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1. ブロークバック・マウンテン
《ネタバレ》 自分でもなぜ10点ではないんだろうと思うのですが、やはり悲しすぎる映画だからですかね。救いはないです。それだけ現実的な話です。
興味を持てない映画でしたが、ダークナイトを見たあとに、あのヒース・レジャーが出演している作品ということで鑑賞しました。
平たすぎる表現ですが「素晴らしい」映画でした。フィクションにすぎないはずなのに、現実の事件に衝撃を受けたかのように、鑑賞してしばらくしてからも映画のことが頭から離れなかったです。特にヒースが演じたイニスのことが気の毒でたまらなかったですね。幼稚な表現ですが、でも素直にそう感じました。なんとも言えないラストシーンに描写されているイニスの気持ちを必死に検証して何か希望を持ちたいと思うのですが、難しかった。どうすれば二人で幸せになれたのか?答えがないんです。イニスと一緒になって、いつまでも悲しい気持ちを引きずってしまいました。
ワイオミング在住の作家、アニー・プルーがこの物語に「気づいた」きっかけは、地元のバーに行った際にふと目にした初老の男性だったそうです。にぎやかにビリヤードをやる男の子たちにじっと目をやっていた、その孤独感漂う男性を見た時、「何か」を感じたらしいのですね。つまり、その男性がイニスのモデルです。
「愛はいつだって純粋で完璧なのに、いつも社会や、外部の何かが邪魔をしてくる」サンドラ・ブロックが何かのインタビューで言っていましたが、この映画の二人もまさにそう。イニスとジャックの愛は完璧だったけど、その完璧さゆえに逆に、周囲を巻き込んでさらに不幸になっていく。
「愛ってスバラシイ、」ではなく「人間て。。。。」って感じてしまうから、音楽、脚本、撮影、演技、すべて素晴らしい映画だと思うけど、やっぱり10点はつけられないかな。[DVD(字幕)] 9点(2009-05-04 19:33:03)(良:2票) 《改行有》
2. フェイク シティ ある男のルール
《ネタバレ》 フォレスト・ウィティカーが出て来る映画って、何故かいつも期待感を煽る割にまったく面白くない(最近ではバンテージ・ポイント)ので、きっと今回もダメなんだろうなと思いつつ、キアヌの演技に期待して観ました。
館内は観客が私のほかに6人しかおらず、全員男性。
キアヌの刑事ものと言えば「ハートブルー」で成功した印象がありましたが、エルロイワールドのようなエグい世界には、やっぱりキアヌさんは 合わないかなーと。
ハードボイルドの一本調子な感じのキャラは、ニヒルな人やセクシーな人だと安心して見ていられますが、それは全くキアヌのキャラではなく。生身だけど不死身&無表情を延々と演じられてもなんだか人物が魅力的に活きて感じられず、むしろ心配に。
それでも、融通の効かない、KYな中年刑事(だからやっていけなくてアルコールに走る)というものを、きっちり演じていたとは思います。確かにベテラン俳優。
ここはキアヌだからすごく活きてくるな、と思うシーンは、セクハラ暴言をウィティカーにされてるところぐらい。 「お前をホモのコイツが襲いたがってるよ」ってところ。
群像劇というか、舞台が狭いせいか、ストーリーもチマチマした印象です。
全体的にもっとシャープなつくりにしてほしかった。俳優は皆、演技派だったけどそれぞれ芝居が長いかも。テレビシリーズの1話分ぐらいにまとめた方が面白かったんじゃないかと思います。
キタナイモノしか出てこないって分かってるのを、ジリジリと見せられるっていうのもなかなかだるい...クライム・サスペンスものが好きな人には、このまったりとしたトーンが楽しいのかもしれませんね。[映画館(字幕)] 5点(2009-03-10 00:35:54)《改行有》
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