みんなのシネマレビュー |
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2. ミセス・ハリス、パリへ行く 時は1950年代。戦争で愛する夫を亡くした家政婦、ミセス・ハリスが一念発起、 必死に働いて貯めた500ポンドを手に(にしては割とトントン拍子でお金が貯まっていきますが) ロンドンからパリへ、ディオールのドレスをお買い物に行くというお話。 しかしディオールの発表会に来たミセス・ハリスを露骨に見下す支配人や、セレブの上お得意様たち。 それとは対照的な、ディオール本店の会計係の男、案内係の女性にモデルたちや実際にドレスを作る職人たち。 彼らもまた、1つ間違えば解雇になることもあり、それぞれに葛藤を抱えながら働く人々。 普段はまず自分たちの職場で見かけることの無い、必死に働いて貯めた500ポンドを手にやって来たミセス・ハリスに共感を覚える。 序盤からのディオール本店の人間模様と、彼らとミセス・ハリスとの絡ませ方が実にいい。 大人のおとぎ話的な作風とストーリーの中にうまく現実世界の話を織り交ぜた素敵な映画でした。 そんなミセス・ハリスを魅力いっぱいに演じてみせたレスリー・マンヴィル。 まだまだ色んな映画で色んな表情を見せて欲しい女優さんです。[CS・衛星(字幕)] 8点(2025-07-16 18:17:16) 3. 理由(1995) 《ネタバレ》 冤罪で死刑判決を受けた黒人青年、問題のある取り調べで自白に追い込んだ捜査関係者に、真犯人。 まずは前半の人物描写が巧み。 狂気じみた怪演を見せるエド・ハリスと憎たらしいまでのローレンス・フィッシュバーンの存在が効いており、 まさかこの前半からこういう真実と結末が待っているとは思わなかった。 冤罪が晴らされ釈放された黒人青年。一旦エンディングのような展開を迎える。 テンポよく話がまとめられており、この時点でまだ1時間程度。まだ上演時間がたっぷり残されている。 黒人の冤罪が晴らされていくというストーリーから一転、 サイコスリラー的ストーリーの展開が急すぎて、後半は時間不足で人物描写がついていけていない気がします。[CS・衛星(字幕)] 5点(2025-07-16 18:13:48) 4. パリタクシー 中年タクシードライバーと、92歳になる女性。「ドライビング・ミス・デイジー」を思い出す作品の始まりですが、 こちらは住み慣れた自宅を離れ、パリの反対側にある介護施設に向かう1日の中に彼女のこれまでの人生を織り交ぜるドラマ。 けんか腰の出会いから、あっという間に打ち解ける最初の10分か15分程度。 その時間の使い方と、そうなるのも当然と思える女性の人となり、演じるリーヌ・ルノーさんがあまりにも素晴らしい。 気が付けば後部座席ではなく助手席に座って車内で語らい、パリで過ごした人生の思い出の場所に立ち寄る2人の姿と、 そこに挿入される彼女の人生の回想のドラマの配分、そのゆったりとした90分の作品のテンポが実にいい。 どこそこへ立ち寄って、という彼女の要望に、ドライバーは「遠回りになってしまうよ」と最初は不満を口にするが、 「長い人生の中のたかだか10分程度のことよ」 「ひとつの怒りでひとつ老い、ひとつの笑顔でひとつ若返るのよ」 これからも時々思い出したいと思える、彼女が発する何気ない一言が良かったな。 車窓を流れる風景に2人の立ち寄り先。パリの街並みや挿入される音楽も素敵な、愛すべき小品でした。[CS・衛星(字幕)] 9点(2025-06-29 12:20:02)《改行有》 5. スフィンクス 王家の谷、ピラミッド、スフィンクス…などエジプトって映画の舞台として絵になるし映えるんですよね。 でも、そういう雰囲気だけというか、肝心のミステリ・サスペンスがなかなか盛り上がらない。 と思っていたらレスリー=アン・ダウンとフランク・ランジェラ、2人のロマンスに軸足が移っていく。 フランクリン・J・シャフナーは多くの名作を残していますが、本作は彼にしては凡作に終わってしまった作品ですね。 しかし異国情緒たっぷりの中、ロマンスを演じる2人はいい絵になっていました。 