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プロフィール
コメント数 2253
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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21.  ファイナル・アワーズ 《ネタバレ》 いきなりネタバレして恐縮ですが、本作は全人類が“助かる見込みなし”の絶望映画です。理由は『巨大隕石衝突』。個人的には、人類終末を描いたディザスターでもある『アルマゲドン』『コア』『2012』より『100日後に死ぬワニ』の方が感覚的には近い気がします。さて“その時”までのタイムリミットはおよそ12時間。この状況で人々は何をするのでしょうか?①欲望のままに行動、②現実逃避、③静かに死を待つ、④自ら死を選ぶ。本作で描かれる人々の姿は、およそこの4つに分類されます。主人公は当初②でしたが、暴漢に襲われた少女救出をキッカケに理性を取り戻し「今自分が為すべきこと」に気づくという流れです。当然この状況設定なら、『最後まで生き残る為に努力する者』も多数いるはずですが、たぶん意図的に描いていないのでしょう。『諦めない姿勢』はいわば『人としての模範解答』。しかし、本作で求めているのは「正解」ではなく「リアルな解」又は「一番納得できる解」。観客それぞれが、自分の身に置き換えて考えて欲しいというメッセージと考えます。実際問題『諦めない』『最善を尽くす』『努力する』は美しいですが、万能ではありません。『諦める』『受け入れる』が正しい場面もあるでしょう。このシチュエーション、私の場合はどうですかね。基本的には悪足掻きをしたいタイプですが、家族の事を考えると③になるのでしょうね。④も悪くない気がしますが『ミスト』鑑賞済みなので、とてもじゃないけど選べません。やっぱり楽しい思い出を精一杯詰め込んで、安らかに逝きたいなあ。ヤバイ。ホントに泣きそう。私個人の『ファイナルアワーズ』が見えてくるまで、結論は保留にしておきます。無音のエンドクレジットは秀逸でした。[インターネット(字幕)] 7点(2020-06-30 19:22:07)(良:1票)

22.  ブラ!ブラ!ブラ! 胸いっぱいの愛を 《ネタバレ》 『全編台詞無し』の特異な仕掛けが如何にも洒落臭く、ブラジャーというアイテムの選び方にそこはかとないハイセンス風味を感じ(だってパンティじゃないんですもの。この設定なら普通はパンティでしょうよ)、きっといけすかないおサレドラマなんだろうなと高をくくっておりましたが(←イヤなら観るなって話ですが苦笑)、これがどうして、面白い!きっちり、しっかり、コメディでありました。それも結構なナンセンスぶり。不条理を押し通すために、不合理な『台詞無し』をぶつけてバランスを取る作戦。というか、登場人物に不条理の釈明をさせない為に、台詞を消したのでしょう。これは『Mr.ビーン』でも採用されている手法ですが、かの作品はローワン・アトキンソンという唯一無二のコメディアンがギミックの拠り所として存在しているのに対し、本作は純粋にナンセンス行為そのものを“無言の言い訳“の対象としている分、高難易度な構成と考えます。いずれにしても技ありの、見事な演出法でありました。ヒューマンドラマと社会風刺という二つの山に、ナンセンスコメディを被せた、まさにブラジャースタイルの映画(ちょっと上手いコトを言ったよ!赤面)。主人公が探していたのは、果たして本当にブラの持ち主だったのでしょうか?『幸せの青い鳥』ならぬ『魅惑の青いブラ』に導かれ、主人公が辿り着く至福のエンディングに、どうぞ涙してください。前述したように、やや気取った感もあり、取っつきは悪いかも知れませんが“こんな趣向の映画もある”という意味でも観ておいて損はないと思います。いやー反芻する度、旨味が溢れてくるお麩のような後味。いい映画です。 なお、便宜上鑑賞環境を【映画館(字幕)】としていますが、字幕、ありません。[映画館(字幕)] 8点(2020-02-17 20:55:58)(良:1票)

