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1. 殯の森
いろいろ言われているこの映画だけど、映像だけで何かしらの物語を語ろうとすると、たぶんこんな感じになる。描いているのは、お墓参りの話。しかも、どれだけ大げさに表現したとしても一回のお墓参りで、死者への弔いが完了する訳がない。その意味で、この映画は、はじめる前と終わった後で、とくに死者への弔いにまつわる事態は進行も後退もしていないといえる。むしろ、生き残った人間のどれだけ切実な行為であっても、それが死者に届くことはなくて、生き残った人間自身を癒す方面にしか作用しないのであれば、この映画の主人公二人は自分自身を癒しただけともいえる。「自分で自分を癒すしかない」というこの映画があぶりだす真実は、河瀬監督の表現スタイルをあらわしてもいる。そのことに共感できるかどうかがこの作品を楽しめるかどうかを決める。[映画館(邦画)] 7点(2008-01-19 19:13:08)
2. もしも昨日が選べたら
仕事が忙しいことを理由に、周りの人に冷たく接してしまうことのある僕にとっては、身につまされる映画だった。「今を大切に生きる」という言葉は、よくいわれるけど、単に目の前のことに一生懸命に取り組むだけでは体が持たない。ほんとうは、「後から考えて後悔しないように、大事なことを決めて、今を生きる」ことが重要なのかもしれない。仕事、家族、いろんな価値観があるけど、やっぱり人のぬくもりに優るものはないということを、この映画は言っている。アメリカはもとより、こういう映画がグサッとくるのはあとは日本ぐらいなのかな? だとしたら、少し考えものだけど。それにしても、ケイト・ベッキンセールは本当にきれいな人だ。それだけを観にいってもいいぐらい。[映画館(字幕)] 7点(2006-10-09 23:56:45)
3. モーターサイクル・ダイアリーズ
人が幸せに生きるということのために、自分の生涯を捧げた人がいたということは、僕にとっては歴史的な意味しかもたない。過去にそういう人がいただけのこと。この映画の中の旅は、けっして僕自身の旅ではない。しかし、ゲバラが自分の目で見て、自分の足で歩いた経験を糧に自分の将来を決めたということは僕に強く訴えかけてきた。それと、経験を分かち合った友達の大切さも。僕は外部からの情報に惑わされながら、いやむしろ外部の情報に頼りきって、いろいろと重要な選択をしてきたように思う。でも、そういう選び方をしたからこそ、選んだ道に一生懸命になりきれないのだろう。人生の選択肢は無限にあるといってもいい。そこから何を選ぶのか。これからは自分の経験とそこから自然に湧き出てくる感情を重視していこう、そのためにも自分で世界を経験するべきだ! そう思わせてくれた映画だった。8点(2004-10-25 18:08:34)(良:1票)
4. モンパルナスの灯
「穴」の監督がこんなに甘く切ない映画も撮ってたなんて! アヌーク・エーメとジェラール・フィリップが、デートの終わりに分かれるシーン(二人が別の通りに入っていくシーン)がよかった。モジリアニって知らなかったけど、調べてみる気になりました。しかし、ジャック・ベッケルの映画はほんとうにはずれない。8点(2004-06-04 22:12:51)
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