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プロフィール
コメント数 2253
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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41.  フリーズ・ミー 《ネタバレ》 画面に映し出される『フリーズ・ミー』のミは右肩上がりの鏡面文字。凍らされるのは、私ではなく、あなた。彼女が殺した男たちのことです。でも、タイトルは通りでもある。彼女は自分自身の心をも凍らせた。思考停止。感情氷結。全ての事柄を一時停止するための冷凍保存です。それでも彼女は、当初遺体をバラバラにするつもりでした。ちゃんとノコギリも買ってきた。しかし、遺体を処理する事で自身が犯した罪と向き合うことに、彼女は躊躇したのでしょう。でも一時停止はいつまでも続かない。遺体が溶け出したように、彼女は感情を取り戻しました。一歩踏み出した先は、未来ではなく自身を終わらせること。彼女は逃げ切れませんでした。弱いヒロインを井上晴美が好演しています。そのたくましい体躯は、戦う力を感じさせるもの。戦えるのに、戦わない。そのもどかしさが、観客自身に問い掛けます。あなたはこんな時、戦えますか?戦っていますか?と。[DVD(邦画)] 6点(2012-05-04 19:50:05)

42.  フェーズ6 《ネタバレ》 感染した兄を切り捨てるシーン。車の鍵をあらかじめ外していた事から、兄は弟たちの行動を予測していたと推測できます。そもそも彼が作ったルール。でも助かりたいのなら、銃の弾も抜いておけばいい。兄がそうしなかったのは、弟に自らを撃ち殺してもうらう為だったと考えます。弟の手にかかって死にたい。さらに弟に生き延びるために必要な覚悟を植え付けるため。兄から弟への最後の餞でした。しかしその思いを、弟は受け取っていたとは思えません。兄を荼毘に付した直後、弟は自らのマスク焼き捨てています。もういい。こんな生き方は沢山だと。彼は海に辿り着ければ、それでよかったのだと思います。そもそも希望なんて最初から無かった。しかし感染後の兄と接触しながら、弟は発症していません。彼はウィルス耐性を持つ“選ばれし者”である可能性が出てきました。これは本作で示された唯一の希望。抗ウィルス剤を研究する医者も、感染した娘を持つ父親も、結局手に出来なかったもの。しかしそれでもなお、弟の口から前向きな言葉は聞かれません。今まで失ってきたものが多過ぎるということ。親、兄、そして、良心。でもそんな人の心とは無関係に、砂浜はあくまで美しく、波は絶えることなく打ち寄せてきます。希望があろうが無かろうが、人に出来るのは生きることのみ。いや、生きようと願うことのみ、なのだと思いました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-05-01 19:37:52)

43.  プリンセス トヨトミ 《ネタバレ》 『大阪国』や『実は生きていた豊臣家の末裔』といった本作のウリとなるファンタジー設定は、物語上の肝ではありません。大切なのは、その御伽噺を父から子へ代々受け継いでいたという部分。引き継ぐものは“天皇制”でも、“秘伝の焼き鳥だれ”でも、“上手なカブトムシの捕り方”でもよかったワケです。傍からみれば“どうでもいいコト”でも、当人にとってみれば、何より大切な宝物。松平の強硬姿勢が覆ったのは、物質(金)から精神(親子の絆)への、また公人(会計検査員)から私人(大阪の男)への転換を意味しました。本来は此処で大きな感動を生まなければならなかった。ところが松平の心変わりの意味が分かり難いのです。ターニングポイントとして、松平への銃撃が必要だったのか疑問でした。あれでは、彼が暴力に屈したと取られ兼ねません。松平VS真田の直接対決。いくら怒号が飛び交っても、モノが投げ込まれても、シャレで済むレベルでなければダメです(投げ込まれた“わなげチョコ”は、まさしくそういうコトでしょうに)。本作はサスペンスではなくヒューマンドラマ。場面転換に松平を昏倒させたいのなら、たこ焼きにでも滑って転べばいい話。リアルな暴力は不要であったと考えます。ティム・バートンの『ビッグ・フィッシュ』と同じく、父子の絆をファンタジーで描いた作品でありながら、涙腺決壊したかの作品と比較すると、本作の感動指数はかなり低めと言えそうです。以下余談。皆様のレビューを読んで、綾瀬の胸元に着目した意見が多い事に安堵いたしました。自分だけエロいワケじゃなかったんだ!みんなエロくていいんだ!![CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-16 19:50:21)(良:1票)

