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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1882
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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61.  プーと大人になった僕 《ネタバレ》 大人になり、一児の父となったクリストファー・ロビン。第二次大戦にも従軍し、復員後は一般企業に就職した彼も社会の様々な荒波に揉まれ、もはや夢見ることすら忘れてしまっていた。そんな折、所属部署に突如として持ち上がったリストラ計画。コスト削減を実現できなければ、数名の社員を削減しろという上司からの命令に彼は頭を悩ませていた。週末の娘たちとのバカンスもやむなく延期せざるを得ず、次第にギクシャクしていく家族。すると、100エーカーの森の奥深くから、彼の“古い友達”がやってくるのだった――。何もしないことを頑張る癒し系キャラクター、クマのプーさん。世界中から愛される、この元祖ゆるキャラとも呼ぶべきディズニーアニメの古典を最新の映像技術で実写化したという本作、監督がわりかし好きなマーク・フォースターということで今回鑑賞してみました。リアルな戦場描写やままならない理不尽な現実を容赦なく描く冒頭部分から、単なる子供向けではないことをアピールする本作のスタンスにはなかなか好感が持てましたね。そうして現れるクマのプーさんのぬいぐるみっぽい造形も、リアリティをぎりぎり損なわない愛くるしさで良かったと思います(若干怖いときもあったけど笑)。なによりこのクマのプーさんを主人公の子供のころのイマジナリー・フレンドのように描くストーリーがノスタルジックで大変いい。そう、生きるための生活にいつしかしんどさを覚えた時なんかに、ふと子供のころの無邪気で楽しかったときを思い出すようなこの感覚はすごく良く分かります。ノートの切れ端なんかに夢中で書いた、いま読むと拙いばかりの絵物語を懐かしく読み返してみたくなるときってたまにありますもんね。ただ、これは仕方ないとは言え、途中からこのクマのプーさんたちが普通に実在の存在として周りの人々と関わり始める展開になっちゃうところが僕的には残念でした。最後まで、このお父さんと娘にしか見えないイマジナリー・フレンドのように描いてくれた方が物語上しっくり来たと思うのですが。まあそうしちゃうと、このクマのプーさんという存在自体否定しちゃうことになっちゃうので、ディズニー的にもそれは無理ってものかな。うん、ぼちぼちってとこでした。余談だけど、はちみつでべとべとのクマプーを娘のベッドに寝かすのはどうかと思うぞ(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2019-12-17 20:22:55)(良:1票)

62.  フロントランナー 《ネタバレ》 民主党の次期大統領選の最有力候補(フロントランナー)と目されていたゲイリー・ハート上院議員。彼が突然持ち上がった自身の女性スキャンダルによってどんどんと自滅していくさまを実話を基にして描いた政治ドラマ。監督は丁寧な心理描写には定評のあるジェイソン・ライトマン。ちょっとした心の緩みによって瞬く間に落ちてゆく中堅政治家を演じるのは、まさに嵌まり役とも言うべきヒュー・ジャックマン。このゲイリー・ハートという一政治家に過度に肩入れするわけでもなく、かといって終始批判的な目線で描くわけでもない、あくまで客観的なこの作品のスタンスには好感が持てました。英雄色を好むと言われたのはもはや過去の話、小さな女性スキャンダルが政治家にとって命取りとなる今の時代を読み違えてしまったこの人の自業自得の自滅劇はなかなか面白かったです。彼の浮気相手とされた女性と長年連れ添った妻とのそれぞれのドラマも見応え充分。特に浮気相手のケア役として親身になって相談に乗っていたと思われていた女性選挙スタッフが役目を終えた途端、飢えたマスコミの群れへと彼女を放り出すシーンは見ていてとても切なかったですね。「今はまだ離婚しない。でも、いつかは…。それまで自分がしたことの重荷に苦しめばいい」と怒りを抑えながら静かに言い放つ奥さん、とっっっっっても怖かったです。うん、皆さんも下半身のことにはなるだけ気を付けましょう(笑)。[DVD(字幕)] 7点(2019-11-06 22:09:09)

