みんなのシネマレビュー
東京50km圏道路地図さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2604
性別 男性
自己紹介 単なる鑑賞備忘録・感想文です。


※2014年11月10日高倉健逝去。人生の大きな節目。

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  オルカ ちょっと哀愁漂うパニック映画という意味では異色の作品。シャチを理性的な動物として扱い、感情を持たせて復讐劇にしたところがこの作品のキモなんだろうが、そこに賛否があるのかもしれない。良くも悪くも「ショー」で見慣れた動物なので、飼いならされているイメージもあるが、他方ドキュメンタリー等々では狂暴な印象もあるので、実際に襲われたらどうなんだろうという気にはなる。[CS・衛星(吹替)] 6点(2023-08-04 14:06:21)

2.  おさな妻 《ネタバレ》 肝心の主人公の成長過程の描き方が弱い。結果、女子高生を後妻にしたいと考えているロリコン中年男が楽しむだけの作品になってしまっている。[CS・衛星(邦画)] 3点(2016-02-09 10:47:21)

3.  男はつらいよ 寅次郎純情詩集 《ネタバレ》 そもそもマドンナが最後に死んでしまうという設定が気に入らないのだが、マドンナも年齢的にちょっと違和感あり。寅さんにしても「花屋で所帯を」と思っていたらしいが、今回は恋愛というよりは情けの念の方が強かったのではないだろうか?まあでも今回のさくらの兄想い振りはシリーズ屈指ではないだろうか?さくらの演技が作品の水準を保っている感じ。 <追記>13年ぶりに再見。台詞上では「人はなぜ死ぬのか?」がテーマなわけだが、寅さんは「深く考えないほうがいいですよ、それ以上は」と回答する。これは名回答である。よって作品としては「人はどう死んでいくのか?」がテーマになっているとも言える。マドンナは『不如帰』の舞台で暗示されているように不幸な境遇ではあったが、死ぬ間際の1ヶ月間は寅さんと楽しく過ごせて幸せだったのかもしれない。ただし、それで人生の清算が出来たと言えるのか否か。今やメイン出演者の半数以上は死んでしまったが(現実には渥美清はこの20年後に死んで、京マチ子は令和まで生きる)、自分もいつかは死ぬ時が必ず来る。死ぬ間際の1ヶ月間をどのように過ごし、どのように死んでいくのだろうか?といった事を考えさせられる作品ではある。[DVD(邦画)] 6点(2007-01-02 04:41:56)《改行有》

4.  男はつらいよ 寅次郎頑張れ! マドンナに華も存在感もないなあ。完全に大竹しのぶに食われてる。「寅さんは心のキレイな人」ってアンタいい年して鈍感すぎるよ。 下宿人がいる時は寅さん寝泊りする部屋が変わるので、利用する階段を別にしているってのは細かい演出だね。 <追記>13年ぶりに再見。確かに寅さんは心のキレイな人かもしれないが、聖人じゃないんだから下心はあるわけで。この辺はそれに気がつかない鈍感なキリスト者を揶揄しているようにも思えるが、信仰の有無に関係なくその気もないのにズルズルと関係を続ける人間一般に対しての批判なのかもしれない。そう考えれば、ラストの中村雅敏の痛烈な一言はメッセージ性が高いとも言えなくもない。 尚、本作から恋愛コーチ寅さんの役割が追加される一方、寅さん本人の恋愛要素や出番そのものが減るという転換点になった作品であるとも言える。[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-01-02 02:56:52)《改行有》

5.  男はつらいよ 寅次郎春の夢 《ネタバレ》 これは日米合作の脚本ですが、なかなかよくできていると思います。思った事を何でも口に出してしまうアメリカ人と、雰囲気を察知して黙って行動する日本人との違い。博は無口な日本人の典型として描かれ、寅さんは思った事は口にするおしゃべりな男だが、恋愛に関しては相手の気持ちを察し、ぐっと自分の感情を抑え、好きになった相手を困らせたりしない潔い男として描かれる。米国人との対比によって、寅さんのそういうストイックさが際立つ作品です。最初は敵対心のあった寅さんですが、同業の行商のつらさや、振られた男の辛さという他人の辛さを理解し、最後は優しく接する寅さん。まさに「男はつらいよ」で日米親善を行います。 <追記>14年ぶりに再見。所謂「日本的」なるものは肯定的にも否定的にも評価される。欧米的なものも同じであろう。したがってか各国の文化に優劣はなく、あるのは「違い」だけである。そういう文化相対主義をテーマとしているのであれば、これはこれで先進的であるとも言える。寅さんの存在はグローバルスタンダードの対極に位置しており、昨今では分が悪いようにも思えるが、だからこそ価値があるとも言えるし、寅さんのような異質な存在こそが相対主義を克服するひとつのヒントになりえるのではないかと思った次第。[ビデオ(邦画)] 7点(2006-04-16 01:53:25)《改行有》

