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プロフィール
コメント数 1885
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  ビーチ・バム まじめに不真面目 《ネタバレ》 かつて一冊だけ出した詩集が大成功を収め、天才の名をほしいままにした詩人ムーンドッグ。だが、それ以降は酒とドラッグと女に溺れ、新著も出せぬまま無駄に時間だけが過ぎていった。それでも本人は来る日も来る日もパーティー三昧、毎日酒浸りで娼婦たちと面白おかしく暮らし、生活費は資産家の妻に頼りっぱなしという自由気儘な日々を過ごしている。そんなある日、妻が交通事故であっさりと帰らぬ人になるのだった。遺された遺産は、彼が新しく本を出さなければ相続させないという妻の遺言により、彼の手に渡ることはなかった。新作を書かなければ明日にも無一文になってしまう――。窮地に陥ったムーンドッグは、娘の助言もあり、ひとまずアルコール依存症のリハビリ施設に入ることを決意するのだったが……。フロリダののどかな港町を舞台に、社会のルールに捉われず自由に生きる放蕩の詩人の破天荒な日常をコミカルに描いたヒューマン・ドラマ。この作品の評価のポイントとなるのは、主人公であるこの詩人を「社会の既成概念や倫理観に縛られることなく自由に生きることを選んだ反骨の詩人」と捉えるか、それとも「全ての社会的責任から逃げた、どうしようもない社会不適格者」と捉えるかで大きく変わってくるのでしょうね。残念ながら自分は後者でした。もうとにかくこのマシュー・マコノヒー演じる主人公が、身近にいたら絶対関わりたくない人間ナンバー1で、観ていて不快感しか湧いてきません。仕事もせずに朝から晩まで酒浸り、フロリダの港をふらふらと歩き回って、気が向くととにかく女とやりまくり、肝心の生活費は妻に頼りっ切りで結婚を控えた娘のことなど自分には関係ないとばかりに麻薬にふける。これで太宰治のように文学史に残る傑作を書いていれば受け入れられるのですが、こいつ、新作を書く気なんてさらさらなし。いまだ過去の栄光にすがるだけというこの主人公に過剰移入なんて一切できませんって!それにリハビリ施設から逃げ出した後にやってることは、もはや明らかな犯罪です。警察、早く捕まえろっつーの!悲愴感を一切出さず、ほのぼのとした雰囲気を最後まで貫き通したのは新しいといえば新しいですけど、自分はそういったわけでさっぱり楽しめませんでした。編集の仕方や音楽の使い方などにはそこそこセンスを感じたし、マシュー・マコノヒーの肩の力が抜けた演技などは観ていて心地良い部分もあったので、5点。[DVD(字幕)] 5点(2022-08-12 03:42:07)

2.  ピアッシング 《ネタバレ》 男は、生まれたばかりの自らの子供にアイスピックを突き刺したい衝動に駆られていた。女は、生きづらい世の中に絶望を感じると自らの太腿にハサミを突き刺すという自傷行為を止められずにいた。内に潜むそんな抑えきれない衝動に悩む彼らはある夜、場末のホテルで客と娼婦として出会うことに。殺人願望を抱えた男と自殺願望を抱えた女――。出会ってはならないそんな二人が顔を合わせたとき、身も凍るような惨劇の幕が切って落とされるのだった……。社会のルールからはみ出してしまった男女のそんな文字通り命を懸けた駆け引きをサスペンスフルに描くサイコ・スリラー。原作は、泣く子も黙る現代日本文学の重鎮、村上龍。私、原作本ははるか昔に読んだ記憶があります。この本が出た90年代の村上龍って、そのシャープで切れ味鋭い文体とエロとグロをふんだんに取り入れながらもあくまでスタイリッシュさを失わない世界観とを武器に、ひたすらワンアイデアで新作を量産していたころ。なんか金に困ってんのかなってくらい毎年大量の本を出していたので、もちろん傑作と呼べるものも幾つかあるのですが、中には駄作と断言できる酷いものまでさまざまでした。そしてこの『ピアッシング』は、ギリギリ駄作ではなかったかなという印象。で、そんな本を映画化したという本作。ま、こんなもんじゃろって感じでした。やはり彼の本を映像化するとグロさが勝っちゃうんですよね(最後の乳首に針を突き刺すシーンはあかん!)。映像や脚本にも何のセンスも感じられなかったし、最後まで観るのが結構しんどかったです。変な虫が出てくる幻想シーンにだけ、ほんの少しセンスを感じました。以下余談。本作を本サイトに登録したのは私なのですが、きっかけは近所のツタヤのツタヤ先行レンタルコーナーに並んでいるのを見かけたから。「あ、原作読んだことあるし僕のお気に入りのミア・ワシコウスカも出てるしいつか観よう」と思うもわざわざ新作料金で借りるのもなんだし、旧作になるまで待って先に登録だけしとこうって思ったんです。でも、いつの間にかそのツタヤからはなくなってしまいました。近くの店舗にもないし、わざわざ取り寄せてもらうほどでもないし、いったいなんでないんだって思いつつもずっとレビューできずにいました。今回ネットフリックスでようやく鑑賞できたわけですが、いったいなぜツタヤからなくなってしまったんでしょう。もしかして、あまりに酷い内容だったからかな(笑)。[インターネット(字幕)] 4点(2021-11-29 07:15:23)

