みんなのシネマレビュー |
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21. マグノリア 「この世の中、どんなことでも起こりえる」と言うテーマ通りの、アッと驚く阿鼻叫喚のクライマックス。お見事ッ!8点(2000-03-01 00:06:06) 22. マックQ 相棒を殺害されたシアトルのはみ出し刑事が捜査に乗りだすが、麻薬ギャングと結びついている警察上層部の圧力から、私立探偵に転身して巨悪に立ち向かっていく姿を描いた作品。内容そのものはいわゆるポリスムービーの定食メニューといったところだが、監督J・スタージェスと音楽E・バーンスタインの名コンビに、主演がJ・ウェインとくれば、もぅほとんど西部劇のノリで、まさに豪快そのもの。好きな人にとっては期待するなと言うほうが無理というもの。しかし現代アクションに西部劇のスケール感やカウボーイの哀愁などといったものはやはり見出せず、西部の男一筋に生きてきたJ・ウェインもどこか居心地悪そうに映る。時代の流れとは言え、西部劇が終焉を迎え現代劇にしか活路を見出せないのは、残念なことだしやはり寂しい。それでも、馬を車に乗り換え大暴れするJ・ウェインは貫禄十分で、映画初登場の短機関銃イングラムM11をぶっ放すその勇壮な姿は今でも眼に焼き付いて離れない。とりわけ海岸に沿って繰り広げられる終盤での銃撃戦に、その威力をまざまざと見せつけられ、水しぶきを上げながらもんどり打って豪快に転げまわるカーアクションは、壮快ですらある。7点(2003-12-08 17:44:49) 23. マジェスティック(1974) 都会型アクションが少々マンネリ化してきた為に目先を変える意味で、郊外に活路を見出したアクション映画が登場したのがこの頃。本作もそのうちの一本で、なんとC・ブロンソンが西瓜畑の経営者という設定も珍しい。しかしその風貌からしてまったく違和感のない役柄で、ことさら田園風景がよく似合っている。話は、自ら経営する畑と雇い入れたメキシコ移民たちを、ならず者の襲撃から守ってやるという、ごく単純なもの。このならず者のリーダーがこの時期の売れっ子悪役A・レッティエリで、凄味があって迫力をも感じさせるが、いつもどこか間の抜けたようなキャラも併せ持っていて、心底憎めない人だ。で、散々嫌がらせを受けたブロンソンはついに怒りを爆発させ、一気呵成に反撃に出るが、美しい田園風景の中で展開されるアクションは、R・フライシャー監督のテンポのいい演出もあって、実に爽快感溢れたものとなっている。とりわけ大きくバウンドするトラックの荷台からの銃撃戦や、窓ガラスを突き破って飛び込みざまショットガンをぶっ放して相手を倒すなど、軽業師顔負けの活躍で、むしろ悪役たちが気の毒になるほど。こんな強い西瓜畑の経営者がいることも不思議だが、だからこそそれだけ余計痛快さが際立った作品だったともいえる。7点(2003-11-27 23:49:07)(良:1票) 24. 真夜中まで(1999) トランペットを吹く真田広之の頬がほとんど脹らまなかったり、夜の街を疾走するオープンカーの車体がやたら高く見える真正面からのカット等々、気になる描写多々あれど、ラストの“♪月の砂漠”の演奏まできちっと定石を踏まえたお約束通りのストーリー展開に、ある種の心地よさを感じさせる作品に仕上がっている。かなり趣味的要素が強いものの、さすがは映画通の和田誠氏だけあって画面の隅々まで拘っている様子が窺い知れる。とりわけトラックの荷台から後続の車のヘッドライトを逆光で捉えたショットは、この作品の中で最も印象的なシーンだと言える。7点(2001-09-24 17:49:27) 25. マイティ・ジョー やはりジョーの出現シーンには度肝を抜かれるし、草原を体毛をなびかせて疾走するシーンには感心もする。7点(2000-11-27 00:06:09) 26. マスク2 前作の「マスク」はJ・キャリーのエンターテイナーとしての才能が存分に発揮された傑作コメディで、エキセントリックなメーキャップが秀逸であり、卓抜なアイデアで繰り広げられる映像は革命的とさえ言え、CG映像という新しい時代の幕開けを象徴する作品でもあった。あれから10年という歳月が流れ、映画のみならずTV・スポットCMなど、巷にはCG映像が氾濫。刻々と変化する新しい映像表現に、我々はいつしか慣らされてしまっているのが現状である。そんな時に観た本作の感想を言うと、最新の高度なCG映像が際限なく展開されるものの、もはやフツーの映像だと言ってもいい程に感覚がマヒし、これらが単なる無邪気なCG遊びにしか見えてこないのが何とも辛い。(だいたい、実写の赤ん坊が急にCGになって暴れだしたりするシーンなどは、日本のCFで嫌と言うほど見せられているしネ。)要は「マスク」の時のような、映像に目がクギ付けになる程の感動がここには無いのである。