6.  男はつらいよ 翔んでる寅次郎 女が強姦にされそうな所に通りかかる寅さん。そういう危機的状況に立ち会っても「兄さん、女口説くならもっと上手くやりなよ」と平然として、相手を刺激せずに対処する。こういう所に寅さんのカッコよさがある。 <追記>14年ぶりに再見。寅さんは若者2人を応援していたわけではないが、結果的には一緒になるという展開で、ある種の媒介者とはなっているわけで、2人の自立を促したとは言える。ただし、大会社の跡取り御曹司ではダメだが自動車修理工になった途端に惹かれるというのは山田監督らしいが唐突で強引な気もする。また、テーマは「結婚と幸福」の関係についてなのだろうが、結婚しようがしまいが幸せの形は人それぞれであり、今回は脇役になってしまった寅さんにとっての幸せとは何なのか?その辺が見えにくかった。あと気になったのは寅さんが宿泊費を脅迫で浮かそうとするシーン。これは寅さんらしくないのではないだろうか。桃井かおりの起用は「幸福の黄色いハンカチ」の流れだろうが、人物設定が類似しており少々安易で手抜きな感じもする。[ビデオ(邦画)] 5点(2006-04-16 01:35:19)《改行有》

7.  男はつらいよ 私の寅さん 前半、後半の2部構成。旅先での家族の心配ではなく、留守番による家族の心配は寅さんの心情をよく表していると思います。前半はとてもいいのですが、後半がイマイチです。但し、「友達でいましょう」と言うマドンナに対して、「別れの曲」をバックにした寅さんの見事な切り返し(振られっぷり?)は、さすが寅さんです。 <追記>14年ぶりに再見。本作のメインテーマは食卓シーンの「人間食うために生きてる」のか「人間生きるために食う」のか論争でしょう。芸術家を筆頭に好きな事して暮らしている人は後者が多いのかもしれない。但し、わずかな労働で大儲けしている人もいるわけで、山田監督としてはそういう人への懐疑はあるのだろう。他方、タコ社長のように前者のような生き方をしている人もいる。前者は否定されがちだが、殆どの人間が前者的な生き方をしており、どちらがいいとは一概には言えない。各々が納得の行く形でバランスをとって人生を全うしていくしかないんだろう。たぶん山田監督としては、とら屋の面々がモデルケースというか理想形なんだろうが。[ビデオ(邦画)] 6点(2006-04-10 17:03:10)《改行有》

8.  男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け 《ネタバレ》 岡田嘉子の台詞「人生に後悔はつきものなんじゃないかしらって。ああすればよかったなあ…という後悔と、もうひとつは、どうしてあんなことしてしまったのだろう…、という後悔…」は彼女の人生を重ね合わせると、含蓄がありますね。本シリーズには珍しくこの作品には悪人が登場します。そのせいか勧善懲悪が明確化し、テンポ・スピード感ともによくなっています。ラストの方で寅さんがアイスキャンディーを買うシーン粋な感じがして、好きなシーンです。 買い物はああいう風にしたいですねえ。 <追記>14年ぶりに再見。本シリーズには芸術家がよく登場するが、概ねよくは描かれない。ただし、本作では芸術家本人は悪くは描かれず、名前(権威?)に翻弄される周囲を滑稽に描いているとも言える。また、金銭問題に関して法と倫理の問題が取り上げられるが、200万という微妙な金額で騒動になるのが妙にリアルでシビアでもある。そして、金銭詐欺にあったマドンナの苦悩を中心として描かれてしまったため、色恋沙汰が弱い事に物足りなさは感じる。結果、寅さんの活躍機会が少なかったようにも思える(悪人と対決するのはタコ社長だし)。だからと言って、寅さんが画家に絵を描かせてカネの工面を要求するシーンは少々やり過ぎかなという気がしないでもないが、山田監督としてはそこまでしても芸術家の価値や存在意義というものを問いたかったのかもしれない。という点においては異色作だと言えるのかもしれない。[ビデオ(邦画)] 8点(2006-04-10 16:46:10)(良:1票) 《改行有》

