みんなのシネマレビュー
目隠シストさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2253
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順12345
投稿日付順12345
変更日付順12345

21.  #フォロー・ミー(2020) 《ネタバレ》 ネタバレ厳禁映画です。予備知識なく鑑賞することをお勧めします。なお結構な精神的ダメージが想定されますので注意喚起しておきます。「ユーチューバーとかインフルエンサーなんて調子のり、いけ好かねえから痛い目を見ればいいんだよ」な方にはいいかもしれません。以下は鑑賞済み、鑑賞する気がない、ネタバレ上等な方のみでお願いします。 当初は一般的な「デスゲームもの」との認識でした。そう予告されておりました。人気ブロガーが配信用に「脱出ゲーム」にチャレンジしたところ、実際は本物の「デスゲーム」でしたオチ。如何にもな設定です。そこで肝心のデスゲームですが、宜しくありません。凡庸なアイデアで謎解きに面白みがなく、全体尺に対してボリュームが不足しています。ゲームとは関係ないところで人が死ぬ始末。これはハズレでしょう。でも想定の範囲内でもありました。「デスゲームもの」で当たりを引くのは、宝くじ並みなのは学習済み。しかしながら、これら不満点が全て消し飛ぶ驚愕の結末が待っていました。脳内ではお馴染み「蒲田行進曲」が再生される有様(もちろん劇中では流れていません)。と同時に襲われる虚脱感と絶望感。ああ観るんじゃなかったと大後悔です。思い返してみれば、なるほどと思ったり思わなかったり。その描写はフェアですか、そうですか。やはり舞台が「ロシア」ってところがミソだった気がします(ロシアだからサワークリームですか)。いずれにせよ見事に騙されました。こういう作品を観ると『水曜日の〇ダウン〇タウン』なんか本当に怖くなります。ギリギリを攻めるエンターテイメントは面白いですが、一線を超えると大惨事です。リアリティショーも同じ危険性を孕んでいると言えましょう。そう、この映画の教訓は「何事もやり過ぎ禁止。匙加減って大事」であります。 正直あまり高い点数をつける気になれませんが、「絶対に忘れない」のは間違いありません。「二度と見ない」も確定ですけど。毒にも薬にもならない映画と比べれば、毒でも薬でもある本作の価値はある気がしますが如何でしょうか。ちなみに、ここで言う「匙加減」が神レベルの傑作サスペンスが存在します。鑑賞済みの方であれば、すぐにピンと来ることでしょう。タイトルは明かしませんが、気になる方は本サイトにも登録されていますので探してみてください。でも探して観ると魅力半減なので、偶然出会うのが理想ですね。平均点は6点台後半です。[インターネット(吹替)] 7点(2023-08-21 22:26:13)《改行有》

22.  PLAN 75 《ネタバレ》 『病気や生活苦で自ら命を絶つ高齢者が後を絶たない今、政府は高齢者の皆様に安らかな最期を迎える機会をご用意しました。支度金も差し上げます。どうぞ自由にご利用ください。これは75歳以上の国民の皆様のみに与えられた特権であり、あくまで個人の自由意志による選択です。』こう説明されたら納得してしまいそう。一見、選択肢が増えることにデメリットはありませんから。疲弊しきった国民がこのような提案を受け入れない保証などありません。私は与太話でもSFでもなく、未来予想図の一つとして十分なリアリティがあったと考えます。だからこそ恐ろしく、とても不快でした。もしPLAN75が制度化されたら最後です。生殖、労働、納税。国民なら国の役にたってしかるべし。そうでないなら退場を。これを世論と呼ぶのか同調圧力と呼ぶのか分かりませんが、『社会正義』の前に個は無力です。その価値観にいずれ染まる。献血感覚で自死を選ぶ社会になっても何ら不思議ではありません。消費税の例を引き合いに出すまでもなく、PLAN75はいずれPLAN40、いやPLAN0になるはずです。 淘汰されるのは弱者。人の世もまた弱肉強食という自然の理に逆らうことはできません。でも私はボケっとしていても生きていける、いろんな形の幸せを選べるこの国が好きでした。その前提条件は国が豊かであること。その礎を築いたのがまさにPLAN75世代なのですから、義理も人情もあったものではありません。しかし『貧すれば鈍す』とも『衣食足りて礼節を知る』とも言います。余裕が無ければ理想を語るなど無理な話。やはり国が豊かであることは何にも代え難い宝であります。人が人らしく生きるために必要な痛みなら引き受ける覚悟はあります。でも痛すぎて死ぬのは勘弁願いたい。この国から宝が失われつつあるのは間違いなく、本作をフィクションとして割り切れぬ現状に寒気がします。[インターネット(邦画)] 7点(2023-02-28 19:20:49)(良:1票) 《改行有》

