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プロフィール
コメント数 2594
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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81.  パピヨン(1973) 脱出不可能と言われる刑務所から脱走しようって映画は多々あるけど、今作ほどの主人公が脱出(=生き抜くこと)に痛々しいまでの執念を見せる映画はなかったと思う。スティーブ・マックイーン、ダスティン・ホフマンそれぞれが演じる男の生き様が実に熱く切ない。7点(2003-10-06 17:59:40)

82.  ハート・オブ・ストーン 終始一貫して、スパイ映画シリーズの“米英の両巨塔”のいくつもの過去作、あらゆるシーンのオマージュ、焼き直し、丸パクリのオンパレードではあった。特に、もはや「神」と化したAIを巡る攻防は、「ミッション・インポッシブル」の現在公開中の最新作そのままだったとも言えよう。 ただ、全編通して“二番煎じ”ではあったが、繰り広げられるアクションシーンの質は総じて高かったと思う。 そして、何と言っても、我らが“ワンダーウーマン”が、相変わらず強く、美しいので、良しとしたい。 Netflixのオリジナルアクション映画において全般的に言えることだが、良い意味でも悪い意味でも感じる“ライトさ”は、インターネット配信で楽しむには、個人的にちょうどいい。 これが、紛れもなく重厚で面白い娯楽大作の傑作であったとしたら、映画ファンとして劇場公開されないことを口惜しく思うことだろう。 僕自身が子供の頃は、週末のロードショー番組で放映されるアクション映画やSF映画を、特に何も考えずに気楽に観ていたものだが、Netflixオリジナルの娯楽映画はちょうどそんな感じがする。 週末の余暇時間に、特に期待せずに観始めて、「意外と面白かったな」とエンドロールを迎える。それくらいの映画がちょうどいい時もある。[インターネット(字幕)] 6点(2023-08-20 00:33:26)《改行有》

83.  ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey 2016年の「スーサイド・スクワッド」は、その年の期待値No.1クラスのエンターテイメント大作だったけれど、率直な感想としては、「“ハーレイ・クイン”に扮したマーゴット・ロビーがサイコーなだけの映画」であり、もし彼女の存在が無かったとしたら年間ワースト級の作品として記憶されていたに違いない映画だった。 恐らくその感想は、世界中の多くの映画ファンにとっての共通認識だったようで、映画作品としての失敗をよそに、割と早い段階で、“ハーレイ・クイン”の単独映画の企画は持ち上がっていたような気がする。 そういうわけで、今作に至っては、問答無用に「ハーレイ・クインがワルくて、カワイイだけでサイコー!」な映画になるはずだった。 そして、概ね、そのような映画に仕上がっているとは思う。 映画の鑑賞中は、作品の主人公らしく終始大立ち回りを繰り広げる我らがダークヒロインの活躍を楽しく見ることができた。 ただ、エンドロールを終えて芽生えていた感情は、一抹の物足りなさだった。いや、一抹では足りないかもしれない。時間が経つほどに、二抹も、三抹も、“求めていたもの”との乖離に気づき、不満として膨らんでいる。 ある程度時間が経ち、冷静になってみると、不満の出どころは明確だった。 詰まるところ、前作「スーサイド・スクワッド」に登場した“ハーレイ・クイン”と比較して、今回の彼女はその“悪辣さ”がまったくもって希薄になってしまっている。 前作のハーレイ・クインは、もっと悪く、もっとイカれていて、だからこそそこに同居する文字通り悪魔的なキュートさが堪らなかった。 そもそもが「バットマン」に登場するヴィランズの一人であるわけだから、悪くてナンボ、イカれててナンボのキャラクターだろう。 しかし、今作では主人公らしく振る舞いすぎており、彼女の感情が露わになるほど、その魅力が半減していくように感じた。 いくら原作アメコミとは一線を画する単独のスピンオフ映画だとはいえ、キャラクターとしての性質そのものがブレ過ぎだったのではないかと思う。 ただ、彼女がそういう“らしくない”キャラクターに陥ってしまった理由も至極簡単で明らかだ。 ずばり、“ジョーカー”との破局により、恋狂う対象が不在だったことにほかならない。 “ハーレイ・クイン”というキャラクターは、立ち位置が悪役だろうが、正義の味方だろうが、主人公であろうが、先ず第一に悪のプリンス“ジョーカー”に恋し、狂っていなければ、成立しないのだ。 もしこのスピンオフ映画の企画において、昨今の映画のストーリーテリングにおける一つの潮流とも言える、独立した女性像、男に媚びない女性像、そういう類のテーマを定型的に掲げていたのだとしたら、それはお門違いで、ナンセンスだったと思う。 たとえディズニーのプリンセス映画が、「王子様不要!」「ありのままで!」と力強く氷の牙城を建てたとしても、ハーレイ・クインだけは、誰に馬鹿だと言われようと、誰に愚かなだと言われようとも、ひたすらに恋に溺れ、乱れ、破滅的に暴れまわり、ひたすらに“王子様”の愛を求める。 それこそが、僕たちが彼女に求めた「娯楽」だったのではないかと思う。 「恋愛至上主義」という生き方が小馬鹿にされる時代だからこそ、悪も正義もないがしろにして、只々惚れた男のためにバットを振り回す姿を見たかったなと。 来年(2021年)公開予定のリブート版「ザ・スーサイド・スクワッド」においても、マーゴット・ロビーは“ハーレイ・クイン”役として続投が決定しているとのこと。そして監督はジェームズ・ガン! 過剰に品行方正を求めるちょっと窮屈な時代だからこそ、ぶっ飛んだダークコメディ、そして、また悪魔的に魅力的なハーレイ・クインを観たい。[インターネット(字幕)] 6点(2020-12-06 00:30:14)《改行有》