9.  男はつらいよ 噂の寅次郎 《ネタバレ》 まだ全作見たわけではないが、私は大原麗子がマドンナNo1だと思っている。寅さんの明るさ、優しさ、潔さと、大原麗子のどことなく薄幸なところと上手く噛み合って、しっくりくるのである。こういう人こそ寅さんに何とかして欲しいという気になる。 <追記>14年ぶりに再見。その後に全作見たが、大原麗子がマドンナNo1であるとの評価は変わらない。ただし、本作は作品としては色々と評価が難しい所がある。寅さんが離婚を喜んでいるのはあまりにもヒドイし、離婚の傷心につけ込んだわけではないだろうが、結果的にはそうなっているわけで少々アンフェアではある。とはいえ、最後は譲る形で寅さんは逃げた格好になっており、ここもちょっと唐突で釈然としないというか、ライバルは従兄弟であるという点も問題を厄介にしているとは思う。そもそも、博パパとの交流に時間を割きすぎてマドンナの登場が遅すぎるので、全体的に恋愛パートの描き方が急ぎ足になってしまい物足りなさが残る。もうちょっとじっくり描いてほしかった。 印象的なのは好きになれない相手と離婚できたのにスッキリせずに嗚咽するシーン。自身の情けなさや過ち等々への後悔からだろうか。ここは考えさせられるシーンであった。[ビデオ(邦画)] 7点(2006-04-10 16:34:42)《改行有》

10.  男はつらいよ 柴又慕情 《ネタバレ》 「一日中バラの世話をしていればいい」という相手に対して嫌悪感を抱くマドンナ。「私は振られたんだ」と言うマドンナに対して、「その気持ちわかるわ」とさくら。この辺の2人のやりとりに山田監督の結婚観が表れているように感じます。全体的には悪くないのですが、寅さんの気持ちにまったく気がつかない、あまりにも無神経なマドンナにちょっと腹が立ち、こじゃあ寅さんがまったくのピエロでしかなく不満感が残ります。もうちょっと振られる「見せ場」というものが欲しいところ。 <追記>15年ぶりに再見。本作だけ満男が代役になっている事に初めて気がついた。これは結構驚き。で、内容の方だが、さくらが結構クールというか兄を心配するというよりも呆れている印象で全体的にドライな作品になっているように思える。正直言って吉永小百合より倍賞千恵子の方が全然美人だし、相変わらずマドンナには不満が残るものの「とらや」でのファミリーコントは総じてデキがよい。同じ「とらや」を訪問しても茶の間に上げてもらえす縁側で団子を食べる友達2人とマドンナとの扱いの違いはあまりにも露骨には思えたが。ラストの「あんな雲になりてえんだよ」は寅次郎の生き様を表すシリーズ屈指の名シーンと言えるだろう。[ビデオ(邦画)] 7点(2006-04-03 00:53:12)《改行有》

11.  男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 《ネタバレ》 「道」がテーマとなっています。芸の道を続けたいマドンナ。それを結婚で無理やり引退させようとする竜雷太はどうなんでしょう???売れっ子を自分だけのモノに囲い込みたいという男の我侭でしょうか?一方対照的に「やめたら後悔するよ」という寅さんに優しさと思いやりを感じます。前半は前方でかぶりつくように舞台を見ていた寅さんですが、ラストでは後方で舞台を見つめ、途中で静かに退席する姿に清清しさを感じます。 <追記>14年ぶりに再見。戦前に出来た国際劇場の老朽化が目立つ。この数年後に取り壊されるので貴重な映像でもある。SKDも凋落傾向だったのでテコ入れ要素もあったのかもしれないが。今見直すと、結婚により仕事を諦めさせられる女の理不尽を描いているとも言える。その事に理解を示す寅さんはある意味フェミニストであり、リベラルな考えの持ち主であるという事がわかる。とはいえ、自分の家に連れ込んで酒飲んどいてのこのフラレ方はシーリーズ屈指のヒドサであり、もちょっと違う描き方ができたのではないかと思うが。[ビデオ(邦画)] 6点(2006-03-26 02:56:29)(良:1票) 《改行有》