3.  ビバリウム 《ネタバレ》 そこは一度迷い込むと二度と出てこれない新興住宅地――。トマとジェムは、結婚を間近に控えた若いカップル。まだ収入も安定していないし子供も居ないが、それでもこれから幸せいっぱいの生活が待っているはずだった。将来を見越し、新居を購入しようと彼らは街の不動産屋へと足を運ぶことに。対応してくれた何処か風変わりな営業マンの案内で彼らは郊外の新興住宅地「ヨンダー」へとやってくる。そこは、同じような緑の家が何処までも立ち並ぶ生活感の一切感じられない謎めいた町だった。無事に内見を終え、すぐに帰ろうとするトマとジェムだったが、いつの間にか営業マンの姿が消えていた。不審に思いながらも自らの車で帰途に就いた二人。だが、いつまで経っても元の街並みへと抜け出すことが出来ず、気付いたら紹介された9番地の家へと舞い戻っていた。戸惑いながらもその9番地の家で夜を明かした二人に、更なる異常事態が襲う。なんと家の前に置かれた段ボールに、誰の子か分からない男の赤ん坊がいれられていたのだ。しかもそこには「無事にこの子を育て上げたら開放する」との謎のメッセージが。果たしてここは何処なのか?突然の不条理な事態に二人の精神は次第に崩壊してゆく……。カッコウが他の鳥の巣に自らの卵を産み育てさせるといういわゆる托卵という習性をモチーフに、突然異常な状況へと陥った若いカップルを描いたシュルレアリスム劇。そんな期待せずに今回鑑賞してみたのですが、いやいや、これがなかなかエッジの効いた演出の力が光る不条理劇の逸品に仕上がっておりました。とにかく映像のセンスが抜群に良い!どこまでも続く生活感を微塵も感じさせない緑色の住宅、マグリッドの絵を髣髴とさせる作り物感が半端ない雲、まったく美味しそうに見えない食事…。どれもが不気味で生理的嫌悪感がいい意味で凄いです。特に、二人が育てることになる男の子。言っちゃ悪いですけど、よくここまで可愛くない子供を見つけてきたもんですね。この子がずっと自分たちの物まねをしたり、思い通りにいかないことがあると金切り声をあげたり、意味の分からないテレビの映像に延々と見入っていたりともはや殺意を覚えるくらい可愛くない(笑)。極めつけは、途中でカエルやある種の鳥のように喉を膨らませて雄叫びをあげるシーン。こんなに気持ち悪い映像、久しぶりに見ましたわ。肝心の内容は典型的ないわゆる不条理劇なんですけど、そこに何処か乾いたユーモアがあるところはカフカよりも安部公房に近いのかな。後半、物語はまさにこの訳の分からなさをどんどんと加速させ、徐々に崩壊してゆきます。文字通りぐちゃぐちゃに空間が捻じれてしまった家の中での主人公と子供の追いかけっこなんてセンス抜群!いやー、面白かったですね、これ。まあ悪趣味全開ですけど(笑)。今から将来が楽しみな新たな才能に出会えたような気がします。[DVD(字幕)] 8点(2021-08-21 01:31:14)