特にエジプト人を演じるイタリア系のランジェラがなかなかのカッコよさです。[CS・衛星(字幕)] 5点(2025-06-29 12:16:25)《改行有》 6. マイル22 《ネタバレ》 アメリカの特殊部隊モノなんですが近年は様々な技術が進化して、 任務遂行中の特殊部隊の最前線の動きの逐一を本部が鮮明な映像付きで把握し、逐一指示を与える。 冒頭の民家や、クライマックスの空港までの22マイルなどアクションは見応え十分なんですが、 尺も短く怒涛の展開にプラスして、頻繁に挿入される本部の動きや思惑。 むりやり90分程度に収めた感じで、ちょっと忙しすぎる映画になってしまったのが勿体ないところですね。[CS・衛星(字幕)] 5点(2025-06-11 16:39:23)《改行有》 7. パッセージ・死の脱走山脈 《ネタバレ》 ただ者ではない羊飼いのアンソニー・クインと、ナチスから逃れるために国境を目指す家族、 少人数でナチスの追手と、冬のピレネー超えに挑む戦争アクションサスペンス。 J・リー・トンプソンは「ナバロンの要塞」でも山あり谷あり悪天候ありのアドベンチャー要素を盛り込み、 少数精鋭でナチスに立ち向かうということをやっていますが、本作は少数精鋭とはいきません。 しかし国境の検問所ではあり得ないレベルの結構な無茶をやっていたりします。 アンソニー・クインの寡黙だが、ただ者ではないぶりが際立つ一方でナチスから逃れる家族、 特にジェームズ・メイソンの存在感がほとんど無いのが勿体ない。むしろ娘の方が健闘している印象すら与える。 追われる彼らと、彼らを追うナチス。 冒頭の隠れ家からの脱出、駅から列車、そして雪のピレネーと、 両者の間にあまり距離を与えず、すぐ近くにいるという距離感は良かったです。 彼らを執拗に追いかけるSS大尉役のマルコム・マクドウェルのこっちが主役か?と思えるほどの強烈な存在感は凄かった。 なお、邦題に関しては「ザ・パッセージ/ピレネー突破口」というのが一般的なようです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2025-06-05 17:36:02)《改行有》 8. ドント・ウォーリー・ダーリン 《ネタバレ》 生き辛く人々が疲弊した現代社会と、そこからの逃避やあの時代は良かったという対比。 理想郷や「あの時代」をVRの世界に求めるというところはいかにも今の映画ですが、 こういう理想と現実世界の間で、という映画自体はこれまでにも結構ある気がする。 町並み、車、衣装などカラフルで、誰もが憧れるようなライフスタイルが実現しているかのような冒頭。 しかしその世界観はかなり意識して作り物感を出しているようにも見える。 現実世界では人生に行き詰まっている男の虚栄心の果てにある作り物の理想郷と、 そんな世界に投げ込まれ、疑問を持ち始めた女を主人公とした不条理サスペンスタッチの作品ですが、 怖さや緊張感が無く最後の「本部」に向かう闘いに至るまで、どうも盛り上がりに欠けるのが惜しいところです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2025-06-03 16:36:05)《改行有》 9. Uターン 《ネタバレ》 オリバー・ストーンの異色作というか、こういう映画も撮ってたんですねえ。 なんだか、らしくないB級の香り漂う作品でもあるんですが、 ジョン・ヴォイトとかリヴ・タイラーとか、役名の無い登場人物に至るまで微妙に豪華なキャストです。 ショーン・ペン演じる主人公の男もやばい金を運んでる時点でまともな奴ではないですが、 そんな彼がまともにみえてしまうくらい、スペリアという町、なかなかにひどい町でした。 車の修理のために仕方なく立ち寄った砂漠の町でどんどんドツボな状況に陥っていく。 そんなさまが面白くて、嫌~で、独特のトーンで独特の雰囲気が漂う。 そうか、そういう結末になったか・・・。と思ったところに、思ってもみなかった奴が最後に大仕事。 