12.  男はつらいよ 奮闘篇 さて今回は寅さんが告白されて「冗談だろ?」じゃなくて本気にしてしまいます。これは恋愛感情というよりも、寅さんなりの父性と言ったほうがいいのかもしれません。弱者への憐憫をベースにしている点で、ちょっと異色の作品です。田中邦衛と寅さんのやりとりがないのがちょっと残念。最後のさくらのほっとした表情が実によいです。 <追記>14年ぶりに再見。冒頭の越後広瀬駅のシーンは有名だが、やはりラストのバス内の兄妹のやりとりもシリーズ屈指の名シーンである事を再確認。最後のさくらの表情変化。台詞抜きで顔だけで実に見事に演技している。何度見てもやっぱりいい。[ビデオ(邦画)] 6点(2006-03-23 02:37:57)《改行有》

13.  男はつらいよ フーテンの寅 《ネタバレ》 まだパターンが確立されていない事もあって、みていてやや違和感あり。かなり渡世人・侠客を意識したキャラクターになっています。さくらもオマケのような存在になってるし。但し、若人2人に恋愛指南するところは寅さんらしい。それにしてもこのマドンナは艶っぽいねえ。特に声がさ。一番驚いたのは博が寅さんを「お前」呼ばわりして、殴りかかるところです。この頃の博はまだ威勢がよかったんですねえ。 <追記>15年ぶりに再見。監督違いという事もあり、全体的にかなり荒っぽい。言い方を変えればパワフルというか。が、これはこれで寅さんらしいと思えるから不思議。でも、ちょっと残酷とも思えるふられ方には疑問もある。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-03-23 02:25:52)《改行有》

14.  男はつらいよ 寅次郎子守唄 飴振って痔固まる・・・。金の苦労と恋の苦労、どっちが辛いんでしょうかねえ。 <追記>14年ぶりに再見。今回のマドンナは年齢・経験もあってサバサバしていて寅さんとの相性もよさそうなので、もっと自然に振舞えばどうにかなりそうなものなんだが、なぜああ不自然なまでにギコチナイのだろう。職業的な違いが壁を作ってしまうのだろうか。ある意味同業の春川ますみとは自然な付き合いをしているのが対照的でもある。とは言え、今回はさくらの介入が多くて、寅さんとマドンナの交流は余りなく、マドンナ自身が自立していて弱さもないし、寅さんは殆ど相手にもされていなかったような。よって、恋愛要素は少なめで多少盛り上がりには欠け、寅さんの存在感がイマイチな印象。逆に言えば、おいちゃん初登場という事もあり、とらやの面々+タコ社長がバランスよく活躍しているとも解釈できるが。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-03-12 00:17:30)《改行有》

15.  男はつらいよ 寅次郎相合い傘 はっきり言うけど、寅さんとリリーは友達としてはいいのかもしれないけど、夫婦として一緒になっても上手くいかないと思う。似たもの同士ってのは概して上手くいかないもの。それは本人達が一番わかっていて「冗談だろ?」になるんだと思います。これをみてつくづく思ったんだが、寅さんが結婚できない(しない?)のは「さくら」が原因なのでは?と。あんな自分思いの妹がいれば、誰かと一緒になって幸せになるという事が想像できないのでは?現状に甘んじているわけではないだろうが、夢や希望に邁進するガメツさがあるわけでもなく、誰かと一緒になって幸せになるという事に対しての遠慮や恐怖が、寅さんのシャイな所や潔さとなり、その結果としてマドンナに対する詰めの甘さ・態度に表れているんだと思う。まあその辺のじれったさと清清しさが前人未踏のシリーズとなるわけだが。<追記>10年ぶりに再見。無駄が無く完成度は高いが、関係性だけを描いているので物語性がない。名シーンのオンパレードなのだが、各場面の繋がりが悪いし、全体的には盛り上がりに欠ける。マドンナ再登場は前作鑑賞済みが前提で関係構築過程が不要になるので、こうなってしまうのは仕方ないのだが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-03-05 01:45:43)

