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プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  レッドクリフ Part II ―未来への最終決戦― 三国志の知識は皆無な状態での鑑賞ですが、本作冒頭には懇切丁寧な説明が付属しており、原作に対する理解どころかPART1の鑑賞すらしていなくても本編を理解可能という優しすぎる仕様となっています。洋画の興行成績低迷に老舗配給会社が対応できない中、多くの観客を取り込むための工夫をして驚異的な売り上げを叩き出した新参者・エイベックスの丁寧な仕事が光ります。 そんなエイベックスの頑張りとは裏腹に、肝心の映画は実に残念な仕上がり。憧れの小喬に茶をふるまわれただけでのぼせ上がり、軍隊の指揮が疎かになる曹操だったり、尚香に敵陣をスパイさせて疫病の蔓延を事前に知っていたにも関わらず、向こう岸から流された死体を引き上げて自陣営にも疫病を入れてしまう諸葛亮だったり、尚香と親しくなった瞬間に死亡フラグがぶっ刺さった後、誰もが予想したタイミングで死ぬ蹴鞠君だったり、「敵を欺くにはまず味方から」を実践しすぎて良い人なんだか悪い人なんだかよくわからなくなってきた劉備だったりと、とにかく全員ガッカリな行動が多くて萎えます。キャラクター劇として上々の仕上がりだったPART1に対して、本作は各キャラクターの動かし方が全然ダメです。 肝心の戦闘場面もイマイチです。曹操陣営の水軍を撃破した後、孫権陣営は曹操の陸軍との戦闘に入るのですが、そもそも人数の少ない孫権軍が、無数の矢が飛び交う古代のオマハビーチにロクな策もなく突っ込んでいってどんどん消耗していく様はバカにしか見えませんでした。両陣営の戦力差を考えると、数で圧倒する曹操軍が力押しで攻め、人材リソースを無駄にできない孫権軍が矢を使った効率的な攻撃を仕掛けるという動きとすべきところなのですが(そのために中盤で矢を調達したんでしょうが)、その逆をやってしまったがために戦闘場面全体から説得力が失われています。[ブルーレイ(字幕)] 4点(2016-09-21 20:06:25)(良:1票) 《改行有》

2.  レッドクリフ Part I お恥ずかしいことに三国志の知識は皆無に近く、国名と主要登場人物の名前を知っている程度での鑑賞です。物語の基礎知識を持たない状況での鑑賞には不安があったのですが、その点、国内での配給を担当したエイベックスは懇切丁寧な説明を冒頭にくっつけたり、場面転換の度に登場人物の名前と役職名をテロップ表示してくれたりといった親切設計で対応しており、一見さんにも問題ない鑑賞環境が整えられていたことは有難かったです。本作が劇場公開されたのは洋画に観客が入らなくなり始めた時期でしたが、そんな中で一般客をどうやって呼び込むかという点に配給会社が気を配り、結果として興行的に大成功を収めたのだから見事なものです。 有名な歴史ものには後世での自由奔放な脚色が含まれていることが常であり、これを素直に実写化すると「ありえねぇ」の連続となり(例『300/スリーハンドレッド』)、かといって説明可能な形にまとめようとすると「古典の面白さを台無しにした」とケチをつけられ(例『トロイ』『エクソダス』)、なかなかサジ加減が難しい素材だと言えます。そんな中で本作は基本的に”素直に実写化”路線に向いているのですが、かといって完全な歴史ファンタジーの領域に足を踏み込むこともなく、「昔、こういう戦争がありました」という歴史活劇として一定のルックスを作り上げることに成功しています。劉備軍の将軍たちはまさに一騎当千の活躍を見せるものの、物理的にまったくありえないというレベルに突入する手前のギリギリの描写で踏みとどまっており、生身の人間が戦っているという感覚を残せているのです。この辺りの演出は素晴らしかったと思います。 また、配役も絶妙なものでした。劉備軍の将軍たちの個性豊かすぎるルックスの再現度は高いし、超人的な頭脳を持つ諸葛孔明役にキャスティングされた金城武は、その浮世離れした個性により役柄に説得力を与えています。また、絶世の美女とされる小喬のキャスティングにも困難性が伴ったと考えられますが(見る人によって美醜の基準は異なるため、「誰の目にも絶世の美女として映る人」というキャスティングはかなり難しい)、そこに女優経験のないモデルのリン・チーリンを持ってきた判断も神がかっています。こちらもまた、国を動かすほどの超絶美女にきちんと見えているのです。また、彼女については難しい演技を要求される場面がなく、経験の少なさゆえのボロを出さずに済むよう脚本や演出レベルでも調整がとれています。 以上、本作のルックスは素晴らしいのですが、肝心のお話には面白みが感じられない点は残念でした。ジリ貧の劉備軍が、まだ戦禍に巻き込まれていない呉をどうやって同盟に引き入れるかが本作のスポットだと思うのですが、この交渉の困難な部分はどこにあって、どうやって呉を説得するのかという観客に対する情報の整理ができておらず、孔明と周瑜が弦楽器のセッションで意気投合したことで交渉が進み始めるという、なんとも面白みに欠ける展開となっています。弦楽器の件以外にも、馬の出産・虎狩り・牛泥棒などの面白みのないサイドストーリーの積み重ねにより本筋が進められていくため、中盤が本当に面白くありません。こうした中盤のグダグダの割を食ったのが孫権であり、これは優柔不断な孫権が為政者としての本分を発揮するまでの物語でもあったはずなのに、そこにあるべき感動が見事に失われています。熱い男を描かせれば天下一品だったジョン・ウーが男の成長ドラマでコケたことは意外でした。[映画館(字幕)] 6点(2016-09-21 20:05:48)(良:1票) 《改行有》

