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1.  ルパン三世 THE FIRST 《ネタバレ》 とうとうルパン三世が3DCGになった。まあ時流だからしょうがないけど。  見ていて思ったのは、インディ・ジョーンズを思い出すなあということ。インディの世界の超常現象は(おそらく)神の御業的な扱いだったはず。それが最後の「クリスタルスカル」のときに異星人の超テクノロジーを出してしまってすっかりシラケてしまったのを思い出したのだ。今作も同様に、明かされた古代文明の技術が異常な超テクノロジーなので、萎えるのだ。許容できるのはマモーの話くらいまでだ。こんなにすごいテクノロジーなら、自分を破壊する司令に安全装置くらいあるだろと思ってしまった。  そういう超テクノロジーではなく、例えばファーストシリーズでの実写ではありえない「現金輸送車を絵で騙す」というのや、カリ城の崖を登るフィアットなんかもギリでそうだった「アニメーションならではの面白さ」を期待してしまう。、同じ超テクノロジーが出てきても魔毛狂介の時のように「自分らの」やり方で対処するような。見事さを見たかった。  ルパンが作られてから毎回言ってる気がするが、今回もまた「ルパンが来ちゃったから、ゴチャゴチャするから帰る」とフジコに言わせたり、ルパンを空中で泳がせたり、銭形に休戦を申し込んだり、最後に警察一行がヒロインに敬礼したり、いいかげんにしろと思う。多くの人はオマージュとか言うんだろうけど、私には呪縛にとらわれているとしか思えない。若い女の子を救う話もそうだ。もうカリオストロの呪いからは脱却するときだ。  ところでCGでのキャラクタたちの顔については、概ね高感度良しだ。だいたい私はシリーズ2以降の「セクシーで色っぽい峰不二子」ってのが、気に入っていない。私の不二子像はファーストの時の6・70年代の行動的な可愛いお姉さんなので、その人が大人になった感じを期待してしまうのだ。今作の不二子はギリギリそういったニュアンスが出ていたと思う。また、特に良かったのが次元大介の無精髭周り。顔を出すのは一向にかまわない。五エ門だけはもうちょっと日本的な顔立ちが良かったけど。  色々不満点はあるが、総合的には安っぽいスペシャルや安直な劇場版よりはCGのリアルに助けられた感じで高得点。[DVD(邦画)] 6点(2020-06-06 21:21:29)(良:1票) 《改行有》

2.  ルームロンダリング 《ネタバレ》 劇中で「お化け」と称しているが、多分成仏していない霊の事だろう、それが見えてしまう女の子が、何故だか事故物件のルームロンダリングを仕事にしているという、お話。幼いころに母親に捨てられた少女が、その心の傷が何か屈折して霊の見える体になったのかと思いきや、一族の体質だったというオチにはビックリ。心を閉ざしたっぽい少女も、幾人もの霊と交流するうちに、次第しだいに成長していくといった物語なのかもしれないが、何かうまく話ができていない感じ。もっとロンダリングに沿った話なら面白かった気がする。本作は唯の霊の見える人の話、なだけだ。[DVD(邦画)] 6点(2019-05-01 20:05:02)

3.  るろうに剣心 伝説の最期編 《ネタバレ》 ちょっと期待していたのだが、十人刀があまり活躍しない…というより大したこと無くてガッカリ。それに、蒼紫の最後の転向(剣心を倒しに来たのになんで志々雄と戦ってるん?)の経緯など、もっと描写するべき。いや、想像はつくけど、雑でしょ。  また、(実は某TV時代劇を見た時にも感じていたのだが)周りの助っ人たちが敵をバッサバッサと切り倒しているのに、主人公だけが刀背打ちってどうなの?と思っていた。その辺と絡んで、「不殺の誓い」の話をもっと掘り下げて進めて欲しかった気がする。  それにしても、あの火を噴く剣の説明は必要だっただろう。何なの?アレ。[DVD(邦画)] 7点(2015-02-20 14:49:53)《改行有》