16.  男はつらいよ 寅次郎忘れな草 《ネタバレ》 なんか腑に落ちない。消化不良。酔っ払ってとらやを訪ねてくるリリーをそのまま返してしまったのは何故なのか?助けを求めているのはわかっているのに。近所迷惑なら、どこか場所を移せばいいだけだと思うが。流石に翌日気になるのか、探しに出かけるが、一晩ホッタラカシにしたのはなんか優しさに欠ける気がする。さくらとの別れのシーンの「札のしわ伸ばし」も過剰演出な気がする。本来、金ってもんは汚いものだから、これ見よがしにするもんじゃないでしょう?とらさんのポケットにさっと入れるか、財布にさっとしまうのが粋ってもんでしょう?皆が見てる食堂であんな事長々とやられちゃ寅さん肩身が狭いよ。当初、浅岡ルリコは酪農の奥さんで、そこへ寅さんがやってくるという設定だったようですね。その設定は酪農を営むさくら・みつお親子の所に高倉健がやってくるという「遥かなる山の呼び声」へと受け継がれたように思います。 <追記>ロケ地を訪ねて網走に行ってきました。で再見。上記のように色々不満は残るものの、2人の出会いのシーンは名シーンだと気づかされました。<追記>14年ぶりに再見。「おいリリー静かにしろよ。昼間みんな働いてな、疲れて寝てるんだから。ここは堅気の家なんだぜ。」と非常識なマドンナに説教する常識人寅さん。このシーンはかなりの緊張感がある。本作は、上流・中流といった階級的な用語が頻出するが、一億層中流時代を意識しての事だろう。他方、所有と幸福の関係についても言及されており、そういった事への懐疑は現代でもテーマとなっているという点において普遍性があるのだろう。また五反田や錦糸町の雑然とした町並みが映像に残されているのは非常に貴重でもある。ラストで新興住宅地である松戸五香で開業するというのも世相を現していると感じる。まあ、何の前触れもなくあっさり結婚しちゃうのもちょっと唐突な所はあるんだが。これじゃあ寅さんが振られた事にはならないようにも思えるが、寅さんに追い返された事によってリリーの方が振られたと感じたんだろうか?[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-03-04 16:34:16)

17.  男はつらいよ 寅次郎夢枕 職業はセールスです。趣味は旅行です。まあ確かにそうだよなあ。 さて今回寅さんはマドンナに惚れていたのか?という疑問が残る点で結構異色の作品に思える。惚れてもいないし、逆に振ってしまうという展開は予定調和を期待する多くの客には肩透かしになるのでは?また、恋愛至上主義の寅さんが東大助教授の恋沙汰をからかうのもなんか違うなあという印象。まあ、最終的には自分の姿を見ているようで応援に回るので寅さんらしくてよかったのだが。 ホリエモンですっかりお馴染みになった「人の心は金で云々」ですが、映画の台詞として出てくると妙に新鮮。私は額と内容によって買える心と買えない心があると思うので、どちらの考えも肯定も否定もしませんが。 <追記>14年ぶりに再見。寅さんのマドンナへの想いは恋なのか?それとも幼馴染としての友情?なのかがやはりイマイチわからない。恋なら仲立ちするのにもうちょっと戸惑いや苦悩があってもよい気がするが、結構平然としている印象がある。逆プロポーズも青天の霹靂という感じなのでマドンナとの結婚を考えていたとは思えない。本作は「寅さんが結婚から逃げた」という批判が多いようだが、逃げたというより始めから相手として想定していなかったと考えるのが妥当な気がするが。亀戸天神での2人は色々と議論を呼ぶ名シーンであり、「すれ違い」というものを考えさせられる。それにしても昭和40年代後半の甲州・信州はまだまだ未舗装の道が多くて、50年前はまだこんなだったのか?という驚も感じさせる作品でもある。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-02-26 14:43:40)《改行有》

