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プロフィール
コメント数 1620
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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評価順12345
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21.  波紋 《ネタバレ》 好きな映画ですね。ネガティブな様でそーでもない…とゆーか、結局、ナニかにのめり込むその「ナニか」って唯々「個人の嗜好」でしかないから、そののめり込みが妥当なのか=諸々の費やし方が正しいのか、なんてその人にしか分からない=判断付かないのでしょーね、と。種々の側面にごくタイムリーな要素を含む映画で、だから冒頭から居心地自体はかなり悪く在り続けるのですが、その辺には終始けっこう共感しながら観てゆけましたです。ただ、一つダケ言っておきたいのは、その「のめり込まざるを得ない人々」がナニにドレだけのめり込むかはある種の自由・自己責任なのかも知れませんが、一方でそーいう人々を喰い物にせんとする悪意ある個人・組織とゆーのは(その「需要」の如何に関わらず)唯その「悪意」故に滅ぶべきだと信じては居ますケドね。 ソレに比べれば、やはり自分ではない他人=家族・友人・あるいは社会的弱者とか、との関係性の中に生き甲斐を見出す、という方が好さそうだ・健全だという様にも見えるのですが、コレとてある種の「依存」であるコトには変わりはないのかも知れませんし、また他人てのは(例え家族であっても)どーしたって時には裏切りますからね⇒否、裏切るとゆーよりは少なくとも自分の意のままにはならないし、何なら彼らが何を考えているのかも究極的には共有できませんからね(そのコト自体は、今作でも実に痛烈に描かれていると思いました)。でも、最初に述べたとおり、特に中盤以降はごく非常にネガティブなのかポジティブなのかが判然としない(モヤモヤした)空気感で進行しつつも、最後まで観終わると(やっぱり)ごくポジティブな方の映画だったな…と思えたのです=そーいう諸々と「侭ならない」人間の有様を肯定している映画だな…と。筒井真理子さん、全編通しても素晴らしかったと思いましたが、ラストのフラメンコは(私の中では)彼女のベストアクトだったと思います。脱帽。[映画館(邦画)] 8点(2023-06-09 15:43:47)《改行有》

22.  ハウス・シャーク 《ネタバレ》 あの『ジュラシック・シャーク』『デビルシャーク』級…とも風の噂には聞いていたのですが、その手合いに比べれば全然チャンとした映画ではありましたね(勿論、あの連中に比べれば、ですよ!)。でも、根本的にストーリーも一貫してますし、主役も3人誰が誰だか分かる状態で最初から最後まで出続けますし、んで彼らの(劇中での)本職・実際のキャラ・武器その他&サメ映画としての展開運び、も含めて『ジョーズ』をかなりキッチリと明確にオマージュした作品でもありますし、他にも観てると色んな名作映画の香りが其処彼処で微かに匂い立つコト…も踏まえると、何となく監督自身が好きな映画を自分でも撮ってみたくなったからだよ!とまで思えましたかね(+コレも何となく、監督の年齢も分かっちゃいそーな気がするな…とも)。 しかし「無能な働き者」のハナシだ…とまでは言いませんが、モチベーションと方向性を持って頑張ってつくったから好い…というワケでねーのもまた確かでして、まず一つ、第一に期待したトコロの「ハウス・シャーク=家の中にサメが!」というコンセプトの達成度は、正直ゆーて精々3%くらいかと思います。ジャケ写の様な画ヅラは(当然の如くに)影も形もありませんし、壁や天井をブチ破る派手なシーンも在ったか無かったか分からないレベルで、唯々サメの「着ぐるみ」が家ン中をうろついてるという映画…でしかなかったのですよね。。(モンスター=恐怖の対象としてはナニもかもが「ヌルすぎ」ですね。。)二つ目、全編通しても特に「下半身」の方面の全方位に対して極度に品性下劣な映画…でもありましてですね。。(好きくない。。) そして何より、ココに関しては最初に述べた2作品=映画史に輝く極・超・最底辺サメ映画、にも明確に大幅に激烈に劣る!とゆーのが、シンプルに尺が長すぎるんですよこのサメ映画……百億万歩譲って、ハウス・シャークの存在が明確になって⇒かつ主役3人がグダグダを極めながらもタッグを組んで恐怖の家に踏み込んでゆく…迄が1時間掛かるのは(ホラー愛好家の端くれとしては)好しともしますよ。でも、そっから先が何故にまた50分も掛かるのでしょーか?この50分に関しては全てのシーンが(また当然の如くに)下らなすぎ、そしてどのシーンも揃って同様に冗長で長すぎ・タルすぎなのですよね。。結論、ひとつダケ、せめてこの後半がこーじゃなかったら=50分じゃなくて半分の25分に圧縮されて居たなら、たぶんもう1点は高く付けたかな、と思いますかね。。[インターネット(字幕)] 2点(2023-05-26 00:03:39)《改行有》

