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プロフィール
コメント数 2526
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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41.  パレード 《ネタバレ》 「誰が犯人か」みたいなのは、ワリと最初の方で判り易い伏線が出てくるので、謎解きが重要ではなくて、だけど、実はそんな事はみんな気付いてる、ってところがポイントで。この映画で描かれる1つのコミュニティは、各々が「自分にとって都合のいい存在」である事が大前提で結びついています。相手の見えない部分、闇の部分は、だけど自分に対して害を成さない限りは無関係、どうでもいいと。共生関係にある様に見えながら、絶望的な断絶状態にある、個人主義が行き着いた先は、閉ざされた個と、形はどうであれ「繋がっている」実感から生まれる安心感。その繋がりが、たとえ脆弱なものであっても、偽りや打算が編み出したものであっても、それを「絆」と信じて生きるしかない、そしてそこに自覚がありながら決して変化を望まないところに、この映画の深い深い闇があります。一人一人をケーキのように切り分ける構成には疑問が残りましたが(登場人物が相互作用でラストに向かってドラマの流れを作り出さず、映画すらもあくまでバラバラと切れている状態)、現代に生きる人の心の闇を上手く滲み出させた映画でした。[映画館(邦画)] 7点(2010-03-09 16:55:50)(良:1票)

42.  バレンタインデー(2010) 《ネタバレ》 登場人物が多過ぎで、シーンが変わるたびに「この人は誰と繋がってて、どういうドラマを抱えてたっけ?」って頭の中で整理しながら見る感じ。この手の多重エピソードが同時進行してゆく映画としては構成力にやや難アリな感じがしました。それに大スターがいっぱい出ておりますが、多くは顔見せ程度の出番、出演者目当てで見に行くと物足りなさが残ると思います。でも、バレンタインデー1日を通して、小学生から高校生、若いカップル、老夫婦、そして・・・まで、様々な愛のカタチを盛り込み、ほかほかとしたキモチにさせてくれる点で、やっぱり安心ハリウッド定番ラブストーリーの世界はいいなぁ、って感じで。1日の時間の進行が判りづらかったり、1日の間でその気持ちの変化はどうなのよ?ってツッコミを入れたくなるエピソードがあったり、そういうところは確かに難アリなものの、頬が緩む微笑ましさも、爆笑もいっぱいあって、そしてもちろん甘いラブストーリーも沢山で楽しい映画に仕上がっておりました。「そう来たか!」ってオチの数々もまた楽しく。でも、アメリカって日本以上にバレンタインデーって大騒ぎなんですねぇ。そして、そんな状況に批判的な人もいっぱい、っていうのも日本と同じなんだなぁ、と。[映画館(字幕)] 7点(2010-02-26 15:55:18)

43.  ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝 《ネタバレ》 元々このシリーズって私にとっては微妙なシロモノでしたし、今回はレイチェル・ワイズも降板ということで、まるで期待薄でした。見ていて、前半のウダウダして見せ場が全然ない展開とか(カーチェイスシーンでやっとこさ映画が弾みだすカンジ)、イエティ登場でいよいよファンタジー化しちゃった状態に「やっぱり二流シリーズだよね」って。それでもリー・リンチェイとミシェール・キングの対決シーン!なんてのを見せられればそれなりにトキメいちゃったりもして。前作のザ・ロック様同様、リーはあんまり生身が出てこなくて、ガチャガチャCGキャラになっちゃったり、アップでカメラ振り回しまくりで見づらいことこの上もなく、せっかくのアクション台無しだったりしますけど、それでも全編に溢れるオリエンタル趣味が、聖林映画・ミーツ・中国映画みたいで楽しく。合戦シーンのスケール感やケレン味もなかなか。これで、もう少し呪われた皇帝と愛する者を奪われた妖術師の対決のドラマをこってりと見せてくれたら良かったのですが。ここが淡白過ぎてしまったので(オコネル一家のドラマとバランスを取って薄くしたのでしょうが)、食い足らない感じが残ってしまいました。まあ、中国映画じゃないのだから、これが限界ってところですか。[映画館(字幕)] 7点(2008-08-16 17:28:35)