84.  パラノーマン ブライス・ホローの謎 「フランケンウィニー」と「グーニーズ」を掛け合わせたような娯楽性豊かなストップモーションアニメだったと思う。 丹精込めて作られているのであろう、主人公をはじめとするキャラクター造形と、その言動の一つ一つが味わい深く、この手法のアニメーションならではの魅力が滲み出ている。 今や飛ぶ鳥を落とす勢いのアニメーション制作会社ライカの力量を見せつける作品であることは間違いないだろう。 ただし、個人的には、お話的に通り一遍な印象を否めず、物語がクライマックスに突き進むほどに際立った新しさが無かったように思う。 ストップモーションアニメという伝統的な手法を、新たな技術力、表現力で追求しているからこそ、紡ぎ出される物語にも、新しい視点や価値観を加味してほしい。 そうすれば、このアニメーション制作会社の作品が、群雄割拠の業界内でトップに立つことも決して夢物語ではないだろう。[インターネット(字幕)] 6点(2018-12-23 23:40:23)《改行有》

85.  バットマン vs スーパーマン/ジャスティスの誕生 《ネタバレ》 ”娯楽映画としての展開力の稚拙さ、それに伴う絶対的なエモーションの欠如。それが今作の最大の敗因” と、前作「マン・オブ・スティール」を批判した。 前作の不満足感が経験値としてあったため、これだけのビッグタイトルでありながら期待感は上がりきらなかった。 バットマン役にベン・アフレックが起用されたことも、不安感を煽った。ベン・アフレック自体は決して嫌いな俳優じゃないけれど、彼のあの不穏げな眼差しからは、とてもじゃないが高揚感が先行するヒーロー像が生まれないことは明らかだった。 そして、結果的には、ある意味予想通りの映画だったと言える。 むしろ不安視した部分が予想通りだったからこそ、変に期待ハズレ感が先立つこともなく、逆に楽しむべきところは楽しめたとも言える。 前作がああいう映画であったのだから、描き出す世界観の方向性が変わらなかったことは、個人的な好き嫌いは別にして真っ当なことだったと思う。 娯楽映画らしいエンターテイメント性や、スーパーヒーロー映画らしいエモーションなどは、もはや意識的に排除されている。 前作においては、絶体絶命の危機に陥ったヒロインや市井の人々を、スーパーマンが救出するシーンが無いことに大いに不満を覚えた。 今作ではそういうシーンはあるにはあった。しかしその時のスーパーマンの表情は精神的な苦悶に満ちていて、シーンそのものが高揚感とは程遠い悲愴感に溢れかえっていた。 ただしそれは、監督のザック・スナイダーが思い描いた通りの世界観であり、彼は前作から一貫して自分が表現したいビジュアルデザインを頑なに追求しているに過ぎない。 この監督の創造性は、いい意味でも悪い意味でもそれがすべてであり、仕事ぶりとして間違ってはいないと思う。 問題視するとすれば、それはやはり、これほどのビッグプロジェクトを構築していくにあたって、その礎となるべきこの連作を、ビジュアルセンスに優れた監督一人に任せっぱなしにしまっている「企画」としての稚拙さに他ならないと思う。 ビジュアル的な拘りが際立つとともに、企画そのもののセンスの無さが目に余ってくる。 言わずもがなこの「企画」が目指す終着点は、DCコミックのスーパーヒーローチーム「ジャスティス・リーグ」の映画化である。 勿論、ライバル視しているのは、マーベルコミックの「アベンジャーズ」であり、その映画化の大成功があったからこその企画発足であったことは言うまでもない。 そのあまりにも確かな”お手本”があったにも関わらず、今シリーズはストーリーテリングがあまりに巧くない。 