4.  るろうに剣心 京都大火編 《ネタバレ》  今作もまた剣心の見事な戦いを楽しめはしたが、前作の続きの物語なら、もうちょっと「再び剣を取る男の物語」というような部分をじっくり見たかった。今回の剣心はタメが少なくて、ワリと軽く京都へ赴いてしまった感が否めない。    また、色んなモノが中途(半端なのかどうかはまだ何とも言えないけど)のまま3作目に持って行ってしまって、これで一本分の映画料金って厳しい気がする。というか、3作目は描くもの多すぎで大丈夫か?なんて心配すら起こる。  ところで、あんなに刺された挙句に火で焼かれて、人って死なないものかな?と思わせた時点であの設定(というか描写)は失敗なのではなかろうか?見ている最中に心のなかで「ダースベーダーかよ」とツッコまずにはいられなかった。 [DVD(邦画)] 6点(2015-01-22 22:26:46)《改行有》

5.  LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標 《ネタバレ》 1st.シリーズのテイストを持ったルパンの復活。 絵も声もシリアス路線で最高。 コメディアン(2ndシリーズの事ね)でもいい人(カリオストロ路線ね)でもない、正真正銘のルパン三世。 こういうのを待ってました、私は。 ただし、最後の奴は見なかった事にするしかない。[DVD(邦画)] 8点(2014-12-05 06:52:02)《改行有》

6.  ルパン三世(2014) 《ネタバレ》  銃撃戦と格闘戦というチカラワザでお宝の前まで来る男を、私は「ルパン三世」とは認めない。  チンケな格闘戦の世界観。本作への不満点は、この一事に尽きる。製作者たちは、いわゆる「アクション映画」を作りたかったのかもしれない。だが、ルパン三世という作品の本質はアクションではない。  彼は「神出鬼没の大泥棒」である。神出鬼没と真反対なのが、今回やった正面突破ではないか。  得意の変装と賢い頭脳を使ってどれだけスマート(人を傷つけないことだ)に美しく人を騙して、お宝を手に入れるか。これがルパン三世に求められているものだと私は思う。  そうでないのならば、ドンパチや殴り合いの映画を作りたいのであれば、ルパン三世というキャラクタと舞台を借りるべきではない、と言い変えることも出来る。  人の盲点をつく、錯誤を利用する、人間と人間の勝負的な部分が面白かったはずのルパンの今回の作戦がコンピュータハックだというのも、いまどき工夫がなさすぎで、ガッカリ。  だがしかし、演じた人たちは良くやったと思う。特に小栗は「生身のルパン三世」がいたとしたら、こうであろうなあと、思わせるルパンっぷりだ。  次元大介も峰不二子も、マンガっぽくならずにちゃんと人間になっていた。五右衛門に関しては、演者のせいではないがあまりにもマンガのキャラで、今回は出さ無い方が良かったのではないか。元々途中参加なのだし。 [映画館(邦画)] 4点(2014-09-04 18:11:15)《改行有》

7.  ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE 《ネタバレ》  ルパン三世のやり方とは思えない、回りくどくて泣く人が大勢出る方法で、コナンに小生意気なこと言わせるためだけの事件。  ルパン三世なら、鉱石の所有者を特定したら、その相手に直接罠を仕掛けて、獲物を盗むだろう。わざわざアレンを悲しませる必要はない。  それにしても、ここんところ(というかカリオストロ以降)、五右衛門のいらなさ半端ない。表面上は仕事しているが、魔法使いすぎてギャグにしかなっていない。昔はルパンらと一緒に変装したりして員数として活躍してたのに。  コナン側について。ミステリの常道である、魅力的な謎の提示、時にミスリードな探偵や捜査陣による興味の持続、常人には成し得ない推理による解決のみごさ。そういったものを、少なくとも初期のTVシリーズでは時に2話構成で丁寧に描いていたと思うが、本作ではややこしすぎる事件とキャラクタのふざけすぎた描写などに阻まれ、謎に対する興味が途中で霧散してしまう。  そして、得意気に話すコナンの推理も、大雑把で根拠の希薄な決め付けが多く、相変わらずミステリの醍醐味である「巧くやられた感」が無い。  書いていて今気付いたが、私はこのシリーズをコナンものとして観ているので、どうしても本格ミステリ的なものを期待していた。一方ルパンシリーズは活劇。だが前二段で書いたように、どちらにしても「らしくない」。印象に残るのは各キャラクタの、お祭り映画としての楽しさだけだ。  それにしても、世界の軍事バランスが崩れてしまうようなものを、いくら囮で宝石のように仕立てたとはいえ、泥棒に渡して任せてしまうのもスゴイよなあ。[DVD(邦画)] 5点(2014-06-14 23:06:14)《改行有》