23.  福福荘の福ちゃん 《ネタバレ》 本作を評する上で避けて通れない、というより本作の価値を決める最重要要素と言っていいのが「森三中大島の是非」であると考えます。芸人が俳優をする時点でトリッキーなのに、女が男役とはこれ如何に。例えば性転換した元女性役とかなら分かりますが違いますよね。となると何で大島さんなのかと。これって企画段階で出される「こんなん面白いんじゃね」的なネタをノリで実行したのではないかと勘ぐりました。しかし観終えて、何となくキャスティングの意図が分かった気がします。それは「リアリティの排除」。これは劇中の人間凧エピソードや、これでもかと云わんばかりの棒演技からも伝わってきます。中年童貞の生々しさ(えぐ味)を取り去る事でハートウォーミングかつファンタジーなラブコメを成立させたのではないでしょうか。実際福ちゃんがTKO木下とかクロちゃんだったら、ハッピーエンドを手放しで祝えなかったでしょう。性欲の匂いがゼロだからスッキリ、サッパリな風味になったと考えます。反面コクや旨味には欠けるのでドラマとしては物足りないかもしれません。この辺は好みの問題もありましょうが、私はこんなアプローチもありだと思いました。なおコメディとしても悪くありません。思いの外シュールで沢山笑いました。それにしても荒川良々の奥さんが黒川芽以で、大島がモテモテとか、この地域はデブ坊主にとっての楽園ですか。すぐに引っ越すので場所を教えてくださいな。[インターネット(邦画)] 7点(2022-08-14 01:27:08)

24.  淵に立つ 《ネタバレ》 この家族に起きた悲劇について「どこかで引き返せたか?」を考えたとき、思い当たるポイントは無数にあります。何時でも最悪を回避できたと思う反面、決して逃れられぬ結末であったとも感じます。それは「姿勢」に所以する問題だからです。「何を(誰を)守りたかったのか?」の問いに対する答え。妻は「隣人」であり、夫は「自分」であったと考えます。そこに「家族」の視点は感じられず、犠牲者が出たのは道理でありました。 さて、ここで注目したいのは、夫の人間性です。過去に犯した罪の告白により、その劣悪な人間性が明るみとなりました。実質的にこの時、家族は崩壊したと考えますが、なぜ夫は秘密を墓場まで持っていかなかったのでしょう。苦難を共有することで夫婦の絆を感じていたから赦してもらえる気がした?いや、彼は自身に対して“嘘を付き過ぎた”のだと思います。「自分は悪くない」そう自身に言い聞かせてきた結果、夫の中で嘘は真実に変わったのだと思います。罪の重さを強く感じていたが故の刷り込みならば、彼は極悪人でもありません。誰の身の上にも起こり得ること。罪に対して適正な罰を受けるのは、加害者の為でもあることがよく分かります。 夫はもとより、妻も不貞という罪を犯しました。すなわち夫婦にとって八坂は“罪”又は“罪悪感”の象徴と見て取れます。罪悪感は自身に内在するものですから、何処か外で見つけようとするのは無理な話。罪が昇華されない以上、最後は罪悪感と共に心中するしかなかったと考えます。 最後に古舘寛治氏について。正直、役者としての魅力が今まで分からなかったのですが、本作で初めてその本領をみた気がします。存在感を出さないことの凄みとでもいいますか。観客が自身を登場人物に置き換えようとしたとき、これほど都合のよい器もありません。ほんと、お見逸れしました。[インターネット(邦画)] 7点(2021-04-10 11:25:08)(良:1票) 《改行有》

