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評価順1
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1.  ペコロスの母に会いに行く 《ネタバレ》 認知症という状況自体は悲劇だと思うが、この映画は見事な人情喜劇に仕上がっている。森崎東監督の目線がとても温かいからだろう。たとえ惚けてしまっても、忘れたくないことや、大切なことが人にはたくさんある。生も死も老いもそこに美しくある。心に沁みる優しい映画だった。[映画館(邦画)] 9点(2014-01-23 18:33:42)

2.  ベティ・ブルー/インテグラル<完全版> 《ネタバレ》 誰にだって意味もなく恋人に当り散らしたい瞬間はあるし、泣き喚きたい時もある。怒りに任せて大暴れしたいこともある。それでも、人はどうにかして我慢する。周囲の人に、或いは大切な人に嫌われるかもしれない、拒絶されるかもしれないという理性が働くから。その点、ベティは違う。理性より本能が勝り、したいようにする。脇の下には黒々と毛を生やし、裸同然の格好で動き回る。見た目は成熟しているが、中身は少女というより全くの子ども。うっすらとあらすじは知っていたので、この奔放なベティに男が耐えられなくなるという悲恋物語を予想していたが、全く逆だった。男は繊細すぎるベティを深く愛し、そして自分もその狂気に添う。何て重厚な愛の物語だろう。自分を偽るほどに飾り立て、仮面を被って対峙したところで、深く愛しあえるとは限らないのだ。理性は時に邪魔であるかもしれないとふと思った。三時間という尺だが、無駄なシーンはない。全てが愛と激情の日々の描写。たとえこの身を滅ぼすとしても、一生に一度はこの陶酔を味わってみたいと思う。おそらく忘れられないであろう一作。[DVD(字幕)] 8点(2010-03-23 19:30:32)

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