44.  バイオハザードIII 前2作も映画館で見てるし、すっかり興味も薄れたけどお付き合い程度に、って感じで見ましたが、前作よりは面白かったですね。ゲームの『バイオハザード』から遠く離れて(いや、『1』、『2』、『ベロニカ』しかやってないのでそれ以降どうなってるのかよく知りませんが)、ある意味正統派な終末ゾンビものの匂いを醸してます。前作ラストで示唆されたように超能力は出てきちゃいますけど。でも、カラスのシーンでの圧倒される映像はかなりワクワクさせられましたし、それをバーン!とやっつけてみせるミラのカッコ良さったら。ホラーらしさも復活して、一作目の人間トコロテンも再登場、パワフルなゾンビものとして意外に楽しめる作品でした。ただラストの倖田來未の歌はねぇ、やめて欲しかったですねぇ。彼女は嫌いじゃないし、彼女に罪はないですけど、商売のネタにするために映画に愛のない人達が映画を壊すような事はしちゃいけません。avexはあちこち土足で踏み荒らさないで、音楽できっちり商売して下さい。お願いします。[映画館(字幕)] 7点(2007-11-04 16:25:10)(良:1票)

45.  ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 《ネタバレ》 まずは、あのダラダラした原作をよくスッキリとまとめたと褒めたいところです。米語版を辞書を片手に読んだので時間がかかったせいもあるのでしょうが、ホグワーツと魔法省の対立、ヴォルデモートの復活という一大事展開のハズが、こんなモンでいいの?と頭ヒネリまくり状態だった原作は、映画化でスリムになる事で楽しめるものになりました。監督生、クィディッチあたりはばっさりカット(ロンかわいそ)、延々ぶちギレハリーやOWLはさらりと、そして出来の悪いロールプレイングゲームみたいだったクライマックスのアンブリッジの部屋~森~魔法省の展開も畳み掛けるような展開でスッキリ。もちろん、毎度の割愛し過ぎ感は今回も健在でしたけど。子供向けな匂いはもはや消え失せ、冒頭からずっとダークな雰囲気に支配されて陰鬱な感じではあるのですが、演出センスはいいです。それゆえクライマックスで皇帝対ヨーダみたいな凡庸なノリになってしまうのが残念。各派の面々の展開もちゃんと見えないままに肝心なシーンまでさらりと流されてしまいますしねぇ。しかしこれだけキャラに愛着が湧いてると、もう何でも許せちゃいそうな気がしないでもないです。原作で魅力的だった新キャラのトンクスとルーナ、トンクスは残念な描かれ方でしたが、ルーナは原作以上に魅力的。今回の映画は原作の欠点を補ってる感もありました。[映画館(字幕)] 7点(2007-07-14 18:08:27)(良:1票)

46.  パプリカ(2006) 《ネタバレ》 うーん、原作は未読なのですが、ハチャメチャな意味なしセリフから察するに、これ、元はもっと馬鹿馬鹿しい不条理物語、毎度の筒井節の世界だったんじゃないでしょうか。なんか妙に真面目に作られていて、どうも物語と今監督との馴染みが悪い気がして仕方ありませんでした。説明的不条理という、創作においてあんまり面白くない状態になってしまっているんですよね。『千年女優』のような、全てが1つの芯の上に存在する不条理と、この物語の不条理とは全くの別物なのですが、同じ様な感覚で作られてしまっているような。逆に説明的に作るのならば、敦子が時田に抱いていた感情に何らかの説得力ある描写が欲しかったです。あれだって本来はどう考えても不条理なお笑いネタなんじゃありません? あと、林原めぐみの声がパプリカには合っていても、敦子には合っていない感じ。しかし一方でアニメーションとしてはかなり面白い出来だったと思います。映像を見ているだけで存分に楽しめてしまう状態。物語は懸命に意味を求めていたけれど、結局は映像の快楽にこそ本質があった、そんな映画でした。[映画館(邦画)] 7点(2007-04-08 16:49:02)(良:1票)