25.  ファインド・アウト 《ネタバレ》 記憶と証拠、主観と客観、どちらが正しい?精神を病んだ者が主人公となるこの手のジャンルは、どちらに帰結するパターンも既存作品で目にします。ですから早々に見切るのは厳禁なのですが、それでもあらゆる可能性を排除せず、終盤まで物語を引っ張り、緊張感を持続させられたのはお見事でした。流れる水の如く出任せを言う主人公、何か裏のありそうな刑事。細かなミスリードが上手だったと思います。ただし、主人公の“決めつけ捜査”が功を奏しまくる展開は、流石に無理筋だった気がしますが。さて、特筆すべきは、ラスト主人公が下した決断です。私なら、あそこまで腹を括れない。というより、“犯人憎し”の感情よりも、“物証の確保”を優先させる気がします。それくらい、自身の言い分を信じてもらえないのは屈辱ですから。しかし、よくよく考えてみると、あの選択がベストだったのでしょう。着せられた濡れ衣を逆手に取ったすっとぼけ。かつトラウマと今後の不安材料を一掃して一石二鳥。おまけに、事件の真相を告げる証拠を警察に送り付け、溜飲も下げると。保身に走る警察は、揉み消すこと請け合いですもの(ちょっと警察を悪く描き過ぎでお気の毒ですが)。テンポの良さとスピード感、結末のカタルシスで、結構な粗を目眩まし。これもテクニックのうちと考えます。[インターネット(吹替)] 7点(2020-08-30 22:58:29)

26.  ファイナル・アワーズ 《ネタバレ》 いきなりネタバレして恐縮ですが、本作は全人類が“助かる見込みなし”の絶望映画です。理由は『巨大隕石衝突』。個人的には、人類終末を描いたディザスターでもある『アルマゲドン』『コア』『2012』より『100日後に死ぬワニ』の方が感覚的には近い気がします。さて“その時”までのタイムリミットはおよそ12時間。この状況で人々は何をするのでしょうか?①欲望のままに行動、②現実逃避、③静かに死を待つ、④自ら死を選ぶ。本作で描かれる人々の姿は、およそこの4つに分類されます。主人公は当初②でしたが、暴漢に襲われた少女救出をキッカケに理性を取り戻し「今自分が為すべきこと」に気づくという流れです。当然この状況設定なら、『最後まで生き残る為に努力する者』も多数いるはずですが、たぶん意図的に描いていないのでしょう。『諦めない姿勢』はいわば『人としての模範解答』。しかし、本作で求めているのは「正解」ではなく「リアルな解」又は「一番納得できる解」。観客それぞれが、自分の身に置き換えて考えて欲しいというメッセージと考えます。実際問題『諦めない』『最善を尽くす』『努力する』は美しいですが、万能ではありません。『諦める』『受け入れる』が正しい場面もあるでしょう。このシチュエーション、私の場合はどうですかね。基本的には悪足掻きをしたいタイプですが、家族の事を考えると③になるのでしょうね。④も悪くない気がしますが『ミスト』鑑賞済みなので、とてもじゃないけど選べません。やっぱり楽しい思い出を精一杯詰め込んで、安らかに逝きたいなあ。ヤバイ。ホントに泣きそう。私個人の『ファイナルアワーズ』が見えてくるまで、結論は保留にしておきます。無音のエンドクレジットは秀逸でした。[インターネット(字幕)] 7点(2020-06-30 19:22:07)(良:1票)

