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コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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101.  フルスピード 邦題は『フルスピード』だけど、古き良き街並みの中をクネクネトロトロ走り回るようなタイプのカーチェイス作品でして。全然フルスピード出してないのです。しかもカーチェイスものとしては、クラッシュシーンが少なくて、ちとさびしい。では、どうして邦題が「フルスピード」なのか、と申しますと・・・要するにあのヒット作『スピード』と、設定が似てなくもないので、例によって一応、まぎらわしいタイトルをつけておこうかな、ってなところでしょうか(三流作品の宿命ですな)。どこが『スピード』に似てるかというと、主人公たちの乗った車、そこには実は爆弾が仕掛けられており、カーナビを通して犯人が指示する通りに走らなかったり、シートから腰を浮かそうとすると、自動的に爆弾が爆発!・・・と言いたいところだけど、本作の場合、爆破システムは自動ではなく手動なのでした、ハイお粗末さま。上記の条件に加え、さらに犯人の気が向いて爆破ボタンを押したら、ようやく爆発する、というのが、何とも緊張感に欠けるところ。という訳で、かなり小粒な作品ではありますが、しかししかし。物語の展開が、基本を押さえているというか(あるいは古臭いというか?)、なかなかツボを押さえているのです。単なる身代金目的と思いきや、裏には裏のある、意外な展開(まあ、そこそこに、ですが)。そこに絡んでくる他の登場人物たちもいい味出してて、主人公を助け真相を暴こうとする友人は、足が不自由で車椅子、ってのがまさにサスペンスの王道。警察はというと、例によってポンコツ警部が登場し、事態を解決しようとしているのやら、混乱させようとしているのやら。この作品、全体的に見れば、「ご都合主義」「爆弾犯の意図ワケワカラン」「ツメの甘い作品」と言う人、そりゃまあ多いでしょうよ。うん、認めますよ。でもね。こういう懐かしい味わいの楽しい作品、今どき、結構貴重じゃないかなあ、とも思うんですよ。[DVD(字幕)] 7点(2010-01-20 22:14:52)

102.  武士の一分 ジャニーズとタカラヅカ、禁断のコラボ。ってな感じの主演二人。とくに檀れい(通称ダンちゃん)と言えば、宝塚では歌ダメ踊りダメ演技ダメの超劣等生ながら、持ち前の美貌(のみ)を武器に、月組と星組で娘役トップを張り、その間には(ナゼか)専科にも在籍したという、まあ、そういう女優さんでして、それを念頭において本作を観てしまうと、やっぱりギコチなく見えてしまうのですが、キムタクも例によっていかにもキムタクですから、まあ結構、お似合いという気もいたします。この二人、ちと軽い感じは否めませんけどね。周りを芸達者が固めている分、さらに目立っちゃう。特にキムタク、役柄のわりに「しゃべりすぎ」の印象もあり、台本にも問題があるのかもしれません。が、やはり最後の絶望的な決闘にのぞむ彼の姿には、やっぱりシビレてしまうので、これだけを観ても、彼を起用した甲斐はそれなりにあったかなあ、と。ただ、決闘の場面は、できれば嵐とか豪雨とかのもとでやって欲しかった、と思ってしまうのは、ヘンな映画に毒されすぎかな?[DVD(邦画)] 7点(2008-11-24 11:00:27)

103.  プラン9・フロム・アウター・スペース 映画は映像が命、とすれば、映像のインパクトありあり、目に焼きついて離れなくなる本作は、かなりポイントの高い作品ということになってしまいそうです(←評価の仕方が荒すぎるんでしょう)。「作ろうと思っても作れない要素」「そもそも作ろうと思わない要素」の織り成す、禁断の世界。私は個人的に、女性宇宙人が腰の銃に手を伸ばそうとして一瞬目測を誤るシーンにハマっちゃいました。事前にリハーサルなんかしてたら、こんなシーンは撮れません。芸術作品に惚れ込んだ時に感じる、「この作品は自分のために作られたんだ」という感覚(別名「ツボにはまる」)を、この映画からも確かに感じてしまうのであります(あくまで、若干、ですが)。[DVD(字幕)] 7点(2008-02-09 18:04:14)