23.  復讐したい 《ネタバレ》 原作は、『リアル鬼ごっこ』『×ゲーム』等でお馴染みの山田悠介氏。『リアル鬼ごっこ』で懲りた私は原作未読ですが、本サイトでも映画化作品が多数登録されている人気の作家さんです。ただしどの映画も、採点は芳しくありません。個人的には「さもありなん」と考えますが、その点お含みおき頂ければと思います。 ≪≪以下ネタバレしてます。ご注意を≫≫  復讐法なる法律が施行された日本。遺族には、加害者へ復讐する権利が与えられます。小さな離島を特別区に指定して行われる復讐は、複数組同時進行、返り討ちOK、加害者が生き延びれば身分を変えて無罪放免だそう。要するに、お上で時間と場所だけ提供するので、あとは当事者間で決着をつけてねという合コンのようなルールです。如何にも男子中学生が思いつきそうな詰めの甘い(失礼)、ロマンと刺激溢れる設定ですが、これが山田氏の流儀と考えます。さて、所謂『復讐もの』ではありますが、復讐の是非を問うヒューマンドラマは無いに等しく、主人公妻の意外な死の真相へ迫るミステリーと銃主体のバトルアクションがメインとして提供されます。エンタメ志向と言えば聞こえは良いものの、テロリストがこっそり核爆弾を島に持ち込む“トンデモ要素”(まあ全部そうですけど)があったり、妻の死の真相を主人公があっさり看破したりと、とりあえず美味しそうなもの詰め込みました的な(失礼)節操のない(失礼)、バラエティに富んだ印象を受けます。簡単に本作を説明するなら、『フリージア』×『バトル・ロワイアル』×『パージ』÷3。ちなみに、それぞれの主演俳優をこの数式に当てはめても成立するのは、ミラクルとしか言いようがありません(すなわち『玉山鉄二』×『藤原竜也』×『イーサン・ホーク』÷3=本作の主役。彼の素性は【くるきまき】さんのレビューを参照くださいね)。[インターネット(邦画)] 4点(2019-10-20 21:27:43)(良:1票)

24.  ブタカリ。 ~呪いの使徒~<OV> 《ネタバレ》 久々に明らかな“ツッコミ待ち”映画に出会えました。これはもう完全に狙ってるでしょう。さあ、みなさん遠慮は無用です。思う存分ツッコミましょう!! ≪≪ 以下ネタバレしてます。ご注意ください。と注意を促す価値があるのか微妙ですが念のため。≫≫   謎の宗教団体が所有する呪いの小箱=ブタカリ。復讐したい相手の名を口にしながら、我が肉体の一部を箱に捧げると、復讐代行人が現れ相手の命を奪う仕組み。要するに『魔法のランプ』+『必殺仕事人』。そこで復讐相手を見つけた主人公は、迷わず自らのエンコを詰め始めます。何の担保も無いのに?まずは髪の毛か爪で様子見じゃないの?振り切った展開に軽くパニくっている所、ついに魔人“ブタカリ”が姿を現しました。何と、タコ殴りフェイスのスキンヘッド全裸男が、アラレちゃん走りで登場だ!キーーーン。局部はモザイクつきだ!!ビジュアルインパクトは絶大ですが、パワー・スピードは人間のそれ。格闘スキルは素人同然。魔法、超能力の類は一切無し。要するに人間です。いや小峠です。そいつが自分の代わりに殴ってくれるという。正気ですか?本気ですか?地獄の苦しみを与える技能もなければ、死体の後始末等アフターフォローも無いんですが。教団関係者、いやバイトの可能性すらあるのが、逆に恐ろしい。道徳心と羞恥心が無ければ、誰でも務まりますから。そんな小峠の仕事ぶりを気に入った様子の主人公は、都合4回このシステムを利用します。きっとハズレのデリ〇ルでも、めげずに利用するタイプなのでしょう。引換は手の指4本。ゴルゴやゾルディック家に依頼する事を考えれば激安とも言えますが、足の指でよくないですか?さらにブタカリを呼んでおきながら、主人公は自ら手を汚す愚挙に出ます。はっちゃけましたねえ。仕事を取られた小峠が、肩を落としてトボトボ帰るシュールな画にくぎ付けであります。で、復讐が復讐の連鎖を生み、今度は主人公が命を狙われる番と。次なる復讐者もブタカリを利用しますが「片目」を供出する男気を見せます。というか馬鹿なのかな。で、今回出てきたブタカリは普通に怪物という。捧げた肉体の部位によって、召喚される魔物が変化するシステムと判明します。高い代償には強力な魔物。きっと爪や髪では、出てくるのも“それなり”なんでしょうね。例えば可愛い子豚が出てきたりして。これがホントの「ぶた借」と。  いずれにしても観客はモノホンの怪物なんて求めていません。欲しているのは小峠ですから。もっとも彼の場合は見た目で“かます”タイプなので、初見でなければ対処可能でしょう。というか、少しでも格闘技の心得があれば余裕で勝てますよ(だから反撃を食らって顔がボコボコなんですよ)。でラスト。主人公への復讐を遂げた男は、今度は教団関係者に普通に殺されます(主人公はいつの間にか教団幹部に昇格してたので、その復讐です)。いやいや、そこはブタカリ使わないのかよと。やっぱり、お前らがブタカリの正体なんじゃねえの?と。怪物だって着ぐるみだろ!と(これはご法度でした)。最後まで、やりたい放題、散らかり放題なのでありました。ぶっちゃけますと、ストーリーなんてどうでもいいです。本作の価値は小峠にあり。悪ふざけが生んだ邦画ホラー界のアングラモンスター「ブタカリ」。君はこの衝撃を知らぬまま死ねるのか?!(嘘です。どうぞ安心して生きてください)[インターネット(邦画)] 1点(2019-10-15 20:20:10)