27.  不安の種 《ネタバレ》 頭と心をフル活用する濃厚なドラマは勿論大好物ですが、そんな映画ばかりでも困ります。3食ステーキは御免です。箸休めが欲しいとき(なんて言いつつ、箸を休めている時間の方が長いですが笑)、私の定番チョイスと言えば邦画ホラー。お手軽、お気軽なB級映画をツッコミながらのリフレッシュが希望。ところが当てが外れました。まさかこれほど難解とは。思わず2回観る羽目に。それでは、稚拙ながら私の解釈を。見当違いはご容赦ください……。時間軸が弄られている事、また可能性や幻想が映像情報として提供されているため、そもそも混乱し易い構成と考えます。中でも、須賀が津田を手にかけた瞬間には面喰いました。彼が10年前の殺人犯?まさかタイムワープ??でもあれは単に須賀の悪夢と考えるのが妥当でしょう(爪で別人と判断)。須賀が本当に殺したのは、おそらく妻と息子。だからラスト、2人は揃って藁人間に変わっていた訳です。この町に巣食う異形の者(すなわち藁人間、ハンマー女、マスク男、半身人間、そしてオチョナンさん)は、全て死者が変化した物の怪と解すると腑に落ちます。行方不明となっている洋子の兄はオチョナンさんに、母親は腕を失くしたハンマー女に変化。マスク男は津田パパ?そこで、ふと気づきました。怪事件の中心に、いつも“ある女性”が居たことに。実はそのヒントも数多く出されていました。シュールな看板『フランス語』が指示すのは、ファミレスの店名『Moncheri』=私の愛しい貴方。思い起こせば惨劇の餌食にあったのは、特定の“ある女性”が愛する人が中心。さらに“ある女性”は、死期が近い人が分かるとも口にしていました。それはそうでしょう。当人が邪気の塊。近づく者は命を落としかねません。オチョナンさんを引き寄せる三つ目シールを貼っていたのも彼女の仕業かもしれません。さらに踏み込むなら、一家惨殺の唯一の生き残りが真犯人なんてことも。謎の目玉は、死者の魂。あの世に辿り付けなかった魂は、物の怪に変化したのでしょうか……。黒沢清監督の『回路』の衝撃には及びませんが、久々に難解系オカルトホラーの当たりを引き当てた感じ。裏読みをするのがお好きな方には、オススメ出来るかと思います。[DVD(邦画)] 7点(2014-07-15 18:57:16)(良:1票)

28.  ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン 《ネタバレ》 主人公のキャラクターが面白いです。スピーチで無駄な意地を張ったかと思えば、接客では本音を隠さず仕事をクビに。飛行機内では酔っぱらって大失態。パーティでは我を忘れて大立ち回り。社会人なら普通に出来る“自制”や“我慢”が、彼女は出来ないワケです。どうです?馬鹿でしょう。でも許せる(許したくなる)のは、裏を返せば私達が普段したくても出来ない事をやっているから。もっとも馬鹿をやった代償はキッチリ払わされているので、羨ましくは無いのですけども。主人公が右肩下がりでドツボに嵌って行くストーリーは、一歩間違えば、“痛痛しくて見ていられない”となりかねません。しかし、素直に笑える仕掛けが施してありました。それは、新しい彼氏の存在。彼女にも幸せになるための道筋が用意されていました。ただし、完璧なハッピーエンドとは言えません。彼女の“ケーキ作りの才能”は結局活かされぬまま(彼氏との仲直りには役立ちましたケド)。前フリ虚しく、最後まで事業再開は叶いませんでした。でも、それも仕方のない事。本作の帰結は、“ダメな自分を改める”ではなく“ダメな自分と付き合っていく”というもの。彼女は何も変わっていません。直したのは車のテールランプだけ。反省なく事業に再挑戦したところで、成功するはずがありません。バカコメディの中に社会の厳しさが垣間見えました。彼氏との未来は漠然とした希望。でも其処には有耶無耶に出来ない現実が存在しています。それは盛大な結婚式にかかったであろう莫大な費用と同じ。浮かれ気分に水を差す苦い現実は、程良いスパイスでありました。邦題からも分かるように、本作は『ハング・オーバー』の女性版といった趣。使いまわしが利く設定です。それに結構良いキャラクターを揃えたので、本作限りは勿体ないです。ということで続編希望。意外とイイ奴&引くほど変態の百貫メーガンさんのウエディングで、もう一悶着お願いします。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-11-21 18:55:49)(良:1票)