4.  ビースト・オブ・ノー・ネーション 《ネタバレ》 神様、今日僕は人を殺しました。人として最も許されざる罪です。でも、僕はこうも思うのです。きっとこれは正しい行いだと――。舞台は西アフリカの何処とも知れぬとある小国。そこに暮らす年端もいかない少年アグーは、貧しいながらも心優しい両親や兄弟たちと充実した日々を過ごしていた。だが、そんな彼にも徐々に戦火の波が近づいてくる。数年前から始まった内戦により、国は真っ二つに分断されていたのだ。突然やって来た政府軍によって、スパイの疑いを掛けられた家族はアグーの目の前で銃殺されてしまうのだった。身寄りのない孤児となったアグーは、行く当てもなくただ森の中を彷徨い歩くことに。近いうちに彼も天国へと召されることになるだろう。そんな時、たまたま通りかかった反政府軍により、彼は〝幸運にも〟拾われることに。「お前の家族を殺した政府の人間に復讐する手伝いをしてやる」――。その日から、アグーは反政府ゲリラの少年兵として銃を手に戦場へと駆り出されるようになる。来る日も来る日も殺し合いの手伝いをさせられた彼は、やがて立派な兵士へと成長してゆく……。内戦に揺れるアフリカの貧しい国を舞台に、そこで過酷な運命に翻弄されるある少年兵の悲劇を描いた戦争ドラマ。一時期、静かなブームを呼んだ、いわゆるアフリカ内戦ものの一つですが、本作はその中でもトップクラスを誇る生々しいリアルさに満ちたものだと思います。まさに〝国家なき野獣ども〟のモラルや倫理など欠片もない残虐行為の数々。冒頭から、主人公の家族が彼の目の前でゴミのように殺されるシーンに始まり、その後少年兵となった彼が最初の殺人を強要されるまで、まさに目をそむけたくなるほど血腥い空気に満ちています。極めつけは、レイプされる村人の若い女の悲鳴が気にくわないからと急に主人公が射殺するシーン。レイプしている当事者や順番を待っている兵士が、彼に「まだ終わってないのに、何するんだ!」と悪態をつくところなんて本当に反吐が出そうになります。でも、それが戦場の現実。ゲリラの司令官に見いだされ、訓練を受けて成長し、やがて仲間と友情を育んでゆく主人公の姿は、日本に居る普通の子供と何ら変わらない。環境や周りの大人たちによってこれほどまでに人は変わってしまうものなのかと、改めて戦慄させられてしまいました。主人公を兵士として導く、ゲリラのカリスマ的司令官を演じたイドリス・エルバの鬼気迫る役作りにも圧倒されます。最後、主人公はこの司令官の洗脳を乗り越え、国連軍に保護されるのですが、それでもこの悲惨な過去を変えることなど出来ない。人間の愚かさと戦争の恐ろしさを改めて考えさせられる、非常に優れた戦争ドラマでありました。[インターネット(字幕)] 8点(2020-05-11 13:14:52)

5.  ピーターラビット 《ネタバレ》 舞台は自然豊かな田園風景が拡がるイギリスののどかな田舎町。そこでは祖先より代々受け継いだ庭を巡り、性悪じじいと熾烈な闘いを繰り広げる小さな動物たちがいた。青いジャケットを羽織った動物たちのリーダーの名は、ピーターラビット。彼の指揮の下、うさぎたちは性悪じじいに対していつ果てるとも知れぬゲリラ戦を展開していた。そんなある日、唐突にじじいが心臓発作で死亡する。闘いは彼とその仲間たちの勝利で終わったかに思われた。だが、庭を相続したじじいの甥が新たにやって来たことから、長い闘いの第二幕が切って落とされるのだった。さらにはうさぎたちと同盟関係にあると信じられていた画家のお姉さんがその甥と恋に落ちてしまったことから、争いはますます混迷の度を深めてゆく。不毛な闘いの果てに人間と動物たちは何を見るのか?イギリスの有名な児童文学を原作に、うさぎたちと人間との小さなお庭を巡るバトルをスラップスティックに描いたファンタジー。原作のことはよく知らないまま、さして期待せずに今回鑑賞してみたのですが、これがなかなかブラックな内容でいい意味で期待を裏切られました。なんたって冒頭から、ピーター・ラビットのお父さんは敵のおじいさんにパイにして食べられたと説明されるんですから!そして心臓発作で死んだおじいさんが〝アイス販売車〟で運び去られると、動物たちが家の中で狂喜乱舞のパーティーを開くというハチャメチャぶり。いや、いくら敵とは言え、おじいさん死んでますから(笑)。そしてやって来る甥の潔癖症男との闘いも狩猟用の罠やら電気網やら果ては爆薬まで使ってのもはや殺し合い。『パディントン』も裸足で逃げ出すようなそんな不謹慎な内容に僕はかなりテンション上がっちゃいましたわ~。甥が電気ショックでいちいち吹き飛ばされたり、ニワトリが朝一で鳴く理由が実は昨日の不満を爆発させていたり、ミュージカル担当の鳥たちが毎回酷い目に遭わされたりと、細かなネタの数々もいちいち笑えます。何も知らない画家のお姉さんの目の前では仲良くしてるうさぎと甥が、彼女が居なくなった瞬間にボコボコに殴り合うというのはベタですけど、やぱ面白いっすね~。何気におじいさんが死んだことを最後まで誰も悲しまなかったのもけっこうツボでした。んで、最後は無理やりなハッピー・エンドで気分爽快!いやー、内容のブラックさとうさぎたちのもふもふ可愛さのギャップに萌えました。8点![DVD(字幕)] 8点(2020-03-23 02:51:41)