25.  プロメア 《ネタバレ》 好きか嫌いかで言えば、好きなジャンルの映画で間違いありません。ドラッグ紛いの超ド級デフォルメアクション&音楽のハイパーミックスで、基本バカ映画。現に私は『マインド・ゲーム』や『キック・アス』に10点を付けているワケです。ただし、思いのほかノレ無かったなあというのが正直な思い。何故かと考えた時に、前述した同類映画との違いに気付きました。それは、手段と目的が入れ違っていること。キャラクターが魅力に欠けること。過激なデフォルメアクションは、あくまで物語の主題を届けるための手段。それ自体を目的にしては魅力半減です。また、愛すべきバカ映画で必須の、引力を有するキャラクターも見当たりませんでした。残念ながら、私のハートにはヒットせずと。繰り返しますが、嫌いな映画ではないんです。もっと面白くてもいいはずなのに!な映画。[映画館(邦画)] 6点(2019-06-05 19:51:22)

26.  ブラックパンサー 《ネタバレ》 アメコミヒーローもののフォーマットは、どの作品も大体同じ(敵役とのバトルアクション&自らの強大な能力をどう活かすかのイデオロギー論)なので、あとはヒーローの見た目や性格、能力・世界観が趣向に合うかどうかの問題。そういう観点からすると、超好みだったなと。王位継承バトルは『キン肉マン』世代にはドンピシャですし、空は飛べない、飛び道具もない、基本地味で無敵感があまりない能力や、インスタ映えなどしなさそうなルックスは渋くてイイ感じ。そして何より脇を固める女ソルジャーの皆さんがカッコイイこと。このあたりは『ワンダーウーマン』にも共通しますが、鍛えられた肉体美から繰り出されるお姉さま方のアクションには惚れ惚れします。原作を承知していないのですが、妹の天才科学者が次々とお役立ちアイテムを発明するパターンのヤツですかね。本作のヒーローは地味なところが長所だと思いますので、続編製作にあたり、あまり強力な武器とか、えげつないスキルは身につけない方向でお願いしたいです。アベンジャーズ系はほぼ観ていないのですが、本作を契機に観てみようかしら。(以下、声優・百田夏菜子さんについて)吹替版を鑑賞しました。正直、不安は大いにありました。確かに『かいけつゾロリ』では合格点がつけられる(偉そうにスミマセン)お仕事ぶりでしたが、アニメの吹替と実写のそれは、似て非なるもの。生身の人間の場合、まず声に対して経験則が働きます(安田大サーカスのクロちゃんの声が笑えるのは、経験則が裏切られるから)。その点、シュリ役の女優さんと夏菜子さんの顔立ちが似ており一安心。声質で違和感はありません。あとは演技の部分。今まで数多くの人気俳優さん(演技派を含む)の残念な吹替を目の当たりにしてきたので、内心ハラハラしておりました。五感に訴えかけられる演技と、声だけの演技は別物。しかし、嬉しいことに杞憂に終わりました。夏菜子さんが本来持ち合わせている茶目っ気がキャラクターにピッタリ。素晴らしい出来映えでした。勿論、これは夏菜子さんに基本的な声優のスキルが備わっていたからこそ。歌、演技、ナレーション、ギター。最初は下手でも逃げずに挑戦することで身に付けてきた”表現力”が、ここで実を結んだものと考えます。餅は餅屋は正論ですが、大谷だってメジャーで二刀流を目指す時代。欲張ることは罪ではありません。何でもやる、何でもチャレンジできるのがアイドルの強みでしょう。[映画館(吹替)] 8点(2018-03-05 00:51:23)(良:1票)