23.  ハロウィン THE END 《ネタバレ》 ある種、三部作とかゆーからナンか身構えちゃった or 無駄に期待しちゃったダケだったとゆーか、そもそも一作目が予想外にウケたから続編を二つもつくってみたった!とゆーダケだったとゆーか、結局今作も(第二作と同様に)正直「ナニがしたかったのか」がどーにもイマイチ分かんない…とまずは思いましたすね(=重ねて、三部作とかゆーてるにも関わらずの「テーマ」の欠如 or 物足りなさ)。今回、ワザワザ二作目も観直してから劇場鑑賞に臨んだのですが、ソッチの方のラストでローリーが意味在りげに「暴力では倒せない…」とかゆーてたクセに、結局この三部作の行き着く先ってのが年寄り二人の血ミドロのタイマン@お家の台所!だとは思いませんでしたよね(でも、多分に撮り方の巧さもあるのでしょーが、今作のジェイミー・リー・カーティスは歳のワリにはアクションをかなり頑張れてた…とも思いましたケドね)。 しかし、遂にマイケルを木っ端微塵に(文字どおり)粉砕したのは好いとしても、ほか諸々を踏まえるとスカッと観終われた!とは到底言い難いよーな実に暗~い方のホラーでしたし、んでまた(特に展開上の)ツッコミどころも相当に豊富…なコトも含め、私としては正直ホラーとして好みの方では全くありませんでしたです⇒こーなる位ならもっとシンプルにフツーにやりゃあ好いのに…と思って已みませんよね(所詮はスラッシャーなんだから。。。)ただし一点だけ、アリソンって、一作目から出てましたケドこんなに可愛かったですかね?(ちょっとレベッカ・ファーガソンみたいにも見えまして)コレなら、他の作品でも観たいカモ…と少しダケ思ったりなんかして。[映画館(字幕)] 5点(2023-04-27 00:28:22)《改行有》

24.  バレット・バレエ 《ネタバレ》 中々、評価の難しい映画かな…と思いますね。が、所謂フロイトの言うトコロの「タナトス(死の欲動)」と、ソレに結び付けられる破壊衝動・攻撃性、だとかいったネガティブな方に向かう人間性をひたすら描いた作品なのかな…という点では、ピンと来たかと言えばごく高度にそーいう感覚は有るのですし、一方で(私の様な男性限定かも知れませんが)そんな中に明確な意図を持って据え付けられた真野きりなからは、間違いなくソレに対抗すべきトコロの「エロス」とゆーのが(またごく強力に)感じ取れるのでして。だからやはり、そーいう人間性もろもろを描こうとする(全然チャンとした)映画だとも思えましたし、また後述する様に(ココは)最初ちょっとピンと来なかった結末だって、よく考えれば(全体の構成・テーマと同様)コレもシンプルな「意識の転換」として理解すれば好いのかな…とも思ったりなんかして、ですね。 しかし、ソレでもやはり言わなければならないコトは言っておこうと思います。まず、私はこの監督のファンという訳ではないので作品を都度追いかけている訳でも(やはり)ねーのですケド、久し振りに観ましたがやっぱこの隠す気の微塵も無い「アテレコ」はハッキリ言って超・苦手です。折角全編をごく生々しく撮ってるのに、ソコでどーしたって声だけ浮いてる様に思われてしまう…としか言い様がねーです。第二に、ヴァイオレンスが主軸となる作品なのに、そのヴァイオレンスシーンの(物理的な)質が妙に低く感じられました。中盤でテンヤワンヤしてる箇所はまだしも、序盤はハッキリとまた酷かった(=チャチかった)すね。あとはやはり重ね重ね、このオチはちょっと不可解…とは言わぬまでもやや唐突かと思いました(=映画として単純に「雑」かもな、と)。特に、真野きりなの「心変わり」とゆーのは、正直その理由が分からなかったです⇒とゆーか、彼女のキャラクターには全編を通してやや一貫性が無い様にも(あくまで私には)見えましたですね。 その辺を諸々勘案して、いったんこの評価と致します(たぶん、そのうち再見すると思います)。[インターネット(邦画)] 6点(2023-04-12 23:08:17)《改行有》

25.  はらはらなのか。 《ネタバレ》 ややコンセプトが見えづらいタイトルだと思えましたが、個人的にはたぶんコメディ、それもごくローコストな方のヤツかな…と思って観始めました。しかし観終わってみると、思ったよりも更にジュブナイルな感じではあったもののお話としてはごくマジメな方の青春映画で、かつ(私が予想していた様な)ローコスト映画というワケでも全くない、かなりしっかりとつくられた作品でしたですね。重ねて、根本的には主人公の女の子の「成長」を描くシンプルな青春映画ですが、同時に演出テクニックや表現技法として少しファンタジックで非現実感を醸す様なモノが多々取り込まれている、という作品ですかね(その意味でも、フツーの日常的青春映画よりは少~し手が込んでいる…という感じかと)。 ただ、個人的にはイマイチしっくり来ない…とゆーか率直に乗れませんでした。一言でゆーとどーにもパッチワーク的…とゆーか、諸々と少しボヤっとしている・焦点が絞り切れていない様に感じられてしまったのですね。主人公からして、一番メインな「子役から女優に成る」というお話…のみならず、亡くなった母と娘の話だとか「自我の統合」の話だとか描くべき様々なキャラを背負わされているのですし、で助演の松井玲奈とか同級生の生徒会長のコとかにもしっかりお話が在るのですし、その上で前述どおり演出の方でも日常とファンタジック・非現実を行ったり来たり…(+ミュージカルシーンだってチョコチョコと割り込んでも来るし…)となると、流石にちょっと「忙しない」と感じたのが正直なトコロですね(≒盛り込み過ぎ)。オペラを観慣れた身からすると、その表現技法の方にある種の「制約=縛り」をかけるのならば、ソレによって描くべき物語やキャラの方は(トレードオフ的に)多少シンプルにした方が無難かな…とも思いますかね。[インターネット(邦画)] 5点(2023-03-20 22:05:32)《改行有》