47.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット 《ネタバレ》 例によってミーハーあにやん舞台挨拶を見に。エマ可愛かった~。お人形さんのよーでしたよ。さて、映画の方はと言うと「賢者の石」「秘密の部屋」なみにエピソード羅列な上、「アズカバン」を更に上回る原作の省略で破綻寸前な状態。原作を読んでいない人にはワケの判らないセリフや描写続出、原作を知る人には『おいおい、いくらなんでも飛ばし過ぎだろ!』とツッコまれるであろう世界。やはりあの長さの物語を1本の映画にするにはかなりムリがあったようで。それでも初期2作のギャーギャーうるさい状態から「アズカバン」で叙情的なタッチに軌道修正した事が今作にも影響を与えている分、見られる映画になっていたとは思います。もっとも、本筋はそんなに面白くなくって、ラブラブ話の方が微笑ましく楽しく見られてしまうのですが。原作ラストの「さあ、いよいよ大変な事になりましたよ」感が薄められて、無理してハッピーエンド風にしているあたりからも、ファンのためのお祭り映画とハリウッド娯楽映画との間の妥協が垣間見えてしまい『仕方ないのかなぁ』と見ているこちらも少々諦め気味。ここだけは納得行かないぞ!っていうのはジョン・ウィリアムズとはタッチが全く違ってしまった音楽くらいのものでしょうか。でも『ああ、あのちっこくて可愛かったコがこーんなに綺麗になっちゃって』と父親のよーな感動を覚えてしまうハーマイオニーの見事なドレスアップショットだけでも、この映画の価値は十分あるのですわぁ。[映画館(字幕)] 7点(2005-11-19 22:41:43)(笑:1票)

48.  (ハル)(1996) これだけネットが発達した今の時代だと、画面に出てくる文面、ちょっと恥ずかしい感じ。(ハル)と(ほし)のお互いのプライベートがごちゃごちゃし過ぎな印象があって、もっとフツーな人でいいんじゃない?とは思いますが、ちょっと無機的な人々の中からデジタルを通して生み出されてゆく有機的な感情、というのは面白く感じました。最近はネット上の人間関係も、もっと複雑な世界になっちゃいましたけどね。罵りあい、貶しあいは日常茶飯事、私の分身のちびっこい魔女っ子はレンジャーのカノジョである魔法使いの嫉妬を買ってケンカの原因になって、うわー!男です、オ・ト・コ!別に性別言ってなかったけどネカマプレイしてたワケじゃないんですよぉ!なんて事態を引き起こしたりしてますからねぇ・・・。[映画館(邦画)] 7点(2003-12-19 13:52:11)

49.  パラサイト・イヴ 《ネタバレ》 好き、と言うとアタマを疑われちゃう感じですが、好き。ホラー映画としては思いっきり失格だとは思うんです。ちっとも恐くないし、なんだか『スペースバンパイア』のできそこないみたいな展開だし。でも、私はこれを恋愛映画として見てしまったので、あーなんて悲しくって感動的な物語なんでしょー、と(ああ、聴こえてくる、「はあああ?」「えええええ?」)。イヴとしてでなく、聖美として利明を本当に愛した、そう信じるって、それがエンドクレジット部分で描かれた映像で暗示されて、幸せだったあの頃~、なんて思ったら泣けてきて(「はい~?」「あ~?」)。だって、葉月里緒菜、良かったし(「うそ~」「ダメだこりゃ~」)・・・。確かに、すっかり感動しちゃってる私の後ろの席で、お兄ちゃん二人がモメてましたけどね。「なんだよ、お前のせいだからな。こんなモン見せやがって」「知らねえよ、映画のデキなんて見る前から判るかよ」。そこでもし「私は良かったと思いますがぁ」なんて言ったら殴られてただろーな・・・。[映画館(邦画)] 7点(2003-12-19 12:49:42)(笑:2票)