27.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 物語の肝は“もしかして本当は主人公が犯人じゃないか”という点にありました。巧妙な芝居か、あるいは飲酒による記憶錯乱か。いずれにしても彼が犯人である可能性は、真犯人が姿を現す直前まで不明でした。このミスリードが成功したのは、実はリーアム・ニーソン主演の別作品のおかげ(念のため作品名は伏せますね)。役者のパーソナルイメージを利用したワザアリなミステリーだったと思います。娘の死から逃げた主人公が、同じ年頃の少女を救うクライマックスはベタですが泣かせます。リーアム・ニーソンのアクションはセガールよりもスタイリッシュで、個人的にはかなり好みです。[DVD(吹替)] 8点(2015-09-05 22:51:54)(良:1票)

28.  47RONIN 『ド○ゲナイ』でお馴染みSEKAI N○ ○WARIさんが『忠臣蔵』をモチーフにした新曲のMVですと言われたら、私は素直に信じたでしょう。[CS・衛星(字幕)] 5点(2015-03-03 21:25:21)

29.  フラットライナーズ(1990) 《ネタバレ》 好奇心旺盛な研修医による臨死体験実験。前代未聞の実験で彼らが得たのは“過去からの復讐”でした。今まで封印してきたであろう罪や後悔の記憶を呼び起される体験者たち。それも、幻覚が見えるほど鮮明に、過去の過ちを自覚させられます。所謂、負の走馬灯。この現象を彼らは“神の領域”なる言葉で説明しましたが、死後生前の所業について裁かれるという思想は、キリスト教に限らず宗教業界の大本流。それに神様を持ち出さなくとも“良心の呵責”で容易に説明できると考えます。つまりリアル過ぎる幻覚を除けば、実験結果は極めて予想通りのものでした。臨死体験はあくまで入口。本題は、彼らがこの不思議体験を経て、過去の自分とどう向き合うかにありました。ところがどうでしょう。レイチェルは事件の真相と向き合いトラウマを克服したようですが、男3人の方はいけません。全員一応罰は受けたものの、それで贖罪が済んだと思うのならオメデタイ。デヴィッドは相手が大人の対応をしてくれただけですし、ネルソンが得た赦しは彼の願望が見せた幻。覆水が盆に返らぬように、彼らの犯した罪(特にネルソンの大罪)は簡単に贖えるものではありません。その事実を認識せずして真の贖罪など叶うはずもなく、本作の結末は随分と加害者に都合の良い安易な決着に思えました。個人的には、実は実験失敗で主人公は死んでいたなんて結末の方がスッキリしたと思います。[DVD(吹替)] 5点(2014-08-18 20:25:27)(良:1票)

30.  不安の種 《ネタバレ》 頭と心をフル活用する濃厚なドラマは勿論大好物ですが、そんな映画ばかりでも困ります。3食ステーキは御免です。箸休めが欲しいとき(なんて言いつつ、箸を休めている時間の方が長いですが笑)、私の定番チョイスと言えば邦画ホラー。お手軽、お気軽なB級映画をツッコミながらのリフレッシュが希望。ところが当てが外れました。まさかこれほど難解とは。思わず2回観る羽目に。それでは、稚拙ながら私の解釈を。見当違いはご容赦ください……。時間軸が弄られている事、また可能性や幻想が映像情報として提供されているため、そもそも混乱し易い構成と考えます。中でも、須賀が津田を手にかけた瞬間には面喰いました。彼が10年前の殺人犯?まさかタイムワープ??でもあれは単に須賀の悪夢と考えるのが妥当でしょう(爪で別人と判断)。須賀が本当に殺したのは、おそらく妻と息子。だからラスト、2人は揃って藁人間に変わっていた訳です。この町に巣食う異形の者(すなわち藁人間、ハンマー女、マスク男、半身人間、そしてオチョナンさん)は、全て死者が変化した物の怪と解すると腑に落ちます。行方不明となっている洋子の兄はオチョナンさんに、母親は腕を失くしたハンマー女に変化。マスク男は津田パパ?そこで、ふと気づきました。怪事件の中心に、いつも“ある女性”が居たことに。実はそのヒントも数多く出されていました。シュールな看板『フランス語』が指示すのは、ファミレスの店名『Moncheri』=私の愛しい貴方。思い起こせば惨劇の餌食にあったのは、特定の“ある女性”が愛する人が中心。さらに“ある女性”は、死期が近い人が分かるとも口にしていました。それはそうでしょう。当人が邪気の塊。近づく者は命を落としかねません。オチョナンさんを引き寄せる三つ目シールを貼っていたのも彼女の仕業かもしれません。さらに踏み込むなら、一家惨殺の唯一の生き残りが真犯人なんてことも。謎の目玉は、死者の魂。あの世に辿り付けなかった魂は、物の怪に変化したのでしょうか……。黒沢清監督の『回路』の衝撃には及びませんが、久々に難解系オカルトホラーの当たりを引き当てた感じ。裏読みをするのがお好きな方には、オススメ出来るかと思います。[DVD(邦画)] 7点(2014-07-15 18:57:16)(良:1票)