26.  バビロン(2022) 《ネタバレ》 映画黄金時代における悪徳の都・ハリウッドを「バビロン」と称して、ド初っ端からソレこそ『ソドムの市』みたいな勢いで下劣・頽廃・猥雑極まる酒池肉林の宴をオッ始めるのですが、観終わって描かれていたのは結局その時代+その時代の映画そのものに対するシンプルで強烈なノスタルジィだった…という作品なのですよね(でもまァある種「予想どおり」とも言いましょーか)。 ただ、私個人としては、この監督は彼の『セッション』を観た時にも感じたコトですが、現代の価値観・倫理観(ソレこそ昨今のポリコレとか)に嵌り切るコトを必ずしも善しとしない様な「きらい」のある人なのかな…と思います。所謂「表現者」の方々にとってはある点で実に「窮屈な」時代になったのだろう…とゆーのは確かなコトだと思うのですね。特に序盤1時間位に渡って描かれる古の凄まじい映画撮影現場の様子(⇒現代に至っては完全にブラック・コメディのコントとして捉えるしかない様な)を結局は前述の強力な憧憬の対象として描いているコトだって、流石にコレって現状では(特にポリコレ全盛のアメリカでは)少なからず「危うい」描き方だな…てのが正直な感覚なのでして。でも重ねて、個人的にはソコにはやっぱ共感さえ出来る状況でもあるのですよね。表現者の方にとっては(⇒特に古い時代の映画を確かに愛して、だからその時代の偉大なる先達に対する「敬意」を抱いている人達こそは)正にその自分の「好きな映画」が(場合に依っては)創れない…とかいうコトにもなり兼ねないってハナシだとは思うのです。日本でも例えばお笑い芸人の方とかがいま結構に困ってる…みたいな話はよー聞きますよね。 ※それでも、私自身は、昨今の映画に於けるそのポリコレだとかの影響とゆーのはごくポジティブに捉えている方だと思ってます。嘗てソレに依って映画は確かに社会を少しダケ善い方向に変えてきたと信じているのですし、またこれからも変えてゆくべきだ、と強く思っても居るのですよね。 結局、その最大のテーマ面においては(個人的には)共感するしかない映画であったのですし、ソレこそ監督のその感情(=価値観)とゆーのには全く「嘘が無い」映画だったとも思うのですね。実際に、まずは其処彼処に散りばめられた愛溢れる「オマージュ」の数々もごく好ましく見えましたし、また特大のサイズでありながら諸々と細部まで実にこだわり抜いてつくられた非常に優れた映画だったとも思います。そして個々のキャストの演技とかにしてもごく素晴らしい方だったかと(特に、またマーゴット・ロビーは出色で)。でも同時に少なからず、まず一つ(最初に述べたとおり)ごく「予想どおり」な範疇に留まる結末だったとも思いますし、もう一つはソコに至る理由にやや説得力を欠く⇒つまり、その「バビロン」が何故、その悪徳の存在にも関わらず監督のノスタルジィの対象となるのかが「倫理的に解決」して居ない&ならば…と「開き直って」も居ない、と思うのですよね(ある種、その点に関しては「逃げている」とさえ)。私は正直(⇒前述したその倫理的な云々についてアレコレと思い悩みながら観ていってしまった末に)終盤~ラストにかけてはハッキリと息切れ・トーンダウンしちゃったな…と感じました。なので、心情としては是非もう一点足したい…と重々悩みつつ、いったんココまでの評価としておきます。[映画館(字幕)] 8点(2023-02-27 11:33:49)《改行有》

27.  バイオレント・ナイト 《ネタバレ》 まあ、とにかく第一に思うのは、何故にコレを(日本では)2月に公開してんのか…というコトっすよね(⇒ゆーてグロすぎて全っ然子ども・ファミリー向けではねーので、クリスマスにぶつけても意味は無かったかな…とも思うモノの)。 ただ、ある点で実に斬新なアイデアだとは思うのですよ。何しろ、コレだけ散々擦られ続けた「ダイ・ハードもの」を、イケ好かない金持ちの豪邸に(当然クリスマス・イブに)偶々居合わせたサンタ・クロースその人でやったろう!てなモンなのですから。でも、ゆーてサンタ・クロースってナンなら人類史上最大のヒーローじゃあねーですか(西洋キリスト教世界では特に)。そのサンタさんがガタイ分厚くて滅法腕っぷし強くて、かつ実際にメッタメタに血ミドロ肉弾戦を繰り広げる!テンですから実に感情移入とゆーかワクワクがモ~弾け飛ぶ様な好ましい感覚がありましたよね(私でさえ)。また流石、雪+流血+ヴァイオレンスというジャンルについては世界一定評の有る監督なダケあって、アクションもグロも(加えて種々のギャグも)端的にまずまず以上のクオリティだったとは思いますし。 惜しむらく、予算的には然程掛かっておらずややB級寄り(と言っても準A級程度)なのか少~し中弛みな感じも覚えたコトと(+ならもうチョイ尺自体を縮めても好かったのではねーか…と)、コンセプト的にかなり似通った監督の旧作『処刑山2』の方が個人的にはだいぶ好みだったコトを重々考慮しまして、相当に迷いつつも(低めに寄せた)この評価とさせて頂きます。とは言え重ねて、アクションとしてもコメディとしても比較的手堅い方の娯楽作だとは言えると思いますね。少なくとも暇潰しには十二分かと(注意:グロいのが大丈夫な方限定で)。[映画館(字幕)] 6点(2023-02-04 01:18:33)《改行有》