3.  レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで 《ネタバレ》 エイプリルについては「自分探しをこじらせた女」との評価がありますが、それはちょっと違うと思います。パリ行きを言い出した時、彼女は自分を二の次にして、専らフランクがどうするのかを考えていました。私が働くから、フランクはやりたいことを探してくれとまで言っており、彼女の中心にあるのは常にフランクだったのです。恐らく、エイプリルはヒモを抱え込むタイプの女性です。どんなに貧乏をしても、暴力を振るわれても、それでも夢を語る時だけはまっすぐな男に憧れており、彼女が愛したのは地位も金もないのに大口だけは一人前だった若い頃のフランクなのです。仮にパリ移住を決行して、その結果、一家が貧乏暮らしとなっても、彼女だけは幸福を感じたはずです。しかし、そんな彼女の嗜好とは裏腹に、フランクはマトモになり続けている。時には常識人の顔をして説教までしてくる。もはや、彼女が愛したフランクは消えかけています。 他方、フランクは家族のため真面目に働くという自己の側面が嫌悪されているなどとは考えもつかない。それは世間的には美徳だし、会社でそこそこ評価され、人よりもちょっと良い家を買った自分に満足すらしている。このズレが悲劇の元凶でした。フランクはエイプリルが何を問題にしているのかが分からない。分からないから、自分の人格すべてを否定されていると思い込んで余計にストレスを抱え、たまに頓珍漢な対応をしてしまう。ディカプリオによる素晴らしい小市民演技と相まって、フランクには心底同情しました。 本作は終始気が滅入る内容なのですが、中でも夫婦喧嘩の描写は天下一品。ヒステリックに捲し立てる嫁→旦那のイライラはピークに達するが、かといって暴力を振るうわけにもいかず、感情のやり場を失って半狂乱となる→その無様な姿を見て勝ち誇った顔をする嫁。うちでもよくあります笑。また、夫婦喧嘩の翌日、当てつけのように良い妻を演じる嫁の姿もよく見かけます。本作のエイプリルは女優経験がある分、その演技には真に迫ったものがあり、それを見たフランクは彼女の真意をすぐには掴み損ねます。あそこでエイプリルが期待したのは「それは君じゃないよ」の一言だったのでしょうが、最終的にフランクがその演技を額面通りに受け取ってしまったことが、最後の悲劇を生んでしまいます。[DVD(吹替)] 8点(2015-07-02 00:51:03)《改行有》

4.  レディ・イン・ザ・ウォーター 《ネタバレ》 『シックス・センス』以来の蜜月状態にあったディズニーから出資を断られただの、賛否は割れても興行成績はピカ一だったシャマラン作品史上初の赤字映画になっただの、ラジー賞で最低監督賞と助演男優賞をダブル受賞だのと、とにかく悪評ばかりの本作。確かに、目の覚めるようなオチはないし、笑いやスリルの量も減っており、従来のシャマラン作品と比較すると落ちる出来だと言わざるをえません。ただし、物語にはオリジナリティがあるし、主題に関わる部分もきちんと作りこまれているので、シャマランの意図を理解しながら見てあげれば、十分に楽しめる映画だったと思います。。。 作品の着想は『アンブレイカブル』に近く、おとぎ話を解体してその構成要素をすくい取り、現実社会を舞台にして再構築するという内容となっています。アパートの住人達が自分の果たすべき役割を探すという展開はまさに私たちの人生の縮図であり、悩み、時に間違いを犯し、時には自分の能力に自信を持てなくなりながら、それでも必死にもがいて目的の達成を目指す彼らの姿には、大変に心を打たれるものがありました。各キャラクターが正しい役割を認識した瞬間にすべてがうまく進み始めるという展開にもシャマランなりの人生哲学が反映されているようで(クライマックスがアッサリしすぎていることも批判の対象となっているようですが…)、見ていてすごく楽しめました。。。 また、「つまんねぇなぁ」と思いながらボンヤリと眺めていた前半のドラマが、主題が姿を現す後半パートの伏線になっているという脚本は素晴らしくよく計算されていて、シャマランの構成力の高さにも唸らされました。パンチには欠けるものの、全体としては丁寧に作られた良作だと思います。世界的な思想の指導者となる男をシャマラン自身が演じたり、作品中で映画評論家をブチ殺したりと、あまりに幼稚な点も目に付きましたが、それはそれとして、もうちょっと評価されてもいい映画だと思います。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-09-27 01:33:09)(良:1票) 《改行有》