31.  ファンタスティック Mr.FOX 《ネタバレ》 キツネ父さんの主義主張は明快です。野生動物らしく生きたいということ。本能に従い、家畜は襲わせてもらいますし、欲しいモノがあれば勝手に頂戴しますよと。元来、そういうナチュラル派人生観の持ち主です。ところが家庭を持つとなると、少々話はややこしくなります。妻子を養う事が人生の最優先課題に変わります。信念に対して妥協を余儀なくされることも。その結果が新聞記者というワケ。でも血は抑えられぬもの。再び、主人公は野生動物の生き方を選択しました。これはもう生き様の問題。本来、他人がとやかく口を挟める問題ではありませんが、巻き込まれる方はたまったもんじゃありません。それでも所属するコミュニティ(野生動物業界、そして家族)から彼が排除されないのは、人徳(狐徳?)の成せる業でしょうか。おそらくキツネ父さんが理想とする野生動物の在り方とは、幻のオオカミを指すのでしょう。大自然の中で、何ものにも囚われず、自由に生きる。それと比べるとシガラミが多く、また人間文化に染まった彼のライフスタイルは、野生動物の美学に欠けるかもしれません。ただし、環境順化を拒否したが故にオオカミは絶滅に瀕したとも言えます。環境に適応しながら、かつ己が信じる生き方を貫き、そして見事に家族を守り切ったキツネ父さんは、まさしくファンタスティックな男という気がします。ただし、私なら妥協しまくってでも、家族を守る道を選びますけれども。『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』ほどアーティスティックではなく、『ウォレスとグルミット』ほどアクションが切れるワケでもない、何処となく垢抜けない印象のクレーアニメ。しかし、それでも信頼のウェス・アンダーソン印。私にとってはお気に入りの一作になりました。[DVD(吹替)] 8点(2014-06-30 19:58:05)

32.  プレステージ(2006) 《ネタバレ》 張り巡らされた伏線が次々と回収されていく終盤の快感はまさに絶品。印象的なシーン(潰された鳥、無数のシルクハット、そしてボーデンの台詞の数々等)が脳裏にフラッシュバックされます。はたと膝を打つ感覚が堪りません。“プレステージ(偉業)”、その一瞬の為に“多大な犠牲を払う”主役2人の生き方の対比がドラマのメインストリームでした。ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベイルが濃厚な人物像を見事に体現してくれています。唐突なSF設定があまりに荒唐無稽ゆえ、拒否反応を示す向きもあるようですが、よく考えれば本作は奇術師の映画。マジックのタネにケチをつけるのは粋ではない気がします。例の流行の映画ではありませんが、“ありのままに”受け入れるのが正しい鑑賞姿勢かと。所謂『難解』映画とは一線を画しますが、解釈に幅があり、かつ奥行が感じられるのが素晴らしいところ。思う存分物語の“裏側”を推理推測して愉しんでください。その中でも最重要ポイントと思しきものは次のとおり。ステラが発明した“瞬間移動マシン”の隠された効用に最初に気づき、実用化したのは一体誰だったのでしょうか?[CS・衛星(字幕)] 9点(2014-06-24 18:57:23)