28.  ハイテンション 《ネタバレ》 大昔に観た時はやはり然程好い印象ではなく、理由は重ね重ねシンプルに、私はこーいう「今までのは実は全部幻覚だったのです!」系の映画がとにかく不得手…ってコトなのですね。でも、久方振りに今回観直してまずは感じたのは、この映画はその部分の「トリック」に関しては最早全く「整合性」を考慮してはいない、というコトであって、だから確かに本作を理の通った映画として(=整合性を高度に求めて)観てゆく、とゆーのはあまり好ましくない鑑賞方法かな~と第一には思い直したのですよね。 その上で、純粋にその「不条理」のもたらすモノも含めての「恐怖」を求めて今作を観てゆくならば、やはりコレもごくシンプルに実に優れた「ホラー」だな、とも思いますよね。繰り広げられる陰惨な血ミドロのキレ味といい、全編を貫く極上の緊迫感といい、ソレでいての緩急とゆーか、ジットリとイヤ~な怖さと逃げ出したくなる様なパワフルな怖さに終始サンドイッチされてゆく加減とゆーのが今回モ~堪らなく心地好かった!のですよね。加えて、実はその肝心のマリーのキャラクター的な部分の話の流れ・個々の描写の意味的な繋がりとゆーのは、コッチはワリと好く整っていてその面でも完成度の高さとゆーのまで感じられました(もちろん、その「オチ」の不合理を私の様な理論で「飲み込める」コトが大前提ではあると思いますが)。主演女優とフィリップ・ナオンの演技の高さも含めて、個人的には良作以上に思える作品でしたね。是非。[インターネット(字幕)] 7点(2022-12-08 20:10:22)(良:1票) 《改行有》

29.  ハンターキラー 潜航せよ 《ネタバレ》 ワリと序盤から、率直にかな~り「荒唐無稽」な作品に思えてたとゆーか、でその感覚は最後まで観ても結局変わりませんでしたですね。が、昨今の戦争映画ってこの手の娯楽に振り切ってるファンタジック系と、もう一方は徹底的にリアリズム側に寄ったごく重っ苦しい系にキレイに分かれてる様な気も…とも思えてまして、なのであくまでコレは娯楽系の戦争映画だと思って(あまり気にせず)割り切って観るコトにはしたのですね。ゆーて、かの名作潜水艦もの『U・ボート』とかにだって描写の一部にはやや誇張のあるモノも含まれていた…とは言いますし(水圧で鋲が吹っ飛びまくる…て、そんなん電気溶接してるに決まってんだろ!とか)。 で、そーして観てゆくと全編に渡ってかなり緊迫感のある状況が続くのがアクションとしてそこそこ優秀なよーにも思えたり、却ってメリハリが無いよーにも思えたり、潜水艦ものだと思ったら他にもナンだカンだと色々(近代兵器も沢山)出てきてお得感もあったり、でもやっぱちょっと荒唐無稽・出木杉・(ちょっとダケ)支離滅裂にも思えてうーん…となったり、と中々忙しい映画でした。結論、ジェラルド・バトラーのグラス艦長とミカエル・ニクヴィストのアンドロポフ艦長がとてもカッコ好かったのでこの評価とします。この2人にはやはり少しダケ、名作『眼下の敵』の方の2人を思い出してしまいましたよね。[インターネット(字幕)] 6点(2022-11-18 23:39:07)《改行有》

30.  バットマン ビギンズ 《ネタバレ》 年代的にはソレこそMCUの「インフィニティ・サーガ」、その特にフェイズⅠ(=最初の『アベンジャーズ』まで)と同時期という三部作なのですよね。そして、ヒーローものとしても雰囲気・質感はごく非常に好対照という感じでもあり、んで個人的には(三部作でまとまり好く終わったコトも含めて)実はコッチの方が大いに好みではあるのです(=向こうが嫌い、というコトでは決してなくて、あくまでほんの少しだけコッチが単に好きだ、というコトでして)。特にその高度なシリアスさ、そしてそのヒーロー像の多面性(=複雑さ)、また物理的・映像的な側面としての「CGに頼りすぎない」という監督のポリシーとかが、個人的にはも~好きで堪らないというコトなのですよね。やはり、私はそもそもノーランという監督がシンプルにかなり好みだ(=フィーリングが合致する)というコトなのでしょう。重ねて、とは言えやはりシンプルな娯楽作(の一大シリーズ)としてはMCUの方が結論的にはより優れていた・時代の希求により応えていた、のだろうと思うトコロではあるのです、がしかしそれでもまたコッチの系統のヒーローものだってMCUと同じ位にもっと盛り上がってってくれても好かったのではないか…と思ったりはするのですよね。 今回観直して、またやはりこの一作目は「導入編」としての色合いが濃く出ているとも思えてまして、少なくとも二作目『ダークナイト』そして根本的には三部作を通して鑑賞しないと評価もクソも無い映画だとは思うのですね。その意味ではまた、やはり二作目におけるケイティ・ホームズの降板は少なからず惜しいコトに(再度)思われてしまいました。他の部分の完成度が実に高度なダケでほぼ完璧に近いダケに、どーしたってココが気にならないとゆーのは嘘になるかな、と(今作見返しても、やっぱそのキュートさはかなり印象的なモノだったりしましたので)。[インターネット(字幕)] 7点(2022-09-11 03:22:59)《改行有》