50.  パニック・ルーム デヴィッド・フィンチャーとしてはあまりに普通な映画なんで肩すかし、かもしれませんが、私は必ずしも彼の映画が好き、という訳ではないので、その至極真っ当な娯楽サスペンス、って感じを結構楽しめました。犯人達がプロの最凶に悪い連中ではなく、少々マヌケであるがゆえにサスペンスが高いレベルで持続する、という訳にはいきませんでしたけれど、ごく限られた空間で展開する物語、余計な枝葉もなくて映画に集中できました。でも、この映画の先行オールナイトを見に行っていちばんびっくりしたのは、ママと一緒にフツーに並んでてフツーにお客さんとなってた梅宮アンナかなぁ。彼女、テレビで見る印象より美人でちっちゃかったですよ(って映画と関係ないし)。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-18 22:01:18)

51.  バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 前作の謎、どうやって55年に残されちゃったマーティがそこから時間を移動できるの?っていう部分、公開前によ~く考えてみたら「あ、そっか」と判ってしまい、実際の映画でもさっさと解決されちゃってて肩すかし。そうなると後の部分はそう多く問題を残している訳ではないので、ぷっつりとシリーズを通した物語の流れの糸が切れたような感覚になっちゃいました。前2作と違って、のどかな西部劇の世界が展開すると、映像の密度も低めになって、どこかで見たような映像ばかりになって、面白味も少なくなっちゃったなぁ、って。恋に悩むドクなんて、あんまり見たくない感じですしねぇ。最後はシリーズのオチとしてキレイに決まりましたけれど、最終作としてはパワーが少なめで、ちょっと物足らなかったです。でも、何よりこれでシリーズが終わってしまったという淋しさがツラかったかな。[映画館(字幕)] 7点(2003-12-18 12:06:03)

52.  ハウス/HOUSE(1977) 公開当時は、予告編だけでも十分グロで「絶対見ない!」と思っていましたが、後に大林作品三本立てで名画座で見たら、意外といいカンジな映画でした。マットペインティング、と言うよりは書き割りな背景、リアリティとは無縁のキャラクターと世界、切り絵アニメみたいな特撮。何から何まで作り物の世界は、ハマってしまえば蜜の味。まるで駄菓子屋のような感覚の映画で、ちょっといかがわしくて安っぽいポップ感、結構好きです。[映画館(邦画)] 7点(2003-12-17 13:31:12)

53.  廃市 小林聡美の「静」の演技が良かったのですが、話としては他愛ない色恋沙汰ではありますね。でも、それを町の止まった時間、そのまま周りの時の流れに取り残され、徐々に崩れてゆく町に重ねる事で、感傷的な雰囲気を持った、味わいのある映画になっていました。16ミリ撮影ゆえの「時を経たような画像」も効果的だったと思います。もっともこの映画の最大の功労者は、現実の世界でこの町・柳川を作り、守ってきた人々ですね。[映画館(邦画)] 7点(2003-12-17 12:49:28)

54.  バビロン(2022) 《ネタバレ》  この監督の映画は毎度「そうじゃないでしょ」って思っちゃうのだけど、コレもまた同様。どうにも合わないわね。  とりあえず品が無いわ。露悪的。悪趣味。そして異様なテンション。そこからそれでも溢れる映画への愛を語るってことなのでしょうけど、こんなカタチ、こんな色、こんなリスペクトで描かれちゃった先人達にとってはたまったモンじゃないでしょうねぇ。もっと純粋な愛だって動機だってハートだってあったでしょうに、この監督にとってはハリウッドや映画はこういうモノなんでしょうねぇ。アタシが思う「そうじゃないでしょ」な部分ね。  時代に取り残されてゆく悲哀を見せるブラピは良かったわね。でも『マイ・フェア・レディ』と『ジェーン・エア』を思いっきり汚くしたような役柄のマーゴットは下品さを求められ過ぎててキツかったわ。全くあの時代の女優さんにも見えなかったし。  映像の狂騒っぷり、暴走っぷりに比べると物語の方はありがち。元ネタがハッキリしてるし、そのパターンはウディ・アレンの映画にあったけどあっちの方が描き方はずっとスマートだったわよ、みたいな。  その上で延々と元ネタをモロに映す不粋なラストは蛇足感タップリだし(アタシなら行く末なんか描かずにもう2人のキスの映像のところでさっさと終わらせちゃうわね)、その後の映画の断片の羅列に至ってはとっても個人的な映画のシュミの披露になってて3時間かけて辿り着いたのはこの監督のごくごく私的な世界。まるで早口でまくしたてるオタクみたいな映画だわね。  ただ、映画ってこんなにいっぱいの人が同じ映像と音、同じ時間を共有できるモノなのにそれを見る行為、それを咀嚼して語る行為、そしてそれが持つ価値はごくごく個人的なことなのよね、って改めて感じさせてくれる映画でもあったわ。  大勢の人、沢山の予算、多くの労力の末に出来上がったモノも結局は各々に消費、消化されてゆき共有体験があったとしてもその作品限り、次はそれぞれまた全く別の世界へと移ろいゆく、その儚さの中に生きる人々の物語としては見処もあったわ。あくまで全く好みじゃないケド。[映画館(字幕)] 6点(2023-02-25 15:57:18)(良:1票) 《改行有》

