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プロフィール
コメント数 196
性別 男性
自己紹介 映画を見てなにか感じたこと、考えたことを記録に残しておきたいときに、レビューを書いています。見た/見直した直後に書くようにしてます。

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1.  舟を編む 《ネタバレ》 原作未読。飛行機にて鑑賞。 気が長ーい話を、きちんと気が長ーく見せる演出が良かったと思う。たとえば『ちしお【血潮・血汐】』抜け落ち事件。事件といいながら、客観的には地味な事件なわけだが、すっかり主人公の気持ちで見始めた観客にとっては、血の気が引く感じがちゃんと訪れるわけで、それはそれは気が長ーい話を気が長ーく見せていたからこそだと思った。 また、これは友情の物語でもある。主人公を支える、オダギリジョーの姿が泣けた。仕事でこそ生まれる信頼があるんだと思った。 そう考えると、宮崎あおいとの恋愛ストーリーは、必要だったのだろうか? 原作未読なので勝手な評価だが、常人離れした主人公と謎の女のもやもやした恋愛ストーリーは、観客の感情移入をそいでいたように思う。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-09-30 20:59:36)《改行有》

2.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 スピーディーでスタイリッシュ。自分のように、ファッションの世界などおよそ縁がないような人間にドロドロの内部を見せ、それでもカッコいい、楽しそうと思わせてしまう映像とストーリーが、たいへんよく出来ていると思う。ただ一点、終わり方に説得力がないのが残念。主人公は仕事をするなかで、はじめはバカにしていたファッションの世界もその世界なりの文脈が、ルールが、そして哲学があることを知って、恋人や友達のことを後回しにするぐらいその世界にはまっていったはず。その世界を一発で捨て去るほど、主人公に明確なポリシーや人生観があるとはとても思えない。一応「信念を曲げてまで・・・」みたいなこと言ってたけど。そもそも「誰かを蹴落とさなければ這い上がれない」なんてのは、ファッションだけじゃなくて、どんな世界にもあるきわめて一般的なルールじゃないか。ジャーナリズムの世界だって、間違いなくそう。そのことに気づいていないのだとしたら、主人公は決して次の世界でも長くは続かないだろう。[DVD(字幕)] 8点(2008-02-28 22:19:20)

3.  プロヴァンスの贈りもの 《ネタバレ》 こりゃまた、ずいぶんと健康的な映画で。。。ラッセルがおじの、そして自分の人生を見つめなおす過程も、そして恋の行方も、それは素敵ではあるが、なんというか、なんの後ろめたさもない上に意外性もなく、すっかりヒネた大人になった自分にとっては面白いとは感じられなかった。そもそも、監督はラッセルの新しい一面を引き出そうと思ったのかもしれないが、どうにも古臭いセルのメガネをかけちゃったその立ち姿は、敏腕トレーダーには見えないところもいただけない。まあ、刺激を求めずに、ちょっとしたバカンス気分で楽しむ恋愛映画ってとこか。[映画館(字幕)] 4点(2007-09-22 18:53:30)

4.  プルーフ・オブ・マイ・ライフ 《ネタバレ》 グウィネスがジェイクに対して「人間関係には証明なんて無くて、欲しかったのは信頼なのだ」と叫ぶシーンがあって、それを誰よりも証明の意味を知っているグウィネスに言わせているところは、この映画の素晴らしいところ。もしグウィネスとジェイク、そしてグウィネスと父親の人間関係がきっちりクローズアップされていたら、非常に良い映画だった気がするが、いかんせんそれ以外の要素が多すぎた。たとえばグウィネスと父親との微妙な関係は、父親の病と数学によって充分に語られているのだから、グウィネス自身の精神病への恐怖をエキセントリックに描く必要は無かった気がする。なんだか満遍なく要素を取り上げる伝記じみた作りが、感情移入を拒む、残念な出来。[DVD(字幕)] 6点(2007-05-14 21:26:15)

5.  ファインディング・ニモ よくハリウッド映画の映画監督や俳優のインタビューを見ると、「他の共演者とのぶつかり合いから生み出される素晴らしい瞬間」みたいなことが語られている。もしそうして素晴らしい映画が生まれているとしたら、それはまさに映画の「奇跡」なのかも知れないが、そう考えるとアニメーションというのはそういう「奇跡」を目指す実写映画とは、全く違う方向性にあるのかも知れない。なぜならそれは、いかに必要な要素を、タイムリーに、無駄なく見せるか、そういう緻密な計算による完成度を目指すものだからだ。この映画は、まさにその緻密な計算の極限と言えるかもしれない。過不足のないストーリーと、美しい映像。それは映画の「奇跡」ではないが、映画の「魔法」と言える。そしてそれこそが、ディズニーが目指すものなのではないかと思った。[DVD(字幕)] 9点(2007-03-04 19:25:37)(良:1票)

6.  ブロークバック・マウンテン 純粋な愛の形を描きたいのなら男同士である必要はないし、男同士の愛の形を描きたいのなら必要以上に美しい背景と文藝調の語り口は必要ない。この映画は、純粋な愛の形を描くという名目の下に、また美しい背景と文藝調の語り口という隠れ蓑の中で、同性愛を描いてしまった。それははっきり言って、逃げだと思う。それだったら、ユーモアにあふれたストーリーで男同士の愛の形を描いた「ウェディング・バンケット」のほうがよほど正直で、価値のある作品だと思う。[映画館(字幕)] 4点(2006-06-23 23:47:59)

7.  フライ,ダディ,フライ 意図的な演出なのだろうが、劇画調の画面とムダに散りばめられたギャグが、正直ウザい。もっとストレート、そして簡潔な映画だったら面白くなっただろうと思うが、そもそもターゲットが岡田准一ファンだからこうなったんだろうと思うと、ある意味やりきれない。でも原作があるからかな、いいセリフもある。「オッサン、勝つのは簡単だよ。大切なのは、その先にあるものだ。」って、なかなかパンチのあるセリフだと思う。[DVD(邦画)] 5点(2006-05-28 10:45:31)

8.  ブルドッグ(2003) なんだか抑揚無く、ダラダラと展開する映画。ヴィン・ディーゼルは無表情に演技するタイプの俳優なんだから、せめてアクションとストーリーに緩急をつけないと厳しい。ところで、「ブルドック」っていう邦題の意味が全然わからなかったんですが、わかる方、教えてください!(涙)[DVD(字幕)] 4点(2006-04-23 19:38:31)

9.  フォーガットン 《ネタバレ》 最初に人が飛んでっちゃったところでは、映画館で抑えきれない笑い声が(笑)。その時点で「あー、これはとんだB級映画なんだ」と頭を切り替えられる人は、意外と楽しめるかもしれない。いかんせん中途半端だったのは、「彼ら」の実体は最後まで明らかにされないのに、なぜか具体的な形として一人だけ不死身な奴が登場してしまうこと。ターミネーターじゃあるまいし(笑)。「彼ら」の実体はまったく見えないほうがよかったんでないのかなぁ?[映画館(字幕)] 3点(2005-06-11 18:51:43)

10.  ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月 《ネタバレ》 期待していたのだが、残念ながらつまらなかった。よく考えたら、恋愛モノでしかも登場人物が同じ続編は、面白くするのは至難の業だろう。だって恋愛モノっていうのは、相手との出会いから始まり、相手のことを徐々に知って恋愛感情を抱いていく過程に醍醐味があるのであって、前作は2人の男とのそういう過程を描いていたからこそ、主人公の激しく波立つ感情を楽しめたのだった。ところが今回は、もはやキャラクターを知ってしまっている2人との別れ→浮気→復縁を描いていただけで、それはただ小さなエピソードで笑わせるコメディーとしか存立していないのだった。せめて浮気相手がヒュー・グラントでなかったら、もう少し面白くなっていたかもしれない。残念・・・。[映画館(字幕)] 4点(2005-04-16 23:01:53)

11.  フィラデルフィア 《ネタバレ》 最近の映画は、主人公やその他の登場人物の感情を描いて、観客の感情移入や感動を誘うものがほとんどだが、たぶんこの映画はそういう風に見てはいけない映画なのだと思った。主題はエイズや同性愛に対する偏見や、それに立ち向かった2人の戦いで、最終的に勝訴という形で決着はつくものの、しかしそれは一審判決でしかなく、上級審を待たずに主人公は死んでしまう。あるいは訴えられた法律事務所の所長も、最後までエイズや同性愛に対する自身の偏見を悔いることも改めることもない。そういう意味では主人公はまったく救われないし、そして観客が感情的なカタルシスを得ることはまったくないのだ。 それでもこの映画が素晴らしいのは、誰も幸せにならない結末で、普段目に見えない「正義」が具現化する瞬間を描いているからだと思った。個人個人の感情を超えたところに現れる、正義。主人公や登場人物の感情や幸福などさておいて、それだけをきわめて客観的に描いたこの映画は、観客もまた客観的な視点で対峙することが求められ、そういう視点で見てこそ、映画の核心に触れることができるのではないかと思った。[DVD(字幕)] 10点(2005-04-04 20:13:34)(良:1票) 《改行有》

12.  ブラザーフッド(2004) 《ネタバレ》 あまりに哀しい結末に、すっかり映画にのめりこんだ自分は、久々に映画館で人目をはばからずに涙した。 日本人が太平洋戦争をある種の「傷」として語り継いでいるように、韓国人・朝鮮人にとって朝鮮戦争もある種の「傷」であるのだと、この映画を見て思った。おそらくそれは日本人や韓国人・朝鮮人にとってのみならず、世界中の人にとってそうだろう。人類の歴史の中で戦争の記憶は、常にある種の「傷」として語り継がれている。この映画は、その試みの中でもっとも成功した例であると思った。 戦争映画にとって戦闘シーンは命であるが、俯瞰を一切排して、同じ距離・高さからのみ映し出される独特の映像は、驚くほどの迫力だった。一方で描かれる家族への愛も、二人の主人公の素晴らしい演技から痛いぐらい伝わってきた。迫力ある戦闘の映像とヒューマンドラマを抜群のバランスで織り込んだことによって、戦争が普遍的なものであると同時に、家族に対する愛も普遍的なものであると認識させてくれる、素晴らしい映画だと思う。9点(2004-06-27 00:59:39)《改行有》

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