33.  フッテージ 《ネタバレ》 (未見の方はご注意ください。ネタバレしています)  ホラー映画の登場人物に対して、こんな風に思ったことは無いでしょうか?「あーイライラする。危機感が無さ過ぎる。そんなんだから、殺されるんだよ」と。私はしょっちゅうそう思います。特にB級ホラーで。本作でも、早い段階でそう感じました。「執筆なんていいから、早く家族を連れて逃げろ」何度心の中で叫んだ事でしょう。ところが、ところが、です!そう思った観客は、全員アウト。主人公より先にお陀仏でした。上から目線で主人公を批判した自分が恥ずかしいやら、悔しいやら。主人公(観客)に判断ミスを犯させる手口が実に巧妙だったと思います。犯人特定のヒントは数多く出されていました。①一家惨殺なのに子供一人だけが行方不明。②殺害過程を撮影したのは一体誰?③腕力の要らない殺し方ばかり。観客の脳裏に、衝撃的な殺人鬼の正体が浮かび上がってきます。そう、これが罠でした。重要なのは“犯人は誰か?”よりも“どうしたら殺されないか”。それなのに恐怖と驚きに支配され、冷静な判断がままなりません。注意深く、思慮深く、情報を吟味して行動出来れば、悲劇を回避することは十分可能だったと考えます(事件現場が繋がっているとの情報は事前に提示されていました!!)。それに謙虚な態度も大切。某副保安官を単なるミーハーの情報屋と見下さず、彼からの電話にすぐ出ていれば……。いやー後味が悪いです。でもこの後味の悪さは自業自得。理不尽ではないので納得出来るのです。(以下余談)フィルム観賞で感染。引っ越しで発症。邪神ブグールの呪殺システムは、まるで感染症です。キャリアの段階ならば、命に別状はありません。ここがミソ。ブグールはあの手この手で家人を怖がらせ、引っ越すように仕向けてくるワケです。では、もしカラクリを見抜き、家に居座り続けたらどうでしょうか。ブグールはルール無視で子供を操ってくる?いや、多分そうはなりません。この手のシステムは規則が絶対のはず。子供が成人するまで、引っ越しを我慢できれば助かる気がしました。もっとも私の場合、機械音痴なので8mmフィルムを見つけても無視するかもしれませんが。[DVD(吹替)] 8点(2014-05-03 19:28:33)(笑:1票) (良:2票)

34.  プラチナデータ 《ネタバレ》 DNA捜査システムが金科玉条の如く扱われる設定に違和感を覚えます。確かに髪の毛一本で容疑者が特定できたら便利でしょう。しかしあくまで物証の一つ。しかも神楽の場合は被害者(早樹)と日常的に接点があったので、彼のDNA素材が検出されたとしても有力証拠となりえないケースのはず(彼が疑われたのは監視カメラのトリックが判明した故の事)。『マイノリティ・リポート』で主人公が犯人として追われたのとはワケが違います。しかもNot Foundの問題をさて置いても、冤罪を誘発してしまう危険なシステムなのは明白でした。犯罪捜査ツールとしては、防犯カメラ集中管理システムの方が余程価値があるでしょう(『踊る大捜査線THE MOVIE2』で披露された監視カメラ捜査の完成形ですね。一体どんなスーパーコンピューターを使っているのやら)。これで神楽が逃げ切れてしまうのは、流石に無理があるような。特に物語後半、全くカメラの網に引っ掛かからなかったのは、都合が良すぎた気がします。逃走劇における追手と逃走者の距離感もダメダメでした。ミステリーの命タネ明かし、“真のプラチナデータの真相”や“犯人とその動機”も、期待値に遠く及ばぬものだったと思います。設定のバランスの悪さ・詰めの甘さ、脚本のアイデアの無さ(特にアクション)、良くない部分が目立ちます。せめてキャラクターに魅力があれば救われるのですが、こちらもパッとしません。トヨエツのオールドタイプな刑事像は悪くありませんし、その相棒役の役者さん(遠藤要)も存在感バッチリなのですが、キーパーソンン早樹に魅力がありません。あれではただのファッションモデルです。[CS・衛星(邦画)] 5点(2014-01-19 21:59:40)