104.  梟の城 どうでもいいことだけど、中井貴一は、ふとした瞬間に耳の下あたりにシワが寄る。観てて気になってしょうがないんだけど、「ああ、確かに中井貴一だなあ」と思う・・・・・・。本当にどうでもいいことなので早速本題へ。ご存知、司馬遼太郎の直木賞受賞作である『梟の城』の映画化作品。有名な小説だけに、またも、「“映画化”って、一体何なんだろう」と考えさせられる作品であります。CGをフンダンに利用したエキセントリックな映像に、日本楽壇の大御所・湯浅譲二のこれまたエキセントリックな音楽。もう誰にも止められない。そんなハチャメチャさからすれば、ストーリーは意外な程、原作に沿っており、石川ゴエモンのエピソードなど、映画にするなら普通はバッサリ切り取られそうな部分もしっかり盛り込んじゃう(というか、むしろこういう、一種イロモノみたいな部分の方を一生懸命描いているようにすら感じられるぞ)。どうせお馴染みの小説を映画化するなら、このくらいムチャクチャやらないと楽しくないよネ~というような暴走気味の勢いがあり、まあ、概ね同感なのですけれども、「だからと言って、原作の面白さをここまで削ぎ落としていいのかよ~」とも言いたくなるわけで、結局、「“映画化”って何?」というギモンに落ち着くのであります。ま、とりあえず、この映画、ロケはなかなかよかったですので、その点だけは安心材料。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-03-24 14:22:42)

105.  ファンタスティック・フォー [超能力ユニット] いや~、ファンタスティック4。日本語で言ったら“四天王”ですかね(←?)。中身スッカラカンの潔さ。宇宙嵐を浴びたら、バーバパパになっちゃったり、サナギマンになっちゃったりするこの不思議。いやまあ、サナギマンそっくり(←誰やねん)の岩石男が、イッチョマエに安っぽく悩んで見せたりするのが、さらに安っぽいトコなんだけども、前半のクライマックス、橋上のクラッシュシーン!意味も無く大量に車がクラッシュして、もうサイコー。事故の原因はどう考えても岩石男にあるのだけど、なぜかヒーローになってしまう不可解さ。いや、いいんですよ、これぞ現代のスペクタクル、ああ、かつてワクワクしながら見てた、C・リーブのスーパーマンシリーズを思い出しちゃいましたよ。ラストの金属男とのバトルもそう。破壊される車の質感が、いいんだなあ。デジタル時代、「こんな街中でこんな撮影、どうやったんだろう」という驚きも少なくなり、そもそも撮影自体が行われていなかったりするCG全盛時代。本作だってCGの恩恵にあずかった作品のひとつには違いないんだろうけど、それでもスペクタクルシーンの中には、何となく懐かしいアナログ感、懐かしい「驚き」がある。小学生の理科の実験みたいなアホなラストも、これまた懐かしいニオイがして、逆らいがたい説得力がある(←逆らう気も起きない)。出来がいいとか悪いとかじゃなく、時々出会いたくなるタイプの映画、ですね。[DVD(字幕)] 7点(2006-12-10 09:30:45)

106.  福耳 『天国から来たチャンピオン』ならぬ『天国から来た青大将』、ですかね、これは。クドカンが田中邦衛の亡霊にとり憑かれるというこの設定は、常人にはまず思いつかない組み合わせ。とり憑かれるヒトよりも、とり憑いたユーレイの方が、血色がいいぞ(笑)。実にこの設定が秀逸で、もうとにかく可笑しくてたまりません。鏡に映ったクドカンの姿が田中邦衛になってたりするのは、ドリフのコントなどでもお馴染みのシチュエーションですが、これを映画でマジメにやっちゃうのが、また独特のオモシロさ。CG全盛の時代(本作でも一部CGを使用)、こういうシーンをもっとウマく見せる方法ならいくらでもあるんだろうけど、敢えて、生身の役者が挑戦するこのアナログ感がたまらない。ハラハラドキドキ、つい「邦衛さんガンバレ」と声の一つもかけたくなる。邦衛さんが実はなかなかのキレ者、という、ボーっとした外見(失礼!)とは相反する意表をついた設定が、本作の非現実性にマッチし、結果的に映画全体でひとつのリアリティに結実しているのもお見事。30そこそこのクドカンの口から、「40年前」の話が飛び出ても、映画のリアリティに乗せられた我々は一瞬納得してしまうが、その直後、事情を知らない司葉子のツッコミで、我々もようやくその非現実性に気づかされる、二重三重の可笑しさ。[地上波(邦画)] 7点(2006-11-26 14:12:01)

