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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ミステリー・トレイン 特に何が起きるというわけではないけれど、ついつい最後まで見続けてしまいます。で、特にストーリーとして印象に残っているわけではないけれど、断片的に反芻してみたくなります。結局、もっとも思い出すのは受付の2人だったり、ボロボロの部屋だったり。この感覚、要するに旅行から帰ってきたときに近い気がします。少し時代を遡って、メンフィスの安ホテルで一泊してきたような感じ。その意味でお得感があります。 スティーブ・ブシェミが若いです。昨今の妖気は、まだ抑え気味のようで。[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-04-27 23:38:57)《改行有》 2. ミッドナイト・ラン 《ネタバレ》 超久しぶりに再見。その昔見たときはちょうど「アンタッチャブル」の直後で、あの暗黒街のドンと本作の小市民的な役どころのギャップに心底驚いたものです。 で、本作はとにかく全編にわたって爽やか。なぜなら、主役はあくまでもカネだから。登場人物の多くは、ひとえにカネ儲けのためだけに命懸けで追いかけっこや騙し合いを繰り広げているわけで、そこには恨みとか嫉妬とか、あるいは愛情とか友情とか面倒くさいものはほぼ存在しません。その割り切り方が心地よさの源泉ではないかと。 極めつけはラストの「1000ドル札」。苦労の末に念願の〝大金〟を得たわけですが、タクシーどころか、おそらくどこでも使えないでしょう。寂寥感のあるいいシーンでしたが、なんとも皮肉が効いています。やはり最後に存在感を示したのは主役でした。[インターネット(字幕)] 8点(2021-11-22 02:58:52)《改行有》 3. ミッション 野性味あふれるロバート・デ・ニーロはいい感じ。音楽もさすが。しかし全編を通じて、疑問や違和感を拭えませんでした。そもそもなぜ宣教師たちは、わざわざ遠い異国に来て、しかも断崖絶壁をよじ登ってまで先住民に布教しようとしたのか。キリスト教的善意なのか、組織の一員としての使命感なのか、異教との競争だったのか、そのモチベーションの源泉が理解不能です。 しかもその行為は、先住民にとってけっしてプラスばかりではないはずです。欧州の先端技術を伝えられることと引き換えに、自らの宗教・文化・伝統まで破壊されることになるので。当然、それを悲しんだり抵抗したりした先住民もいたはずです。ところが本作では、布教活動は全面的に善行であり、先住民の全員がすっかり洗脳されたかのような描き方でした。ちょっと気持ち悪いです。 キリスト教の被布教国の末裔の1人としてあらためて思うのは、やはり徳川家康は偉かったということです。キリスト教を全面的に禁止し、ついでにスペイン・ポルトガルとの関係も絶ち、布教活動をしないという条件付きでオランダとだけ細々とつき合う。おかげで科学技術は大幅に遅れましたが、260年にわたる天下泰平の世が実現したわけで、その先見の明はすばらしいの一語に尽きます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-09-18 01:39:52)《改行有》 4. ミッシング(1982) とりあえずJ・レモンが出てくる中盤前あたりまで、ずっとイライラします。ストーリーどころか状況がまったくわからないから。まず舞台がどこなのかさえわからない(チリだとわかるのはずっと後)。街中に軍隊が繰り出しているのも、戦争なのか、内戦なのか、テロ警戒なのか不明。ついでに、息子と2人の女性の関係性もわからない(妻と単なる友人とわかるのはずっと後)。 で、さすがにJ・レモンが出てきてやっとストーリーも落ち着きますが、この話、どうなんでしょうねえ。ひと言でいえば、よくある「陰謀史観」です。「これが真実だ」と言われればそれまでですが、どうも見方が偏っている感が否めません。なんか共産党か社民党あたりの偏屈なプロパガンダ映像を見せられているようで、個人的には好きではない。ただし、音楽がヴァンゲリスであり、よくテレビのBGM等で使われるあの曲がこの映画のエンディングテーマだったことはちょっと驚き。[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-12-16 03:19:15)《改行有》
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