44.  プレデターズ(2010) 《ネタバレ》 本作最大の欠点は生還要件が厳し過ぎることです。エイドリアン・ブロディは「船を奪って捕虜となっていたプレデターに操縦させる」と言いますが、幾らなんでも無茶というもの。ある程度現実的な希望がないと、“生き残ってやろう”という気が失せてしまいます。そういう意味では、舞台設定の種明かしは最後でも良かったかと。やっと敵を倒して空を見上げたら月が2つありました的な。結末の感じでは続編製作が可能なので、次作でちゃんとオチを付けてもらいたいと思います。原点回帰とも言えるジャングルでのサバイバル戦は、『プレデター』らしくて良いと思います。ただ、プレデター攻略法としては、さほど目新しい部分は無く、1対1でヤクザに遅れを取ってしまうプレデターはちょっと頂けない。でもお気軽に楽しめるSFシリーズという点を評価し、チョイ甘めですが6点進呈いたします。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-09-07 19:51:32)(良:1票)

45.  武士道シックスティーン 《ネタバレ》 皆が竹刀を振るう中、磯山が手にするのは木刀です。武蔵が巌流島で手にした櫂の木刀。少なくとも彼女の意識の中では。“試合”ではなく“死合”、“打つ”ではなく“斬る”なのだと思う。真剣勝負。遊びの剣道に負けられない。負けるはずが無い。その想いが彼女を支えています。一方、西荻が手にする竹刀はどうでしょう。彼女は勝ちたくないと言う。本気で勝負して負けるのが怖いと言う。相手に打ち込む気概の無い刀は、穂竹のように撓るばかり。剣士の刀ではありません。たった一度負けた相手に固執した磯山。一見して“嫌な奴”を慕う西荻。2人が惹かれ合ったのは、自分に欠けている“必要なもの”を相手の中に見つけたからだと思いました。父親の生き様に呪縛された者同士、何か通じるものがあったのでしょうか。まさに“縁”です。異なる価値観を取り入れることで、2人は新たな自分を発見しました。でもそれは楽しい事じゃない。一度獲得した自分の基準を崩すのは苦痛なもの。特に磯山にとっては、自らの生き方を否定しかねない危うい行為でした。事実、磯山の刀は一度折れましたし、西荻の剣は乱れに乱れました。でも乗り越えたからこそ、今の2人が在る。折れた磯山の刀は力強く再生し、西荻の刀には芯が入りました。16歳。青春真っ只中。この時期にどんな人と出会ったか、どんな経験をしたかで、その後の人生が大きく変わる。「私を見つけてくれてありがとう」そんな台詞が言える友と出会えた事は一生の宝物。「剣道をやっていればまた会える」やせ我慢で平静を装う磯山が切ないです。切ないけれど羨ましい。2人はきっと、素敵な大人になってくれることでしょう。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-08-13 21:25:21)(良:3票)

46.  フィッシュストーリー 《ネタバレ》 一握りの天才や偉大な指導者のおかげで、私たちの文化文明は発展を遂げてきたのだと考えます。その他大勢はその恩恵を受けてきただけ。何か申し訳ない気がする。人は“社会の歯車”と称されますが、自分の存在などちっぽけ過ぎて、小さなビスにも満たないと思えます。たった今、自分が消えたって何の支障もなく世の中は回っていく。それが現実。生きている意味を考えた途端に、自己の存在価値を見失う。だから、売れないロックバンド『逆鱗』のたった1曲の歌が世界を救うという筋書きに、強く勇気付けられました。自分も生きている意味がある、そう思えることが本当に嬉しい。『フィッシュストーリー』という楽曲にスポットが当たっていますが、見方を変えれば実に多くの人たちが世界を救う役割を担っていたことに気付きます。原作を日本語訳したハーフ顔の男、その本を家に持って帰ったおばさん、正義の味方をコックに雇った汽船会社の人事担当、多部ちゃんに数学の楽しさを教えた先生…。“友達の友達はみな友達だ”ではないけれど、世界中全ての人が何かの役に立っている。こじ付けかもしれない。でも、こんなホラ話なら大歓迎です。ただ、物語の構成自体はテクニカルだとは思いませんし、『アヒルと鴨~』もそうでしたが、ストーリーに中弛みを感じるのは中村監督の短所だと思います。でもキャスティングの的確さとメッセージを伝える技量の高さがマイナスを十分に補っていると感じます。今後も原作伊坂+監督中村のコンビに期待します![DVD(邦画)] 8点(2011-03-30 21:05:33)(良:5票)