6.  ビール・ストリートの恋人たち 《ネタバレ》 ビール・ストリート、ここはアメリカの全ての黒人の故郷であり、レガシーだ――。1970年代、公民権運動や社会不安により人種間の対立が激化していたアメリカ、ニューヨーク。身に覚えのないレイプ事件の容疑者として逮捕され拘置所へと収監された青年ファニーと、彼の子供を妊娠したことが分かった恋人のデパート店員ティッシュ。ともに黒人と言うだけで彼らは今にもどん底の地獄のような世界に堕とされようとしていた。白人警官の策略により、彼らはレイプ魔とその恋人と言うレッテルを貼られようとしていたのだ。このままでは生まれてくる赤ちゃんも過酷な人生を歩まざるを得なくなる。何としても彼の汚名を晴らそうと奔走するティッシュだったが、アメリカの司法は何処までも白人に有利になるように作られていたのだった…。ただ人並みに幸せになりたいと願った若き黒人カップルが辿る過酷な運命をソウルフルに描いたヒューマン・ドラマ。監督は前作『ムーンライト』でアカデミー賞の栄誉に輝くバリー・ジェンキンズ。この人の映画って、確かに完成度がむちゃくちゃ高いんですよね。はっきり言ってストーリー自体はけっこうありがちで物凄く単純。だけど、時系列をバラバラにして描かれるエピソードの数々がどれもこれも印象的で分かりやすく、なおかつ詩的で音楽のセンスも抜群に良い。なので最後まで純度の高いドラマを構築することに成功している。登場人物もたくさん出てくるのですが、ちょっとした脇役に至るまでキャラの描き分けが的確になされており、誰もが血の通った人間として感じられます。特に、冒頭にちょっとだけ出てくる狂信的な彼氏の母親なんて短い出演シーンなのに強烈な印象を残してくれます。ただ、これは個人的な好みの問題と言ってしまえばそれまでなのですが、僕はこの監督の政治的メッセージを前面に打ち出す作風がどうにも苦手です。黒人にとって白人は悪魔の手先で常に黒人を不幸にすることばかり考えている。そして、黒人はいつだって可哀想な犠牲者――。敢えてそう描いているのだろうけど、これってちょっとあまりにも偏り過ぎていやしませんか?モヤモヤするばかりで後味の悪いラストなど、かえって人種間の対立をより一層煽っているような気がします。深い物語性や洗練された世界観を構築する手腕は確かだと思うので、次はもっと政治から離れたテーマを扱ってほしいと切に願います。[DVD(字幕)] 6点(2020-03-17 23:06:05)

7.  ビリーブ 未来への大逆転 《ネタバレ》 男は外に働きに出て、女は家で家庭を守る――。米国社会に色濃く残る、そんな古い価値観からくる性差別の歴史。本作は、司法の世界に伝統的に残る性差別へと果敢に戦い、後に女性として初めて最高裁判事となったルース・ギンズバーグの半生を描いたもの。監督は社会性の強いエンタメを得意とするミミ・レダー。正直、自分は全く嵌まらなかったです、これ。別に僕は性差別主義者でもなんでもありませんが、ここまで全面的にフェミニズムを持ち出されるとちょっと引いちゃいます。このギンズバーグって人、なんだか田嶋陽子さんの若い頃みたいなイメージで、何を言っても「それは男社会の論理!」で反論されそうな、ぶっちゃけて言うと物凄く面倒臭い感じがして僕はどうも苦手です。肝心のドラマ部分も、いかにもミミ・レダー監督らしく丁寧に作られていて好感は持てるのですが、全体的に専門用語が多くて分かりづらい部分もちらほら。最後の主人公の演説も僕の頭が悪いせいかいまいちピンとこず、法廷劇としてそこまでカタルシスを得られなかったです。うーん、そんなわけで自分とは合わない作品でありました。[DVD(字幕)] 5点(2020-03-04 22:24:04)

8.  ビューティフル・ボーイ(2018) 《ネタバレ》 息子を見ていると時々不思議に思うんです、「いったいこの子は誰だろう」って――。ニックとその父デヴィッドは何処にでもいるような平凡な親子。離婚した実の母はNYで暮らし、今は新しい母親とまだ幼い弟たちと暮らしている。デヴィッド・ボウイやニルヴァーナをこよなく愛し、持ち前の頭の良さから名門大学へと進学することが決まっていたニック。これから無限の可能性を秘めた充実した未来が待っているはずだった。そう、その薬と出会ってしまうまでは――。始まりは害のないマリファナからだった。そこからニックは、コカイン・LSD・ヘロイン・覚醒剤と瞬く間に手を出し、最後は強い依存性を持つという強力なドラッグ“クリスタル・メス”へと手を出してしまうのだった。当然私生活にも影響をきたし、大学進学は延期、家庭内は荒み、ニックはとうとう幼い弟の貯金にまで手を出してしまう。辛抱強く彼を見守ってきた父デヴィッドも手をつけられなくなり、仕方なくニックを施設へと預けることに。だが、ドラッグは予想以上に彼の身体や神経を蝕んでいて……。実話を基に、ドラッグによって人生を破壊されてしまった親子の葛藤と哀しみを淡々と描いたヒューマン・ドラマ。元は純粋無垢な青年ながら心の弱さから瞬く間に堕ちてゆく息子を演じるのは人気若手俳優ティモシー・シャラメ、息子を献身的に見守りながらも次第に神経を擦り減らしてゆく父親役には実力派俳優スティーブ・カレル。何の予備知識もなく今回鑑賞してみたのですが、これが予想外に重く切ない物語でありました。何度も更生を誓いながらもその度に周りの人間を裏切り続けどんどんと地獄に堕ちていってることに自分で気づいていながらそれでもドラッグを止められない息子の姿に、この悪魔の薬の恐ろしさを改めて知る思いでした。そんな息子に何度も傷つけられながらそれでもなお信じようとする父親の気持ちも痛いほど分かり、胸が絞めつけられます。ときおり差し挟まれるまだ幼かったころの親子の幸せな姿がまた切ない。警察沙汰を起こし、もはやどん底のニックからの悲痛な電話に対して、「駄目だ、もう救えない。自分で人生を立て直してくれ」と言わざるを得なかった父の言葉には思わず涙してしまいました。そんな父親の気持ちを踏みにじるように、新しい薬欲しさに自宅へと盗みに入る息子。逃げ出した彼を追って車を出した継母が、途中で泣きながら追うのを諦めるシーンは強く胸に刺さります。とても重いお話ではありますが、胸を打たずにはいられない優れた作品でありました。[DVD(字幕)] 8点(2020-01-27 02:33:48)(良:1票)