8.  ルパン三世VS名探偵コナン<TVM> 《ネタバレ》  放映時に見てはいたが、THE MOVIEの為に、復習として見てみた。  当時から気になってとても悪印象だったのは、不二子の過剰に芝居がかった喋り方などの演出(でも絵はとてもいいんだけど)。また、長編コナンの恒例だが、有りえない級のスペクタクル。アーチ橋のくだりはもう、エンジンのお陰って事で許すしか無いが、離陸中の飛行機に(多分)走って飛び乗るのはダメだろ。その描写も無しで。(あゝ、でもあのアーチから何事も無く着地できる少年には、飛行機に飛び乗る事など訳ないのかな?)  ルパン側がふざけ過ぎなのも、回想シーンが緑ジャケットなのも、おそらくファンサービスのつもりなのだろう。ホントはそんな部分はどうでもいいのだが。  これもコナン物について前々から気になっていたことだが、どんなに信ぴょう性がなくても、コナンに喋らせてしまえば真実、とでも言いたげな雑な推理(というか設定)に閉口する。今回の叔父さんが甥(第一王位継承者だ!)の利き腕を知らなかったとか、弾頭を抜いたのがたった二つで、それを無造作に床に捨ててあるとか…。一体どこの国に自分で抜いた弾頭を、自分の机(作業台)の下に放り投げる女王が居るんだよ。ガキかよ。(そんな奴はこの映画の中で言うと元太くらいのもんだろう)  一番謎なのは、ルパンファミリーが何故、高校生探偵とコナンの秘密を知っているのか、というあたりだ。お祭り企画だからといって許してしまうには、ちょっと重要すぎる部分だと思うのだが。 [DVD(邦画)] 5点(2014-06-13 23:06:00)《改行有》

9.  るろうに剣心 《ネタバレ》  原作は未読。  人を殺める仕事をしていたものが、何かのきっかけで嘗ての剛腕を封印して、安寧に生きようとする、という話は創作物の中でよく見るパターンだ。今作では、その「人を斬らない」決意を象徴的に表している「逆刃刀」という、自らに刃の向いている刀が興味深かった。こんな面白い発想の道具作っといて、そこをもっと描かないのは、もったいない。  最後の偽物との決着で、これをどのようにうまく使ったのか?もちょっと上手く意義深く見せられたのではないか?人を斬らない刀と、人を生かす剣術との関連とか、もっと。  こう書くと、不満を持っているように見えるかもしれないが、さにあらず、とても面白く見れた。罪なき人が何度も酷い目にあって、遂に立ち上がるというカタルシスも、時代劇の王道で気持ちいいし、佐藤健のアクションも、さすがに一年間ライダーで鍛えられていただけあって見事。いい人モードから蘇った人斬りモードの凄味を見た時に、何役もこなしたアレを思い出した。  それにしても、映画に出てくるガトリングガンっていうのは、いつもいつも悪いヤツの武器だな。 [DVD(邦画)] 7点(2013-01-15 00:28:02)(良:2票) 《改行有》