107.  ファイナル・ミッション(1984) 中学~高校の頃と言うと、日曜洋画劇場ばかり観てたよ。そのラインナップってのが、今考えたら、そりゃあ随分ヒドイもんで、多分、放送される映画の半分くらいは、どこで拾ってきた(or押し付けられた)のやら判らない、得体の知れない安物アクション映画、安物サスペンス映画で、その後トンとお目にかかることも無い代物だったりする(そういった作品が、日曜洋画で半分くらい、木曜洋画なら9割以上かな、うひょひょ)。それでも、当時の私は今以上におバカだったので、それが安物だとは気が付かない。むしろ、とりあえず予告編を観て、銃がぶっ放されたり何やら爆発してたり自動車がぶっ壊れたりするシーンがあると、「おお、来週もスゴそうな映画だぞ」、と、ついつい観ちゃうのであって、お陰で、当時「これが映画だ」と信じてたこれらのモノは、タイトルも思い出せないのが多かったりするのです、しくしく。しかーし。そんな中で、当時観てて、こりゃホントにスゴイぞ、と(今思い返せば明らかにどうしようも無い映画ながら)誤って気に入っちゃった作品ってのは、その後しばらくしてからUHF局で拾われて再放送されたりして、不幸にも忘れられない一本となってしまう場合がある。その一例が、まさにこの作品!なのであります。内容的には、『ランボー』のパクリ、と言えばもう事足りるのでして、そのパクリ性についてこの映画を評し、「いやぁ、ランボーな事しますねぇ」と言ったのは日曜洋画を解説してた淀川さんだったか、KBS京都かどっかで再放送したときに解説してた桂文珍だったかは、忘れちゃったが、そんなことはどうでもよろしい。こういう明確なパクリは確かに邪道ではあるけれども、そこに加えられたサービス精神、これこそが、「もしかして『ランボー』よりもスゴイんじゃないの?」と、たとえ人生のホンの一時期ではあっても、私を勘違いさせてくれた、まさに本作の命であります。アクションシーンは確かに安っぽい、しかし質より量を追い求めるのは中高生のサガであり特権じゃないか(←違います)。そして、クライマックスの大バトルを見よ。ランボーよりもカネをかけずにランボーよりも派手に戦う勇姿が、そこにはある。要するに、とにかくホメるような映画じゃないことは確かですけども(笑)、私にとっては忘れられない青春のヒトコマ、であります。[地上波(吹替)] 7点(2006-08-13 23:03:57)

108.  フールズ・ファイア もしもアノ有名な芸術家が現代において映画を作っていたら?なーんてことを想像しちゃうんですけどね、例えばピカソがスタジオジブリで長編アニメを作っていたら?とか、ジャコメッティがエイリアンの造形を担当していたら?とか、ウォーホールがホラー映画を作っていたら?とか(そりゃやってるよ)。で、まあ、「そしたら、もしかしたらこんな映画になってたかもなあ」みたいな感じの映画です。→ってことは逆にいうと、少々コレミヨガシに作りこみ過ぎでストレートな感じもするんですけども。でもその悪趣味ぶりが、確かに見所で、キグルミ登場人物や得体の知れないセットに、現実感はおろか遠近感覚まで狂わされ、不気味でありながらどこか妖艶とも言える、奇妙な世界が繰り広げられます。ところで音楽ですけども、挿入されるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲8番、聴いてて特徴のある演奏、「これってクロノスカルテットじゃないの~」と思ったら、やっぱりそうでした。変にマッチしておりましたなあ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-04-16 10:50:01)