今作で登場した“ワンダー・ガール”の活躍は、二大ヒーロー同士の陰鬱な(そしてあまり意味のない)鬩ぎ合いが続く今作において殆ど唯一の“胸熱”ポイントだったが、この先のジャスティス・リーグの中核となるキャラクターである以上、しっかりと単体作品を経てから登場して欲しかった。 マーベルがそうしたように、このプロジェクト全体を“チーム”として動かし、ストーリーを練りあげていかなければ、いくら元祖スーパースターの代表格であるスーパーマンとバットマンが並び立ったとしても、狡猾なアイアンマン率いるアベンジャーズとは勝負にならないと思う。 前述した通り、全く楽しむべき要素がなかったとは思わない。 イスラエル人女優ガル・ガドット(ジゼル!)演じるワンダー・ウーマンのまさに神的な美貌と活躍は勿論、ジェシー・アイゼンバーグのレックス・ルーサーぶりも狂気的で良かったと思う。ザック・スナイダーのビジュアルセンスと画面構成力はやはりずば抜けている。 個人的に古今東西の“ヒーロー大集合もの”は大好物なので、「ジャスティス・リーグ」についても、何としても実現・成功してほしいと思っている。 が、今一度DCコミックという“チーム”の総力を集結させて、企画そのものをブラッシュアップしていかなければ、ブルース・ウェインが夢で見た“未来”そのものが無くなってしまうぞ。[映画館(字幕)] 6点(2016-04-24 00:32:29)《改行有》

86.  バケモノの子 細田守のアニメーションは、夏がよく似合う。 夏休みが始まったばかりの日曜日の初回上映に観に行って、案の定親子連れや子供同士の観客が多かった。僕自身はいつもの様に一人での鑑賞だったけれど、少しばかり夏休み気分を分けてもらうことができた。 自分自身、ここまで四年間、子を育ててみてつくづく感じることだが、子はもちろん親によって育てられるが、同様に親も子によって育てられるものだと思う。 子は育つ。親も育つ。両者は互いに関わりあい、離れつつ、結びつきつつ、共に生きていく。 “人間”の子と“バケモノ”の親による「親子関係」は、どこまでいっても擬似的なのかもしれないけれど、そういう育ち育てられるという関係性が分かりやすく表現されていたと思う。 特に、主人公の少年時代を描いた前半は、極めてアニメ的な愛らしさと活劇性に溢れていて秀逸だった。 前作に続いての起用となった宮崎あおいの声が、少年時代の主人公のキャラクター性に合致していて、この主人公の言動を見ているだけで楽しいアニメーションに仕上がっていたと思う。 アニメ映画としてのクオリティーは申し分ない。きっと万人が楽しむことが出来る作品だろうと思える。 ただし、だ。“細田守の映画”として、過去作並のインパクトがあったかというと、正直そこは首を横に振らざるをえない。 今作を観終えてみると、やはり“前作”の特別感が際立ってくる。 同じく、異型の存在と親子関係を描いた前作「おおかみこどもの雨と雪」が傑作過ぎたのだと思う。 「おおかみこども〜」が深く踏み込み描きぬいた世界観と比べると、今作の物語はどうしてもありきたりで浅はかに思えてしまう。 主人公が成長した後半は、バケモノの世界と人間の世界が絡み物語のフィールドは広がっている筈なのに、ストーリー的な可能性は狭まり、残念ながら作品そのものの質が下降していくようだった。 主人公の人間世界への復帰のくだりが少々都合良すぎたり、後半になって登場するヒロインの存在価値が今ひとつ希薄だったことが、その要因だろう。 無闇に直接的な人間世界への介入を描くこと無く、「サマーウォーズ」のような創造的な世界観の広がりを見せて欲しかったと思う。 とはいえ、そういった「難癖」は細田守という人が、宮﨑駿去りし後の国内のアニメ映画界の頂上に存在し得る映画監督だからこそのものである。まったく我ながら映画ファンというものは欲深いものだ。[映画館(邦画)] 6点(2015-07-26 22:41:38)《改行有》