なかなか面白い作品でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2025-05-20 16:39:23)《改行有》 10. 殺人鬼(1983) 《ネタバレ》 1983年の作品。ブロンソンがデスウィッシュ・シリーズでバリバリやっていた頃にあたります。 本作も愛する娘に殺人鬼の魔の手が伸び・・・と、 職業などをちょっと変えればデスウィッシュ・シリーズになりそうな設定です。 しかし本作は犯行時は100%全裸、犯人役がなかなかに強烈です。 アクションはほぼ無くブロンソン演じる刑事と犯人の地味な攻防が続きますが、 法で裁けない犯人を、法に代わり成敗する。ブロンソンの映画らしい決着ではありました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2025-05-01 16:16:25)《改行有》 11. シャロウ・グレイブ 《ネタバレ》 主な登場人物は3人。突然降って湧いたように目の前に現れた、見るからにやばい金。 そんな金が人をどう変えていくのか。そしてそのうちの1人が次第に壊れていく。 そんな人間考察はサム・ライミの「シンプル・プラン」とも共通する部分が多い作品です。 こうなってしまうとこいつが始末されるんだろうな、というある意味予想通りに展開していくのですが、 概ね決着がついたと思わせておいての最後のひと捻りがなかなか技ありです。 これがダニー・ボイルの監督デビュー作とのこと。 その映像センスや演出には既になるほどなと思えるものが感じられます。[CS・衛星(字幕)] 6点(2025-04-10 13:20:08)《改行有》 12. 枯れ葉 《ネタバレ》 数年前に引退の報が伝えられていたカウリスマキが引退を撤回して撮った、実に彼らしい一篇。 スーパーで働く「ゼロ時間契約」なる労働形態の女と、どうしても酒がやめられない工場労働者の男。 カウリスマキの映画らしい、器用に生きていくことができない男と女のラブストーリー。 相変わらず登場人物の間には独特の隙間があり、微妙な沈黙の時が流れる。 せっかく女から電話番号を聞いたのに、電話をかけることができないもどかしさ。 せっかく男に電話番号を教えたのに、電話がかかってこないもどかしさ。 食事の約束の前に、女は新しい食器を買い、男は花を買う。 台詞の無い2人の間に流れる時間や思い、変わらないカウリスマキらしい表現方法に嬉しくなります。 2人がデートで見た映画が、同じく登場人物間の隙間が特徴的なジム・ジャームッシュの「デッド・ドント・ダイ」 カウリスマキからジャームッシュへの友情か敬意か。こんな遊び心の挿入もまた嬉しかったりします。 これまでの彼の作品に登場した男と女と同じく、本作の2人の今後にも苦労はあるだろうけど、 ささやかなユーモアと共に確かな希望が感じられる、ラストの2人と1匹で歩いていく姿がまた良かった。 それにしてもなぜカウリスマキは再び映画を撮る気になったのだろう? 序盤からラジオを付ける度に頻繁に流れてくるウクライナ戦争のニュース。 中盤、2人が食事をする際に音楽でも、とかけたラジオからもウクライナ戦争のニュースが流れてくる。 それに女が一言、「酷い戦争」と吐き捨てラジオを消す。以降、ウクライナのニュースが聞こえてくることは無かった。 映画人として、何らかのメッセージを発せずにいられなかったのかもしれません。[CS・衛星(字幕)] 9点(2025-03-27 15:10:18)(良:1票) 《改行有》 13. マリー・ミー 世界的人気を誇るシンガーと、小学生の娘がいる名もなきシングルファーザーの数学教師。 こういう立場の違いは男と女で入れ替わることはあるけど、これもロマコメのひとつのカタチと言える作品です。 これでもかというくらいにゴージャスなジェニファー・ロペスと比較すると地味な役回り。 しかし本作、オーウェン・ウィルソンがいいんですよ。 ごく普通の教師でありパパである1人の男の雰囲気を醸し出しつつ、 世界的シンガーの隣にいても、まあ当然なんですが、しっかり絵になっている。 一方、中盤あたりは娘の存在感がほぼ無い時間帯が長く、 娘にもうちょっと役割をあげるとドラマとしてもコメディとしても面白くなったかなと。 