9.  ヒトラーの忘れもの 《ネタバレ》 1945年、デンマーク。降伏したナチス・ドイツは、この国の広大な海岸線に何万もの地雷を埋めたまま敗走。連合軍の上陸を阻止するため海岸の砂浜に大量に埋設されたそれを完全に除去するには、多大な労力を要することは明白だった。復興を担うデンマーク軍が目を付けたのは、捕虜となったナチスの少年兵たち。「これから三か月、真面目に作業に従事すれば無事に国へと帰してやる」――。選択の余地などないドイツの少年兵たちは、碌に食べるものもない劣悪な環境下で、ただただ死と隣り合わせの作業に従事してゆく。降り注ぐ太陽の元で何時間にもわたって地雷を捜し出し、その信管を抜く作業。少しでも手順を間違えれば手足は吹っ飛び、下手をすれば即死と言う最悪の事態に。ぎりぎりの状況下で、少年たちは黙々と地雷を処理してゆくのだが……。第二次大戦直後のデンマークで起こった、そんな歴史的事実を背景に少年たちの過酷な真実を描いたヒューマン・ドラマ。アカデミー外国語映画賞にノミネートされたということで今回鑑賞してみました。舞台となるのはただひたすら美しい景色が続くのどかな砂浜、だがそこで地雷除去と言う作業に従事する少年兵たちからしたら地獄としか言いようがなく、このギャップが彼らの悲愴感をより際立たせているのがなんとも切ない。先の見えない精密作業に徐々に神経を擦り減らしていく彼らの姿には、ただただ胸を衝かれるばかりでした。体調を崩しているのに作業を休ませてもらえず、ちょっとしたミスから両手を失ってしまった少年が「家に帰りたい!」と泣き叫ぶ声が今も頭から放れそうにありません。歴史の闇に埋もれていた事実の重みに言葉を失ってしまいます。ただ、一本の映画として観ると少々物足りなさを感じたのも事実。あまりにも淡々と物語が進行していき、しかも主人公となる少年たちの各々の個性や背景が充分に描かれていないせいでうまく感情移入が出来ないのです。食料調達に困り家畜の餌にまで手を付けていた彼らの食糧事情がその後どうなったのかをあやふやのまま、物語を進めていくのも如何なものか。「小説の神は細部に宿る」とはあるベテラン作家の言葉ですが、これはそのまま映画にも当てはまると思います。もう少し彼らのドラマを丁寧に描いてほしかった。最後の取って付けたようなハッピーエンドなんて、僕には無理やり話を終わらせるためのものにしか感じません。少年たちの過酷な任務は物凄い緊張感に満ちていただけに、肝心のドラマ部分がなんとも惜しい作品でありました。[DVD(字幕)] 6点(2020-01-11 23:53:27)