87.  花とアリス殺人事件 岩井俊二監督の“絵コンテ”をそのままアニメーションにしたような映画だった。 正直なところ、アニメーションとしては稚拙だし、二次元のキャラクターに情感が溢れているとはとてもじゃないが言い難い。 紡ぎだされる物語自体も、随分とチープで散文的と言わざるをえないだろう。 何の思い入れもない人が、この作品を単体で観たならば、酷く退屈だろうことは否めない。 でもね。“一部”の人は、どうしたってこの映画を無下に否定することなど出来やしないと思う。 アニメーションであれ何であれ、再び「花とアリス」の世界観をスクリーンで堪能することが出来る。 その事実だけで、高揚感と幸福感を感じずにはいられなかった。 10年の時を経て、岩井俊二監督のもと、蒼井優と鈴木杏をはじめとする演者が揃い、同じ息吹を届けてくれた。諸々のセルフオマージュも含めて、この映画監督のファンとしては頬を緩めずにはいられなかった。 一つの映画として、決して優れた作品ではない。僕自身、想定よりも随分と満足度は低かった。 でも、また“彼女たち”に会えた。それだけで、僕はうれしかった。 今作の鑑賞直前に劇場版を鑑賞し直したが、今作を観終わった後にまた観たくなった。 “Web版”と“劇場版”と“殺人事件”を同封したコンプリートBOX出ないかな。絶対買うけど。[映画館(邦画)] 6点(2015-04-11 23:43:02)《改行有》

88.  バンク・ジョブ 《ネタバレ》 もはや娯楽映画のジャンルとしてはやり尽くしてしまっている感もあるケイパームービー(いわゆる金庫破り映画)。 今さら、どんなアイデアを持ち込んだところで、往年の名作の二番煎じ、三番煎じになってしまう可能性は極めて高く、中々“新しさ”を求めることは難しい。 ただし、今作においては、これまでのケイパームービーにはあまり無かった趣向を楽しむことができた。更にこれが実話を元にしてるってのだから、ちょっと驚く。 前述の危惧に漏れず、今作においても“金庫破り”そのものの展開は極めてオーソドックスで、過去の映画で何度も描かれてきたであろうプロットで構築されている。当然そこに目新しさは殆どない。 人生にくすぶり気味の主人公が、ふと持ちかけられた銀行の金庫破りに一発逆転を懸ける。 悪友を引き連れつつ、計画の片棒を担ぐ専門職を集めるくだりは、無駄無くテンポが良かったと思う。 金庫破りが成功するかしないかの展開も、緊張感とユーモアがバランスよく配置されており、娯楽性の巧さを感じた。 このあたりは、ベテラン監督ロジャー・ドナルドソンの手練ぶりが出ていたと思う。 なんだかんだはあるものの、金庫破りそのものは案外すんなりと成功してしまう。 「なんだ余裕だな」とその顛末に若干の物足りなさを感じ始めたところで、この映画が持つ本当のエンターテイメントが始まる。 破った金庫が、裏社会の面々御用達の貸金庫だったことから、主人公一味は悪党から政府の裏組織に至るまで、英国社会の表裏のあらゆる組織から追われる羽目になる。 この三つ巴、四つ巴の攻防が非常にエキサイティングに描かれている。しかもそれが実話だというのだから、殊更に面白味は深まる。 もちろん、この全てが事実だなんてことはないのだろうけれど、それでも実際にあった事件を元にして巧みなエンターテイメントに仕上げていることは事実。 あまりアクションシーンを与えられていないジェイソン・ステイサムの主人公ぶり、そして、非道なポルノ王に扮したデヴィッド・スーシェも印象的。[インターネット(字幕)] 6点(2013-03-17 19:18:33)(良:1票) 《改行有》

89.  バイオハザードV リトリビューション アリスの“半裸”拘束衣の復活、ジル・バレンタインの“胸チラ”コスチューム、エイダ・ウォンの“美脚”スリット……それらの要素があるだけで、このシリーズ最新作は少なくとも前作は超えていると言っていい。 敢えて大真面目に言わせてもらうが、ストーリーの整合性とかアクションのありきたり感以前に、前作に欠けていたものは、「エロさ」であった。 長い映画史においても、女性が主人公のホラー映画やアクション映画の傑作には「エロさ」が欠かせない。 このシリーズの第一作「バイオハザード」では、“脱ぎたがり”のミラ・ジョヴォヴィッチを主人公に起用したに相応しく、彼女の“半裸”で始まり“半裸”で終わるからこそ、素晴らしい娯楽映画に仕上がったと言っても過言ではない。 語弊を恐れず言わせてもらうならば、「エロさ」即ち「女性の美」は、それだけで映画の「娯楽」になり得る要素だと思う。 だから、そういう要素が部分的であれきちんと組み込まれている今作は、娯楽映画の方向性自体は間違っていないと言える。 しかし、だからと言って手放しで褒められる映画ではないことは、前々作くらいから明らかで、粗や突っ込みどころを挙げればきりがない。 整合性などは端からなくて、そういうことを気にしていると観られたものではないし、それに憤慨することが目に見えているのならば、観るべきではないだろう。 ここまできてこのシリーズの最新作を映画館まで観に行く人なんていうのは、もはや“ジャンキー”であり、面白くないことは分かっていても、映画館で観なければ気が済まなくなっているのだろう。 せめてもう少しカタルシスを感じられれば、手放しで喜べたとは思う。 あまりに工夫がなく、そもそも破綻してしまっているストーリー展開には呆れるばかりだが、そういうことは容易に予想できたにも関わらず映画館に足を運ばせ、こうなったら続編も観に行くと心に決めさせるこのシリーズの“麻薬性”は大したものだ。続編をどうせ作るんなら、来年くらいにさっさと公開してほしい。 取り敢えずは、最低限備えた「エロさ」に対して及第点。 あ、それと、復活したミシェル・ロドリゲス嬢の相変わらずの腕っ節と、あまりに珍しい女子大生演技のギャップには、もちろん萌え。[映画館(字幕)] 6点(2012-09-18 23:59:20)(笑:1票) (良:4票) 《改行有》