29.  フローズン 《ネタバレ》 印象としては、雪山版『オープン・ウォーター』。また、最近流行のソリッド・シチュエーション・スリラーにも該当すると思われます。プロデューサーも当ジャンルの代表格『ソウ』と同じ。この手の作品はある意味“出オチ”のようなものだと考えます。極限状態という設定は観客の興味を引くには打ってつけですが、極限がゆえにその後の展開に幅が無い。観客の期待値を上回るのは難しいと考えます。本作もやはり出オチの感は否めませんが、善戦している方だと感じました。まず伏線の張り方が丁寧でした。事前の会話に出てきた「パウダースノー」という単語は観客に“雪面は安全なもの”という先入観を植え付けましたし、ナンパ男がボーダーではなくスキーヤーであったことにも意味がありました。そして何より、彼らの行動に不自然さを感じなかったのが良かった。そう、自分も彼らと同じように考え、同じようにチャレンジしたと思います。ですから、真っ先に自分も死んでいる訳ですが(苦笑)。着衣を繋ぎ合わせて紐にするとか、火をおこすとか(最初タバコは持っていた!)、アイデアはいろいろありますが、所詮は結果論。あの状況では思いつかないだろうなと。彼らはしかるべき手順を踏んで、死ぬべくして死んだ。助かった人はラッキーといったところでしょう。そもそも、窮地に追い込まれた時点でアウトということ。納得の結末でした。東京では夏に封切られたようですが、うちの地域では11月下旬から上映開始。寒さが身にしみてきた時期ゆえ、身につまされました。コレを見てスキー場が怖くなるというよりは、マナーはきちんと守ろうと思う人の方が多いと思います。[映画館(字幕)] 7点(2010-12-03 20:11:32)(良:2票)

30.  フレフレ少女 《ネタバレ》 公開当時、新垣のプロモーションの様子をワイドショーで観たのですが、彼女の応援はグダグダでした。全く声が出ておらず、会場も失笑ムード。そのため全く期待せず鑑賞に至ったのですが、意外や意外悪くなかったです。いや、正確に言うならダメだけど愛せるんですね。主人公が応援団に本気になる過程の動機付けは弱いですし、野球部との関係性にも深みがありません。卓球部やら将棋部を応援して勝たせる件はおふざけが過ぎます。設定および脚本で改善を望む点は多々ありました。でもそれを補うのが応援シーンの素晴らしさ。見応えがありました。そして胸を打ちました。「祈りだけでは、人は何も答えてはくれない。その想いを言葉と体で伝えて欲しい」素敵な言葉です。応援に限らず対人関係の基本だと思います。ちょっと都合良過ぎる結末だという気がしないでもないですが、2009年夏の甲子園決勝(中京大中京VS日本文理)のように何が起こるか判らないのが高校野球。この奇跡は許容範囲と考えます。人の想いは力を持っていると信じたいです。爽やかな青春映画でした。あとエンドロールが何気にいいです。応援団OBに竹中直人ではなく内藤剛志を持ってきた良識に+1点。元臨時応援団員だった自分の思い入れ補正で+1点を加算させてください。[DVD(邦画)] 7点(2010-04-22 20:05:04)