47.  仏陀再誕 《ネタバレ》 仮想の敵を創出し民心を掌握するやり口は、お隣の大国の例を見るまでもなく、よくある使い古された手法。サイキックバトルもご指摘のレビュワー様もおられるように、『幻魔大戦』の如きノリ。プロパガンダ映画としてもファンタジーアニメとしても新鮮味はなく、失礼な言い方ながら「子供騙し」にもなっていないと感じます。仏教はある種の人生哲学。生きていく上での心の持ち様を説いたもの。絶対神を信仰しなければ地獄に落ちるという類の宗教ではありません。この一点を取ってみても、本作で推奨されている思想は仏教とは似て非なるものだという事が分かります。というか超常現象の数々を見るにつけ、仏陀とキリストが混同されているような気がしてなりません。よく言えば“良いとこ取り”悪く言えば“節操が無い”。そんな本新興宗教の正体が見えたという意味では、製作者が意図していない部分のプロパガンダは成功していると言えるかもしれません。意外だったのは、再誕の仏陀の名前が「空野」であったこと。てっきり「大川」、じゃなきゃ「大山」「太川」みたいな名前だと思っていたので。このあたり、控えめなのはちょっと微笑ましいです。[DVD(邦画)] 3点(2011-03-21 18:29:47)

48.  ファイナル・デッドゲーム “死神のピタゴラスイッチ”でお馴染み『ファイナル・ディスティネーション』シリーズと勘違いした人半分。DVDパッケージのあらすじを読んで、ダークな『ジュマンジ』を連想した人半分。DVDレンタルで本作を鑑賞した人の割合はおそらくこんなところでしょう。劇場公開時からタイトルが変更になっていること、またDVDパッケージのデザインから、前者については確信犯。後者についてもなかなか巧妙なやり口です。言わば二段構えの詐欺です。前述のヒット作にあやからなくては誘客を見込めないと踏んだ配給会社お得意のやつ。確かに日本で名の売れた役者は出ていないし、作品自体もオカルトスプラッターとして特徴がない。可もなし不可もなしという言葉がぴったりのC級映画でした。主役不在な点も困りものです。[DVD(字幕)] 4点(2011-03-11 20:26:26)

49.  ブレーキ(2009) 《ネタバレ》 “ブレーキを踏んだら、捕らわれの恋人に毒が注入される死のドライブゲーム。あなたならプレイヤーにブレーキを踏ませるために、どんな仕掛けや障害を用意しますか?”大喜利でこんなお題が出たとしましょう。とりあえず小遊三あたりが「道路に穴を掘っちゃう」。続いて好楽が「バイクや車で邪魔するってのは」。まあ、前菜はこんなもの。この後の頭脳派円楽の理詰めのトラップ、木久扇の天然ボケがメインディッシュですから。ところがこの大喜利はいつまでたってもメインが出てこない。似たような前菜が何皿か出て終了。円楽や木久扇はおろか、昇太の未婚ネタ、たい平の嫁話さえなし。山田君いじりや歌丸のデスネタも観たかったのに。これでは大喜利として成立していない。本作はそんな映画でした。原作が『リアル鬼ごっこ』の作者と知っていたので、期待値のハードルは目一杯下げておいたのに、見事にコケました。これはちょっとナイなあと。一応どんでん返しはありますが、座布団十枚の賞品がボーナスだったのに、棒とナスが出てきたみたいな失笑レベル。そうそう、谷桃子のベッドシーンも酷かった。彼女が脱がないのは承知していましたが、まさかシーツでグルグル巻きとは。80年代のアイドル映画かと。そんな格好でセックスする奴を見たことあるのかと。こんな事なら、ちゃんと“お仕事”が出来る恵比寿マスカッツに発注してやってください。[DVD(邦画)] 1点(2011-01-10 17:27:05)