5.  レボリューション6 若い頃にバカをやっていた仲間が十数年ぶりに集まり、思いがけず発生した緊急事態への対応を図るという物語は非常に魅力的です。いまだにバカをやり続け、気が付けばイタイおっさんになっている者、天才肌でいとも簡単に社会的成功を手にした者、苦労してそれなりの地位を築いた者、平凡な生活に追われている者、それぞれの人生は非常に象徴的であり、現代社会の構図をたった6人のキャラクターにまで凝縮してみせた監督と脚本家の手腕は賞賛に値します。さらには、学生運動から卒業できなかったイタイ2人組には、実はそこに留まらざるをえなかった事情があったこと、そして、その他の4人はその事情から逃げ出したのだということが明かされる中盤の展開なども捻りが効いており、よく考えられた群像劇だと思いました。万人のノスタルジーを誘う空気感などもよく作られています。。。 ただしこの映画、基本的なストーリーに難があります。犯行の様子が収められたフィルムを証拠品として押収されたので、これを取り戻すために警察の倉庫に侵入するというストーリーがあまりに現実離れしていたので、うまく物語に乗っかることができませんでした。イーサン・ハントじゃあるまいし、警戒厳重な公安施設に素人が潜入するという破天荒な話には、とてもじゃないけど手に汗握ることができません。また、メンバーそれぞれに特技を与え、6人全員が揃わなければ事がうまく運ばないという制約条件を与えることがこの手の映画の常套手段だと思うのですが、本作ではそういった設定が設けられていません。その結果、一人や二人不参加でもミッションは遂行可能だし、重要な計画を実行中であっても、メンバーのうち何人かは仕事がなくて遊んでいるという、なんとも緊張感に欠ける事態が発生しています。ラストにおける刑事の手の平返しも唐突だったし、総じて犯罪映画としてのツメが甘すぎると感じました。[DVD(吹替)] 5点(2012-10-13 02:45:55)《改行有》

6.  レインディア・ゲーム 《ネタバレ》 隙だらけの包囲網から逃げきれない主人公と、主人公の嘘八百を信じまくる強盗団、どちらもバカにしか見えませんでした。挙句に待っているのはデ・パルマ作品並みに強引なオチと、当時売り出し中だったベン・アフレックのパブリックイメージに配慮して主人公を無理矢理善人にするラスト(車泥棒で服役した男が金を配って回るという…)、こんな雑な話をコメディではなく真剣なクライムサスペンスとして撮っている点がなんともカックンでした。。。 救いはジョン・フランケンハイマーによる演出がマトモだったことで、アクション演出はかなりしっかりしています。編集にマイケル・カーンを引っ張り出してきたことで全体のテンポもうまく整えられており、少なくとも退屈はしない映画となっています。当時ハリウッドの脱ぎ要因だったシャーリーズ・セロンは、ヌードの必要のない本作でも気前よく脱いでくれてるし。ま、一度見れば十分な映画ですが。 [DVD(吹替)] 5点(2012-07-06 01:57:48)《改行有》

7.  レジェンド・オブ・ウォーリアー 反逆の勇者 監督のマーカス・ニスペルはMTV出身。新人監督らしからぬワガママぶりがシュワルツェネッガーの逆鱗に触れて監督デビュー作となる予定だった「エンド・オブ・デイズ」を降ろされ(この降板は正解だった?)、仕切り直しのデビュー作「テキサス・チェーンソー」で製作費の10倍を超える興行成績を叩き出した人物です。この経歴が示す通りホラーやバイオレンスを得意とする監督で、本作でも容赦のない残酷描写が炸裂しまくっています。手が飛び、首が飛び、目玉が転がる、もうやりたい放題です。そんな暴力三昧の一方で映像にはMTV出身らしい美学もあって、ひとつひとつの場面は美しくかっこよく撮れています。ちっちゃいリドリー・スコットといった具合でしょうか。そんな長所と同時にMTV出身ならではの限界も露呈していて、場面場面はかっこよくても活劇としての演出がなされておらず、見せ場が一本調子で手に汗握るものがありません。そもそもの構成の問題として、復讐劇と逃走劇という正反対のものを同時にやってはいけないでしょ。この倒錯した構成のために本作は観客の心を掴み損ねており、エモーショナルであるべき物語が空回りする結果となっています。さらにはドラマパートも弱く、己のアイデンティティに悩む主人公の葛藤がまったく描写できていなかったり、「ラスト・オブ・モヒカン」を思わせる劇中の三角関係が本筋にまったく絡んでいなかったりと、こちらでも消化不良を起こしています。[DVD(吹替)] 4点(2012-01-19 00:06:38)