31.  ブタがいた教室 《ネタバレ》 新任教師の理念とヤル気、そして行動力は素晴らしいと思います。でも教育者としての技量は不足していました。彼が目指したのは、ブタの飼育を通じて命の大切さを知る“生きた”教育。最初の躓きは、子供たちに仔ブタの名づけを許したことだったと思います。愛玩動物としてペットを飼育することと、食用の家畜を飼育することは違います。まず押さえておくべき前提の確認を怠ったのは先生のミスでした。心の防波堤を知らない子供たちは、ピーちゃんに強く感情移入してしまいました。二つ目のミスはピーちゃんの行く末を子供たちの自主的判断に任せたこと。結果、“下級生に引き継ぐ”という無責任な選択肢が出てきてしまいました。もし多数決で引き継ぐことに決まったら、先生はそれを許したのでしょうか。おそらく、彼は「子供たちが決めたことだから」と、その決断を受け入れた気がします。言い方は悪いですが、これは先生の職務放棄です。ピーちゃんを助けたいなら、卒業生か先生自身が飼育し続けるのが筋です。自身の労力と痛みを回避して他者に責任を委ねる発想は、飼えなくなったペットを捨てることと大差ありません。子供たちに答えを出させるのは構いませんが、”何でもあり”は間違いです。ガイドラインを設定するのは先生の役目でした。最初から最後まで、この試みは不出来だったと思います。でも、先生を責める気にはなれません。その理念は悪くありません。もし自分が子供たちの親だったら、先生の至らぬ部分を責めるのではなく、フォローしたいと思いました。それにしても、校長は偉いです。公務員は波風立てることを嫌います。それは教師とて同じ。面倒を厭わず、『百害あって~』の一利に賭けた校長先生は、教育者として尊敬できます。苦情を申し出た母親たちを説得し、先生には責任の所在をきちんと把握させました。こういう上司の下だと、能力のある部下は伸びます。子供たちには、気の毒な事をしたかもしれませんが、忘れられない1年間になったことでしょう。何年後か、あるいは何十年後か、この経験の本当の価値を子供たちは知ることになるのだと思います。(以下おまけ)自分が小学5年生の頃、祖父の家で飼っていた鶏を潰した事がありました。老いて、卵を産まなくなった為です。締めてさばく所まで、鮮明に記憶しています。肉も食べました。衝撃的な体験でしたが、不思議と納得していたのを覚えています。今思うと、周りの大人が平然としていたからなのでしょう。子供は大人の様子をよく観察しているものです。[DVD(邦画)] 7点(2010-02-12 18:25:26)

32.  PRIVATE DREAM(S) プライヴェート・ドリームス 《ネタバレ》 (物語の核心に触れていますので、未見の方はご注意ください)  夢を題材とした作品ゆえ解釈の幅は広いと思いますが、その1例を。鑑賞の参考になれば幸いです。冒頭とラストで提示される「バス転落事故」。その唯一の生存者が杵島雄介という少年。本作の出来事は、彼が事故の際、昏睡状態の中でみた夢と考えるのが自然でしょう。そうナビゲートされていると感じます。これを前提として、鍵となるエピソードを振り返ってみましょう。まず「マット事故死事件」。この事件の被害者も雄介だという。でも、ここで彼が死んでしまうと「バス転落事故」との整合性が取れません。「学校放火事件」。放火の犯人は麻美だとクラスメイトは言っています。冒頭で刑事から尋問されていた、ネジの外れた女の子です。でも真相は多分違う。終盤、気のふれた様子の雄介の母(弁護士)の服は煤だらけでした。彼女が放火犯と示唆されています。犯行の動機は、虐められて死んだ息子の復讐?でも、「バス転落事故」が真ならば、「マット事故死事件」は存在せず、放火の動機も発生しません。ここでも矛盾が。こうも不都合が多いということは、前提に問題があるということ。夢の主は杵島雄介ではなく、「バス転落事故」も起きていない。「マット事故死事件」と「学校放火事件」は現実にあった事と推察します。終盤、“雄介=雄介の母”を匂わせる描写がありました。夢の主は雄介の母。タイトルが“複数形”なのは、母親と息子、2人の想いという意味もありそうです。「バス転落事故」は、放火の罪の重さから逃れるために彼女が作り出した架空の設定。『私が殺したんじゃない。事故でみんな死んだのだ』。以上です。自分は“勝手に想像する映画”が好きなので結構楽しめましたが、そうでないとツマラナイかもしれません。あらゆる面で安普請ですし、キャラクターの描き別けが弱いのも気になります。一般ウケは厳しいでしょう。[DVD(邦画)] 7点(2008-10-30 18:47:14)(良:1票)