63.  ファースト・マン 《ネタバレ》 人類で初めて月に降り立った男、〝ファースト・マン〟ことニール・アームストロングの半生を実話を基にして描いた伝記映画。監督は『セッション』『ラ・ラ・ランド』で切れ味鋭い演出を見せたデイミアン・チャゼル。決して諦めない不屈の男を演じるのは、前作に引き続きタッグを組んだライアン・ゴズリング。正直、僕の感性とは全く合わない作品でしたね、これ。リアリティを重視したのかもしれないけれど、お話的に地味すぎて最後まであくびが止まりませんでした。また、終始手持ちカメラで撮ったかのように、画面が微妙に揺れまくるのも見辛くて仕方なかったです。うーん、昔からこの監督とはいまいち相性が悪いなぁと感じていたのですが、今回は特にそれが顕著でした。すんません、4点で。[DVD(字幕)] 4点(2019-10-28 00:10:37)

64.  ブロークン・フラワーズ 《ネタバレ》 かつて様々な女性たちと浮名を流し、名うてのプレイボーイとして名を馳せたドン・ジョンストン。そんな彼も寄る年波には勝てず、同棲していた女性にも振られ、いまや自由気儘な独り身として空しい毎日を過ごしている。そんなジョンの元にある日、ピンクの封筒に入った差出人不明の手紙が届くのだった。「あれから20年経った今、あなたに伝えておきたいことがあるの。あなたと別れてから私は妊娠に気付いた。あなたには知らせず、私はその子を産んだわ。そして一人で育ててきた。そう、あなたには今年20歳になる息子が居るのよ」――。当然、寝耳に水のドンは、にわかにはとても信じられなかった。真相を確かめるため、ドンは20年前に付き合っていた心当たりのある女性たちを今さらながら訪ねて回ることに。小綺麗なスーツに身を包み、ゆく先々でレンタカーを調達し、彼は当時付き合っていた5人の女性たちの元へと旅立つのだった。その手に毎回ピンクの花束を握りしめて…。インディペンデント映画界の巨匠ジム・ジャームッシュ監督のカンヌ映画祭グランプリ受賞作。いかにも彼らしい、このトホホな親父のゆる~い一人旅を描いた本作、なかなか味わい深いロードムービーの佳品に仕上がっていましたね。20年前に付き合っていた元カノたち4人(5人のうち1人は亡くなっている)に、自分の息子を勝手に産んでいないか確かめるために旅に出るというこの設定がまず秀逸。男って、何年経ってもかつての恋人たちには自分を愛したことを今でも覚えていてほしいと思うバカな生き物なんで、「あぁなんか分かるわ~」と苦笑交じりに共感しちゃいました。そして相手の元カノたちもそれぞれ四者四様の人生を歩んできたことがしみじみと分かるなかなか個性豊かな面々で、なんだか凄く良かったです。最初の酒に酔ってすぐに身体を許しちゃう軽ーいノリの元カノ(その娘もね!)から、見栄っ張りな経営者、スピリチュアルにいっちゃったアニマル・セラピスト、そして現在とても幸せとは言えない境遇に居る元カノまで、なんだか人生の哀歓を感じさせてじんわりと切なさがこみ上げてきますね。これぞ、ジム・ジャームッシュ節!ただ、惜しむらくは肝心のことの真相。きっと、敢えて真相を謎のままにして終わらせたんだと思うんですけど、さすがにここまで引っ張といてこれはないですわ~。手紙の送り主や息子の真偽など、もっとすっきりとさせて終わって欲しかったです。それまではすこぶる良かっただけに、ラストだけがなんとも惜しい。[DVD(字幕)] 6点(2019-08-28 17:49:36)

65.  ブルース・ブラザース 《ネタバレ》 刑務所から出所したばかりの元バンドマン兄弟、その名もブルース・ブラザーズ。子供のころに恩になった教会を救うため、再び音楽活動を始めた彼らの波乱万丈の活躍をコミカルかつダイナミックに綴ったミュージカル・エンターテイメント。何かと有名な本作を今さらながら鑑賞してみました。うーん、時代のせいなのか僕はそこまでのれなかったですね、これ。確かに面白い部分もいくつかあったのですが、全体的にはそこまでって感じでした。余談だけど、タモリ倶楽部の空耳アワーで何度も取り上げられた有名な曲は、リメイク版で使われてたみたいですね。原曲を普通に聴いてみたかったのに、ちょっと残念でした。まあ本当に余談ですけど(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2019-08-03 22:09:47)