18.  男はつらいよ 純情篇 《ネタバレ》 とらやの沿革やタコ社長の家庭事情等々、へェーというような情報が満載。ヒロシは北海道出身になってるのは何故?その後の作品で岡山の実家に葬式に行ったような・・・ <追記>14年ぶりに再見。前作と比べると妖艶な人妻という事もあってマドンナのレベルがぐっと上がって、寅さんが手の平の上で転がされている印象がある。これぐらいの方が大人の恋愛的要素があって、見ていてイライラはしない(イライラしなければいいというものでもないが・・・)。特に印象的なシーンは江戸川の土手の2人のシーンで、仁義の挨拶を披露する寅さんに対し「素敵ね~」と返すのは粋が理解できる稀有なマドンナではないだろうか?ただし、このシーンは「江戸川には行った事がない」というマドンナを寅さんが案内するという設定なのだが、その直前に朝日印刷の慰労会で舟遊び?をしているので「江戸川には行った事がない」というのはストーリー上完全にオカシイので脚本はかなりいい加減な印象も受ける。本作は拗ねたさくらを寅さんがなだめるといったいつもとは違うパターンもあり、兄妹愛が随所に描かれているのだが、メインはなんと言っても最後の柴又駅での寅さんとさくらの別れのシーンであり、全作を通じての屈指の名シーンでもある。それにしても、「故郷ってのはなあ・・・」の後、寅さんは車内でなんと言ったんだろうか?誰かわかる人居たら教えてください。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-02-04 22:23:28)《改行有》

19.  男はつらいよ 望郷篇 《ネタバレ》 山田監督の復活と共に、TV版のファミリーが登場し万全の布陣。以前は威勢のよかった北海道の親分だが、その死に際の惨めさに渡世人の末路の哀れさを感じる寅さん。一転して「地道な生活(額に汗して油にまみれる)」を志す。だが、失恋と共に職場放棄。これじゃあ一宿一飯の義に反するよなあ。まあ高倉健のようなストイックな渡世人にもなりきれない所が寅さんの魅力ではあるけれど。 <追記>14年ぶりに再見。一見すると「労働の美徳」がテーマにも思えるが、本作は所帯を持つ事の効果(家族のためにマジメに働く)がメインテーマだろう。という意味では非常に保守的な作品ではある。その後50年が経過し、今や所帯を持つ事は当たり前ではなくなり、生涯未婚率は大幅に上昇しつつある。漁村風情が残る浦安の町並みと共に時代の変化を感じる作品でもある。それにしても、マドンナの鈍感さはどうにかならないのか。あと、ちょっと気になったのは威勢のいいヤクザな寅さんに対して、おいちゃん・おばちゃんも寅さんを茶化したりからかったりするという、シリーズ後半では見られないある種の威勢のよさも感じるところ。ちなみに本作より、共同印刷から朝日印刷への社名変更が行われているようだが、理由は不明である。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-02-04 22:13:17)《改行有》

20.  男はつらいよ 寅次郎恋歌 3人の女性が登場。ヒロシの母、さくら、マドンナ。皆が非日常に憧れながらも現実生活を送っている。りんどう話で、フーテンから脱して、所帯をもって日常生活を送ろうとする寅さんとのギャップの描写が素晴らしい。あくまでも憧れの(生活の)対象として寅さんを見て、所帯を持つ相手とは見ないマドンナ。借金や家賃の支払いに追われるマドンナの日常生活を目の当たりにして違和感を感じて静に立ち去る寅さん。そして肉親さくらは、単なる憧れの(生活の)対象として寅さんを見るのではなく、愛する兄として常に心配し続ける。終わり方が綺麗すぎます。 <追記>14年ぶりに再見。自由を求めつつも家庭生活に縛られる女性達。見方によっては地に足の着いてる地味な暮らしで安定しているとも言えなくはない。では、それが幸せなのか否か。果たして女性も自由であるべきなのか?という山田洋次ならではのジェンダー的な問いをテーマにしているとも受け取れる。この時代は「自由か安定か」という問いに性別が関係していたのだろうが、もはやそういう時代でもなくなって、性別に関係のない普遍的な問いになっている。本シリーズはこの「自由か安定か」というテーマを一貫して問い続けてきたとも言えるわけで、それが色濃く反映された作品であると思う。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-01-05 00:30:06)《改行有》

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS