みんなのシネマレビュー |
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2. バーニング・オーシャン 《ネタバレ》 いやあ、凄まじい。テレビで観てこう思うんだから劇場で観た人は震えあがっただろう。当時は事故の報道が連日されていたが環境面での話題の印象しかなく恥ずかしながら11人の死者が出ていたことも知らなかった。 どういう事故が起こるかコーラを使って説明されてもやっぱり専門家でもないしわからないところもあるのだが、不穏な雰囲気はビンビン伝わる。あれよあれよという間に取り返しのつかないことになっていく描写は見事だ。事故のことを知っているもんだから油まみれになっていく作業員に「早く逃げろ」と思わず言いたくなる。何とかしようとする作業員の行動も空しく起こるべくして起こる大惨事。その描写が本当に凄まじい。多くの大作でこういう映像は観慣れていると思っていたが爆発が起こる度に「うわあ」と声が出てしまう。「ローン・サバイバー」でもそうだったがこの監督は痛々しい描写が妙に上手い。カート・ラッセルが爆発で吹っ飛んでいく描写も凄まじいが足に刺さったガラス片を抜くところなど「あ~、痛い痛い…」と今回は映画を観ながらよく声が出た。家で観たから大いに声が出せましたよ! 事故が起こったけど手がつけられないし逃げるしかない!もうこれに尽きる。人間ドラマは希薄だがとってつけたようなドラマばかり見せられてもと思うしある意味潔いか。それにしても環境面で影響がある仕事でこういう杜撰な管理がされていてはたまらない。希望的観測が許されない仕事は石油採掘だけではない。いや、他人事ではないな。一人一人が自分の仕事はきっちりやらなきゃいけない、至極当然のことを思いましたよ。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-10-24 01:17:10)《改行有》 3. パフューム/ある人殺しの物語 《ネタバレ》 公開時見に行こうか迷った作品だが結局観ないまま今まで来てしまった。ずば抜けた嗅覚の持ち主のかなり変な物語で興味がわく題材だ。 前レビューの方も言及されている通り人外のものと見た方がしっくりくる程の異様な主人公。彼の生い立ちから香水作りを始めるくらいまではテンポよく語られ面白い。中盤は少し中だるみを感じた。だが全体的にはきれいにまとまった作品だと思う。終盤は驚かせる展開だが大乱交が行われていても少しもやらしさを感じないのは監督の感覚なのだろうか。女性の裸は殺される娘たちを含めて多く出てくるがきれいではあっても官能的とは感じなかった。題材のわりに意外とまともに作られすぎている感もあり違う監督で観たかった気がしないでもない。 ベン・ウィショーのナイーブそうな顔。変態性、罪の意識の無さ、汚いなりをしていてもどこか浮世ばなれしている感覚はとても良かった。楽しめたがちょっと尺が長いとは思う。[インターネット(字幕)] 7点(2016-09-21 03:08:08)《改行有》 4. ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス 《ネタバレ》 今回は最終章を前後編に分けてあるらしく今作は前編。だからある程度中途半端に終わることも承知の上。前作の流れから体制への反逆の話になっていくことも想像できた。だからタイトルの「ハンガー・ゲーム」が行われないのもまあ仕方ない。しかし、世界中で大ヒットしているこの映画こんなに地味でいいの? 政治的な話がメインになっているからだがだからといってドラマが際立ってよくできているとも思えず、いろんな要素が実に平凡にしか感じられずこれを観て後編を早く観たい!とはとても思えなかった。WOWOWで放送したら観ます。しかし、カットニスをレジスタンスのシンボルにすべくどう演出するかとかはちょっと面白かったかも。 このシリーズを観ていつも思うことはジェニファー・ローレンスが主役じゃなかったら場が持たないかもということ。それくらい危うい印象のシリーズ。しかし、今作を含めて本国では批評家も観客も好意的な評価。優しいなあ。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-12-05 17:31:41)《改行有》 5. バイオ・インフェルノ 《ネタバレ》 タイトルからB級SFをイメージしていたがバイオハザードもの。バイオハザード時の緊急対応やウィルス研究への警鐘など当時にしては意外ときっちり描いている。まあ、細かいところで突っ込みどころがないこともないが。 映像的にも物語的にもひたすら地味な印象でそれが良い面でもあるが、くり返し観たいとは思わない。[インターネット(字幕)] 5点(2015-11-27 01:01:00)《改行有》 6. 博士と彼女のセオリー 《ネタバレ》 余命二年と宣告されたら?しかも筋力が徐々に弱り動けなくなる病気で、治療法は現在まで確立されていない。絶望しかない。だがそんな彼を受け止めてくれる存在がいた。彼の限りなくゼロに近くなった「時間」は彼女を得た瞬間また動き始める。 彼と彼女の「時間」をこの映画は丁寧に描いていく。そこに伝記映画にありがちなあざとさはなく誠実に描いている感じが好印象。エディ・レッドメインの観ているうちに演技とは思えなくなってくる演技が素晴らしい。徐々に現れる障害の症状を段階的に演じ分けていて圧巻だ。それを支えるフェリシティ・ジョーンズも凛とした雰囲気に芯の強さを感じさせる演技で美しい。これからが楽しみな二人だ。 二年と思われた二人の「時間」は想像を越えて長いものに。その長い年月の間に二人の想いも揺れ動き、関係も変遷していく。ラスト彼らの積み上げた「時間」が巻き戻っていく演出はあざといと思いながらも涙をこらえきれなかった。苦能と困難、輝かしい瞬間、花火の下でのキス、そして出会い。なにげないあの出会いが運命的なものだった。しかし、それは誰の人生においても同じだ。なにげない「時間」を誰もが生きている。そう思うと背筋がピンとなる。まっすぐに前を向いていれば、自分を見つめる瞳がそこにあるかもしれない。そう思わせる素晴らしい人間賛歌だった。[映画館(字幕)] 8点(2015-03-23 01:31:06)(良:1票) 《改行有》
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