109.  ブレインデッド これも今は昔、甥っ子がまだ小さかった頃。まあ、こんなどーしようもない映画であっても、やっぱり小さい子にはとってはトテモ怖いらしく、ビデオ開始早々から「コワイコワイ」と逃げ回り、じゃあ見なきゃいいんだけど、台所辺りの遠くの物陰から、恐る恐る画面をうかがっておりまして。で、そのとき、棒立ちに硬直しながら彼がつぶやいた言葉、「・・・・・・くび とれた・・・・・・」がいまだに忘れられません。これほど端的に本作を表現した言葉を、わたしゃ知りません。まさに、絶妙のレビュー、ですよ。っちゅうか、子供にこんな映画見せるなっての(ちなみに私が見せたんじゃないからね~)。なぜ子供に見せてはいけないか。まあ、子供がカンフーを誤解しちゃマズいから、ですかね、へへへへ。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-19 22:49:36)

110.  フラットライナーズ(1990) 《ネタバレ》 まさに究極の「思い込みホラー」。みんな勝手に幻覚見てるだけ、映画を通して、結局何も起こってへんやんけっ! ではこの映画は何を言いたかったのかというと・・・「かつてのイジッメッコどもは、臨死体験をすることにより、過去を反省する」→「イジメラレッコたちよ、勇気を出してイジメッコどもを半殺しの目にあわせ、臨死体験させるべし!」。 復讐と仲直りが同時に出来て、みんなハッピー・・・うーむ結構ヤバイ内容の映画かもしれんぞ。 それはともかくとして、「臨死体験」ネタをフル活用し、一本の映画の中に種種雑多な映像が詰め込んでいるのが見所といえば見所。しかし登場人物たちがどれも魅力がない(深みがない)のが難点、かな。各々暗い過去を引きずっているはずなのに、どうも人物描写が単純、その内面を深く掘り下げることなくすべて「幻覚」で処理してしまったのは、ちょっと寂しい気が。人間の悩みって、本当にこんなもんだろうかねえ・・・・。とかブツブツ言いつつも、嫌いではないこの映画。7点(2005-03-23 23:46:53)

111.  ファースト・ミッション ジャッキー主演映画としてはかなりエモーショナルな異色作である。←一度そういう言葉を使ってみたかっただけです、すんません(笑)。まあ、兄弟愛を描いた作品としてはベタベタなんですけど(格闘シーン以外で珍しく感情を爆発させるジャッキー、なかなかグー)、そしてまたその分、アクションシーンが少なめな印象も受けるんですけど、それを補うかのごとく激しいアクションがクライマックスで展開されます。変則的な展開ながら「お約束のストーリー」+「アクション」という公式にバカ正直にのっとり、意外なまとまりをみせた、佳品と言えるのではないでしょうか。7点(2005-01-23 00:23:09)

112.  フォーン・ブース B級映画界のカリスマ、ラリー・コーエンが脚本を書いてるのにA級(?)とはコレいかに、という映画。かな? 邦題に不満がある、と別映画のレビューで書いてしまいましたが、ウソです(笑)。かつて流行った2画面TVを思わせる画面構成をフンダンに採用。ナイターの試合展開は気になるがバラエティ番組も観たいという人にうってつけのアレです。でもこの手法って、前例があるとは言え、多分、最終手段だよなナア。できればこういうコトしないで、どこまで多層性を表現できるか、が勝負という気もします。まあ映画の可能性を開拓するためには、こういう挑戦も必要なのでしょう(成功であれ失敗であれ)。確かに、時間当たりの映画の密度が高まっていることで、スピード感をアップする効果は上げているようです。映画はほとんどコリン・ファレルの一人芝居、日本の役者なら、イッセー尾形が最適か。先の読めないサスペンス感覚、この落ち着かなさに煽り立てられ、ラストまでグイグイもって行かれます。が、観終わって、ハテ、のめり込んで観た割には、ちと物足りないな。何かこう、展開に必然性が無いというか、行き当たりばったりな感じが。本当に面白いとつくづく思える映画って、「もう一度同じ事件が起こっても、(結局は同じ偶然が重なって)また同じ展開になるんじゃないか?」という、何やらのっぴきならない印象があるんですけどね。この映画は、そんな感じがしない。もう一度同じ事件が起こっても絶対違う展開になりそうな気がしますね。要するに「思いつきと勢いで脚本書いちゃった」っぽい感じですね。それもまあ一種のリアリティ(日常臭さ)の演出なのかも知れませんがね。7点(2004-10-31 01:34:48)