実際にシンガーでもあるジェニロペが歌う姿もたっぷり見ることができる作品でもあります。[CS・衛星(字幕)] 5点(2025-03-26 16:38:03)《改行有》 14. ヘアスプレー(2007) 朝の陽射しが降り注ぐ町を行く赤、黄、緑、青、とカラフルな車の色や女性たちの衣装、 そんな中に登校中の主人公の女の子が歌い踊る。そしてあっという間に学校が終わって放課後、 憧れのテレビ番組を見ながら友達と一緒にノリノリで歌い踊る。 見る者の気分もあがる、ミュージカル全開で一気に見せる冒頭の10分がまずはお見事です。 その後も次から次に歌とダンスが続く、かなり高濃度のミュージカル映画です。 常にその中心にいる主人公の女の子の物怖じしない明るさがミュージカルらしい、陽気な別世界の空気にしてくれる。 中盤あたりまでは色んなことがトントン拍子に運んでいきますが、 ミュージカルにあれこれ悩んでる暇はありません。ミュージカルはこれで良しです。 脇を固めるウォーケン&トラボルタ夫妻がいい味を出しまくっている。特に中盤の2人のダンスシーンがなかなか素敵じゃないですか。 初めて見た時にはなぜトラボルタ?とも思ったのですが、オリジナルへのリスペクトという事情を知ると納得です。 そんな作品の空気に60年代のアメリカ社会の空気をうまく絡ませており、ここではクイーン・ラティファがさすがの貫禄と存在感です。 作中に歌われる歌もシーンに合わせて実にバラエティに富んでおり、2時間を飽きさせません。 全員集合の大団円ラストまでほぼノンストップでミュージカルの楽しさを存分に見せてくれる作品です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2025-02-27 18:12:19)《改行有》 15. ビースト 《ネタバレ》 密猟者に家族を皆殺しにされた雄ライオンが人間に復讐心をもって襲いかかってくる。 同じく家族を殺された悲しみや復讐心を描いた「オルカ」の陸上版といったところか。 登場人物みんな勇敢ではあるんですけど、 娘たち、とりあえず今は状況を考えて騒がずにパパの言うことを聞くんだとか 小さなナイフ1本でライオンに最後の決闘を挑むパパとか、 ツッコミどころは色々とあるんですが、90分程度の作品で中だるみも無く、 リアルなCGライオンの素晴らしさもあり最後まで退屈はしない作品です。 登場人物の行動に少々イライラはしますけどね。[CS・衛星(字幕)] 5点(2025-02-27 18:09:37)《改行有》 16. 355 《ネタバレ》 なかなか豪華な女優陣が揃ったスパイアクション。 序盤のパリの港湾施設からモロッコの雑踏と1つ1つのパートにおける、 あるデバイスを巡る駆け引きやアクションはなかなか面白く退屈させません。 それは次の舞台の上海でも。セレブが集うオークション会場に潜入するために、 ガラリと雰囲気を変えてドレスアップしたゴージャスな姿を見せてくれるあたりも気が利いています。 パリからモロッコそして上海と、それぞれのパートを切り取って見れば面白い。 CIA、MI6にドイツや中国の諜報機関のエージェントが1つになるなどストーリーの方はまあ、何でもありです。 それでも全然OKの豪華女優陣のチームプレーにスカッとさせられるアクションエンターテイメントに徹した方がよかったかな。 シリアスな方も欲しがってしまって、作品のスタンスが中途半端になってしまったと思います。 そして最後に交わされる別れの挨拶。 彼女たちを再集合させる予定がもう既に決まってるのでしょうか・・・?[CS・衛星(字幕)] 6点(2025-02-19 13:13:19)《改行有》 17. デモリションマン 今年は2025年。本作の舞台は2032年。 今のところ大丈夫かと思いますが、7年後にあんなつまらない社会になったらたまったもんじゃありません。 スタローン演じるスパルタンさん、よく頑張ってくれました。 ウェズリー・スナイプスの勢いのある怪演、かわいい天然ぶりをみせるサンドラ・ブロック。 