31.  バイオレンスアクション 《ネタバレ》 ぐぐぐぐ…期待値を(激しく)落として観に行ったので、最初は思いのほか楽しめてた…様な気もしなくもないのですが、この終盤は流石に…… 橋本環奈ちゃんが思い切り前面に出てるから、というワケではありませんが、正直キャラもの映画でしかない…とは思うのですね。結果的には大いにヤクザ・ヴァイオレンス風なアクション・コメディなのですが、お話にも大して内容はねーしアクションもごくチャッチい(特に環奈ちゃんは正直キレもねーし)のでございますから。とて、その肝心のキャラにしたって、まずは滅多矢鱈と出て来る数だけ多いし、でどいつもこいつも(⇒主役の環奈ちゃんでさえも)全くその中身=どーいう境遇の如何なる人間なのかが非常に雑にしか描かれない…ので、実に表面的な滑稽さとかしか感じ取るコトが出来ないのですよね。率直に、ナンとも薄っぺらい映画だな~と思って白けて観てましたよね。そして終盤は、コレもまずはシンプルにかな~り間延びしてますし、で結末の付け方もまた極めて雑ですし、そもそもこの辺は編集・場面の繋げ方自体とかだって(このレベルの娯楽映画としてもちょっとあまり観たコトねーくらいに)相っ当にいい加減だったよーにも感じました(⇒アレ、途中でやる気無くなっちゃった?とすら思われるレベル)。 なんか大コケしてるらしーですケド、正に然も在りなん…てな感じすね。キャストの感じ的に決してB級って雰囲気でもねーので、重ねてこのクオリティはもはや少しヤバいとすら思います。ピンク髪のハシカンちゃん自体は(少なくとも)そこそこには可愛かった…とも思うのですケドね。[映画館(邦画)] 4点(2022-09-03 10:11:46)(良:1票) 《改行有》

32.  バタアシ金魚 《ネタバレ》 原作未読。ですが、個人的にはかなり気に入りました。ヒトの精神年齢は下がり続けている…とも言われますケド、ある面ではソレはそーでもないかな…ともまた思うのでして、ソコへ来てこーいった「青春の心象風景」とゆーのはどーしたって自身が実体験した質感(或いは自身が若いうちに仮想体験した種々のそーいった「創作物」の質感)を生涯保ち続けるものかな…とも思われるのでして、その意味では私なんか世代的にはソレこそあだち充とか(どっちかちゅーたら『タッチ』よりは『H2』の方すかね)後は今作ぽいので言ったらも~『スラムダンク』とか、だからこーいうバカで熱血でごく純粋なヤツ(=作中の永井とは対照的に性的な匂いをあまり感じさせない様な)てのには確実に非常に共感できるのですよね。もうね、最近の邦画の青春映画によ~く出て来るごくこまっしゃくれて女だとかに気遣いも欠かさない、ソレでいて立派に色気付きやがる一方で本質的にはやっぱバカでガキで…なんて若造連中ってのにはね、私は正直「虫唾が走る」と言っても過言ではねーのですよ(まあゆーて、そーいう映画も別に全然楽しく観れるコトは観れるのですケドね)。 地味に、出て来る若い役者さん達は今となっては大物も多いし、演技もごく爽やかで総じて好かったと思います。コレもやっぱね、高校生の青春映画なんてのはハタチ前の役者で撮った方が絶対イイですよね(演技も下手に「巧すぎない」方が確実に好い…と個人的には思います)。中でもやっぱ高岡早紀の魅力は際立ってましたね(諸々と)。夏、学校、プールサイド。雲一つない快晴。このシチュエーションにノスタルジィを感じられないっていう人間なぞ存在しているのでしょーか?(加えて、ソコに17歳の高岡早紀が居るってのなら、ソコはも~たぶん永遠のエデンだろうと)[インターネット(邦画)] 8点(2022-07-18 02:09:01)《改行有》

33.  パーム・スプリングス 《ネタバレ》 『パーム・スプリングス』て言われても、ちょっとパッとは何のコトか分からないですし、単純に音としては(どちらかと言えば)多少オシャレにも聞こえる方のヤツかな…とも思うのですよ。でも、本編を観終わった第一の感想としては、コレってたぶん日本だったらフツーは『パーム・スプリングス!デスパレートなアタシの「時かけ」デート!』とかってごく下らないサブタイトルくっつけて公開される系のお気楽(ややB級)ラブコメ、じゃねーかな、と。まあ、そーいうタイトルだったら(私個人としては)もっと観るのぜんぜん後になったと思うので、ソコはむしろ(何となく)負けた…という気もします、が、ただし重ねて、本作のコメディ描写とかなんかは決して悪いモノではなかったし、暢気でお気楽なリゾート風味も大いに感じられて居心地も全然悪くはなかったのですね(とは言え、ま~結論的には諸々とかなり高度にそーいう系統のフツーなラブコメ…という感じだったかとは思いますケドも)。 でも、そーは言ってもやっぱ、今作におけるタイムリープのシチュエーション自体に関しては中々に羨ましくも思うのですよね。要は、永遠に終わらないバカンス、てなモンですから。私だったら多分、ナイルズ同様に相当に長期間は入り浸ると思いますね(取り急ぎ、アクセス可能な全ての映画と全ての本を観・読み終わる迄は…)。その意味でも、決して観ていて悪い気はしない映画だ…とゆーのは確かだったかとも思うのですよね。[DVD(字幕)] 6点(2022-05-19 02:06:40)《改行有》