66.  フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 《ネタバレ》 フロリダにある夢と魔法の国、子供たちの誰もが憧れるディズニー・ワールド……が本作の舞台ではなく、その近くにあるわけありの客が多く寝泊まりするやっすいモーテル、マジック・キャッスルが本作の舞台。そこに暮らすシングル・マザーとその一人娘、そして彼女の友達たちが巻き起こす様々な出来事をカラフルな映像で紡いだひと夏の奇跡の物語。まさにマジカル&ポップ!!この監督のセンスが見事なまでに炸裂している珠玉の逸品でありました。とにかく子供たちもその親たちも終始テンションが高い高い!なんか生きてることを、良いことも悪いことも含め、全力で楽しんじゃってるような彼らのエネルギーにとことん圧倒されました。ここで描かれている世界は決して楽しいことばかりではなく、むしろ貧困やら暴力やらドラッグやら売春やらが身近に存在するある意味悲惨な世界。でも、彼らは決して諦めることなく常に前向き。そこがいいですね~。このおかーちゃん、こう見えて子供への愛情は人一倍強いんですよ、ただちょっと人生の計画性というものが複雑骨折しているだけで(笑)。そんな彼女をつかずはなれずの絶妙な距離感で見守る管理人役を好演したウィレム・デフォーがまさに嵌まり役!いやー、出てくるどの人物も魅力的でなんかこのモーテルに住みたくなりましたわ。もう一度言うけど、まさにマジカル&ポップ!この唯一無二の独創的な世界観を充分堪能させていただきました。ただ、個人的に僕はうるさい子供が苦手なので、この子たちのわーきゃーに途中若干しんどくなったのでそこが唯一のマイナスかな。とはいえ、今から次作が楽しみな才能あふれる若手監督の登場を諸手を挙げて歓迎したいと思います。ショーン・ベイカー、これから要注目!!![DVD(字幕)] 8点(2019-05-30 20:39:18)(良:1票)

67.  ブラッド・インフェルノ 《ネタバレ》 『悪魔のいけにえ』の劣悪なイミテーション、というかもろパクリ映画。演出も映像も演技も何もかもが素人レベル。観るだけ時間の無駄のクソ映画!![DVD(字幕)] 2点(2019-04-30 21:59:05)

68.  ブッシュウィック 武装都市 《ネタバレ》 ニューヨーク州、ブッシュウィック。長年この街で暮らしてきたルーシーは、今日初めて彼氏を連れて実家へと里帰りすることに。ところが二人で地下鉄を降り駅の改札を抜けたところで彼女は得体の知れない違和感に気付く。「え、どうして誰も居ないの」――。すると、急に大声を上げながら火だるまになった男が階段を駆け下りてくるのだった。急いで階段を駆け上がると、そこには予想もしない光景が拡がっていた。街のいたるところから聞こえてくる激しい銃声、もうもうと立ち上る黒煙、自動小銃を持ち街を駆け回る黒ずくめの兵士たち…。そう、街は一瞬にして戦場と化していたのだ!爆発へと巻き込まれ呆気なく死んでしまった彼氏を残し、ルーシーは偶然知り合った元海兵隊員の男とともに街からの脱出を図るのだったが…。突如として危険な戦場へと変貌を遂げた街を駆け抜ける平凡な女の子の姿を描いたサバイバル・アクション。長回しを多用して描かれるこの戦場描写はなかなか迫力があり、ワンアイデアながら冒頭部はけっこう惹き込まれて観ることが出来ました。街のいたるところで繰り広げられる兵士たちの残虐行為はとてもリアルで、本当の戦場もきっとこうなんだろうなと思わせる説得力がある。ただ、本作の見るべき部分はそこぐらいまで。全体の三分の一を過ぎたあたりから、ずっと同じような画ばかりが繰り返されるので次第に飽きてきちゃうんですよね。これでストーリーの方にあっと驚くような展開があればきっと面白くなったんだろうけど、そちらはまぁ見事なまでに薄っぺらい。あの武装蜂起を促すお婆ちゃんや絶望のあまり自ら死を選ぶ神父さんなども話を引き延ばすために無理やり登場させた感が半端なく、一向にストーリーに絡んできません。911や人種差別問題の扱い方も非常に中途半端。ラスト、話を無理やり終わらせようとしただろう唐突なバッドエンドなんて、胸糞悪いだけで目も当てられません。二、三十分近いワンカット撮影などはなかなか良かっただけにもうちょっと内容を練ってほしかった。残念![DVD(字幕)] 4点(2019-04-28 23:47:02)