55.  バズ・ライトイヤー 《ネタバレ》  意外なくらいにSF映画。話のキーになるのがウラシマ効果で、その基本を理解していること前提ってハナシなのでピクサーのお子様向けアニメーションってイメージで見ると結構キツいカンジがあるかもしれないわ。『トップをねらえ!』とか『インターステラー』とかのノリね。って言うか話のベースがどうも『ロスト・イン・スペース』の影響がある気がするのよね。『宇宙家族ロビンソン』じゃなくネトフリのリメイクドラマじゃなくビミョーなデキだった1998年製作の映画版のアレ。なのでこの映画もまたビミョーなカンジがしちゃうのよね・・・  映画は最初から見せ場の連続で、だけどひたすらにドタバタしているので少しは落ち着け、って言いたくなるわ。それに猪突猛進、だけど延々と空回りし続けるバズ・ライトイヤーはそんなに愛着の持てるキャラではないし、途中で仲間となる連中は大変にウザいし(特に役立たずのヒゲ面!)、シンプルな目標に対してどんどんと失敗を繰り返してゆく展開は爽快という訳にはいかないし。ネコ型ロボットのソックスの有能っぷりが救いかしらねぇ。  不時着した惑星についてはもう少し説明が欲しかったかしら。「森と荒地に大きい虫と蔦状の触手、以上。」って状態でそれ以外の情報がまるで無くて。あの星こそが主舞台で、そして歴史を刻んでゆく場所なのに。  バズとアリーシャとのドラマはもっと劇的に盛り上がっていいハズなのにバズの自業自得感のある行動の結果としての時間経過なので落ち着きのない展開も手伝ってどうにも響いてこないのよね。  敵の宇宙船に乗り込むのがクライマックス、っていうのもありがち過ぎるほどにありがちなのだけれど、わざとそういうノリを求めてる感じもするのね。アンディが好きになるB級SF感。でも1995年のアンディ少年がどうしてこの映画を、特にバズを好きになったのか、どこにそういう魅力があったのか、ちょっとピンと来なかったかなぁ。  デザイン関係はSF映画としての意匠が全編に凝らしてあって魅力的だったわ。特にメカニックはカートゥーン的なノリは避けてハードな感じで。でも思い出すのがズゴックだったりVF-19だったりミネルバだったりと日本産アニメの影響が無きにしもあらず。  あと、縦に広いIMAX GTテクノロジーでの鑑賞ではイジーが船外に出るシーンでの宇宙の拡がりが効果的だと思ったわ。  あちこちに『トイ・ストーリー』シリーズに繋がる要素が散りばめてあるのは楽しかったわね。設定的にこちらこそが原点ですっていうカタチなので、この映画のバズやザーグが具体的にどうオモチャのバズやザーグに反映されたのか、みたいなのが描かれていて。  全体的には大味なSF大作ってイメージ。ピクサーは『ソウルフル・ワールド』『私ときどきレッサーパンダ』などここ数作、子供向けの壁を突き抜けてきてるのはいいのだけれど、そうなると今度はライバルいっぱいの世界になるのでその中での勝負となると甘くはないわ。  っていうかバズって「無限の彼方へ!」が決め台詞だけれど実際の映画は全然「無限の彼方へ」って話じゃなかったわねぇ・・・[映画館(吹替)] 6点(2022-07-03 16:26:57)(良:1票) 《改行有》