33.  ブラック・スネーク・モーン 《ネタバレ》 『完全なる飼育』のアメリカバージョンかと思いきや全然違いました。主人公が少女を監禁したのは、彼女のセックス依存症を克服させるため。さしずめ滞在型カウンセリングプログラムといったところでしょうか。とは言いつつ、若いおなごを鎖で縛り付けるのはやっぱり尋常じゃない。目的が善ならば、手段は問わないなんて理屈は通りません。このまま主人公が少女を監禁し続けたならば、多くの観客は眉を顰めたはずです。ですから早々に秘密がばれ、彼女自らが主人公を頼る展開にしたのは正解だったと思います。少女を戒めた鎖は、彼女の心の拠所として身の内に根付いた様子。荒療治にも意味はあったようです。病気克服の道程はまだまだ始まったばかりですが、立ち直るキッカケを少女とその夫は掴みました。ただ気になるのは、主人公の心の問題が解決していないこと。彼が少女を監禁したのは、100%善意から出た発想ではありません。彼もまた心に闇を抱えていた。彼は少女に別れた妻の姿を重ね合わせ、自分の理想とする女性像に“調教”しようとした。結果的にプラスに作用したからいいようなものの、一歩間違えば2人とも破滅する可能性がありました。この大問題をスルーしてハッピーエンドと言われてもしっくりしない。後妻が見つかったからOKという話ではありません。主人公の言い分を聞く限りでは、別れた妻に非があるように思えます。でもそれを鵜呑みにしていいのか。主人公の心の闇にも言及した上で、道標を示すようなエンディングだったら良かったと思いました。[DVD(字幕)] 7点(2008-03-27 19:29:20)(良:1票)

34.  復讐者に憐れみを 《ネタバレ》 本作には2人の主人公がいます。ともに復讐者であり、復讐される者でもある。彼らに感情移入し、憐れむことができるのか。聾唖者の青年(緑髪)の境遇には同情する。彼が闇の臓器売買人に対して復讐するのは理解できる。でもそれ以上に彼の犯した罪は重い。子供を死なせてしまったのは、100%彼のミスです。彼が殺したのも同然。彼は復讐されて然るべきです。ですから憐れむ余地はない。では、子供を無くした父親のほうはどうか。警察に怨恨の可能性を聞かれ、「自分は真面目に生きてきたつもり」と話します。踏みつけきた人間の痛みを、気に留めていないということ。その姿勢には眉をひそめます。でも誘拐はそれに見合った罰ではない。彼が復讐に走るのは理解できます。娘の命を奪った奴らは、みな苦しんで死ねばいい。そう思うのは当然です。しかし復讐が成されても、娘が帰ってくるわけではありません。より深い傷を心に負う。だから復讐は悲しい。ですから、本作の着地点は甘いと思います。ソン・ガンホを殺してしまっては意味がない。あれでは彼に赦しを与えているようなもの。彼にはあの刺客4人を返り討ちにして欲しかった。復讐連鎖のテーマにも沿うし、復讐の虚しさもより強く打ち出せたと思います。人を殺めた事実に苛まれて生きていくほうが、よほど辛い。自分は生きている人を憐れみます。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-29 19:01:25)(良:2票)

35.  ファム・ファタール(2002) 《ネタバレ》 こういう味わいの作品は以外と少ないと思いました。いわゆる“アレオチ”では片付けられない。やり直しともいえる2度目の人生。主人公とその共犯者が難を逃れたのは、ある奇跡が起こったから。トラックの運転手に渡したペンダント、アタッシュケース、そしてカメラのレンズ。キーアイテムがフル活用されています。ここで重要なのは、その連鎖がまったくもって“しょぼい”こと。ただの光の反射ですもん。なのに、何故か感心してしまう。それは、ラストカットが美しいから。一枚の画の力で感動を“ねじ込まれる”ような感覚を覚えました。よく考えるとハッピーエンドとは言い難い。しかし何やら清々しいから不思議です。トラック運転手のおじさんは誠にお気の毒でした。主人公と共犯者がまんまと逃げ切ってしまうのも、本来であれば腑に落ちないはず。しかし主人公は、悪は悪でも極悪じゃない。そのあたりの描写は丁寧です。人を殺めたかどうかは、天と地ほどの差があるということ。ソックリさんの命を助け、(結果的に)善行を選択した主人公に幸運が訪れないほうが、スッキリしません。だからこの結末で納得できる。いい感じにキツネにつままれたようなお話でした。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-16 17:44:31)(良:1票)