10.  ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ 《ネタバレ》 パキスタンからアメリカへと渡ってきた移民の青年、クメイル。故郷とは何もかも違うこの自由な地でコメディアンを志した彼は、シカゴの小劇場で地道な下積み生活を続けていた。そんなある日、いつものように舞台で故郷のパキスタンを揶揄するようなネタを披露していたクメイルに、客席から若い女性が野次を飛ばしてくる。その場は軽くやり過ごしたものの、動揺を隠せないクメイルは舞台の後に彼女に文句を言いに行くのだった。彼女の名は、エミリー。成り行きで何故か一緒に酒を飲むことになった彼らは予想外に意気投合し、そのままクメイルの家で一線を越えてしまう――。一夜限りの関係で終わるはずだった。だが、クメイルはその後、何度も彼女と会い、数か月後にはすっかり彼氏彼女の関係になってしまっていた。そろそろお互いの家族に紹介するタイミング。でもクメイルには一つの悩みの種があった。彼の家族は皆敬虔なイスラム教徒で白人のアメリカ人など到底認めてもらえないだろうということ。そのことが原因で次第にギクシャクしていく二人。そんな折、エミリーが原因不明の謎の難病を発症し昏睡状態へと陥ってしまう…。文化の違いを乗り越えて愛を育もうとする若い恋人たちを襲った突然の悲劇を、実話を基にして描いたラブ・ストーリー。自らの体験を本人自らが演じていることでも話題となった本作、アカデミー脚本賞ノミネートということで今回鑑賞してみました。うーん、正直僕の好みとは合わない作風でしたね、これ。この重たいテーマを最後まで軽くライトに描くという狙いはいいと思うのですが、なんだか物語のテーマがいまいち絞り切れていない印象。難病に犯されてしまった彼女との関係を深く見つめ直す青年の恋物語とパキスタンとアメリカの文化の違いに自我を引き裂かれていく青年の自立の物語が最後までうまく絡み合っていないように感じました。その証拠に、クメイルの家族とエミリーが顔を合わせることは最後までほとんどありません。この両者の葛藤を描いてこそ、このテーマはより活きてくるように思うのですが。本人が自ら演じていることもあり、なんだか終わってみれば結婚式のよくある新郎新婦の馴れ初め再現映像ロング・バージョンのように思ってしまいました。ただ、エミリーの両親を演じたベテラン勢二人はなかなかのいい仕事ぶり。最後まで興味を失わずに観られたのは、この二人の魅力によるところが大きい。[DVD(字幕)] 5点(2019-09-14 23:51:04)

11.  ヒューマン・ハンター 《ネタバレ》 地球温暖化の影響で極端に砂漠化が進んだ近未来のアメリカ。政府は人民省なる機関を作り、生産性のない人間を『ニューエデン』と呼ばれるユートピアへと強制的に移住させていた。そんな人民省で働く捜査官クロノスは、逃走を図ったある親子の捜査を担当することに。だが、その過程で彼はニューエデン計画の裏に隠された驚愕の真実を知るのだった…。毎度おなじみニコラス・ケイジ主演のそんなSF作品、あまり期待せずに今回鑑賞してみました。いやー、ニコラス・ケイジ主演とはいえ完全にB級の超低予算映画でしたね、これ。近未来の映画なのに、画面に近未来感が一切ないのはどうしたものか。申し訳程度にホログラフ携帯とドローンが出てきますが、あとは普通の砂漠に普通の木造建築の建物に普通の年代物のガソリン車がいっぱい出てきます。近未来なのに、むしろ技術退化してますやん(笑)。あと、脚本も演出もテキトー過ぎます!!予算の都合なんでしょうけど、主人公を追う彼の上司も連れてる部下は3、4人でしかも素人のシングルマザーにあっさり殺される始末。しかもその銃撃戦の舞台も、一昔前の戦隊ヒーローものみたいにどっかの倉庫みたいなチープな場所。最近の戦隊ものの方が絶対お金かかってますって!あと一緒に逃走する子供がニコラス・ケイジの本当の息子であることがいつの間にか判明してましたけど、そんな伏線ありましたっけ?多分眠気をこらえるのに必死で自分が見逃してただけなんでしょうけど、だからと言って見返すほどのもんでもないかな~。とまあ、正直な結論を述べさせてもらうと、観るだけ時間の無駄のクソ映画でありました。[DVD(字幕)] 2点(2019-05-20 23:41:12)

12.  ビューティフル・デイ 《ネタバレ》 認知症を患う母親の介護をしながら殺し屋として孤高に生きる男と、彼に助けられることになる少女売春組織の犠牲者である孤独な少女。深い絶望の中に生きてきた二人が偶然出会い、いつしか希望を取り戻していく特別な〝美しい一日〟をスタイリッシュな映像と音楽、独自の世界観の中に刻み付けるアーティスティックな作品。うーん、確かに極めて暴力的な世界を描きながらもこの洗練されたストイックで静謐な空気感は凄いとは思うのですが、個人的に合わない作品でしたね、これ。なんだか同じく苦手なニコラス・ウィンディング・レフン監督作を思い起こしてしまいました。殺された母親を湖の中に埋葬する美しいシーンや主演二人の凄みのある演技など、印象に残るところも多かったのですが、こればかりは好みの問題なので如何ともしがたい。[DVD(字幕)] 5点(2019-04-10 18:08:51)