56.  ハケンアニメ! 《ネタバレ》  2つのアニメ番組の制作に携わる人々の姿を通じて、作品を創造してゆく動機、意志、苦悩、スタッフ間の摩擦、調和、制作にまつわる現実的な障害、問題、組織のあり様を面白く、そして感動的に描いているわ。  創作意欲に突き動かされればそれで作品が成立するワケじゃなくて、1つの作品が世に送り出されるまでにとても多くの人手と手順を踏む事になる、それが生々しい混乱劇となって興味深く見られるの。  個性的な登場人物に揉まれながら成長してゆく新人監督を吉岡里帆さんが好演。最初から最後まで飾り気のない地味なキャラなのだけれど、だからこその存在感があって。  そして彼女が(一方的に?)反目する事になるプロデューサーの柄本佑さんは淡々としながら要所要所でインパクトを与えるおいしい役どころ。個人的にはこちらの『サウンドバック』組を中心に見てたカンジで中村倫也さん&尾野真千子さんの『運命戦線リデルライト』組にはそんなには気持ちが動かなかったかも。  映画は2つのアニメが競いあって放送開始から最終話まで駆け抜ける様を描いているのだけど、その期間の設定ゆえ、ちょっとエピソードが足らない感もありつつ長さを感じさせもして。いきなり全てが進行中な状態から始まって大勢の人達、多くの舞台、多くのセリフが駆け抜けて、それでも監督の自宅やお風呂屋さんのシーンで緩急付けてるつもり、なのでしょうけれどゴチャゴチャした印象とテンポ悪くなってる印象とが混在しちゃってるカンジね。  2つのアニメの映像がかなり挿入される事で更にゴチャついた感が無きにしもあらずなのだけど、でもその2つのアニメはしっかりと設定、デザインされて、よく動いてちゃんと世界が確立している状態は見事だわ。  あと、大事なところがパロディなのはむしろ残念。『ライトスタッフ』や『アルマゲドン』や『モンスターズ・インク』やアレやコレやでお馴染みの横並びスローモーとか、エンドロール後のラストカットとか、この映画オリジナルな映像ではないって印象になっちゃって。  そしてどうしても気になってしまうやりがい搾取感。この映画はアニメ業界の実態を色々と描きつつも現場の闇からは目を逸らしている感じね。熱意にほだされて動く下請のアニメーターたち、だけど下請スタジオの多くのアニメーターがいくら働いても残業手当も受け取れず10万円未満の固定給で生きている現実があって、でもこの映画は現場の上の人達の熱意は描いても、それを支える下の方の人達の問題は語らない、そこが「あくまで娯楽映画として見てください」っていう、本編で描かれていたしがらみを突破してゆく意志に反してるこの映画の皮肉な限界。  今、映画の製作現場でのセクハラやパワハラ、違法な労働体制が白日の下に晒されている中、この映画はひと昔前の作品って感じがしないでもないわ。[映画館(邦画)] 6点(2022-05-26 15:53:05)(良:1票) 《改行有》