J・キャリーやC・ディアスといったスター俳優が出演していないのも作品を魅力のないものにしているのだが、そこまで言ってしまうと身も蓋も無い。前作さえ無ければこれはこれでファミリー・ピクチャーとして楽しめたかも知れない。 (これって、あまりフォローになってないかナ!?)[映画館(吹替)] 6点(2005-04-22 01:20:39) 27. またの日の知華 '60の安保闘争に始まり、東大・安田講堂での攻防、連合赤軍の浅間山荘事件を経て、丸の内ビル爆破事件へ・・・といった、それぞれの時代を象徴する出来事を、当時のニュース・フィルムを挿入しながら、この激動の時代を奔放に生きた、ひとりの女性の姿を切り取ったのが本作。ただひたすら堕ちていくしかない、その知華という女の体を時代が駆け抜けていく。彼女の生きざまに日本の戦後史を重ね合わせるというドラマツルギーは、いかにも日本という国家に拘り続けている原一男らしさに満ち溢れていて、これが初の劇映画とは言え、やはりどこまでもドキュメンタリー作家なのである。前述のシンボリックな時代背景が、彼が過ごした青春時代とも重なることを見ても、これらの時代をテーマにした事は至極当然なのである。だからなのであろうか、作品世界が60~70年代のATG映画そのものの肌ざわりなのである。個々のエピソードは男と女のドラマとして面白みもあるが、ただ戦後歩んできた日本の時代背景との関わり合いという点では、とりたてて深い意味合いは感じられなかった。また、知華を四人の女優に演じさせるというのは、それぞれの個性の競演という試みとしての面白さはあるが、ただそれだけに留まっていて、そこからさらに一歩弾けるような展開がみられなかったのは、まことに残念である。[映画館(字幕)] 6点(2005-04-19 16:10:50)(良:1票) 28. マッチスティック・メン 映画の後半に、ロイが常備薬として使用していた精神安定剤が、実はビタミン剤だったと分かるシーンがある。彼の思い込みは即、常々或る先入観を持って映画に接する我々観客にダブってくる。そしてその事によって我々は見事に騙されてしまう。まさに映画そのものが“詐欺師”なのである。で、あとは気持ちよく映画館を後にできるか否か、が問題となってくる訳だが・・・。結論から言うと、最近のこのテの作品に共通している事だが、伏線の張り方が下手もしくは舌足らずなので、驚きの壮快さよりもルール違反の不快さが残ってしまう。これは個人の見解の相違というもので一概には言えないが、だいたいN・ケイジが極悪非道で騙されて当然な人物なら納得もいくが、詐欺師でありながらどこまでも人のいい人物であるところに、私などはどうしても引っ掛かってしまう。さらに終盤に至って、一敗地にまみれたロイが巻き返しを計るのかと思いきや・・・。こんな終わり方、皆さん納得いきます?まったくフラストレーションの溜まる一篇でした。6点(2003-10-28 23:50:06) 29. 魔界転生(2003) 深作御大に真っ向勝負の平山リメイク版の出来や如何に!名作の誉れ高いオリジナルに対して果敢に挑戦した、その心意気だけは大いに買いたいところ。で、平山監督自身初の時代劇ということで、先ずは小手調べといったところだろうか。深作演出の豪快さ、無邪気さ、ケレン味には一歩も二歩も譲り、とても太刀打ちできる相手ではなかったようだ。要は真面目でこじんまりと纏まり過ぎた為だが、比較論抜きで言えば、高度なVSF効果などで、見せ場には事欠かない作品となっている。が、今ひとつ魅力に欠けるのは、魔界衆の出演者たちの役不足だろうか。武蔵の長塚京三の口上などは、まるで教鞭を振るう学校の先生みたいで、思わず苦笑してしまった。肝心の窪塚クンに至っては、毒もなければ色気もなく、活躍するシーンも呆気なく、まるでお飾り人形みたいで、残念。6点(2003-06-07 23:16:35) 30. マルコヴィッチの穴 このテの作品ってどう評価していいか正直困ってしまいます。実際、映画を観て体感してみないと分からない、なんとも奇妙奇天烈な作品で、妙に現実的な反面、時空を越えたシュールな新しい感覚のSFともみてとれる。又、“こういう方法”で子供を手にできるのかって、異色の願望映画でもあるんですよね。ただこの作品で僕自身が一番印象に残っているのは、本編のテーマともなっている劇中の人形芝居の見事さでありました。6点(2000-10-08 10:40:44) 31. マーズ・アタック! ティム・バートンだからといって、何でもかんでも評価してしまうのはど~かと思いますね。僕はやっぱり「ID4」のような、本格的な観せ方をしてくれる作品のほうが好きだし、スッゴく良く出来てもいましたし・・・。だからこのパロディというか、マンガチックな飛んだ作品には拒絶反応をおこし、最後までノレませんでした。6点(2000-09-21 23:55:08)
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