90.  ハンナ まるで拷問器具のように見えるデンタルケアセットを几帳面に並べ、自らの歯間を血が出るほど磨き続けるCIAエージェント役のケイト・ブランシェットが怖い。 “追跡者”として珍しく悪役を演じる彼女のキャラクターはとても印象的で、劇中でも表現されるが「魔女」という比喩があまりに相応しい役所だった。 赤子の頃から凍てつく森の奥に閉じ込められ、ひたすらに殺人の術を叩き込まれてきた少女。彼女の存在の“解放”と、秘められた謎を追うストーリーは、正直ありきたりと言える。 ただ、ただモチーフとして用いられている「グリム童話」が示すように、映画世界そのものがある種の“寓話”として描かれており、垣間見える非現実感が独特の世界観を構築していたとは思う。 冒頭からどこか達観した主人公の少女のたたずまいや、概念的な台詞回しに引き込まれたことは間違いない。 そこに何かしらの“含み”を持った曲のあるキャラクターたちが息づき、印象的な世界観をさらに深めていったと思う。 また画面には、常に今この瞬間に凶弾が襲ってくるかもしれないという緊張感が溢れ、上質なサスペンススリラーが映し出されていた。 しかし、最終的には物足りなさが先行したままエンドクレジットが流れ始めてしまった。 結局、寓話的な曖昧さが全体を包み込んでしまい、ストーリーに説得力が無かった。 キャラクターそれぞれに魅力的な存在感は備わっていたが、彼らが抱える過去の葛藤や人間性の描写が中途半端なままで、つまるところ何がしたかったのかが伝わってこない。 ジェイソン・フレミングが父親役で登場する家族との交流も、何だか中途半端で、捕らえられた家族があの後どうなってしまったのかとても気になって仕方が無い。 そういったあらゆる部分での人間描写があまりに中途半端過ぎたと思う。 「心臓外しちゃった」という主人公の台詞を、オープニングとエンディングで絡ませた演出は格好良かったけれど、ストーリー自体に今ひとつ中身がないので、「結局、ソレやりたかっただけじゃね?」と本来生じて欲しかったカタルシスを感じられなかった。 あとほんの少し脚本に小気味良い工夫があれば、圧倒的に素晴らしいアクション映画になっていた可能性は大いにあるだけに、とても勿体ない。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2012-02-04 14:20:55)《改行有》

91.  ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 今年の年始にほとんど気まぐれで「ハリー・ポッター」シリーズの観ていなかった第3作から第6作を一気に観てしまい、その流れで最終作のパート1もDVDのレンタルが開始されるなり直ぐさま鑑賞した。 やっぱり、「好きな映画」とは言い難い映画シリーズだったけれど、これだけ作品を連ねるとそれなりに映画の世界観は深まってきたので、最終作パート2は同シリーズで初めて映画館で観てみようと考えていた。 おおかたの想定通りの大団円をつつがなく観終わり、世界的に人気シリーズのラストを観られたことに対する映画ファンとしての満足感を覚えつつ、「やっぱり好きな映画ではないな」という印象を改めて自分の中に認めた。 もうここまでシリーズ作が連なってしまえば、この映画に対する評価は、ファンか、ファンではないかということでそのまま二分化されるのだろうと思う。 映画として相対的に良いのか悪いのかなんてことは、もはやどうでもいいことなのだろうと思う。 そういう価値観を認めつつ、敢えてこの映画のファンでない者として言わせてもらうならば、もっと面白く見せる方法はいくらでもあるように思えてならない。 映画作品としては8作目にのぼり、魔法使いの世界観とキャラクター性は必然的に深まっている。 当然ながらこの最終作では、敵味方含めそれぞれのキャラクターの“顛末”が描かれる。 その描き方が極めて軽薄で盛り上がらない。 彼らそれぞれの生き様と死に様を、ベタに盛り上げて描くだけで、少なくともこの最終作のエンターテイメント性は“ファンでない者”をも引き込めるものになったと思う。 特に残念という気持ちもないが、勿体ないなあとは思った。[映画館(字幕)] 6点(2011-08-30 16:22:11)(良:1票) 《改行有》