34.  ハンバーガー・ヒル 《ネタバレ》 ベトナム戦争ものでは同時代の『プラトーン』なんかにも率直にかなり似てると思います。どちらも戦争の悲惨さを描くコトがモロ主眼、てのは間違い無いトコロかと思いますが、『プラトーン』がより総合的なその悲惨さを種々のシーンを通して描いていたのに対して今作はもう少し単純とゆーか、とある戦闘(アパッチ・スノー作戦)の苛酷な状況を通して戦争の悲惨さを描き出そう、という映画になってますね。 序盤はノンベンダラリとした暢気な戦争ものにも見えるのですケド、中盤以降その登坂作戦が開始してからはかな~り壮絶な戦闘が延々と続きます(アメリカ軍の作戦としては素人目にも相当に「無謀」に見えるのですよね)。また、味方のヘリコプターによる誤射でしこたま犠牲が出た…とかってのも印象に残るシーンだったかな、と。ただ、作戦の詳細・軍事的な意図とかも正直よー分からんし(ひたすら登れ!てなコトにしか見えん)描写も同じ様なのが続いてゆくので、後半は正直かなり単調にも感じられましたかね(『プラトーン』もそーいう感じだったかとは思うものの)。個人的には別に『プラトーン』の方が全然上、とまでは思わないのですケド、ドッチかと言えばアッチを観るかな…てのは私も同意見ですかね。[DVD(字幕)] 6点(2022-05-07 22:13:33)《改行有》

35.  ハッチング―孵化― 《ネタバレ》 鑑賞後に少しだけ調べたのだケド、思春期と反抗期とゆーのは第二次性徴の(ある種の)精神的両輪でありながら、時期的には普通どちらかが先、というモノではない様である。少女を主人公にその「成長」を比喩的にホラー要素を用いて描く…という作品としては、コレ自体は暫く前からのトレンドとゆーか『RAW』『テルマ』『ブルー・マインド』てな具合に近年は結構枚挙に暇が無かったりする(加えて『テルマ』はズバリ北欧ものだし)。しかし、これら先行作品がどちらかとゆーと主人公の「性的な」目覚めを描いていた様に見えるのに比して、本作はかなり「反抗期」の方の描き出しに寄っている様に見えるとゆーか、つまり主人公ティンヤが内に秘めきれなくなった(周囲の人間に対する)嫌悪・憎悪、妬み嫉み…といった負の感情こそが、アッリという異形なカタチで具現化した「彼女」自身(=もう一人の自分)なのだと言って好いだろう。その意味では(重ねて多分に比喩的とは言えど)先行作よりは率直に分かり易い・直接的な作品だとは思えるし、主人公も同様にとゆーかやや若い(=設定上は12歳)のであって、だから誤解を恐れずに言えば「取っ付き易さ」という点においては先行作より今作の方がだいぶ上回る…と言って過言でないのではなかろーか、と(ゆーて今作もそこそこグロくも在りますケド)。 ただし、結論をズバリ言ってしまうなら、こーいうごく分かり易いハナシだからこそやはり「終わり方が肝心」なのであって、今作は「何故+どのように」終わってゆくのか(=主人公が自身に生じたその「負の精神性」を手懐けるコトが出来るのか否か)を観客は特段に注視せざるを得ない作品だとも思うのだね(=誤魔化して終わられるとちょっと困っちゃう)。がしかし、結果からゆーと今作はごくバッド・エンドの方、であるにも関わらず、何故ソレがそーなってしまったのかはあまり明確には描かれないのですよ。特に、どー考えても一番のポイント(=諸悪の根源)であるハズの母親と主人公の関係性といった側面についても結局何らのアンサーも見出せない…つーのは、残念ながら少し手落ちが甚だしいとも(個人的には)思うのですね。前述どおり、テーマ的には(もはや)ごくオーソドックス、かつシンプルな展開運びではありつつも運び方自体は決して悪くなかったので、ラストにもう一つアイデアが在ったらば…てな感じでやや残念ぎみな方かと思われます。北欧ならではと言った感じのエレガントな画づくりや、それでいてショック描写にもまずまずの迫力を備える点も含めて、ホラーとして(コレも)決して出来は悪くはないとは思うのだケド…[映画館(字幕)] 5点(2022-04-24 22:17:08)《改行有》

36.  バーニング・オーシャン 《ネタバレ》 あくまでパニックアクションとしては、後半の爆発炎上+脱出シーンもかなり迫力がありましたし、全体としてもそこそこ大作映画なワリに(前段が長すぎるとかも無く)良好なテンポとコンパクトなサイズでワクワクドキドキとお手軽に楽しく観切ることが出来ました。娯楽映画としては全然好かったと思いますね(まあ、実際の事故の顛末を描いている…という意味ではそれで好いのか?とも少しだけ思いますが、今作はソコにコンセプトを置いてはいなかった…と思うコトにして…)。 ただ一点だけ、やはり事故に至る経緯は少し説明不足で分かり難いのと、あとは事故発生の正に「その時」(=負圧テスト実行中)明らかに一番のキーパーソン(=そーいう雰囲気をプンプン醸してた)な筈のマーク・ウォールバーグにせよカート・ラッセルにせよ、どちらも現場(指揮所)に居なかったとゆーのはどーいうコトなのでしょうか?(ワタシ何か見落としてます?)どっちにせよ、肝心なテストをやるんだったら(+多少なりとも不安が有るのだったら)自分が居る時にやるよーに段取るべきではないでしょーか。誤解を恐れずに言えばリーダーとしてはちょっと意識低いな…とも思ってしまいましたかね(まあソコら辺も含めて、人物像の描き込みも総じて軽め…という作品ではあるのですケド)。[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-23 02:50:06)《改行有》