69.  ブラックパンサー 《ネタバレ》 宇宙より飛来した謎の鉱物の神秘的な力により高度に発達した文明を築き上げた小国ワカンダ。世界から孤絶し、秘密裡に独自の発達を遂げたそんな神秘の国の国王となった、通称ブラック・パンサーの大活躍を最新の映像技術で描いたアメコミ・アクション超大作。もはや素人には何が何だかよく分からなくなってしまった(笑)マーブル・アベンジャーズの一作でありながら、ほとんど黒人しか出てこない作風が昨今の保守化するアメリカ社会のアンチテーゼとして受け、本国で爆発的ヒットとなったのみならず今年度のアカデミー作品賞の候補にまでなった本作。なるほど、確かによく出来てますわ、これ。一級のエンタメ映画として誰もが楽しめる完成度を誇りながら、そこに昨今の人種問題をスパイスとして絡めたところなどいいセンスしてますね~。世の中には社会的弱者(黒人)が今も苦しんでいるのに平和主義を標榜して傍観を決め込む者と、時に武力行使も辞さない姿勢で積極的に介入しようとする者の思想的な対立構造などストーリーにもなかなか深みがあって大変グッド。アフリカ古来の文化と最新のテクノロジーが融合したワカンダの都市描写なども華やかでワクワクしますね。惜しいのはクライマックスのアクションが少々キレが悪くなってしまったところかな。もう少し短くても良かったような気がしなくもない。最後、主人公が国連で演説する際の「愚者は壁を築き、賢者は橋を架ける」という強烈な反トランプメッセージは、ディズニーとしてはかなり踏み込んだものだと思います。それほど昨今のアメリカ社会の対立構造は深刻なのでしょう。本作がこの先、アベンジャーズの一シリーズとして単なる軽いノリのエンタメ・アクションとなってしまうのは是非とも避けてほしいところですね。[DVD(字幕)] 7点(2019-03-10 18:43:49)

70.  ファントム・スレッド 《ネタバレ》 一級の腕を誇る仕立て屋の初老の男性と、彼に見染められたモデルの女性との一見華やかだがやがて歪んでゆくある愛の形を描いた心理ドラマ。監督は現代ハリウッドで独自の位置を築き上げたポール・トーマス・アンダーソン、主演には今作が事実上の引退作となる名優ダニエル・デイ・ルイス。確かに、何処を切り取ってもまるで一級の絵画のように美しい映像と小鳥の囀りのような上品な音楽、そして名優たちが織りなす気品に満ちた演技とでもって非常に芸術性の高い世界観を構築している作品であることは僕も認めます。美しいだけでなく、そこに一片の毒を盛り込み、それがやがて二人の関係を歪なものに変えてゆくところなどいかにも耽美的でいい。ただ、さすがにストーリーに起伏がなさ過ぎます!最初はキレイでいいなあとこの美しい雰囲気を楽しんでいたのですが、途中からさすがに飽きちゃいました。映像や音楽は凄く良かったので、もうちょっと物語の見せ方を考えてほしかったですね。[DVD(字幕)] 5点(2019-01-30 14:31:55)(良:1票)