92.  ハリー・ポッターと炎のゴブレット シリーズ第四作目。それが児童文学である原作そのものの売りなのかもしれないけれど、魔法学校生活の中の”たわいもない”シーンが、まどろっこしくて眠気を誘う。 プロダクションが巨費を投じるイベント映画でもあるだろうから、これでもかと様々な要素を盛り込んで尺が長くなってしまうことも仕方がないのかもしれないが、特別にファンでない者からすれば、「もっとコンパクトにしてくれよ」と正直感じてしまう。(まあ、じゃあ観るなということになるだろうけれど……) 今作では、三大魔法学校の対抗戦という、この手の物語にはよくありそうな“つなぎ”の要素がメインに描かれるため、真に迫った緊張感が無いまま、映画が展開していく。 「これは前作に比べて、ずいぶんと“子供向け”の要素がぶり返してきているな~」と眠気に耐えながら、というか途中で睡眠を挟みながら、ようやくクライマックスを迎え、そこで映画のテンションは一転した。 “ラスボス”であろうヴォルデモード卿がついに復活し、いきなりハリー・ポッターと対峙する。 公開中の最新作の予告編で登場しているこの悪役の造詣を見て、その派手さの無い”気味悪さ”がいやに印象強く残っていた。 そして、今作のクライマックスでの登場シーンはせいぜい十数分程度だが、映画の雰囲気を一変する抜群の存在感を放っていた。エンドロールで初めて知ったのだが、演じているのがレイフ・ファインズだと知って、即座に納得した。 ストーリー自体にも明確な「死」が描かれるなどしており、「ハリー・ポッター」の物語全体が終幕に向けて転じていく様には興味を掻き立てられた。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2011-01-04 16:24:17)《改行有》

93.  ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝 「ハムナプトラ」シリーズは、好きなアクション娯楽映画で、7年ぶりの続編は本来なら映画館で観ようと思っていたのだけれど、理由があり躊躇してしまった。 躊躇した理由は、二つある。 一つは、監督がスティーブン・ソマーズからロブ・コーエンに変わってしまったこと。 製作資金さえ豊富ならアクション映画の監督なんて誰がやっても大差ないなんて思われがちだが、娯楽センスというものは確実にあって、作り手の性質によって作品の出来不出来は大きく左右される。 今作のロブ・コーエン監督がそれほど悪いとは思わない。そこそこバランスのとれた娯楽性を展開してくれたと思うが、やはりこのシリーズではスティーブン・ソマーズ監督の大胆さと小気味良さが見たかったと思う。 二つ目は、過去二作でヒロインを演じたレイチェル・ワイズが出演しなかったこと。 もはや彼女も大女優の一人なので、出演交渉は簡単ではなかっただろう。 が、個人的にはこのシリーズの出演からレイチェル・ワイズという女優を知り、その後の出演映画を見てファンになった経緯があるので、是非今作にも出てほしかったものだ。 彼女が出演していれば、映画としての質が格段に上がっていたことは間違いないと思う。 という二つの大きなマイナス要素はあるものの、それなりに楽しめた映画ではあった。 これはこのシリーズ自体が持つ独特の娯楽性の高さと、ブレンダン・フレイザーの良い意味で「大味」な存在感がマッチしているからだろう。 「インディ・ジョーンズ」シリーズと比べたりすると怒られるかもしれないが、どこまでお金をかけても“B級映画”的なノリが抜けないこの「ハムナプトラ」シリーズの方が、個人的には好きだったりする。[DVD(字幕)] 6点(2008-12-23 09:39:05)(良:2票) 《改行有》

94.  ハンコック 地球を救うヒーロー役において、ウィル・スミスほど「経験豊富」な俳優は居まい。「ID4」「MIB」「アイ,ロボット」……と軽妙なノリと独特の好感度を携えたキャラクターで、様々なヒーローを演じてきた彼に、嫌われまくりの荒くれヒーローを当てた時点で、ある程度面白味のある娯楽映画に仕上がることは、約束されていたと思う。 スーパーヒーローの快活な活躍を描くのではなくて、ヒーローの裏側と隠された真相を描いたストーリー展開は、ユーモアを先行しながらも驚きや悲哀もあり起伏に富んでいた。 けれど同時に、面白い要素をそこかしこに散らばらしてはみたものの、今ひとつまとまっていないというか、真に迫ってこずに最終的な部分でカタルシスを得られなかった。 ミソとなるのは、一見端役を何故かシャーリーズ・セロンが演じている点で、見所も彼女が絡み始めるくだりだが、彼女とウィル・スミスの関係性の描き方が結果的に不充分だったことも、映画の完成度を低くさせた原因だと思う。 ウィル・スミスをキャスティングした時点で安心してしまい、ストーリーの作り込みを抜いてしまっている印象を受けた。あとほんの少し、ストーリーに整合性と説得力があれば、ヒーロー映画としてかなり傑作の部類になっていたのではと思う。 でも、既存のアメコミヒーロー映画が旺盛する中で、オリジナルキャラクターを生み出した試み自体は、評価したい。[インターネット(字幕)] 6点(2008-09-16 23:38:51)《改行有》