8.  レクイエム・フォー・ドリーム 《ネタバレ》 あらすじ欄にパブロン中毒さんが書かれた「これさえ見れば、あなたはヤクに溺れることは決してない!」とのコメントはダテではない、超絶鬱ムービーです。お彼岸名物「火垂るの墓」の如く毎年地上波放送すれば、日本国内において麻薬をやる人間は激減することでしょう。。。物語の顛末は衝撃的であり、それを見せるビジュアルの作り込みはハンパではない。怖くて気持ち悪いんだけど、とにかく見せる見せる。脚本・演出には観客の目を背けさせない圧倒的な牽引力があります。そして、この映画はキャラクター造型が非常に巧い。多くの観客が登場人物のいずれかとの共通点を見出せるように作られており、対岸の火事では終わらせないことが後味の悪さをさらに助長しています。地獄に墜ちるキャラクターのうち若者達は自業自得と言えばそれまでなのですが、それでも彼らは根っからの悪人ではなく、人並みに親を思う気持ちもあれば、将来の幸せを願う気持ちもある。ただ彼らは心が弱く、「ドラッグ中心の生活を続けているとどうなるのか?」という想像力に欠けているだけなのです。そんな彼らが行き着いたのは完全な破滅なのですが、マリオンが麻薬を抱えて眠りに就き、その脇には夢だった服飾のデザイン画が散らばっているというラストカットはドラッグというものの本性をよく表しています。しかし、そんな彼らもハリーの母親サラに比べればまだマシ。「麻薬でひとヤマ当てる」という完全に腐り切った発想ではあるが、それでも将来のための行動を起こしているのですから。一方サラは将来に向けての一切の行動を諦め、「大事なひとり息子がヤク中である」「自分自身もヤク中である」という事実からすら目を背けます。ひとり暮らしの老人である彼女の毎日はただひたすらに退屈で、高齢であるため将来に対する漠然とした夢も希望も抱けない。「何の生き甲斐もないのなら、せめて幻想に溺れたっていいじゃないか」と自分を許容してしまうのです。久しぶりに実家に戻った息子は母親の変化に気付くのですが、母親を幸せにする力を持たない自分では「せめて幻想は見させてよ」と訴える母親を止めることができず、帰り道で涙します。母親が破滅する様を見てしまったことのショック、そしてそれを止めることができない不甲斐なさ、このカットには胸が苦しくなりました。[DVD(吹替)] 8点(2011-01-19 21:08:58)(良:2票)

9.  レッド・ドラゴン(2002) マイケル・マン、ジョナサン・デミ、リドリー・スコットと来てブレット・ラトナーには正直「?」だったのですが、案の定作品からは深みが失われ、良くも悪くも娯楽作となっていました。この映画の悪いところは、前作にあったような怖さがなくなっていること。レクターも普通のおじさんになってたし、ダラハイドからは恐怖を感じませんでした。常識や損得を越えて何をしでかすかわからない恐怖がサイコサスペンスのキモだと思うので、その点はかなり不満。やっぱりレイフ・ファインズがサイコを演じたのが悪かったんだと思います。誰もが顔を知っていて、しかも男前の彼では、「何をしでかすか」な怖さが出ません。無名で、しかも「そりゃ盲目の人にしか愛されないだろ」ってくらいブサイクな人が演じれてば、その狂気を十分に表現できたと思います。リドリー・スコットがえらかったのはその点で、ゲイリー・オールドマンを特殊メイクでメタメタにしたのは大正解でした。一方良かった点は、娯楽作としてかなりバランスのいい映画となっていること。盛り上げるタイミングがいいし、謎解きも混乱なく無難にこなしていて、「うまくまとめていくなぁ」と感心しながら見ました。豪華キャストの配置もよくて、とくにハーベイ・カイテルは存在感抜群、画面に映るだけで文鎮のように話をしっかりと引きとめていました。単品として見れば十分に面白い映画だと思います。7点(2004-09-04 16:04:13)

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