10.  ルパン三世 東方見聞録 ~アナザーページ~<TVM> 《ネタバレ》  冒頭の「真っ黒犯人」、スカウターメガネは、コナン。爆弾型びっくり箱からのメッセージはカリオストロ、バイクに乗る姿は、VSマモー。どこかで見たような絵のオンパレード。パロディに放ってないし、オマージュと言うよりは、真似っこという感じか。いや、わざとチラつかせるあざとさがイヤラシイ。  絵的には、表情のキツイままの口だけ動くのが多すぎて、却ってトメ絵感が際立っている。動画枚数、減らしすぎじゃないだろうか?あるいは、動きの見せ方が、下手なのかもしれない。ルパンの横で、ずーっとビックリし続けたまま固まっている次元って、おかしすぎるよ。  お話に関しては、もういい加減、悪者から女の子を救う話はあきらめろ、と言いたい。どんだけ、カリオストロに囚われてるんだ。同じ土俵では勝てないんだよ。原作や、1stシリーズには、もっといろんな種類のストーリーがあった。発想が豊かだった。ルパンが女の子を助けない、五右衛門が女に赤面しない、藤子がいい人過ぎない、ゼニさんが不甲斐ないルパンを嘆かない、そんなルパン三世を見たい。純粋にドロボーの話としてのルパン三世を見たい。[地上波(邦画)] 3点(2012-11-21 00:27:29)《改行有》

11.  ルパン三世 血の刻印~永遠のmermaid~<TVM> 《ネタバレ》  新しい声優さんたち、概ね良いと思う。クリカンが跡を継いだ時、たんなるソックリさんを使うなんて、「演じる」という部分を蔑ろにした志の低さに、失望したものだが、今回も前のイメージを踏襲した、「似た感じ」の人選のようだ。とは言っても、新たな声優陣はベテラン揃いで素晴らしい働きだったし、クリカンもかなり上手くなってきていると感じる。  絵柄が何か、カリオストロ風なのは、作画監督が、ジブリ作品に関わった人だからなのか。五右衛門だけ、もうちょっと目つきを優しげにして欲しかったが、全体的には好印象です。  但し、この絵柄で、「悪者が財宝の鍵となる美少女をさらい、ルパンがそれを助け、不二子がどっちつかずに見えて、結局ルパンにつく。結局財宝は持って帰れるもんではなく、少女を残して、逃げる。」という物語だと、どうしてもカリオストロを思い出してしまい、その呪縛にとらわれている感じがして、しょうがなかった。それと、新作が出るたびに思うのだが、ルパンの中でどれくらいSFやオカルトを許容出来るのか、というのが新しいルパンを受け入れられるかどうかの、カギじゃないかと思っている。私自身は、八百比丘尼の若いままの遺体までは良いけど、怪物は駄目だった。 [地上波(邦画)] 6点(2011-12-08 10:42:14)《改行有》

12.  ルパン三世 DEAD OR ALIVE 《ネタバレ》 ウチに、パンフレットがあるが、何故か内容を一つも覚えていない。幾多あるTVスペシャルや、劇場版と基本的に大差ない内容だから、記憶に残っていないのかも知れない。 確か公開時、モンキー・パンチの監督作だからと期待したと思ったのだが・・・ 基本キャラの絵はやっぱりパンチさんが直接関わっているだけあって、充分満足したが、いかんせん話が「いつもどおり」で、面白みがない。中途半端にSFっぽく、でも生体認証らしき例の認証をルパンが変装で解決するのは、如何にもお粗末だし、ナノマシーンも非論理・非現実的すぎる。それでいて、ルパンと別行動の不二子が、お姫様を逃し、結局ルパンと合流するあたり、カリオストロのまんまじゃないかと思ったりもする。 結局、『名探偵コナン』みたいに、毎年やる=いつもの事件の連続の一コマというコンセプトをも持っていない、でも一つながりの物語の最高のエピソードとしての映画版という「特別さ」もない今の劇場版ルパンには、『カリオストロ』が活劇としてほぼ完璧なだけに、どうしても比較してしまい、それ以上心動かされる要素がない、と思う。 原作そっくりの作画に3点、たぶん不慣れだったろう監督業のモンキー・パンチの活躍に1点で、4点献上!。 [地上波(邦画)] 4点(2011-04-29 23:44:30)《改行有》

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