13.  The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ 《ネタバレ》 南北戦争真っ只中のアメリカ南部の田舎町。人里離れたこの地の森の中にあるとある女学園には、校長先生と女教師、そして数人の身寄りのない女生徒が静かに暮らしていた。ところがこの女の園にある日、脚を怪我した北軍兵士が迷い込んでくる。あまりの酷い傷にすぐには南軍に知らせず、ひとまず治療を優先しようとする校長。だが、治療が長引くにつれ女たちの中に微妙な感情の変化が訪れ、やがてそれは大きな悲劇へと繋がっていくのだった…。これまで詩的な美しい映像でもって女性性の深淵を軽やかに描き続けてきたソフィア・コッポラ監督の新作は、一部でカルト的な作品として語られることの多い過去作『白い肌の異常な夜』の大胆なリメイクでした。元となった作品は未見なのですが、この監督のリリカルで品のいい雰囲気は相変わらず健在。これまでの軽いポップな路線とは違いかなり濃密で異常な世界を描いているのですが、それでもソフィア・コッポラらしさが充分に感じられるのは凄いことだと思います。キルスティン・ダンスト、エル・ファニングといったソフィア・コッポラ監督の常連組にニコール・キッドマンを加えた美しい女優たちの共演は観ているだけで華やかで、まるで印象派の絵画の世界に入り込んだかのようでした。そして炙りだされるそれぞれの女性たちの女の性(さが)――。女の世界っていつの時代も嫉妬やプライドや愛憎が水面下で常にぶつかり合ってるものなんですね(笑)。そんな女たちの愛憎と肉欲を一身に受けた末に脚を切断されるバカな男、そして全てのことが終わると何事もなかったかのように元の生活に戻ってゆく女たち…。いやー、女って怖いわぁ(笑)。ちょっと前半の展開が幾分か冗長なところが残念ではありますが、ソフィア・コッポラの美質が全編に感じられる女たちのこの濃厚な愛のドラマ、なかなかの良品でありました。近々、元になった作品も観てみようと思います。[DVD(字幕)] 7点(2019-04-05 14:04:28)

14.  光をくれた人 《ネタバレ》 第一次大戦で心に深い傷を負った元兵士トム。退役後、何もかもを捨て去るようにして静かな港町へと辿り着いた彼は、小さな孤島に聳え立つ灯台の灯台守という職を得る。以来彼は、深い孤独の中でただひたすら海を照らす光を守り続けていた。ある日、そんな孤独なトムの人生に新たな光が差すことに。港町に住む純朴な女性イザベルと恋に落ちたトムは、情熱的な交際期間を経て、彼女を妻として灯台のある島へと迎え入れることになるのだった。誰にも邪魔されず、平穏ながらもただただ幸せな日々を過ごすトムとイザベル。だが、そんな幸せな日々も長くは続かなかった。子供を強く望んだ二人だったが、最初に身ごもった子供は流産し、二人目も死産してしまう。心身ともに疲れ果て息詰まるような生活を続けていた二人。だがある日、そんなトムとイザベルのもとに信じられないようなことが起こる。一艘の小さなボートが島へと流れ着き、その中に若い男の遺体と生まれたばかりの小さな女の子が横たわっていたのだ。すぐに当局へと報告するというトムを説得し、イザベルはその女の子にルーシーという名をつけ、自らの子供として育てていくことを決意するのだった――。物語はその後、罪を隠しただ幸せそうな夫婦を演じていた二人が数年後、教会で衝撃的な事実を知ることで急展開することになる。そう、彼らがルーシーを授かったのと同じころ、生まれたばかりの女の子が父親の乗ったボートで行方不明となる事件が起こっていたのだ。残された母親はただひたすら子供の行方を追い続けていた。「もう隠しておけない。真実を話すべきだ」というトムに、イザベルは「私が母親よ。何も言わないで」と訴える。親の性とは言え、見ていてなんとも心苦しい展開が続く。誰も悪くはない。ただ心が少し弱かっただけ。そんな人々の悲劇など我関せずとばかりに海は今日も波打ち続ける……。デビュー以来、美しい映像でもって人生の光と闇を見つめ続けるデレク・シアンフランス監督の美質が今回も冴え渡っている。本当の家族としか思えない役者たちの演技も素晴らしい(主役を演じた二人はこの後、本当の家族になったらしいが)。最後、年老いた主人公の元に成長した娘が訪ねてくるシーンなど、年月の重みを感じさせ涙なくしては観れなかった。ときに暗い海へと沈み込みそうになる人生というものに、微かな道しるべともなる明るい光を投げかけるような味わい深い一篇だ。[DVD(字幕)] 8点(2018-12-04 22:21:49)

15.  ビリー・リンの永遠の一日 《ネタバレ》 2004年、イラクの戦場で偶然撮られた一本の短い動画。そこには名もない兵士が危険を顧みず身を挺して仲間を助ける姿が映されていた。兵士の名はビリー・リン、何処にでもいるような一人の若者だった。だが、この映像が全米のテレビで流れたことによって、彼は一夜にして英雄へと祭り上げられてしまう――。そのことを知った軍上層部の命令によって彼とその仲間たちは一時本国へと呼び戻され、戦意高揚とイメージアップのために全米各地を廻らされることに。何処に行っても拍手で迎えられたビリー・リンは、再び戦場へと戻ることにいつしか疑問を抱き始めるのだった。最後の日、アメリカンフットボールの試合会場でのハーフタイムショーへと駆り出された彼は、そこでイラクの戦場とは全く違う煌びやかだけど薄っぺらい世界を目にすることになってしまう…。本作は、そんな一夜にして英雄となってしまったビリー・リンの目を通してアメリカ社会の矛盾や歪みを問う社会派ドラマだ。監督はこれまで数々の賞に輝くハリウッドの名匠アン・リー。僕の大好きな監督の最新作だったので今回鑑賞してみたのだが、正直期待が高すぎたのかも知れない。確かにベテランらしく手堅く纏められた作品に仕上がっていたのだが、何かこうもう一つ深みが足らない印象。テーマの掘り下げ方が若干浅いように感じてしまったのだ。この監督の前作が、神と人間というとても哲学的で深淵なテーマをちゃんとエンタメ映画の枠内で描くという離れ業をやってのけた傑作だっただけに少々物足りなさを覚えてしまった。また、華やかなハーフタイムショーの対比として描かれるイラクの戦場描写も生々しさに欠けており、どんな映像を撮ってもそこにある種の気品のようなものを感じさせるアン・リー監督の美質が裏目に出てしまったように思う。とはいえ、煌びやかでド派手なのに何故か空虚さをも漂わせるハーフタイムショーの一連の映像は、どこか東洋的な無常観を感じさせ一見の価値はある。監督のファンならそこだけでも観て損はないだろう。[DVD(字幕)] 6点(2018-09-06 02:57:25)