本作のSFアクションコメディの世界観仕様で弾けている2人と、硬さが抜けてないほぼ通常運転スタローン。 もう、これがスタローンの味としか言いようがないのかもしれません。 「シュワルツェネッガー記念館?シュワルツェネッガー大統領だと?何てこった…。」とか、 汚い言葉を吐きまくって罰金取られまくりとか、ちょこちょこ挿入される小ネタも面白かったです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2025-02-19 13:11:17)《改行有》 18. ベルファスト 《ネタバレ》 作品の舞台はケネス・ブラナーが少年時代を過ごした出身地である北アイルランド、1960年代末。 冒頭からこの時代を描いたアイルランドの映画らしい不穏な空気が漂いますが、 子どもの目線で当時の日々をとらえたユーモアと、ブラナーが少年時代を振り返る郷愁や哀愁がいい具合に入り混じる。 巨匠のこの種の映画は少なくないですが、長いこと生きていると、たまに子どもの頃を妙に懐かしく思い出す時がある。 決まってそんな時には色んな感情が入り混じる。そんな時、やはり映画人はこんな映画を撮りたくなるのだろうか。 テレビでは「リバティ・バランスを射った男」や「真昼の決闘」といった西部劇をやっている。 家族で映画館に見に行った映画は、お父さんが見たかったのかな?ラクエル・ウェルチの「恐竜100万年」に、 子供には楽しくてたまらない「チキチキ・バンバン」。ケネス少年が当時夢中で見ていたのであろう映画が次々登場する。 厳しい日々の中、こうしてブラナーは映画の世界に夢を膨らませていったんだろうな。 僕が初めて父親に連れて行ってもらった映画も「チキチキ・バンバン」だった。楽しかったなあ。 そういえばこんなことがあったなあと、自身の思い出と重なるのもこの種の映画の良さだと思います。 作品に響く、不穏な時代に生きる北アイルランドの庶民の強さとも重なるような、 ブラナーと同郷の偉大なシンガー、ヴァン・モリソンの力強い歌声もまた良かった。[CS・衛星(字幕)] 7点(2025-02-05 17:08:31)《改行有》 19. ブラックライト 《ネタバレ》 近年はニーソンの実年齢もあり、元CIAや元FBI、元刑事や退役軍人といった役どころが多くなってきたけど、 本作はFBI長官直属の凄腕ということで、久々に現役のニーソンの活躍に期待したのですが、 まだ現役の凄腕エージェントであると同時に、可愛い孫娘の前ではデレデレになってしまうじいじでもある。 所々でこのお孫さんもストーリーに絡むのですが、これがあまりうまく機能していない。 重要人物を護送中に車内にこの人物を残したまま孫を学校に迎えに行き、校内で孫と一緒にママを待ってるうちに逃げられ、 といった具合で作品の空気も何だか微妙。最終盤まではアクションもかなり地味で中盤は中だるみ気味。 ニーソンの映画は、年をとってもなお強い姿が見られたらそれだけで一定の満足感があるんですけどね。[CS・衛星(字幕)] 4点(2025-01-30 13:22:01)《改行有》 20. 逆転のトライアングル 《ネタバレ》 豪華クルーズ船のセレブ客と、セレブ客に無理難題を要求されながらも懸命に働くクルーたち。 まざまざと階級の違いを見せつけられる前半と、無人島に漂着し立場が逆転する後半。 リメイクではないですがどうしても「流されて…」「スウェプト・アウェイ」を思い出す内容です。 しかしこちらはよりコメディ色が濃く、この監督の作品「フレンチアルプスで起きたこと」とも共通する、 ハプニング前とハプニング後の人間関係の変化や笑えない状況下での人間観察コメディとして面白い部分もあります。 しかし長かった。冒頭のオーディションやクルーズ船に乗船前のカップルを描く時間帯、しつこく続くゲロ吐きシーンなど。 せめて2時間以内に収めてほしい作品でしたね。[CS・衛星(字幕)] 5点(2025-01-28 18:12:05)《改行有》
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