57.  パーム・スプリングス 《ネタバレ》  タイムループものということで、この映画は先発の作品に対して利点と弱点とが存在してるわね。  利点はジャンル化していることで「コレはタイムループものです」っていうのを映画開始から早々に観客に理解させられること。冒頭からその説明は簡潔よ。最初に、何が起きるかを予め認識した行動を主人公が取る事でその日を繰り返している事を理解させ、次に翌日(同じ日だけど)早々ヒロインが主人公の元にさっさと怒鳴り込んでくる事でヒロインも巻き込まれた事を示して。繰り返しパターンをじっくり描写して説明しなくても観客はタイムループもののセオリーを理解した上で見ているので省略可、みたいな。これまで一切このジャンルに触れた事のない人にとっては咀嚼に時間かかりそうだけど。  弱点は新鮮じゃないってこと。これまでに見たモノとの大きな差異、この映画独自のオリジナルな魅力には欠けるのね。『ハッピー・デス・デイ』と似たような映像、エピソードがあちこちにあって、比較になってしまいがち。この映画のメッセージ、テーマは悪く言ってしまうとありがちだわ。停滞した日常からの脱却、一歩を踏み出すこと、ワリと常識的なのよね。『ハッピー・デス・デイ』の突き抜けっぷりに比べると優等生的で(ミニシアター系のインディーズっぽい空気も手伝って)、面白さもそれなりね。ループしてる人間が全部で3人居て、という設定からの展開に面白味はあるのだけど。  すっかり諦めて受け入れている主人公と、つらい現実と戦うヒロイン、それぞれの立場の対比からドラマが生まれて、でも後半はそれがワリとダルい展開をもたらしてしまう感じね。90分という短い尺のワリにちょっとダレるわ。クライマックス、主人公の語りをヒロインがウンザリしてみせるのだけど、それは観客側も同じね。  もちろんタイムループもの特有の面白さはちゃんとあるので、そこを楽しむのが吉というカンジ。背景となる土地の風景や空気感がいいカンジで、そこも楽しめるわ。ちょっとループしてみるのもいいかも、くらいな世界で。[映画館(字幕)] 6点(2021-04-14 21:58:21)(良:1票) 《改行有》

58.  ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey 《ネタバレ》  この11年ほどは3日に一度は映画館に行ってたのに新型コロナの自粛ワールドで『野性の呼び声』以来、実に94日ぶりの映画館ね。自粛再開した映画館では旧作ばかりが上映されている中、再開後もまた上映してくれて良かったわ。  ポスターのビジュアルを見た時には『スーサイド・スクワッド』の時の方が良かった?って思ったハーレイ・クインだけれども、動き出すとやっぱり魅力的。彼女が主役な分だけ、未消化感ハンパなかった『スーサイド~』よりも堪能できたわ、ってあくまでハーレイに関しては、だけど。  正直、物語は退屈。悪の支配者の陰謀とかダイヤモンドに隠された秘密だとかダイヤをくすねたスリの少女だとか、そういうネタには一切新味がなくて、物語の面白さではあまり引っ張れてないので前半は結構キツいわ。ハーレイも行き当たりばったりな行動をするので物語をキチンと運ぶ芯が存在してないような状態で。複数のキャラクターをアレコレと描くためにやたらとっ散らかった印象だし。  でも、それはクライマックスでオンナ達が共闘してクソ男どもをボコりまくるためのお膳立て。極端なコト言っちゃえば、そのキモチ良さのためだけに存在してる映画って言えるのかも。ジェンダーハラスメントからの解放、ミソジニストが見たら失神しちゃいそうなシロモノね。  これまでのハーレイならば最終的には「プリンちゃん」が救けにくる、プリンちゃんの元に戻る、結局はプリンちゃん無しでは生きてゆけない、そんな描かれ方になったのでしょうけれど、この映画ではもちろん、そんなコトはなくってプリンちゃんと別れた彼女はキッチリと独立して生きてゆく、ってラストになっていて、それはとても正しい道だと思ったわ。それってDCコミックが築いた伝統の中での在り様としてはどうなの?ってのはこの際どうでも良くて、ね。  ちなみに2か月自粛していた職場が復活したはいいけれど時短になってしまって大幅に給料減は避けられなくて、どうもこれからは映画も週一が精一杯なカンジね・・・コロナウィルスのバカ。[映画館(字幕)] 6点(2020-06-04 15:23:05)(良:1票) 《改行有》

