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1.  恋恋風塵 《ネタバレ》 少女の名が雲(ユン)であることはとても重要な隠喩だ。カメラは頻繁に上空を流れる雲を捉える。時にゆっくりと時に急速に、形を変え流れていく雲。さらに候孝賢は全編に渡り幾度となくこの「雲」を連想させるさまざまな装置を散りばめ、そしてくり返す。開巻劈頭からしてそうだ。トンネルを抜けた列車が走る鮮やかな緑の木々は、心なしか微かな靄につつまれている。少年遠(ワン)の乗るオートバイが別れを告げた印刷工場の玄関口に残す排気煙もそうだろう。たばこの紫煙や、線香や冥銭を燃やす煙、畑の野火に至るまで、それらは「雲」の変奏たる風塵として画面に刻まれていく。なかでもいちばん強く印象をのこすのは、兵役に就くため駅へと向かう少年のかたわらで彼の祖父が淡々と鳴らしつづける爆竹だろう。爆竹からたちのぼり、しばし漂い、そしてあっけなく消えていく白煙の儚さは、背景の美しい田舎道の光景とあいまって強烈に胸に沁みる。少女が働く仕立て屋の隣りの建物が家事になるという不穏な煙の挿話もまた、雲の暗喩の一つといえるだろう。やがてカメラは再び上空の雲を捉える。少年が軍務に服する金門の林の梢を一面蔽う、その雲だ。少女の結婚を知り慟哭する少年をじっと見据えたのちに映し出されるこの雲は、それまで描かれてきたそれらとは明らかに違う様相を呈している。それはあたかも永遠に時を止めたかのように、重苦しくそこに停滞している。だが真に驚くのは次の瞬間だ。この不動の雲を捉えたカメラはやがて、カメラのほうが、横滑りに動いていくのだ。悲しみと悔恨で一処に滞り続ける彼の痛みを、まるでそっと押し流すように。単なる横移動に過ぎないこのオーソドックスなカメラワークに、けれど私ははっきりと映画の奇跡を見た。ラスト、分厚い雲間から洩れる陽光が山あいをゆっくりと移動しながら照らしていく。再び流れはじめたその雲と同じ速度で。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2013-04-28 01:18:28)

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