50.  フローズン 《ネタバレ》 印象としては、雪山版『オープン・ウォーター』。また、最近流行のソリッド・シチュエーション・スリラーにも該当すると思われます。プロデューサーも当ジャンルの代表格『ソウ』と同じ。この手の作品はある意味“出オチ”のようなものだと考えます。極限状態という設定は観客の興味を引くには打ってつけですが、極限がゆえにその後の展開に幅が無い。観客の期待値を上回るのは難しいと考えます。本作もやはり出オチの感は否めませんが、善戦している方だと感じました。まず伏線の張り方が丁寧でした。事前の会話に出てきた「パウダースノー」という単語は観客に“雪面は安全なもの”という先入観を植え付けましたし、ナンパ男がボーダーではなくスキーヤーであったことにも意味がありました。そして何より、彼らの行動に不自然さを感じなかったのが良かった。そう、自分も彼らと同じように考え、同じようにチャレンジしたと思います。ですから、真っ先に自分も死んでいる訳ですが(苦笑)。着衣を繋ぎ合わせて紐にするとか、火をおこすとか(最初タバコは持っていた!)、アイデアはいろいろありますが、所詮は結果論。あの状況では思いつかないだろうなと。彼らはしかるべき手順を踏んで、死ぬべくして死んだ。助かった人はラッキーといったところでしょう。そもそも、窮地に追い込まれた時点でアウトということ。納得の結末でした。東京では夏に封切られたようですが、うちの地域では11月下旬から上映開始。寒さが身にしみてきた時期ゆえ、身につまされました。コレを見てスキー場が怖くなるというよりは、マナーはきちんと守ろうと思う人の方が多いと思います。[映画館(字幕)] 7点(2010-12-03 20:11:32)(良:2票)

51.  ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない 《ネタバレ》 主役に小池徹平を配したところがミソ。これがリアルに冴えないニート面ならば、痛々しくて笑えなかったでしょう。イケメンが持つある種の余裕が、物語から程よくリアリティを殺ぐ役割を果たしていました。かといって同じジュノンボーイでも溝端淳平あたりだと整い過ぎていてダメ。小池の低身長は、観客の感情移入を助ける親しみ易さでもあります。リーダー役の品川はハマリ役。お笑い芸人の中でノンスタ井上に次ぐと言われるムカツキ度を遺憾なく発揮していました。でもそれって褒めたことにならないかな。ブラック会社とは法に抵触するほど劣悪な労働条件の企業のこと。生活のため仕方なく勤めているだけだから、向上心など無く、良好な人間関係など望めはしない。そういういう意味では、曲りなりにも達成感を味わえるこの会社は、マシな方なのだと思う。高度経済成長期の会社員物語が植木等の無責任男シリーズとするならば、本作は格差社会を象徴する物語とも言える。寂しいことだけれど、嘆いてばかりもいられない。まずは自分が変わること。自分が変われば、周りも変わる。それがこの会社に芽生えたチームワークという芽。それを育てられるかどうかは彼ら次第です。これはどんな組織にも当てはまること。今風の題材ながら、テーマそのものはオーソドックスなものだったと思います。[CS・衛星(邦画)] 6点(2010-11-27 21:28:48)(良:3票)