37.  ハンナだけど、生きていく! 《ネタバレ》 マンブルコア作品の中でも重要作に位置づけられる本作、とゆーのも、この作品には所謂マンブルコアの特徴とゆーのが凡そ全部(かつごく分かり易く)入っている…という様にも思います。ソレこそ即興的で口語的な台詞回し、ほぼ動きを伴わない座り込んでの会話による構成、手ブレ全開のハンディカム(+加えて接写の多用)、そして内容が在るんだか無いんだか分からない様な取り留めの無い展開運び…他にも、例えばグレタ・ガーウィグに着目すればメイクとかだってもう通常の映画では見られない様なお手軽さだし、そもそも如何にもカネ持ってなさそーな感じとかも含めた彼女のキャラ自体だって高度に映画的ではない自然さ・リアルさを大いに纏っている…と確実に感じられます。コレも多分、知らずにいきなり観たらドキュメンタリだと思ったりだってするでしょう。 ただ、ソレってやっぱ根本的にはどーなのかな?と思わなくもないのですよね。劇映画で、脚本も(通常とは違うモノだろうとは言え)用意されている以上、どんなに「つくりもの」感を排除したトコロで結局はつくりものである(=つくりものであるのは確実に見透かされる)コトからは免れない…のであって。今作の様なレベルでそーいうコトをやるのであれば、そもそもどーにかしてドキュメンタリを撮ればイイんじゃね?とだって(少しだけ)思ったりもするのです。 そーするとやはり(また話にも内容があんまり無い以上)見ドコロは俳優のユニークで即興的・瞬間的な演技の仕事、というコトになってくるのかも…とは思いましたかね(ソレは必ずしも話の内容とも深くは関連していなくて…つーか)。その意味では、今作でもグレタ・ガーウィグ自体は十分に魅力(とゆーよりは観て損は無い…というレベルの奥ゆかしいモノ)を醸し出せていたかとは思うのです。決して全く見映えがしないという女優さんでもないかとは思いますが、前述どおりにごく自然な(=不必要にキラキラした感じを消し去った)キャラとして人物像をつくり込みつつ、垣間見せる「人間ぽさ」にもまた十二分に面白みがあったとも思うのですね。如何にインディーズとは言え、ある程度はそーいったクオリティを備える演技が出来て、かつその自然体なキャラを元々備えた俳優さんを起用できないと、中々好い「マンブルコア」にもならないな~というよーな気はしましたです(重ねて、だから尚更に本作にはグレタ由来の確かな価値があるのではないかな、と)。[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-09 03:02:29)《改行有》

38.  パワー・オブ・ザ・ドッグ 《ネタバレ》 西部劇ってのは、やり方次第であらゆるジャンルになり得る…とは思いますが、今作は最初はどーいう話なのかな~♪と思って観てたら最終的にはかなり純然たるサスペンスだった…というコトで、最初のうちは確かに少しもったりしてるな~とも感じたのですが最後までチャンと観てみると、その寂寥たる雰囲気や重いテンポも含めてこのジャンルの作品として非常に好く纏まった良作だったな…と率直に感じました。いや~西部劇+サスペンスって、中々どーして隅に置けないですね~どーしたって閉鎖コミュニティですから、登場人物たちのサスペンスな緊迫感ある関係性もより危険度高めに感じられますし、その面では特にまずカンバーバッチ、そして終盤にかけてのコディ・スミット=マクフィーのその「危険人物」感も中々に絶妙なモノだったと思います。私は最初(=水辺の件の後)カンバーバッチの方がマクフィーを狙う動機が出来たのかな…と思って観てましたが、よく考えるとマクフィーにだって「逆に」動機がアリアリだ…と気付いて以降は、特にメチャクチャ面白く観れてましたですね。オーラスのそこはかとない不穏さもとても好みです。 各種レビューサイト(当サイト含む)ではソコまでの高評価ではなかった様に見えてましたが、アカデミー賞の結果を受けて劇場に足を運んだ甲斐がありました(実はヴェネチアでも賞を受けてるのですから、然もありなん…なコトかも知れませんケド)。オススメですね。[映画館(字幕)] 8点(2022-04-03 14:31:27)(良:1票) 《改行有》