35.  ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン 《ネタバレ》 主人公のキャラクターが面白いです。スピーチで無駄な意地を張ったかと思えば、接客では本音を隠さず仕事をクビに。飛行機内では酔っぱらって大失態。パーティでは我を忘れて大立ち回り。社会人なら普通に出来る“自制”や“我慢”が、彼女は出来ないワケです。どうです?馬鹿でしょう。でも許せる(許したくなる)のは、裏を返せば私達が普段したくても出来ない事をやっているから。もっとも馬鹿をやった代償はキッチリ払わされているので、羨ましくは無いのですけども。主人公が右肩下がりでドツボに嵌って行くストーリーは、一歩間違えば、“痛痛しくて見ていられない”となりかねません。しかし、素直に笑える仕掛けが施してありました。それは、新しい彼氏の存在。彼女にも幸せになるための道筋が用意されていました。ただし、完璧なハッピーエンドとは言えません。彼女の“ケーキ作りの才能”は結局活かされぬまま(彼氏との仲直りには役立ちましたケド)。前フリ虚しく、最後まで事業再開は叶いませんでした。でも、それも仕方のない事。本作の帰結は、“ダメな自分を改める”ではなく“ダメな自分と付き合っていく”というもの。彼女は何も変わっていません。直したのは車のテールランプだけ。反省なく事業に再挑戦したところで、成功するはずがありません。バカコメディの中に社会の厳しさが垣間見えました。彼氏との未来は漠然とした希望。でも其処には有耶無耶に出来ない現実が存在しています。それは盛大な結婚式にかかったであろう莫大な費用と同じ。浮かれ気分に水を差す苦い現実は、程良いスパイスでありました。邦題からも分かるように、本作は『ハング・オーバー』の女性版といった趣。使いまわしが利く設定です。それに結構良いキャラクターを揃えたので、本作限りは勿体ないです。ということで続編希望。意外とイイ奴&引くほど変態の百貫メーガンさんのウエディングで、もう一悶着お願いします。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-21 18:55:49)(良:1票)

36.  50/50 フィフティ・フィフティ(2011) 《ネタバレ》 日本で“難病もの”と言えば、“最後は主人公が死んで悲しい泣けるお話”と相場が決まっています。一時期邦画で大流行しましたし、夏にTV局発のキャンペーンでアイドル主演のスペシャルドラマが製作されることでもお馴染みです。刺身に醤油、トンカツにソースと同じくらい定番の味付け。ですから本作の軽やかアッサリ風味の味付けは、単純に新鮮でした。泣かなくてもいい難病もの。これだけで技あり。観賞に値すると考えます。【風味=音楽】は軽くても、旨味はしっかり、コクもあるのが素晴らしいです。主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、今をときめく堺“半沢”雅人を彷彿とさせるアルカイクスマイルが印象的。あの頬笑みは、おそらく心の防波堤。ガン告知前から爪を噛んでいた点からも、主人公の不安定な内面が窺い知れます。今回の一大事は、そんな主人公を激しく揺さぶりました。露わになる心の隙間。欠けていたピースは何だったのか。それは親子の絆だった気がします。「愛している」それだけで繋がれるのは肉親だからこそ。息子に「初めまして」と挨拶していた父親に蘇る家族の記憶。胸が締め付けられました。お父さん役の俳優さん、MVPです。揺さぶられた事で人間関係も篩いに掛けられた模様。「難病の彼氏を支えるアタクシってステキ!」な勘違い女とキッパリ別れられたのは不幸中の幸いでしたが、何より彼がツイていたのは、親友が側に居てくれた事でしょう。デリカシーって何?それ美味しいの?な奴ですが、「50%のギャンブルなんて最高じゃん」と言い切り、彼女の浮気を躊躇なくチクれる(しかも本人の目の前で!)ガサツさに、主人公は随分と救われたと思います。本当の優しさを知っている男でした。セス・ローゲンには殊勲賞を差し上げましょう。カウンセラーと患者という関係から始まる恋物語は、「結婚したのか?オレ以外の奴と」でお馴染み某携帯恋愛ゲームと同じくらい激しくツッコミたい衝動に駆られますが、彼女の方に打算が感じられないので許すことにします(笑)。お幸せに![CS・衛星(字幕)] 8点(2013-10-03 18:58:15)(良:3票)