52.  ファイナル・デッドサーキット 3D このシリーズも本作で4作目。結構な人気シリーズです。長続きの秘訣は、“工夫を凝らして殺しちゃおう!”という基本フォーマットを愚直に守り続けていることです。こう書くと職人気質を褒めているみたいですが、実際は単なる悪ふざけです。生還要件を付け加えようと試みた2作目が傑作に思えてしまうほど、他の3作品に代わり映えはありません。でも、それが結果的に功を奏した気がします。マンネリズムを大らかな気持ちで楽しむが吉。そういう映画だと観客に周知できたのではないかと。どうせタイトルなんて誰も覚えていないので、次回作は『ファイナルデスティネーション・柴又慕情』で問題ないです。マドンナ役にはパリス・ヒルトンをオススメしますが、某ホラーで既に脳天を貫かれているのでインパクトには欠けるかも。日本人なら某ゴージャス姉妹の姉と某人気占い師を推薦しておきましょう。この手の悪ノリはセレブにウケそうなので、キャスティングには困らないのでは。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-11-09 18:59:15)(笑:4票)

53.  THE 4TH KIND フォース・カインド 《ネタバレ》 アビゲイル博士“本人役”の女優さんのインパクトが凄すぎます。彼女の病的な表情から目が離せない。役者さん本人の役作りは勿論のこと、色味を消した画作り等もお見事でした。彼女には個人的に“マジでDethする5秒前で賞”を差し上げたい。さて、それでは本題の物語の感想をば。実録映像とそれを元にした再現フィルムを併用したフェイクドキュメンタリーという手法は、なかなか手が込んでいます。この手法の長所は、“宇宙人拉致の現場を観客に見せない”という仕掛けをスムーズに実施できる事です。その結果、博士の妄想説の可能性を引き出せた。ただマズかったのは、見張りの警官が娘拉致の一部始終を目撃していたことです。アビゲイル側ではない人間の目撃証言は証拠として価値が高い。これで観客の中で、妄想説は99%打ち消されてしまった。あの場面は、“警官は意識を失い、ビデオカメラは砂嵐”という状況じゃなきゃいけない。もっとも、物語の本質は“事件の真相は何か?”という客観的事実の判断ではなく、“人は何を信じるか”という主観の方にあります。自分の経験を信じるというアビゲイル。目にしていない事は信じない保安官。経験してもなお、信じられるものしか信じない同僚博士。あなたはどのタイプに人間ですか?という問いかけです。ちなみに自分は、“許容範囲の余白はいつでも残しておきたい人間”ですかね。理想を言えば。面白かったですよ。自分が今まで観た同ジャンルの映画は『ブレアウィッチプロジェクト』『ノロイ』『クローバーフィールド』くらい。あ、あとダチョウの竜ちゃんシリーズ(笑)。その中では断然、実話っぽいです、コレ。純粋な人は間違って信じてしまう可能性があると思う。そういう意味ではタチの悪い映画です。[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-28 19:26:05)

54.  フィリップ、きみを愛してる! あの雲を見て思った。やっぱ外国人のは俺ら日本人のとは違うなって。えっ、ちがわないの?[映画館(字幕)] 6点(2010-05-28 21:45:45)(笑:1票)

55.  フレフレ少女 《ネタバレ》 公開当時、新垣のプロモーションの様子をワイドショーで観たのですが、彼女の応援はグダグダでした。全く声が出ておらず、会場も失笑ムード。そのため全く期待せず鑑賞に至ったのですが、意外や意外悪くなかったです。いや、正確に言うならダメだけど愛せるんですね。主人公が応援団に本気になる過程の動機付けは弱いですし、野球部との関係性にも深みがありません。卓球部やら将棋部を応援して勝たせる件はおふざけが過ぎます。設定および脚本で改善を望む点は多々ありました。でもそれを補うのが応援シーンの素晴らしさ。見応えがありました。そして胸を打ちました。「祈りだけでは、人は何も答えてはくれない。その想いを言葉と体で伝えて欲しい」素敵な言葉です。応援に限らず対人関係の基本だと思います。ちょっと都合良過ぎる結末だという気がしないでもないですが、2009年夏の甲子園決勝(中京大中京VS日本文理)のように何が起こるか判らないのが高校野球。この奇跡は許容範囲と考えます。人の想いは力を持っていると信じたいです。爽やかな青春映画でした。あとエンドロールが何気にいいです。応援団OBに竹中直人ではなく内藤剛志を持ってきた良識に+1点。元臨時応援団員だった自分の思い入れ補正で+1点を加算させてください。[DVD(邦画)] 7点(2010-04-22 20:05:04)