59.  バースデー・ワンダーランド 《ネタバレ》  原恵一監督作品ということで期待しちゃったけれど、フツーのよくあるファンタジーね。『ホッタラケの島~遥と魔法の鏡~』や『ポッピンQ』『ひるね姫~知らないワタシの物語~』なんかと明らかに違った突き抜けた個性みたいなのは無かったかな、って。  こんな世界なんですよ、ってばーって見せるような圧倒感とか高揚感とかって無くて、たとえばハエになっちゃったヒポクラテスが城に向かうシーンなんかはCGで1カットで飛び回って世界を見せてくれたりするといいんだけどって思ったけど、数カットの背景のみ、ってジミさ加減で。でもあくまでCG使わない、ってワケでもないしねぇ。美術設定はちゃんとしてても、それをこれ見よがしに披露する気はないみたい。でも、ファンタジーってそこで魅せてこそ、って気もするのだけどねぇ。  あと、ベテランで実写映画までこなしている原監督なワリにカットの繋がりがおかしかったりぎこちなかったりする箇所があったりして。崖の道で石が落ちてくるカット、クルマはそのカットでは停止する表現がないけれど、次のカットでは既に停止してるわよね? アタシの見間違え?  それでもキャラは魅力的だったわ。主人公のアカネが小学生には見えなくて、冒頭すぐのランドセル背負ってるシーンはかなり前の回想?とか思っちゃったけど、でも、全く性格の異なる叔母のチィとのコンビ、そのかけあいが楽しくて(既に声優として数こなしてきてる安定の松岡茉優と、チィの雑な性格に合ってる杏と)、そこだけで最後まで見られるモノになってたカンジ。逆に言うとソコがダメだとシンドくて仕方なかったでしょうね、って状態ではあるのだけど。  世界の危機と言いながら、実は極端にスケールが小さいというか、ごくごくパーソナルな理由で危機が起きてる、悪の組織かなんかが存在してるのかと思ったら、それだけかい、っていうのは肩透かし感ハンパないのだけど、コレって『不思議な国のアリス』から綿々と継がれた系譜、少女の通過儀礼なオハナシ、アカネの辿る成長の道はあったか~く見ていられたわ。ちょっと能動的に動き出すのが遅すぎな気はしたけど。城に着くまではチィの方が主役っぽかったものねぇ。  色々と惜しいカンジの映画、ラストなんかも読めまくっちゃうのだけど、でも、そこをクドクドと説明しない、コッテリと押しつけない美徳、それが原恵一監督なのかもしれないわねぇ。[映画館(邦画)] 6点(2019-04-28 20:21:03)《改行有》

60.  パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊 《ネタバレ》  毎度毎度、主役のクネクネした酔っ払いのオッサンがどうにも好きになれないので、これもまた傑作!ってワケにはいきません。どうしたらアレを魅力的に感じられるようになるのでしょう? 少しでもヤツがマトモである瞬間があればいいのですが、延々クネクネしてるだけですからねぇ。  さて、でも今回はクネ男も物語に引っ張られ続けてる状態。キャラが物語の中に埋没しちゃった!って感じですが、私にとっちゃそっちの方が好都合。  今回は『インディ・ジョーンズ』的で、『ワイルドスピード』的で、数々のディズニー作品のオマージュに溢れていて(だけど『モアナと伝説の海』とはオマージュと言うよりは大々的なネタカブリって感じですかねぇ)、そういう意味ではオリジナリティ欠如しまくりですが、お陰で退屈はしない、って感じで。海賊モノらしい海戦シーンもしっかりありますし。スケールの大きな画を大画面で見る快感に溢れているのは良いです。幽霊のビジュアルが徹底していて、人間だけでなく、鳥も鮫も船までもしっかり幽霊でござい、って体をなしているのが不気味で面白く。  物語を引っ張ってゆく若い二人の存在が目立つ分だけ、従来キャラは霞みがちではありますが(オーランド・ブルームとキーラ・ナイトレイは霞むとかいうレベルじゃなくて、単なるゲスト出演みたいなレベルですが)、世代交代の物語となっていてシリーズとしての進歩が見られます。  でもディズニー作品で生首ってのはどうなんでしょうねぇ。[映画館(字幕)] 6点(2017-07-04 22:47:37)《改行有》

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431912.63%
548619.24%
654921.73%
745618.05%
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