71.  ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ 《ネタバレ》 いまや世界的な大企業となったマクドナルド社の創業から成功への道のりを、創業者であるマクドナルド兄弟と彼らに取り入った一人の男の姿を通して描いたヒューマン・ドラマ。単なるミキサーのセールスマンに過ぎなかったしがない男レイ・クロックはある日、田舎町で画期的なシステムを持った飲食店と出会う。「これこそ俺が求めていたものだ!」。その徹底的に無駄を省いた合理的なシステムに魅せられたレイは、経営者であるマクドナルド兄弟と半ば強引にフランチャイズ契約を結ぶと瞬く間に全国へと進出していくことに。だが、あくまで安定した品質管理と地域社会に密着したサービスに固執する兄弟と利益至上主義、徹底的な成長戦略を重視するレイとの対立は次第に激しくなってゆく。そして、彼らの意識の違いはとうとう限界を迎え…。マイケル・キートン演じるこの主人公はとても共感できるような人物ではないのですが、それでも彼の野心がなければマクドナルドは一地方の地域密着型の小さな飲食店で終わったことは明らか。資本主義経済の何たるかがとてもよく分かる考えられた脚本であると思います。特に創業者であるはずのマクドナルド兄弟が最終的には経営から追い出されるという結末は、人間性を多少なりとも犠牲にしなければ成功は保証できないという経済原則の不条理を見事に突いている。「ライバルが隣で溺れていたら、その口にホースを突っ込み水を流し込む。君たちにそれが出来るか?」というレイの言葉は重い。マクドナルド社が本作を非公認にしているのも頷けます。惜しむらくは、彼が後に結婚することになる第二の妻とのなれそめが非常に簡潔に描かれてしまっているところ。彼女と初めてバーで出会い、二人でピアノ演奏するシーンがとても印象深かっただけに、そこらへんが少し物足りなくも感じた。とはいえ全体的には良くまとまった、なかなか見応えのある経済ドラマの秀作と言っていいでしょう。[DVD(字幕)] 8点(2019-01-14 10:27:56)

72.  ブレードランナー 2049 《ネタバレ》 SF映画のカルト的名作の続編。監督は現在ハリウッドでノリにのっているドニ・ヴェルヌーヴ監督。いやー、なかなか重厚な世界観はこの監督ならでは。少々冗長な面もなきにしもあらずだけど、美麗な映像や哲学的なストーリーは存分に楽しめました。レプリカントたちの心の拠り所となっている記憶を作っているのが、実は…というオチにはしてやられましたわ。[DVD(字幕)] 7点(2018-12-27 23:47:53)

73.  プラネタリウム 《ネタバレ》 霊感のある美しい姉妹が、その能力を活かし、フランスで実録ものの心霊映画に出ようとするものの出資者であるユダヤ人の富豪の積極的な関与のせいで次第にギクシャクしてゆくという物語。名実ともに大女優となったナタリー・ポートマンとジョニー・デップの娘が共演しているということで今回鑑賞してみました。正直、さっぱり面白くなかったんですけど、これ。脚本がお粗末なせいで最後まで何が言いたいかさっぱり分からない作品でありました。霊能力を持つという姉妹の力が本物かどうかを描いたミステリーなのか、二人の間に割って入ってくる富豪との微妙な三角関係を描いた心理ドラマなのか、ずっと二人で暮らしてきた美しい姉妹の成長と確執を描いた青春ドラマなのか、軸がブレブレで最後まで観るのが苦痛以外の何者でもありません。また、それらしい台詞を役者に言わせて、それらしい映像を撮って、それらしい音楽をそこに被せれば、それらしい芸術っぽい感じに仕上がるんでしょとでも言わんばかりの監督の観客を舐め切った制作姿勢が腹立たしくさえありました。正直、有名女優の無駄遣いとしか言いようがありません。このジョニー・デップの娘さん、親御さんによく似てらっしゃるというくらいの印象しか残りませんでした。[DVD(字幕)] 3点(2018-10-07 00:17:47)(良:1票)

74.  ブラッド・ファーザー 《ネタバレ》 かつて裏社会の一員として犯罪の限りをつくしたものの、酒が原因で身を持ち崩し捕まって何年も服役した初老の男リンク。今や荒野の片隅のトレーラーハウスでひっそりと暮らす彼だったが、そんな平穏な生活を送っていた彼の元にある日、何年も会っていなかった17歳の娘が訪ねてくる。「メキシコマフィアの一員だった彼氏を誤って殺してしまった。私、きっと殺される!」――。最愛の娘のために一肌脱ぐことを決めたリンク。だが、彼に残された術は、長年の経験から培ってきたサバイバル術のみだった。果たして父と娘は、執拗に追ってくるメキシコマフィアから逃れることが出来るのか?メル・ギブソン主演で送る、そんな荒野を疾走する父と娘の決死の逃走劇を描いたサバイバル・アクション。うーん、90分間頭空っぽにして観ていられるエンタメ・アクションだと思って今回鑑賞してみたのですが、なんだか全体的にテンポの悪さが際立つ作品でしたね、これ。物語のギアが全然かからないまま、だらだらだらだらと最後までいっちゃいました。肝心のアクションシーンもなんかショボい銃撃戦がちょこちょこっと散発するだけで迫力不足も甚だしい。メル・ギブソンは相変わらず渋くて良かったのに、肝心の内容がこれではね~。娘役の子がなかなかのかわい子ちゃんだったので+1点ってとこかな。[DVD(字幕)] 4点(2018-05-30 11:12:29)