16.  PK 《ネタバレ》 インド発、様々な宗教の際どいネタを扱いながらも、笑って泣けるエンタメ大作として本国で大ヒットした?ミュージカル・コメディ。この監督&主演コンビの前作『きっと、うまくいく』がかなり面白かったので、本作も期待して鑑賞してみました。うーん、期待が高すぎたのか、僕はいまいち嵌まらなかったです、これ。なんか国民性の違いか、宗教ネタもいまいちピンと来なかったし、全体的にそれほど笑えなかったかなぁ。それに相変わらず、長い!!次作に期待ってことで、厳しめの5点で。[DVD(字幕)] 5点(2018-03-08 21:09:50)

17.  ピートと秘密の友達 《ネタバレ》 不幸な事故により、人里離れた森の中で独りぼっちとなってしまった少年ピート。そこで彼は、森の奥深くで人知れず暮らしてきた秘密の生物と友達になる。その生物とはなんと、全身が緑の毛で覆われたドラゴン――。持っていた絵本からエリオットと名付けたそのドラゴンと、ピートは6年もの間平穏な日々を過ごすことに。たがある日、森林伐採を目論む人間の目に触れることになってしまい…。少年とドラゴンとの交流を美麗なCG映像で描き出す、心温まる王道ファンタジー。そんないかにもディズニーらしいオーソドックスな作品なのですが、なんだかディズニーのダメな部分がこれでもかと目につく出来に仕上がってましたね、これ。もう最後まで予定調和の雨あられ。一ミリたりとも驚きといったものがなく、ストーリー展開も最後まで先が読めるので退屈極まりない。それに登場人物誰もが何処かで見たことあるようなステレオタイプの人間ばかりで、印象に残るような人物が一人も出てこないのもいただけない。ロバート・レッドフォードなんて単なるおじいちゃんだし。そんな薄っぺらい内容なのに、なんだか説教臭さだけがやたらと鼻につくという、ね。肝心のドラゴンの造形も特に格好良くもないし可愛いわけでもないという、一言で言うなら単純にセンスがない。だってこのドラゴン、よく見たら顔がおっさんじゃないですか(笑)。ま、結論を言うとよくあるタイプの凡作ですね。[DVD(字幕)] 4点(2018-02-08 18:38:59)

18.  美女と野獣(2017) 《ネタバレ》 もはや王道のディズニーエンタメ。最新技術で描かれた、ゴージャスできれいな映像は見ているだけで楽しくなります。家具に姿を変えられた召使たちの造り込まれた造形美なんて凄いの一言。美女役のエマ・ワトソンも非の打ち所のない美女でさすがの貫禄でした。うん、なかなか面白かったですね。元のアニメは未見だけど、この機会に観てみようかな。[DVD(字幕)] 7点(2018-01-31 21:43:19)

19.  BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント 《ネタバレ》 孤児院に生きるちょっと変わった女の子と巨人族の老人との交流を美しいファンタジックな映像で描いたスピルバーグ監督作。とにかく映像が素晴らしかったです。特にカラフルな夢が空中に散らばるとこなんて息を呑むほどの美しさ!巨人がマントを自在に操りながら夜の街を疾走するシーンも終始ゾクゾクしちゃいました。原作がロアルト・ダールということでちょっぴり毒の効いたストーリーの方もいいですね。ただ、残念だったのは後半の英国王室が絡んでくる展開。主人公の狙いがイマイチ摑めず、また妙にのほほんとしたユーモアが差し挟まれるのも違和感が拭いきれませんでした。前半が良かっただけに惜しい!![DVD(字幕)] 6点(2017-10-13 22:46:54)

20.  ピエロがお前を嘲笑う 《ネタバレ》 超つまんなかったです。『ユージュアル・サスペクツ』と『ファイト・クラブ』を足して五十倍から七十倍ほどに薄めたような映画でした。とほほ。[DVD(字幕)] 3点(2017-05-23 22:02:27)

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