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41. 半落ち
《ネタバレ》 妻を殺した男が自首した。
理由は痴呆症の妻に殺すように頼まれたから。
これだけなら単純な話だが、男が元刑事だったからややこしくなる。
警察と検察のゴタゴタが延々と描かれるわけだが、これはメインストーリーに関係ない部分。
最大のミステリーは、犯人が自首するまでの二日間をどう過ごしてきたか。
でもそんなことどうでもいいんじゃないの。
裁判の大勢に影響なしです。警察もやっきになることもないでしょ。
ですから謎が明らかになったときはガクッときました。
秘密にするほどのことでもなかろうに。
最初から話せよ、人騒がせで身勝手なヤツだね君は。
それにしても妻を殺した日に息子の提供した臓器移植患者を知るとは偶然が過ぎませんか?
息子の死は白血病ですか?お涙頂戴もののよく使われるパターンですね。
あんたもまっとうな人間なら妻を最後まで責任もって介護しなさい。
病人の「殺して」という言葉をまともに聞いてたら看護はつとまりません。
あの世で息子にあわす顔がないでしょ。
逃げたらあかん、逃げたらあかんで。
警察や検察の汚いところをさんざん見せておいて感動せよというのが無理。
裁判の結果は見せないほうがよかった。[DVD(邦画)] 3点(2008-05-09 22:32:41)《改行有》
42. 幕末太陽傳
《ネタバレ》 何よりテンポがよいのが魅力。
主人公の明るさと生き抜くためのさまざまな知恵が見所。
複数の落語のエピソードを紡ぎ上げた作品であるそうな。
主人公を肺病病みにする必要はなかった。
肺病を治すために女郎宿で無賃宿泊をし、居残りを決めるという設定は理解できません。
昭和の無責任男のように、ただ飄々と生きてゆくさまを描くだけでよかったと思う。
人生の奥深さを描くなど、この映画には不要です。
最後のエピソードは平凡。
オチになっていない。
嘘をみすかれて逃げ出すように去ってゆくような男じゃない。
みんなが唖然とするような啖呵を切って出てゆかないと。
[DVD(邦画)] 7点(2008-05-02 20:28:36)《改行有》
43. パニック・ルーム
《ネタバレ》 あんな広い四階建の屋敷を離婚した母子が借りるかなあ、という疑問はさておき、
密室サスペンスものとしてはまずまずの出来でした。
娘は小児糖尿病をわずらっている。
(切迫した状況を作り出すために使われるよくあるパターンだね)
侵入する犯人三人が、間抜け、凶悪、善人というキャラ設定はいいけど、
チームワークが悪くていらいらさせられる。
挙句の果てに仲間割れで自滅じゃ救いようがない。
お互い知恵と知恵を絞りあっての攻防戦が見せ所になるはずなんだけどね。
観ている間には気づかないのですが、あとから考えると首をひねりたくなるようなことが多いです。
ガスを送られているのに自ら火をつけることないでしょ。自殺行為です。
パニックルームにチャッカマンがあるとはね。
警察に電話したら、「少々お待ちください」って何?
で、待たないで元夫のところに電話するか?
しかも、あんな年取った夫がやってくるとは。
警察がきたときに素直に事情を話せばよかったのに。
犯人が娘を殺すわけないので、警察に囲まれた時点で犯人の負けでしょ。
途中立場が逆転して、パニックルームに犯人が閉じこもる場面は面白かった。
凶悪の犯人が指を挟まれて骨折し、拳銃を奪われた時点で緊張感が失われた。
最後鶴瓶キャラの犯人が戻ってきて母子を救うのがどんでん返しのつもりなのでしょうね。
インパクトに欠けます。
ぼくが犯人であれば事情を説明し、顔を隠し、拳銃を渡して部屋に入れてもらい、とっとと金庫を破って逃げます。[DVD(字幕)] 6点(2008-04-28 00:31:00)《改行有》
44. バイオハザードIII
《ネタバレ》 で、アラスカはどうなったの?
ということはつまり4も作るつもりってわけね。
目新しさがあまりないのが残念。
突然飛び出してくるゾンビ、感染犬、傷を隠す人間、レーザーナイフ。
感染カラスと変異博士はよかったかな。
植物にも感染して地球が砂漠化というのは大げさすぎるんじゃ。
ミラは超能力もっちゃうし。
ストーリーはあってなきがごとし。
ひたすらゾンビを殺しまくる。
誰が死んでも助かってもどうでもいいや。
どうせいきあたりばったしなんだから。
ミラに魅力があるので5点献上。
[DVD(字幕)] 5点(2008-04-16 04:18:51)《改行有》
45. バンテージ・ポイント
《ネタバレ》 テンポのよい犯罪娯楽作品として楽しめました。
一つの事件を複数の時間軸で再構成してみせるやり方は秀逸です。
時間が戻りながらも少しづつ物語が進行し、謎が解けてゆくところにカタルシスを覚えました。
退屈はしませんでした。
事件を大統領暗殺(実は誘拐)にしたのは愛嬌でしょう。
ハイライトのカーチェイスシーンは手ぶれカメラの映像を短くつなぎ、臨場感を出していましたね。今後の映画の同シーンのお手本となるでしょう。
大統領を暗殺させて、実は影武者だったというひねりは面白かったです。
難をいえば、犯人側の心理が描かれていないことです。
シークレットサービスとカメラをもった黒人は心に傷をもっており、それがストーリーに上手に取り込まれていました。
しかし、犯人側は何を描かれてもおらず、誘拐の目的さえも不明のままです。
シークレットサービスの一人が仲間なので、計画は最初から成功したようなものだったはずですが。
どうしてリモート銃で暗殺したり、広場を爆発させたのでしょうか?
ホテルの中で自爆テロする必要もないでしょう。
それに肝心の誘拐実行犯が、特殊工作員の一人だけというのにも無理があります。
しかもこの人は弟を人質に取られて、脅迫されて仕方なくやっているのですから、本来ならうまくゆくはずがありません。
そして最後の場面で、市長のボディーガードを射殺しますが、これも意味不明です。
そんなことをして弟が無事で済むはずがありません。
逃走が失敗するのが、大統領の反撃と交通事故というのもマイナスポイントです。
もうちょっと知的なところを見せて欲しいです。
それから最初のシーケンスはテレビクルーでしたが、その後彼らは物語にからみません。
そりゃあないでしょ。もったいない。
もう少しシナリオをひねれば名作になりえた作品と思います。
[映画館(字幕)] 8点(2008-04-04 20:16:59)(良:1票) 《改行有》
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