75.  ファイナル・デスティネーション 《ネタバレ》 人智を超えた存在(死神?)によって死を運命づけられた七人の若者たちが、その死の筋書きの裏をかき、なんとしても生き延びようと悪戦苦闘するサバイバル・ホラー。まあアイデアは抜群にいいですけど、なんか脚本がいまひとつでした。ぼちぼちってところかな。[DVD(字幕)] 6点(2018-04-02 22:57:32)

76.  ブルックリン 《ネタバレ》 1950年代のアイルランド。長年にわたる不況により碌な仕事も見つからないこの国で、年老いた母と事務員として働く姉とともに暮らす若い女性エイリシュ。閉塞感漂うこの国に嫌気が差した彼女は、心機一転、アメリカへと移り住みことを決意する。母と姉に別れを告げ、単身アメリカ行きの船へと乗り込んだエイリシュは多くのアイルランド系移民が暮らすブルックリンへとやってくるのだった。支援してくれる神父の助けもあってデパート店員という職も得た彼女、夜は簿記の資格を取るために大学へも通うことに。そんな忙しい毎日を過ごすエイリシュはある日、心優しいイタリア系移民の青年と恋に落ちる。だが、そんな充実した日々を送る彼女の元に、故郷から悲しい知らせが届くのだった――。夢を抱いて単身アメリカへとやって来た若い女性の青春の日々を瑞々しい映像で描き出すヒューマン・ドラマ。オーソドックスな題材ながら全体に漂う上品な雰囲気や美しい音楽、そして何よりシアーシャ・ローナンをはじめとする役者陣の自然な演技によってなかなか品のいい佳品に仕上がっていたと思います。主人公が身を寄せることになる寮の住人達もみな魅力的だし、世間慣れしていない彼女の不器用な恋の顛末も見ていて微笑ましい。船の中で受け取った助言を最後、成長した主人公が後輩へと受け継ぐという流れも自然でうまい。まあ連続テレビ小説みたいではあるけれど、これはこれでいいかもと見ていたのですが…。やっぱり引っかかるのは、主人公が故郷へと帰ってからの展開でしょう。すぐに帰るからとアメリカの恋人に誓ったのに、彼女は故郷で再会したかつての友人にも惹かれてゆくのです。彼への手紙も返さず友達カップルと一緒にダブルデートしたりするエイリシュ、でもアメリカに恋人がいることはひた隠しにします。え、ちょっと待ってください、これって完全に二股ですよね?なのに最後、嫌みなおばはんにそのことがバレると「忘れてたわ。ここはそういう街だった」とアメリカへ帰ることを決意するって…。いやいや、そんなんアメリカで散々待ちぼうけを食らってたあの彼氏からしたら、「俺への愛情を取り戻したから帰ってきたんちゃうんかい!!」と腹立ってしゃーないと思うんですけど(笑)。少なくとも僕ならそう思います。前半の展開は良かったけれど、後半の主人公の自己チューっぷりが気になって僕はどうもダメでした。5点。[DVD(字幕)] 5点(2017-06-08 18:35:12)(良:1票)

77.  ブリッジ・オブ・スパイ 《ネタバレ》 中盤までは緊迫感もありけっこう面白かったのだけど、舞台が東ドイツに移ってからがなんともつまらない。[DVD(字幕)] 5点(2016-11-20 00:04:04)

78.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 いままでの戦争映画の概念を変えたエポックメイキングな作品。もう、冒頭の30分の映像へのこだわりはさすがスピルバーグ!!良くも悪くも一度見れば忘れられないくらいの、自分も戦場に居ていつ無残に死ぬかも知れないと錯覚させる程の臨場感は圧巻です。ストーリーは薄っぺらいですけど。公開当時、そのころ付き合ったばかりの彼女と観に行ってしまい、その日のデートがどうしようもないくら盛り上がらなかったのを今でも覚えています(笑)。[DVD(字幕)] 8点(2016-09-19 18:19:14)