56.  フライング☆ラビッツ 《ネタバレ》 物語の原型は『エースを狙え!』そのものです。しかし口当たりは随分と軽い。というか物足りない。主人公が壁を乗り越える過程に問題があると考えます。例えばバスケット選手への道のり。彼女の長所は合気道の身のこなしと人の動きを読む力。確かに強力な武器ではあるけれど、バスケの技量は素人以下です。そんな彼女が周りの先輩たちに短期間で追いつくためには、あの程度の練習では無理だと思う。仕事と恋愛の方も然り。彼女は彼氏の心を掴むために、大事な仕事を投げ出しました。けれどペナルティは甘々だし、結果彼氏も逃さなかったというイイトコ取り。それで「私は2兎を追って2兎とも手に入れる」と息巻かれても共感するのは難しい。彼女が課題解決に向けて、どう取り組んだのかきちんと見せて欲しかった。苦手なシュートを克服するために、どれほどの練習を積んだのか。仕事への取り組み姿勢をどう変えたのか。そこが大事かと。バスケ1流・恋愛2流・CA3流で満足したらつまらない。「半ラーメン・半チャーハン」じゃなく、ラーメンもチャーハンも、おしるこも、全部一人前平らげなきゃ。彼女には、自身の器を大きくするための努力をして欲しいと思いました。JOMO監督のベタ過ぎる台詞や、柄本和尚の「アンパンマンの歌」は、正視できないほど恥ずかしかった。脚本のセンスには疑問符が付きました。正直出来はイマイチだと思いますが、石原さとみは確かに可愛かった。また、女性アスリートにグッと来るタイプの御仁は、観て損はないでしょう。[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-04-10 21:06:32)(良:1票)

57.  ブタがいた教室 《ネタバレ》 新任教師の理念とヤル気、そして行動力は素晴らしいと思います。でも教育者としての技量は不足していました。彼が目指したのは、ブタの飼育を通じて命の大切さを知る“生きた”教育。最初の躓きは、子供たちに仔ブタの名づけを許したことだったと思います。愛玩動物としてペットを飼育することと、食用の家畜を飼育することは違います。まず押さえておくべき前提の確認を怠ったのは先生のミスでした。心の防波堤を知らない子供たちは、ピーちゃんに強く感情移入してしまいました。二つ目のミスはピーちゃんの行く末を子供たちの自主的判断に任せたこと。結果、“下級生に引き継ぐ”という無責任な選択肢が出てきてしまいました。もし多数決で引き継ぐことに決まったら、先生はそれを許したのでしょうか。おそらく、彼は「子供たちが決めたことだから」と、その決断を受け入れた気がします。言い方は悪いですが、これは先生の職務放棄です。ピーちゃんを助けたいなら、卒業生か先生自身が飼育し続けるのが筋です。自身の労力と痛みを回避して他者に責任を委ねる発想は、飼えなくなったペットを捨てることと大差ありません。子供たちに答えを出させるのは構いませんが、”何でもあり”は間違いです。ガイドラインを設定するのは先生の役目でした。最初から最後まで、この試みは不出来だったと思います。でも、先生を責める気にはなれません。その理念は悪くありません。もし自分が子供たちの親だったら、先生の至らぬ部分を責めるのではなく、フォローしたいと思いました。それにしても、校長は偉いです。公務員は波風立てることを嫌います。それは教師とて同じ。面倒を厭わず、『百害あって~』の一利に賭けた校長先生は、教育者として尊敬できます。苦情を申し出た母親たちを説得し、先生には責任の所在をきちんと把握させました。こういう上司の下だと、能力のある部下は伸びます。子供たちには、気の毒な事をしたかもしれませんが、忘れられない1年間になったことでしょう。何年後か、あるいは何十年後か、この経験の本当の価値を子供たちは知ることになるのだと思います。(以下おまけ)自分が小学5年生の頃、祖父の家で飼っていた鶏を潰した事がありました。老いて、卵を産まなくなった為です。締めてさばく所まで、鮮明に記憶しています。肉も食べました。衝撃的な体験でしたが、不思議と納得していたのを覚えています。今思うと、周りの大人が平然としていたからなのでしょう。子供は大人の様子をよく観察しているものです。[DVD(邦画)] 7点(2010-02-12 18:25:26)