113.  復讐のビッグガン まずこの映画、音楽がめためたカッチョよいです。それを最初に言っておきます。それからですね、アラン・ドロンがカッチョよいです。マッチョです。無意味に肉体美を披露してくれます。トレーニングのシーンなんか見てると、『太陽がいっぱい』の頃より体だけ若返ってしまったかのように思える程、肉体がバクハツしてます。で内容はというと、B級アクションと言ってしまうと、まあ、そうなんですけども、そこには意外な深みもありまして。娘を殺された復讐に立ち上がり、一人また一人と倒して行くわけですが、単なる勧善懲悪では割り切れない部分が。手っ取り早く言えば、『ダーティー・ハリー2』、しかしもっとドロドロしていて、犯人一味は町のチンピラやズベ公をリンチ処刑する過激自警団、それをアラン・ドロンがさらに私刑で報復するという図式。途中のアクションは、何だかカッコよくもあるし、どこかで見たような感じもする(主人公が高いところから落ちそうになってぶら下がり、敵に見下ろされるシーン、これは、このテの映画では必須である。え?『モンスターズ・インク』にもあったって?気のせい気のせい)。しかし後半、サーカスでピエロに扮したアラン・ドロンと、敵とのやりとり、これは見逃せない。なんともやるせない余韻が残り、後味は悪いが喉ごしはいい、といった感じの映画になってます。7点(2004-08-22 01:35:13)

114.  フレンジー ヒッチコックが「ヒッチコック手法」で撮る。後の作品ほど、観る側もどうしても、「ああ、またやってるなあ」というやや醒めた目で観てしまう。当然そこにジレンマがあるわけだけど、それでも本作は敢然と、「恐怖」の手法に挑戦する。老境のヒッチコックが奮い立たせた情熱を感じることができます。殺人シーンではグロの要素を盛り込み、その一方では「被写体のないカメラ」という不気味な演出も。特に、カメラが屋内の階段を降りてきた後、そのまま屋外に出て行ってしまうシーン、技術の進んだ今なら簡単に撮れるかもしれませんが、ここでは当時の技術で苦心して撮っています。殺人や死体遺棄の様子をじっくり描いている分、ストーリーの方はやや単調な部分もあるのですが、後半俄然面白くなります。それにしても、視覚からでも不味さがヒシヒシと伝わってくるあの料理、スバラシイです。7点(2004-07-02 23:03:34)(良:3票)

115.  ブッチャー・ボーイ コレを観てて思うのは、ニール・ジョーダン監督ももしや子供の頃はイジメっ子だったのではないかと。そのくらい堂に入った描きっぷりでございます。アイルランドを舞台に、主人公の少年フランシーの狂気が描かれますが、そこには、キューバ危機を背景とした核戦争への不安が色濃く投影されてます。少年は成長せねばならない、とにかく周囲は待ってくれないのである。かつての縄張りであった「噴水」は他の少年達に譲ることになるし、友人ジョーは離れて行く、そして少年の家庭も順調に崩壊していってしまう。現状に安住できない一方で、将来もまた核の不安に閉ざされた状態。そんな中、やがて少年のアイデンティティは、日頃からこころよく思わぬニュージェント家への、理不尽な敵意へと集約されていく。というわけで、何だか殺伐とした話のようですが、幻想的な描写、ユーモラスな音楽によって、何だか戯画的な雰囲気があります。特に、少年に語りかける聖母マリアの幻影が、本作における潤いの一つとなっています・・・ちょっと安っぽい映像ですけどね、えっへっへ。不思議な味わいの一本です。特に豚の屠殺場の描写は奇妙に生々しく、印象に残ります。7点(2004-05-03 23:17:50)(良:1票)