39.  ハウス・オブ・グッチ 《ネタバレ》 まずは矢鱈と長尺なのですが、密度自体は決して低くないとゆーか間延びしてたりするコトもないし、結論的にはワリと全編通してダレずに楽しく観れてましたかね。どちらかとゆーと本来的には更にボリュームの有るドラマを何とかこの尺に押し込めた…てな方かとも思われ、むしろ(これでも)全体的に少し軽めの描写になっちゃってる…という気すらしましたです。重ねて、長尺ですが全然普通に「観れる・観切れる」映画ではあります。少なくとも暇潰しにはも~十分かと。 とは言え…そのレベルを超えて更に面白かった・中身が芳醇だった(深かった)かと訊かれたら少し答えに困る様な…とでも言いますか。鳴り響くこれ見よがしなオペラ楽曲の数々(その他も「如何にも」な70~80年代ポップス)が醸し出す雰囲気は好く言えばレトロ、悪く言えばやや古臭いといった様にも感じられましたが、内容の方もこれらに違わぬイタリア・オペラ的な「古典的」悲喜劇の如き様相を呈している…という有様で。登場人物とて、とにかくどいつもこいつもコテコテにおバカな小悪党で、そのあまりのステレオタイプぶりには「え、これ実話ベースとチャウん?」とやや驚き(疑問)を覚えずには居られませんでしたですよ。加えて前述どおり全体的に(実は結構)ダイジェスト的な展開運びにも感じられているので、コレが尚更にごく浅薄な人達の織りなす浮ついた薄っぺらいブラック・コメディ(しかも本質的にはあんまし「笑えない」ヤツ)にも見えてもーてた…とゆーか。なんつーか、つくり話だとゆーにはあまりにペラペラなんだケドも、逆に実話だとしたらあまりに唯々「惨め」な…てかね。少なくとも私には、何らか深遠な人間性(或いはそーいった人間性が形づくる傾聴すべき物語)を描いた作品には見えてませんでしたです。 ひとつ面白かったのは、英語作品なんだケドもみんなイタリア訛りの英語で喋ってて、体感はイタリア語映画にも思える…という一見イマイチ意図の分からない演出が施されていたのですが、中々どーしてコレが効果的だったとゆーかかなり「効いてる」様に思われたというコトですね。誤解を恐れずに言えば正直、なんか「イタリアっぽい」話かなあ~とも思ったりするのですよね(実際にそーだから当たり前なのかも知れませんが、だからごくそーいう風に見せかける…とゆーのがまた非常に効果的だったのかな、と)。[映画館(字幕)] 5点(2022-04-01 23:13:53)(良:1票) 《改行有》

40.  花束みたいな恋をした 《ネタバレ》 韓英恵が言う様に「若い時の恋愛と、結婚って違う」という、その変化の過程を描いている映画である(最終的には結婚なんかには辿り着かずに終わっちゃうお話だケド)。だからある種、これもまた人の成長を描く映画だとも言えるのかと。 趣味・好み・つまり「価値観」が似ているとゆーのは、人間関係を築く取っ掛かりとしては非常に分かり易くて効果的な要素だとは思う。しかし、ソレが恋人を選ぶ重要なポイントだった…とゆーのは、例え部分的にはそーであっても(=ある部分の価値観がドンピシャでも)他人同士なんて価値観が異なってるモノの方が絶対に多いのだから、その時点でも若干その「継続性」の面には危うさがあるとも思うし、そもそもソレがポイントになる時点でカップルの各々としては「自分の価値観が結構大事」という人たちなんだろう、とも思えるのだよね。人間関係ってやっぱり「妥協」が何より大切だと思ってるので、その意味でもまた危ういなあ、ともね。 若干、女のコの方がよりチャランポランに見える、という人も多いのかも知れないのですケド、どーでしょうかね。確かに彼女は自分が幸せに生きてゆくにはごく「感覚的」に自分が楽しいコトをやってゆけば好いと思っている、その点は(方法論としては)少し浅薄だ、とも思います。ただ男のコの方も、自分が仕事を頑張れば(収入が安定すれば)・或いは結婚というカタチに持ち込めれば多分ナンとかなると思ってる(+ワリとそーとしか思ってない)という点で、コッチも結構テキトーだとも思うのですよね(キョウビ尚更)。だからやはり、彼らは両人とも同じ様にまだまだ成長過程にある二人だ…と見えていて、で、人間ってやっぱり一直線に向上していくワケでもなくて、上がったり下がったりグネグネと波打ちながら徐々に徐々に少しずつ上向いていく…てなモンか、とも。個人的には結局のトコロ、それでもだからその山谷の巡り合わせが生んだ結末…てなコトでしかなかったのではないか、と。まァ~ねェ~~~中で一つ、私が菅田将暉に思いっ切り感情移入してしまった…てのが、仕事がマジでヤバい時って(私の様な映画オタクでさえ)映画観ても全然楽しくない…てなコトも実際あるんだよなァ~という場面すね(ソレを「彼は変わっちゃった」とか思われると、ちと辛い…てなモンで)。 主演2人は、別にルックス的にもとても魅力的な若人だと思いますが、超絶的美男美女というワケでもないごく近寄り難くない感じも大いに纏っている、そのコトは今作が「ごく普通の恋愛」を描こうとしているという点においては非常に適切なキャスティングだったと思います(ただ、有村架純ちゃんは演技力的にもごく等身大なこの役はピッタシだったと思いますが、菅田将暉が全力で演じるにはこの役はちょっと「簡単」だったかも知れませんね)。あと、年代を明確にし、かつソコで流行ったカルチュラルな諸々は全部実際の名前を出している、そのコト自体は、この映画が「刺さる」世代や地域、的な面での普遍性を損ないかねないという意味で(映画としては)若干リスキーな選択だったかな…とも思います。が、私の様なごくターゲットド真ん中のジェネレーションにとってはコレもまたお話を一般的なモノに見せるのには非常に効果的だったとは思います。だから私としては、その点への一種の感謝を込めて、1点足しておくコトと致します。[ブルーレイ(邦画)] 8点(2022-03-30 01:04:25)《改行有》

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