79.  ブギーナイツ 《ネタバレ》 人一倍でっかい〝もの〟を持つ青年が、たったそれだけを武器にポルノ男優としてのし上がっていく物語を軸に、彼の周りのポルノ業界で生きる人々の様々な人間模様を重層的に描いた群像劇。とにかく個性的でエネルギッシュな人々の喜びと悲哀が全編にわたって横溢しているのに、最後まで疲れることなく観れるのは素直に監督の才能ゆえだろう。特に、男の性欲の世界で生きてきたローラーガールが下品な若い男に怒りを爆発させる姿が切ない。余談だけど、最後に主人公が鏡の前で自分のもの(日本ではもちろんモザイクがかかっていたけれど)を見せたときに、一緒にみていた彼女がそのあまりの大きさに「えぇぇ!」と僕の隣で感嘆の声をあげたのが切なかったです。とてもその日はホテルに行く気になれませんでした(笑)。[DVD(字幕)] 8点(2016-09-19 18:16:41)

80.  ファーナス/訣別の朝 《ネタバレ》 製鉄所で働けだって?馬鹿らしい、はっきり言ってやるよ、兄貴、製鉄所なんてクソだ。確かに俺たちの親父もずっと製鉄所で働いていたよ。でも、そんな製鉄所が親父を殺したんだ。生きるための立派な仕事だって?じゃあ、俺が派遣されたイラクでの戦いも立派な仕事だって言うのか、兄貴。俺はこんなクソみたいなところから一刻も早く抜け出したいんだ――。製鉄所や町工場が建ち並ぶアメリカのとある地方都市。長年にわたりそこの鉄工所で働いてきたラッセルは、愛する彼女と年老いた父親とともにささやかながらも充実した日々を過ごしていた。ところがある日、彼は飲酒運転中に事故を起こし、相手の女性を死なせてしまうのだった。当然のように刑務所暮らしを余儀なくされるラッセル。もちろん仕事も同棲していた彼女も失ってしまった。そんな彼をずっと支えてくれたのは、海兵隊としてイラクへと派遣されていた弟のロドニーだった。数年後、ようやく釈放された彼は弟のロドニーとともに新たな生活を営もうと決意するのだったが、イラクで心に深い傷を負った弟は一攫千金を求めて次第に闇ボクシングの世界へとのめり込んでいく…。貧困の連鎖に喘ぐアメリカの寂れた一地方都市を舞台に、どん底を這いずり回るような困窮した日々を送るそんな2人の兄弟を描いたヒューマン・ドラマ。クリスチャン・ベイルやウディ・ハレルソン、ウィレム・デフォーといった何気に豪華な役者陣競演に惹かれて今回鑑賞してみました。冒頭から薄暗い何処にも晴れ間なんてなさそうな鉄工所の映像から始まり、登場する人物たちも誰も未来なんてなさそうな鬱屈した人間ばかり、酒を飲んでは下品な冗談を交わし、賭け事や麻薬に溺れていく…。そして、ただ幸せになりたかっただけなのに、次第に心を擦れ違っていく兄弟に忍び寄る闇社会の住人たち。と、見れば見るほど気が滅入るような暗いお話なのですが、アメリカの地方都市が抱えるリアルな現実を冷徹に見つめ続けるこの監督の視線は鋭い。実力派の役者陣も静かな熱演でもってそんな監督の要求に応えていて、重厚な人間ドラマとして充分見応えのある作品に仕上がっていたと思います。ただ、脚本のところどころに細かな破綻があるのが惜しい。特に、ウディ・ハレルソン(いかにもいやらしいマフィアのボスを演じた彼の熱演も見事でした)が森の中でどうしてあんな行動にはしったのか、そこにいまいち説得力が感じられなかったのが残念でした。最後にお店に現れる彼ももっと用心棒を引き連れていてしかるべきでしょう。と、細かな部分に爪の甘さが目立つものの、この全編を覆う重厚な雰囲気はなかなかのもの。この監督の次回作も期待して待ちたいと思います。[DVD(字幕)] 6点(2015-12-11 16:58:52)(良:1票)

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