116.  ファンタスティック・プラネット カンヌ映画祭特別賞受賞。切り絵をコマ撮りして4年がかりで作り上げたアニメだとか。ご苦労さんです、さすがにその労力に見合う効果が出てるとは思えませんけどもね。しかし、陰影が細かく描き込まれた原画が、その原画のままアニメーションとして動く様は、まさに、「動く絵本」といった感じを受けました。ただし・・・子供の頃あんまし好きじゃ無かった不気味なタイプの絵本、ですが。青い巨人族に虐げられる人間達の姿が描かれており、設定といい、風景といい、ハッキリ言って気持ち悪くて怖い。音楽も怖いんだけど、さすがにこれは時代を感じさせる。ストーリーは---あんまり大した話じゃない気もするけど・・・全編に渡り横溢する原始的かつ神秘的な雰囲気は、確かに大きなインパクトを残します。う~む。これだったら、日本のアニメだって戦略的に売り込んでりゃ、もっと早くから世界の表舞台で高い評価を受けてたんじゃないかという気もするが。ところで人間の走るシーン、なんで皆ヘッピリ腰なんでしょうね(無力で哀れな感じは強調されてますな)。7点(2004-02-14 19:17:31)(良:1票)

117.  ブラックホーク・ダウン これはきっと『戦国自衛隊』のリメイクでしょう。え!違うの?まさか! 壮絶な戦闘シーンは確かに観モノです。が、正直、劇場の大スクリーンで観ても、まあこんなもんかなあ、との印象。戦闘シーンのスゴサを売りにしてただけに、もしやついに『プライベート・ライアン』を超える映像に出会えるのか、と期待が膨らみ過ぎたせいだとは思いますが。あと、当時現場が大混乱に陥っていたことはよく伝わってきますが、観てるこちらまで混乱しちゃったかな。それぞれのシーンが街のどの辺で、事態がどう推移していってるのか、ドキュメンタリータッチで全体をもう少し立体的に見せてくれたら、群集劇にさらに強烈なリアリティが加わったのではないかという気もします。とまあ、いくつか要望はあるのですが、これはこれでスゴみのある映画には違いありません。ただ、一番残念なのは、リドリー・スコットには陰や闇の描き方を期待してるのに、この映画ではイマイチな点(夜明けの薄明のシーンは、本当に夜明けに撮って欲しい)。7点(2003-11-01 02:12:27)

118.  フィフス・エレメント 梅田東映で観てたら途中で音声が途切れて無音のまま進み、一部巻き戻して再上映、という、情けない思い出が。新手の演出かと思っちゃったよ。とまあ、少し気を削がれる事件があったにも関わらず、なかなか映画世界に浸れる作品でした。ゲイリー・オールドマンはヤケクソみたいな役作りですねえ。衣装デザインはジャンポール・ゴルチエ、だからどうという訳ではありませんが、退屈しない程度のストーリーを、ゴテゴテの映像で描き、おまけにクリス・タッカーのトークもついて、それなりに楽しいひとときを過ごせます。7点(2003-10-13 13:04:37)

119.  ブラック・ドッグ パトリック・スウェイジが余りにもただのオヤジに成り果てた姿を堪能できる(勿論カーチェイスも堪能できる)逸品。アクションはイマイチ芸のない演出に見えますが、これは余計な調味料を使わず素材の持ち味を極力活かそうというシェフの嬉しい心遣いではないかと思われます。違うか? まあ、カーチェイスは三度の飯より好きなもんで、こういう映画もよろしいのではないかと。7点(2003-09-20 21:05:14)

120.  フロム・ダスク・ティル・ドーン 大体どういう映画か知ってたにも関わらず、あまりに突然の展開にアタマ真っ白、何だこりゃ。う~ん、新機軸と言えるのかなあ。これってやったもん勝ちの一発ネタなんだろうけど、『プレデター』も似た構成だった気が。しかし、後半かなり盛り上げてくれるので、結構面白い。タランティーノが実に楽しそうにやってますけど、こりゃ確かにこの人は映画の役者としては成功せんわな。7点(2003-08-24 13:10:56)

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