95.  パプリカ(2006) 極彩色(いや、もうこれは極楽色とでも言うべきか)に溢れる映像美、“可愛らしさ”と“気色悪さ”が絶妙のバランスで同居するそのビジュアルワールドは、「夢」を表現するにはふさわしく、映像美だけでグイグイと引き込む。 益々進化し続けるジャパニメーションのクオリティには、もはや感嘆するしかないだろう。 が、相変わらずというか、なんというか、やはりストーリーそのものに物足りなさを感じる。 複雑に難解に物語を入り込ませ、そのくせ核心となるテーマ性は中途半端で、チープさすら感じてしまう。 目まぐるしいまでに疾走するビジュアルに、ストーリーが追いついていないような。そういう印象を近年のアニメ映画に、よく感じてしまう。 今作の場合、「夢」という普遍的でありながら複雑怪奇な素材を展開しているわけだから、ストーリーの展開自体はもっとシンプルでも良かったかもしれない。 それにしても、この「夢の世界」を原作者・筒井康隆はどう文体化しているのだろう。とても気になるところだ。 まあそれはそれとして、繰り返しになるが、ビジュアルのクオリティの高さは物凄い。めくるめく“混沌”の世界にただ包み込まれることは、それはそれで一興だろう。[映画館(邦画)] 6点(2007-02-24 14:53:26)《改行有》

96.  初恋(2006) この「共犯者」たちが、得たかったものは何だったのだろう。そして、得たものは何だったのだろう。僕は、この映画が描く時代に生きていないから、彼らのその「荒み」の根源を理解することはできない。だからこんなことを言うことは無責任なのかもしれないけど、もっと「楽しく」生きてゆけたんじゃないのか。そこまで沈み込まなければならないのか。 ラストのくだりを見て、そういうことを感じた。[映画館(字幕)] 6点(2006-06-14 19:21:50)《改行有》

97.  バットマン(1989) コミックの映画化というジャンルにおいて、ティム・バートンはその能力を遺憾なく発揮できるタイプの映画監督であることは間違いない。そして、「バットマン」は特に彼が手掛けるにふさわしい素材であったことを確信させる。 なぜなら、「バットマン」はその世界観そのものが、ある意味“イカレ気味”であるからだ。大袈裟すぎる程に“犯罪都市”な舞台・ゴッサムシティーも、現れるいかにも狂気じみた悪者たちも、そもそも、元来普通の人間なのに、その莫大な富を行使しヒーローになってしまったバットマン自体、“尋常”ではない。 こういう、イイ意味でイカレた世界を映像化するには、それ相応の“美意識”がなければ成立しない。[DVD(字幕)] 6点(2005-09-01 05:24:48)《改行有》

98.  バグズ・ライフ 同時期に公開された「アンツ」に比べると、今作はピクサーらしいファンタジー性とエンターテイメント性に溢れている。「アンツ」も決して悪くはないが、今作のほうが万人向けであることは確かであろう。6点(2003-12-17 22:42:46)

99.  パラサイト 本筋のネタは名作「遊星からの物体X」のパクリだけども、ロバート・ロドリゲス得意のB級ノリが面白い映画に仕上げている。クライマックスのパラサイトの造型などはロドリゲス監督ならではの大胆さだったと思う。「T2」のロバート・パトリックがいち早く寄生される体育教師を演じ、映画ファンを楽しませる。[ビデオ(字幕)] 6点(2003-12-05 16:51:38)

100.  はるか、ノスタルジィ 中学生の頃、深夜テレビで放映していて、石田ひかりの魅力に魅了されてしまった。しかし、彼女に魅力を感じたのは後にも先にもその時だけだ。映画は何とも言い難いファンタジーテイストの物語で、個人的にはツボにハマってしまった。6点(2003-10-31 11:35:43)

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