37.  ファイナル・ジャッジメント 《ネタバレ》 危機感や恐怖心を煽って入信を勧誘する手法は、古今東西を問わずどの宗教でも行っている常套手段。危機は具体的に、恐怖は切実である方がより効果的です。そういう意味では、尖閣問題で外交緊張が高まる折、中国(劇中ではオウラン)による日本侵攻というタイムリーな設定を用いたセンスは正しいと感じます(ただ、武力衝突も無しに、ある日突然併合されるという設定にリアリティは感じませんが…)。さて本作の目的は、ラストに行われた主人公の演説(説法)に集約されていました。この主張を際立たせる為に100分近くが費やされたと言ってもいいでしょう。然るに、肝心の演説が全く心を打ちません。既存の宗教を全て容認すると語る一方、主人公が説く“神”による価値観の統一を強要するのは明らかな矛盾です。オウランが日本併合時に行ったダブルスタンダードな施策と何ら変わりありません(おそらくこの不条理を製作者が理解していないのが一番怖い)。演説ひとつで問題解決という点も説得力を欠きますし、その後の次第を字幕で説明という手抜きも酷いと感じました。この完成度では、もはやプロパガンダとは言えない気がします。最後にどうしても触れておきたい宍戸錠について。ほぼ役作りを放棄したとも思える大根ぶりは、晩年の丹波哲郎を彷彿とさせる異次元の味わい。こちらの方が余程神懸かっているような。(以下余談)レンタルDVDでの鑑賞でしたが、正直言って下手なAVより借りるのに勇気が要りました。長女からのリクエスト『うちの3姉妹』と次女のリクエスト『プリキュアオールスターズ』に挟んでカモフラージュしてレジに出しましたが、お姉さんの表情がいつもより怪訝そうだったのは…気のせいでしょうね。[DVD(邦画)] 3点(2013-08-13 22:27:46)

38.  ブレーキ(2012) 《ネタバレ》 痛みを拠り所とする拷問では決して口を割らないであろう男から、情報を聞き出すために仕組まれた壮大なギミック。彼の一瞬の気の緩みを突く作戦です。おそらく機密事項について、目星はついていたのでしょう。ただ最終確認がしたかったと。うーん、それなら一応理屈は通ります。でも釈然としません。というのも、仕掛けの数々に“必然性”が感じられないからです。その象徴となるアイテムはタイマー。他のレビュワー様もご指摘のとおりです。4分毎のカウントダウンは、単に観客の気を惹くためだけの設定に思えてしまいます。言わば観客を釣るための撒き餌のようなもの。そりゃ釣られた方は、いい気はしません。大オチにしても中途半端。観客はサプライズがお好きですが、気持ちよく騙されたいのです。[DVD(吹替)] 5点(2013-02-21 18:58:37)

39.  プロメテウス 和食を食べたくて入った割烹が実は鰻屋だった、みたいな映画でした。確かに鰻も和食だし、そもそも鰻は大好物だし、ていうかこの蒲焼めっちゃ美味いし。流石老舗の味です。でも、何となく釈然としないんですね。何なんでしょう、この感じ。[ブルーレイ(吹替)] 6点(2013-01-31 18:55:03)(笑:1票) (良:1票)

40.  ファイナル・デッドブリッジ 《ネタバレ》 シリーズ完結の体裁ですので(とは言いつつ続編がありそうな気もしますが苦笑)、シリーズ全体を含めた感想を述べたいと思います。基本コンセプトは“死に様博覧会”。悲壮感やリアリティを排除し、エンターテイメントに特化しています。痛いの、グロいの、仕掛けのアイデアに感心するもの等様々。悪趣味な趣向ではありますが、あくまで“不可抗力な事故”であるため、不快指数は低めに抑えられているのが特徴です。2作目に続き、本作では生還要件が示されていますが、真剣に捉えていたのは一人のみ。登場人物からは、「どうしても助かりたい!」という必死さが伝わってきません。それもそのはず。人は未確定なものに対して鈍感になれる生き物だから。寿命を縮めると分かっていても、飲酒やタバコを止められないのと同じ。姿を見せぬ死神の余命宣告は、医者のそれより効果が薄いのか。なかなか興味深いと思います。1作目に繋がるエンディングは確かに技ありだとは思いますが、無理矢理全員殺さなくてもいいんじゃないかと思いました。戦争モノ以外で、これほど命を軽く扱った映画も珍しいかと。[DVD(字幕)] 6点(2012-06-28 19:29:43)(良:3票)

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