと思う。またアメリカ人もこういう体質を好む人ばかりではない。 途中から出てくる脇役たちが良いアクセントになっているのは感心した。また撃たれる直前に二人が見つめあって笑顔を浮かべるというシーンは良いが、エンドが唐突すぎる印象。 それにしてもモスの父親像は誰を参考にしているのだろう?[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-08-07 20:36:35)《改行有》 48. 男と女(1966) 《ネタバレ》 点数高いなあ。 日本人が逆立ちしてもかなわないお洒落な映画だと思うけど、時間軸がずれて行ったり来たりでちょっと分かりにくかった。 レースシーンやベッドシーンも必要以上に長い。 女優も美人だとは思うけど、なにか腹黒いものを抱えてそうで、いまいち男性の主人公に感情移入できなかった。[CS・衛星(字幕)] 5点(2018-09-21 17:56:39)《改行有》 49. お早よう これカラー映画だけど、もう50年以上前の作品なんだなぁ。 小津安二郎作品でこんな喜劇があるなんて知らなかった。 男の子兄弟の無言ストライキに振り回される大人たち、とりわけ杉村春子演じる隣近所の主婦の嫌らしさを逆手にとったユーモアが冴え渡る。 セリフが聞き取りやすいのもグッド![CS・衛星(邦画)] 5点(2012-10-15 20:41:57)《改行有》 50. 男はつらいよ 寅次郎の青春 まず驚いたのは寅さん演じる渥美清の衰えぶり。 白髪が増えて体型も崩れてきたばかりか、明らかに気力・体力の衰えを感じる。 前作からの1年で何があったのか分からないが、 女優と一緒のシーンでも恋愛に発展すると違和感を感じてしまう。 初老の寅さんが哀しい。 というわけで寅さんと女優の絡みを期待できない現状で、 満男と泉の恋もややマンネリ化してしまっては、凡作と言わざるを得ない。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-12 20:52:03)《改行有》 51. 男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 《ネタバレ》 寅さんシリーズにしては平凡な印象。 面白かったのは早稲田大学へ紛れ込んだ寅さんが起こす騒動ぐらい。 くるまやでのひねくれて家族を困らす寅さんにはガッカリだし、 三田佳子との恋路もいまひとつ。[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-02-20 23:55:50)《改行有》 52. 男はつらいよ 柴又より愛をこめて 美保純と栗原小巻がそれぞれ別のストーリーのヒロインとなっていて、正直あまり楽しめなかった。 あらかじめ元ネタの007や二十四の瞳を見ていればまた違った印象かもしれない。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-10-22 16:14:35)《改行有》 53. 男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎 《ネタバレ》 今回は辛口のコメント評。 寅さんシリーズにしては平凡な出来ではなかろうか。 すべてが中途半端に終わってしまった感がある。 タコ社長の娘、陰気な男性のエピソードも活かされていなかったばかりか、肝心のヒロインの印象が薄い。 さすがに渡瀬恒彦は存在感があるが、曖昧なせりふを残して画面から消すのなら、 最初から堅気で真面目な男性像で行くべきだろう。 今作の寅さんのキャラクターもぶれていて納得がいかない。 人分かりの良い人情味溢れる人間像を前半に持っていきながら、後半の情けない男っぷりは首をひねらざるを得ない。 最後のくだりも笑わせようとしているのだろうけど、笑えない。 美保純のふつつか娘キャラクターがこの映画からシリーズ化されたというのは納得できた。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-06-26 22:16:17)《改行有》 54. おばあちゃんの家 淡白すぎて少し物足りなかった。おばあちゃんとの触れ合いで少年が更生していく過程で、説明もなにもなく少し分かりづらいシーンが多かったせいかな。おばあちゃんが最後まで怒らないのもびっくりした。韓国の底辺に流れている儒教の考え方を深く知ったらもっと見方が変わるのかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-06-18 23:16:56) 55. 男はつらいよ 寅次郎紙風船 正直あまり楽しめませんでした。ヒロインがタバコを吸っているシーンで引きました。前半であれだけ良いところを見せておきながら、後半他人の家で亭主をけなすキャラクターは意外でした。寅さんが所帯を持つことを選ばなかったという理由付けなのでしょうか。 また、前半で榎本さんが演じる家出娘がいい味を出していますが、後半になってヒロインが主役となって存在感がなくなり、どっちつかずの印象を持ちました。 今回の寅さんが老けて見えたのは気のせいでしょうか?[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-06-15 22:07:11)《改行有》 56. 男はつらいよ 翔んでる寅次郎 そこそこ楽しめました。2度目の披露宴でやけに寅さんがふけて見えたのが気になりました。 「翔んでる」のは、寅さんではなく、桃井さんでしたね。[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-12-03 19:16:20)《改行有》 57. 男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 熊本と寅さんの恋物語がごっちゃの印象。時間をかけてみたせいか、面白さという点では今ひとつ。[CS・衛星(邦画)] 5点(2009-03-16 16:54:33) 58. 男はつらいよ 寅次郎頑張れ! 現役引退という言葉が出てきてドキッとした以外は、普通の印象。そういえば、マドンナは今回も影が薄かった。[CS・衛星(邦画)] 5点(2008-07-18 23:27:00) 59. 男はつらいよ 寅次郎純情詩集 いままでの作品と比べて、明らかに点数が下がる作品だと思います。最後まで見るのにこれほど時間がかかった映画も珍しいです。[CS・衛星(邦画)] 5点(2006-09-14 13:24:31) 60. 男はつらいよ 寅次郎恋やつれ これまでの寅さんシリーズで、初めて5点という低い点数をつけました。吉永小百合さんが出ていた全編の続編という色合いが強く、いつもの魅力が感じられませんでした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-01-09 19:43:53)
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