58.  怖来 《ネタバレ》 (ネタばれあります。ご注意ください) (ネタばれあります。ご注意ください)(ネタばれあります。ご注意ください)だ・だ・だ・だ・だじゃれ・じゃーーーーーん!!!!![インターネット(字幕)] 3点(2009-05-24 19:44:11)

59.  不撓不屈 《ネタバレ》 滝田栄演じる飯塚会計士。一昔も二昔も前の社会通念では、“あるべき”成人男性像はこういう感じだったと思います。「弱きを助け強きを挫く」品行方正な立派な人物。自分も不惑を迎える頃には、当然こんな大人になるもんだとばかり思っていました。「なりたい」とかいう希望ではなくて、大人は漏れなくあのレベルに達するものだと考えていました。でも現実は違う。自分でも驚くくらい子供のままです。無駄に年を食ったらダメですね。それでも多少は人生経験を積んだので、飯塚会計士のような生き方が必ずしも正しいとは思わなくなりました。自分を、家族を、生活を守る為の「知恵」や「妥協」も必要かなと。本作で本当に強い大人は飯塚夫人だったと思います。正しい事と成すべき事が一致するとは限らない。もっとも、飯塚氏が尊敬に値する方であることには違いありませんが。それにしても本作は、滝田栄に尽きます。彼ほど「生真面目」が似合う俳優は居ない。本作のようなシリアス路線は勿論、キャラを逆手に取ってコメディとかでも活躍できそう。眉間の皺の深さだけで人間性が伝わってくるイイ顔です。料理バンザイの司会じゃ、もったいない。もっと映画やドラマで滝田が観たいと思いました。実話ベースのためドラマチックさに欠けるのはやや不満。でも江森徹のナレーションも流石の貫禄でしたし、自分はこういう古臭い感じのドラマは嫌いじゃありません。[DVD(邦画)] 6点(2009-04-03 21:21:47)

60.  プライマー 《ネタバレ》 タイムトラベル映画は数々あれど、本作ほど頭を使う作品は滅多に無いと思います。難解過ぎるのはエンターテイメントとしてどうかという気はしますが、本作の場合は許せます。理解するためのポイントは丁寧に(フェアに)説明していますし、それでいて観客を惑わす仕掛けも抜かりない。質の高いサスペンスの趣です。とにかく2回は観ないと始まらない。自分は全容を把握していませんが、もう一度観たいと思わせる魅力のある作品でした。(以下ネタバレを含みます。現時点での考えをまとめます。) 2人が創り出した箱は何でしょう。タイムマシン?いや「人生やり直し機」と言った方が的を射ている。セーブポイントまで戻って、人生をやり直す。株の値動きを見てきたから大金が手に入るという寸法です。夢のような話。でも都合の良い事ばかりじゃありません。箱に入る度、肉体は深刻なダメージを負います。1分が22時間に相当するなら、6時間なら約1年。寿命を削って時間を買っているようなもの。体がオカシクなって当然。字が満足に書けないのは純粋に加齢のため。ダブル(分身)の問題もある。同次元を共有している新しい自分と古い自分。“今の人生は上書きされるための人生か?”その疑念を抱いた瞬間から、遣り切れなくなる。人生の価値が失われる。エイブに至ってはリセットするために分身を手にかけます。もう何が何だか分からない。“幸せになるため”のやり直しで、今まで積重ねてきた全てを失ってしまう2人。残ったのはボロボロの体と日陰の生き方。悲しすぎます。でも時間の重みを、不可逆だからこそ価値のある時の流れを、心底思い知りました。余談)実は本作鑑賞後は、人生をリセットできる感覚がなかなか取れず困りました。大雑把に生活してしまうような。やり直せると思うと生き方が雑になる。イヤイヤほんとに怖い映画です。[DVD(字幕)] 8点(2009-03-25 18:47:15)(良:3票)

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