36.  ファイナル・デスティネーション 《ネタバレ》 娯楽ホラー。某国営放送の子供向け番組『ピタゴ○スイッチ』を彷彿とさせる死の仕掛け(死のデザイン)が見ものです。その徹底した悪ノリぶりが好き。コレ系に付きものの殺人鬼が姿を見せないのもいい。概念としての“死神”が、その存在を匂わせるだけ。多少物足りなくもあります。逃げ応えがないし、どうすれば助かるのかもよく分からないから。でも死とは本来そういうもの。誰もが気付かないうちに、死神デザインの死の仕掛けに組み込まれている。そう考えるとゾっとします。天災に巻き込まれるのか、はたまた事故か。さしずめ自分の場合はメタボリックですかね(苦笑&冷汗)。[DVD(字幕)] 7点(2007-05-29 18:06:49)

37.  フライトプラン 《ネタバレ》 食傷気味の妄想・夢オチ系で無かったことにまず一安心。主人公が娘の存在を確信してからは、スリリングで見応えがありました。“空飛ぶ密室”の特殊性は活かされていましたし、娘が誘拐された理由にも納得できました。ただ設定ゆえ仕方がないのですが、もう少し画にメリハリが欲しいと思いました。娘の居場所にも意外性が無かった。主人公のキャラ付けは、ややキツイ気がしました。“母は強し”というよりも“ジョディは強し”。普段は弱い人間が、娘のためになら強くなれるほうが好みです。あらぬ疑いをかけたアラブ人に、謝罪のひとつもないのは残念でした(最後にせっかくチャンスがあったのに!)。でもワンアイデアをコンパクトにまとめていて、観易かったです。自分の中ではスマッシュヒット。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-03-08 18:11:27)(良:1票)

38.  ファンタスティック・プラネット これは凄い。日本人ではちょっとこの雰囲気は出せないなと思います。日本産やディズニー・ピクサー等の娯楽アニメに慣れた自分には、新鮮な驚きがありました。最近観た『ベルディブ・ランデブー』にしてもそうですが、とてもアーティスティック。大人向けだと思います。そうはいっても自分は日本のアニメ、それもがっちり子供向け、ファミリー向けの作品が好みです。でもたまにはこんな作品もいいと思いました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-12-24 17:24:43)

39.  プレデター 地上波TV放送の度に観てしまう作品。プレデターが、実に人間臭いのが面白いです。狩人としての誇りを持ち、シュワを獲物ではあるが、好敵手と認めているのがイイですね。まるで、またぎと熊の関係です。もっともシュワは熊というよりゴリラですけれども。[地上波(吹替)] 7点(2006-07-17 20:53:22)

40.  ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版> 以前から観たいと思っていたのですが、やっと観ることが出来ました。今観ると多少の違和感はあるものの、作品の持つテイストは十分に近未来の雰囲気を醸し出しています。公開年度を考えるとこの作品が如何に凄い作品だったかが判ります。自分は他のバージョンを観ていないため、あくまで本作のみの感想になりますが、思っていた以上にヒューマニズムに溢れる映画という印象です。ただ淡々とストーリーが進むため退屈に感じるかもしれません。全体的に説明不測の感は否めませんが、かえって脳内補完をすることで作品に深みを与えている気がしました。切ないラストも好みです。見直すごとにいろいろな発見がありそうな作品だと思います。[DVD(字幕)] 7点(2006-04-22 13:40:30)

030.13%
1110.49%
2311.38%
3994.39%
41587.01%
540918.15%
649722.06%
749021.75%
836616.25%
91446.39%
10452.00%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS