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1.  アポロ13 《ネタバレ》 午前十時の映画祭で2度目の劇場での視聴。もともとこの映画は実話ベースだし、公開当時に見てるし、DVDでも何度も見てるし、ということで話の筋は最初から最後まで知っているんだけど、もう最初から最後まで泣きっぱなしですよ。最初のアポロ11号の月面着陸で涙し、もちろん13号の発射シーンではフレッド・ヘイズ(ビル・パクストン)の奥さんと同じように号泣し、月面着陸はもうドラマチックじゃなくなったと中継をしなかったのにトラブルが発生した途端に手のひら返しで中継を始めたマスコミに怒ったジム・ラベル(トム・ハンクス)の奥さんと同じように怒り、再突入の中継を見るラベルの子供たちを見て涙を浮かべ、最後無事に帰還したときにNASAのスタッフや宇宙飛行士の家族と同じように喜びの涙にむせぶ。最高です。特にサターンロケットの打ち上げシーンでロケットとともにUNITED STATESの文字が天に昇るのはアメリカ人でもないのに非常に誇らしく思えてしまいます。トム・ハンクス、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズ、ケビン・ベーコン、ビル・パクストン、キャスリーン・クインランといった派手さはないが実力のある俳優陣も素晴らしい演技を見せてくれます。そしてやっぱりジェームズ・ホーナーのスコアが抜群にいいです。エンドクレジットでタイアップ曲ではなく、メインテーマ(のアレンジ)が流れるのも王道スタイルで好感が持てます。あと、月のことを単にmoonではなくsurface of the moonと言っているのが妙に心に残りました。[映画館(字幕)] 10点(2022-06-21 21:25:12)

2.  機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編 《ネタバレ》 ファースト・ガンダムは劇場版よりもTVシリーズ、というファンは多いと思うが、個人的には劇場版三部作のほうがだんぜん好き。最後アムロが脱出するときに流れる「めぐりあい」こそがこの映画の肝。いつ見てもここで号泣してしまう。 初見はビデオだったのですが、その後イベントや再上映で劇場で見ることができました。[映画館(邦画)] 10点(2010-06-12 18:41:44)

3.  シザーハンズ 《ネタバレ》 今はなき11PMという番組(EXTVだったかも)の映画特集でおすぎが「大人のためのおとぎ話」と絶賛していた作品。おすぎのレビューにはなびかなかったが、映像が美しかったので見に行った思い出の作品。ホームアローンと同時上映だった。 物語後半で、キムがエドへの恋心に気付き"Hold me."とお願いするがエドは"I can't."と断ってしまう。もちろんエドもキムが好きなのだが自分の手が刃物のため手を回せないのだ。そのことに悩むエド。実に切ないいい場面だ。また、この映画を素晴らしいものにしているのがダニー・エルフマンの音楽だ。これ抜きに「シザーハンズ」はありえない。実写映画としてつっこむところは多々あるかもしれないが、そこは「おとぎ話」であるからあまり問題にはならない。 なお20世紀FOX社の映画では、最初にあの有名な「サーチライトに照らされた20世紀FOXロゴ」の映像が流れるが、そのロゴが通常のものではなく雪を降らせた白いロゴになっている。同社の映画でオープニングロゴが変更になったのは(おそらく)この映画が最初という記念すべき作品。 2011年、20年ぶりに映画館で見た。20年前に見たときにははっきりとは意識しなかったジョニー・デップの演技のうまさに今更ながら感心した。デップ演じるエドワードは自分から積極的にしゃべることはしない。なので、表情だけで何を考えているのかわからせないといけない。それを視線や口角の動きで見事に表現しているのはスゴイ。初っぱなの20世紀FOXのロゴにダニー・エルフマンの音楽が流れてきただけで涙が出た。 余談だが氷像がプラスチックとバレバレなのは何とかならなかったものか。[映画館(字幕)] 10点(2007-07-14 07:53:52)(良:1票) 《改行有》

4.  悪魔の手毬唄(1977) 《ネタバレ》 若山富三郎と岸恵子の演技、犯人がわかるシーンにかかる音楽、池にこだまする歌名雄の叫び(犬神家でも同じようなシーンがありましたね)、秋枯れの日本の風景、どれをとっても傑作です。 市川監督逝去直後に偶然リバイバル上映されているのを見に行くことができたのですが、映画館の大スクリーンでみるとまた感慨深いものがありました。 2016年、2度目の劇場での鑑賞。スタイリッシュな映像なのに、切ない物語。最高です。時折挿入される短い風景映像がまたスタイリッシュなんだ。それなのに無駄なカットが全くないというのはやはり市川崑はスゴい人だと思う。[映画館(邦画)] 10点(2007-01-04 17:22:27)《改行有》

5.  レナードの朝 《ネタバレ》 午前十時の映画祭で映画館で再び見ることができました。素晴らしい映画だと思います。ロビン・ウイリアムズとロバート・デ・ニーロという名優どうしの競演が素晴らしいです。特にデニーロの演技は神がかっています。デニーロ・アプローチといわれる事前の徹底したリサーチの成果により本当に脳炎患者なんじゃないかと思わせてくれます。引きつり・手の動き・目の動きなど全てが本物と思わせてくれます。事実が元になっているとはいえ、レナードの初恋など「これはフィクションではないか」と思わせる演出もありますが、奇跡の物語のいいアクセントになっています。なお、この映画を最初に見たのはもちろん初公開時な訳ですが、当時の自分はいわゆるハリウッドアクション映画やジャッキー映画などのエンターテインメント映画にしか興味がありませんでした。そんな中この映画は、映画好きの先輩にすごくいい映画だから見た方が良いと強く薦められて見た映画です。楽しい・面白い映画しか興味なかった自分に、他のジャンルでもいい映画はたくさんあると教えてくれた、自分を映画好きにしてくれたきっかけの映画です。なお、原題はAwakenings、「目覚め」の複数形です。これはレナードの病気からの目覚め(一時的な回復)はもちろんのこと、他の患者の目覚め、レナードの恋への目覚め、そしてそんなレナードに影響されてコミュニケーション下手だったセイヤー医師が生涯の伴侶を(おそらく)得るきっかけとなる積極性への目覚めなど様々な「目覚め」を意味しているのです。最後になりますが、ランディ・ニューマンの音楽も素晴らしいです![映画館(字幕)] 9点(2023-02-19 16:33:16)(良:1票)

6.  アバター:ウェイ・オブ・ウォーター 《ネタバレ》 私は『アバター』シリーズは映像の進化を鑑賞する映画だと思っている。なので、ストーリーは及第点に達していれば良いとも思っている。このアバター:ウェイ・オブ・ウォーターを見る少し前に前作のアバターのジェームズ・キャメロン3Dリマスター版を劇場で見たのだが、改めて3D映像の美しさやリアリティを感じることができた。しかし、現在のCGレベルからするとテクスチャに粗さも見えたことは確か。それを踏まえつつ今作を見たが、素晴らしい映像だった。特に海中のシーンはHFR(ハイフレームレート:48fps)上映で見たこともあり、非常に滑らかで驚異的なものだった。その他のシーンは通常の映画と同じ24fpsとのことだが、そちらも特にフリッカーなどを感じることもなく、問題なく鑑賞できた。3Dに違和感は全くなく、前作同様、きちんと奥行きのある空間が広がっていた。IMAXではない劇場だったので明るさがもう一歩なのは残念だったが、大きく気になるほどではなかった。あと今回は吹替で鑑賞した。本当は3D字幕で鑑賞したかったが、近くには3D吹替しかなかった。だが声優陣の演技は素晴らしく、開始早々吹替版にある違和感は感じなくなった。冒頭で述べたように映像面で評価すると、前作は9点を付けたので今作も9点になるのは間違いない。最後に、いろいろな評価はあると思うが劇場の大スクリーンで見ないと本当の良さは分からないというのは確かだと思う。 [追記] ・前作を見ていない人にとっては「青い人」と「人間」の関係がわかりにくいだろうなとは思った。もうちょっとその辺(原住民であるナヴィ、ナヴィに見方するアバター(とそれを操作する人間がいること)、ナヴィやアバターを制圧しようとする人間が作ったリコンという3種類の青い人がいるということ)を冒頭に説明したほうがいいのではと思った。 ・前作から15年経っているという設定だが、その間ずっとアバターのジェイク・サリーは人間のジェイク・サリーが操作しているのか、その辺の描写が欲しかった。 ・パンフレットという名の百科事典は美麗で読み応え抜群![映画館(吹替)] 9点(2022-12-17 19:31:31)《改行有》

7.  THE FIRST SLAM DUNK 《ネタバレ》 SLAM DUNKはジャンプ連載開始から最終回までリアルタイムに追いかけた思い入れのあるマンガ。一方アニメは自分の中でアニメを見ていない時期とちょうど重なっていたので劇場版含め全く見ていない。なので声優の変更が話題になっても何も感じなかったし、見終わったあと声優に関して違和感は全くなかった。 マンガがアニメ化されるとき原作者はよく「アニメになるということは自分の手を離れるということなので好きなように作ってもらってかまわない。どうなるのか楽しみ」と言う。この言葉に嘘はないと思う。けれど一方で自分の思い通りに作りたいという想いもあるはず。今回原作者の井上雄彦が監督と脚本を引き受けたのは、インタビューによるとプロデューサーの熱意に押されてということのようだが、自分自身で納得のいくものを作りたいという気持ちがあったからだと思う。自身の関わらないアニメは自分の手を離れているので、新たなアニメを作ろうということだと思う。それは原作の最終盤の山王戦を題材にしているにもかかわらずタイトルに"THE FIRST"と付けたり、アニメでも使われた連載時のロゴを使わなかったりという点からもわかる。 そんな井上監督が目指したのは原作を「映画的に」再現するということだと思う。見た方なら共感していただけると思うが原作の持つスピード感・息詰まる緊張感が完璧に表現されている。特に原作ではセリフがないことでもそれらを表現していたが、映画でも一切のSEやBGMなしでそれを実現している。 また、原作では宮城リョータ以外の主要メンバーは過去のエピソードが効果的に挿入されていたが、宮城リョータのエピソードはなかったと記憶している。今回はそれを補完した形になっているのも新しい試みでいいと思う。 長々と書いたが結論は「原作のファンなら満足すること間違いなし!」[映画館(邦画)] 9点(2022-12-07 15:59:35)《改行有》

8.  アバター(2009) 《ネタバレ》 ジェームズ・キャメロン3Dリマスター(2022)を劇場で鑑賞。2009年のアバターを劇場で見て以来だから13年ぶりなんですね。ストーリーは普遍的なもので、後から来たものが自分たちの利益のため先住民を追い出そうとする、というもの。映像は10年以上経っても素晴らしいものがあります。特徴はやはり3Dでしょう。アバター以降3D映画が流行りましたが、一番理想の3Dに近いのはアバターでした。アバターの3Dはきちんと奥行きが感じられ、空間になっているんです。スクリーンは2次元なのにそこには3次元世界が存在しているんです。アバター以降の3D映画は奥行きというよりは単に一部を飛び出させているだけになっていると言ったら言い過ぎでしょうか。ただ、CGに関しては今の水準から見ると「CGっぽさ」が残ります。動植物の表面のテクスチャーなんか特に。今回本編終了後に2022年12月に公開の続編の映像がちょっと流れたのですが、CGっぽさが全くなく非常に自然に見えました。実在しない動物が登場したのですが、本当にいるかのような出来映えでした。今から本編が楽しみです。あと、敵のクオリッチ大佐役がジャン=クロード・ヴァンダムだとずっと思っていた自分が恥ずかしい。[映画館(字幕)] 9点(2022-10-03 18:49:00)

9.  JUNK HEAD 《ネタバレ》 ツイッターで凄いと言う評判を見て観に行きましたが、本当に凄く、面白かったです!ストップモーションアニメなのでもっとカクカクしているのかと思いましたがそんなことはなく、違和感は全くありませんでした。今回の映画は全10エピソード構想のうち1エピソードくらいとのことですが、全体のストーリーからみてまだまだ謎がありそうだなと思いました。赤いフードの女の子(?)が鍵を握っているような気がします。個々のエピソードや演出はベタ(正確には、いろんな映画で見たことある感じ)ですがそれがとても気持ち良く、見飽きた感は全然ありません。続きが非常に気になりますね。この映画の元になった30分の『JUNK HEAD 1』を作るのに監督1人で7年かかり、それが評価されて改めて作られた今作は数人のスタッフで3年かかったとのことですが、次作はもう少し早く見られたら嬉しいですね。あと、架空の言語をしゃべらせたのは大正解です。世界観の構築に大変役に立っていますし、公開する際に吹替しなくても字幕で済みます。最後にあえて言わせていただくなら、パンフレットのフォントの使い方がもう一つな気がします。素人が作ったような感じになってしまっている気がします。読み易くはあるんですが。[映画館(字幕)] 9点(2021-05-28 15:03:39)

10.  天気の子 《ネタバレ》 新型コロナが映画業界にもたらした恐らく唯一の恩恵は、新作の相次ぐ公開延期のために旧作の再上映の機会が出来たことでしょう。今回、どうしても都合が付かずに見に行けなかった「天気の子」を劇場で見ることができました。結果は・・・見て大正解でした。個人的には「君の名は。」より傑作だと思いました(「君の名は。」は7点付けました)。「天気の子」のほうが断然感情移入できました。「君の名は。」では特に泣くということはなかったけれど、こちらはラスト近くウルっときましたね。 配役の中では須賀啓介役の小栗旬さんが、今年急逝してしまった藤原啓治さんを思い起こさせる声色で素晴らしかったです。 あと、仕事で散々通った新宿の景色が懐かしかったです。[映画館(邦画)] 9点(2020-06-27 20:18:48)《改行有》

11.  スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け 《ネタバレ》 J.J.エイブラムス監督はファントム・メナスから始まるサーガをよくまとめたと思うよ。レイの出自や暗黒皇帝の復活など、フォースの覚醒の時の構想とは変わった(と思われる)設定もあるけどそれもまたストーリーを面白くしていていいと思う。レイやカイロ・レンを始めとする主要キャラに納得の結末が用意されていて、第1作から完走したものにとっては素晴らしい終わり方だった(実際に見たのは上映順にEP4から)。監督のSWに対する愛情に思わず涙が出たね。あとやっぱりジョン・ウイリアムズの楽曲もいい! 自分はフォースの覚醒と最後のジェダイはどちらも7点をつけた。そこからいくと本作は9点。だけど、Ep7も8も9も旧3部作(Ep4/5/6)の影響(あのシーンに似てるというノスタルジー)が見え隠れするんだよね、7は4の、8は5の、9は6の。結局はそれ込みの点数。なんだけど、なんだけど、大団円を迎えられた感謝の意味を込めてそのままにしておこうと思う。 (追記) ・ウェイファインダーのありかを解く方法がグーニーズ(笑) ・皇帝をクローンで復活させたのならもっとスペアが存在する可能性もあるのでは? ・ハン・ソロ役のハリソン・フォードのクレジットがなかったような気がするのだが、なんで? ・C-3PO役のアンソニー・ダニエルズ、全9作出演お疲れ様![映画館(字幕)] 9点(2019-12-20 21:03:05)(良:1票) 《改行有》

12.  グリーンブック 《ネタバレ》 この作品はアカデミー作品賞を獲ったが、たとえ賞を獲らなくても素晴らしい作品であることに間違いはない。コンサートツアーで南部へ進むごとに主人公の一人である黒人ピアニスト・シャーリーに対しじわじわとひどくなる差別。それに対し二人は周囲に対し声高に改善を主張することはない。ただただその場を無事にやり過ごそうとする。それがとてもリアルだ。最初はやや投げやり気味に仕事をしていた運転手のトニーはツアーが進むにつれいつしか仕事だからではなく友としてシャーリーの側に立って彼を助けるようになる。シャーリーも徐々にトニーに対し心を開いてゆく。その心境の変化の描写が上手い。最後に二人がニューヨークに戻ってきてからの展開に優しい涙を止めることはできなかった。バディもの、ロードムービーものの傑作といって間違いない。[映画館(字幕)] 9点(2019-03-11 15:43:27)

13.  ディープ・インパクト(1998) 《ネタバレ》 公開当時、表面的には似たような内容の「エンタテイメント作品」アルマゲドンとの同時期公開が話題になりました。両方リアルタイムに見た身としては圧倒的にディープ・インパクトに軍配が上がりますね。劇場で号泣したこと、人生で初めて同じ映画を2回見たことは今も強く心に残っています。[映画館(字幕)] 9点(2019-03-11 15:29:28)

14.  マイケル・ムーアの世界侵略のススメ 『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』。監督のアメリカへの愛国心がよくわかる作品だった。監督の作品は全て観ている。今までは『シッコ』が個人的最高傑作だったが本作も負けず劣らずの傑作だった。[映画館(字幕)] 9点(2019-03-03 09:35:49)

15.  ドリーム 《ネタバレ》 素晴らしいドキュメンタリームービーです(実話を元にしているので演出込みであえてドキュメンタリーと呼ばせていただきます)。予告編を見た時点では人種差別をテーマにした映画と思っていましたが(それは間違っていないのですが)宇宙開発も充分メインテーマでありました。宇宙開発史映画としてもアポロ13やライトスタッフなどと問題なくタメを張れるレベルにあります。また、この映画を見れば当時の人種差別の実情がわかって非常に興味深いです。例えば白人側と黒人側で意識が違うこと。白人側は人種「分離」といい黒人側は人種「差別」という。COLORED(有色人用の)のトイレがなかったり、COLOREDのコーヒーサーバーの中身を入れてなかったりしても悪いとも何とも思っていない。WHITE(白人用の)のサーバーを用意するときについでに入れるだけなのにそれすら思い浮かばない。白人側は差別しているつもりがないから。私は、白人側が自分たちが差別しているということを意識しながら行っていると思っていたのでこの発見は驚きでした。それでもNASAはマシなほうで、ケビン・コスナー演じる室長がキャサリンの魂の叫びを聞いて(ここは胸のすく思いがしました)トイレの区別を無くしたり特別な会議に出席させたりしたのも、実力があるのに人種のせいで生かされていないことに気付いたからでしょう。アメリカでこの映画が公開されたとき、特に白人以外の人たちが子供達をこの映画を見せに連れ出したと聞いています。納得です。また、黒人女性がアメリカの宇宙開発に重要な役目を果たしていたことをほとんどのアメリカ人が知らなかったことも、もしかしたら人種差別の影響の残滓なのかも知れません。できるだけ多くの人に見てもらいたい映画です。 以下、気になったことを箇条書きで。 ・最近は20世紀FOXをTwentieth Century FOXと書く他にFOX 2000と書くのね(と思ったら、FOX 2000という子会社なのね、お恥ずかしい)。 ・邦題のミスマッチが話題になり『ドリーム 私たちのアポロ計画』が単に『ドリーム』となったが、そもそも『ドリーム』という邦題もセンスないよね。原題の"Hidden Figures"を生かすべきだった。 ・全てCGではなく当時の映像をあえて使用するのもドキュメンタリー要素を増やす結果になり良かった。 ・ケビン・コスナーが一時ほどの人気がなかったなんて信じられないなぁ。演技が下手なわけでもないのに。[映画館(字幕)] 9点(2017-10-10 09:56:52)(良:2票) 《改行有》

16.  この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 心に沁みる、素晴らしい映画でした。主人公すずの喜怒哀楽のひとつひとつが心に響きました。本土が空襲を受けるほど事態が切迫しているなか、久しぶりに再会したすずの同級生の水原哲がすずのことを「普通になったな(普通になって良かった)、これからも普通のすずでいてくれ」という主旨のことをいう場面はグッときました。戦時中は普通(平穏、いつもと変わりない日常)へのあこがれがいかに強かったか、まざまざと思い知らされました。その時ふと高橋ジョージの「なんてもないようなことが幸せだったと思う」という言葉が頭をよぎりました。すずを演じたのん(能年玲奈)の演技は、少し抜けてるというかのほほんとしたすずによく合っていて、違和感あるどころかハマリ役とさえ思えるほどでした。また、コトリンゴの楽曲もとても素晴らしかったです。大貫妙子に似た声質ですが、それがまた自然に耳に入って心地よかったです。あと、エンドクレジットの最後の最後、バイバイと振られた手がすずの(爆弾で無くなった)「右手」だったことは見終わった自分の心をちょっぴり慰めてくれました。近い将来この映画が地上波で放送されたら、戦時中の市井を描いた映画の傑作として火垂るの墓に代わって毎夏放送されるに違いありません。そのくらい素晴らしい映画でした。[映画館(邦画)] 9点(2016-11-22 20:43:16)(良:1票)

17.  ハドソン川の奇跡 《ネタバレ》 調べてみるとイーストウッド監督作品を劇場で見るのは97年の「目撃」以来19年ぶり。これほど間が空いたのはどうしても見たいというテーマがなかったからだが、氏の監督作品があまりにも絶賛され続けていたので反発したという理由も少しある。実は今回の「ハドソン川の奇跡」もロン・ハワード作品と勘違いしたまま見に行ったのだ。結果は・・・素晴らしい作品だった。トム・ハンクスの演技も素晴らしい。邦題からするとプロジェクトXのような全編いい話なのかと思いきや、機長の判断の是非が問われるというサスペンスフルな展開に。こんなことがあったとは・・・日本ではほとんど報じられていない事実の連続に驚く。国家運輸安全委員会(日本でいう事故調査委員会)の追及は一見非人道的に思えるがそうではない。彼らは事故の全容を明らかにするためにありとあらゆる可能性を検証しているだけなのだ。彼らも機長同様プロフェッショナルなのだ。そういうところはいかにもアメリカらしいというか、アメリカの良いところだと思う。最後に邦題について。映画のタイトルは本編と同じくらい監督の主張が表れていると思うのだが(ただし邦画はこの限りではない)、「ハドソン川の奇跡」という邦題は安直過ぎないか。確かに事故直後から現地でも"Miracle on the Hudson"というフレーズは使われていた。なのにあえてイーストウッド監督はタイトルを"SULLY"(機長のニックネーム)としたのだ。そこにはイーストウッド監督の明確な意志が込められている。それを尊重しない日本の配給会社は果たして本当に映画を愛しているのか疑問に思う。[映画館(字幕)] 9点(2016-10-02 02:17:41)

18.  シン・ゴジラ 《ネタバレ》 「邦画史上最高の、CGを駆使したSF・アクション系の映画」だった。ほぼ全編で出てくる肩書きや状況説明のテロップは作品にリアリティを与えることに成功している(まあ、ゴジラが実際にいるわけではないので、現実の再現という意味でのリアリティではないが)。加えて、ゆっくり読ませることなくすぐに消えるテロップは日本政治の事の進め方がいかに手続き重視かということを如実に物語っている。圧巻だったのはやはりゴジラによる東京の破壊の凄さだ。巨大生物が街を破壊するシーンを見て恐怖感や絶望感を味わったのは初めてだ。日本のCGもアメリカに肩を並べるようになったと思うと感慨深いものがある。成長(変態)するゴジラという設定にも驚いた。さらに最後の最後、尻尾がああいうことになっていることにもびっくりした。なるほど、無生殖での増殖ね。いい考えだ。ただ、石原さとみがアメリカ大統領特命大使ってのはいただけなかった。石原さとみが悪いということではなく(英語の発音とか悪いところがないわけではないのだが)、あんな若くてキャリアも浅そうな人間が特命大使になるわけがない。あと、こういうときアメリカは純粋なアメリカ人を派遣するように思えてしかたない。軍やCIAやNSAの動きを簡単につかむことにも違和感がある。そんな若干のアラはあるものの、この映画は絶対に映画館で見るべきだ。こんなに面白くて凄い映画なのに入りが半分くらいだったのは残念だ。受けた衝撃が大きすぎてうまく文章をまとめることができない・・・[映画館(邦画)] 9点(2016-08-02 20:31:03)(良:1票)

19.  かぐや姫の物語 《ネタバレ》 劇場で見よう見ようと思っていたがついつい見逃して、TV放送も録画はしたものの長い間見ずじまいだったがようやく見ることができた。結論。劇場で見るべきだった。いや、でも、TVで見てもその素晴らしさは損なわれることはないに違いない。少し設定を変えてはいるものの竹取物語そのものである。そこ(竹取物語そのままの内容であること)に異を唱える人もいようが、これで良かったと思う。地球で生きることに対して一本芯の通った、やや強気のかぐや姫の設定がまた良い。声をあてている朝倉あきの演技も非常に良かった。また、輪郭線が従来のアニメと異なり、筆で書かれた感じの線になっている。太さや濃淡が一定でない筆線を動画にするのにはとても手間がかかるのは想像に難くない。確か10年近い年月がかかったと記憶しているが、それも致し方ないと感じた。それだけ年月をかければコストも跳ね上がるのは当然で、トータルで赤字になってしまうのは正直かわいそうだと思う。長い時間がかかっても正当に評価されることを切に願う。[地上波(邦画)] 9点(2016-02-11 13:46:00)

20.  心が叫びたがってるんだ。(2015) 《ネタバレ》 ネット上の感想では酷評と絶賛の両極端に分かれていたので、直前まで鑑賞を止めようか迷いましたが、結果として見て大正解でした。監督と脚本家が身の丈に合った作品・フラットな作品を目指したというだけあって、深夜アニメによくあるファンタジー要素(世界観・設定だけでなく、日常系アニメにおける現実ではまずありえない状況なども含む)は全くなく、物語は淡々と進みます(玉子の妖精(?)は順による妄想なので問題なし)。ストーリーもよかったと思いますが、それにも増して音楽が素晴らしくよかったです。クラムボンのミト氏による劇伴もよかったし、ミュージカルで歌う劇中歌もよかったです。後半に恋愛要素を盛り込んだのはラストに順があの形でミュージカルに参加させるための制作側の演出なわけですが、うまく機能していたと思います。順が戻ってきたときはクラスメイトは本番でテンパっていたので素直に戻ってきたのを喜んでいましたが、後日何か言われるかもしれませんね。ただ一点不満なのがエンドクレジットでの乃木坂46の楽曲。映画の雰囲気に全く合っていない。素直にミト氏に依頼するか、劇中歌をアレンジして使ったほうが全然よかったと思います。それを抜きにしても自分としては非常に面白かった作品でした。 (追記)自分にしては珍しく2回目を鑑賞しました。今回は表現方法など細かい点もよく見ることができました。空の変化による状況の変化(雨が上がる、雲が晴れて光が差す、などで事態が好転したことを表現)やクローズアップによる心象表現など、奇をてらわずに登場人物の感情をわかりやすく表現しています。特にクライマックスの、順が歌いながら登場して自分の気持ちを(おしゃべりを封印してから)初めて母親に訴えたときに母親は号泣せず静かに涙を流す演出が非常に現実感があって好感が持てました。ただ、お城(ラブホ)でのやりとりはやや現実感に欠けると思いましたが。あと、初回に鑑賞したときは乃木坂のED曲が合わないと思いましたが、2回目に歌詞を聴き取る余裕が出てくると、全く合わないということはないとは思うようになりました。でもやはり劇中のミュージカル曲をアレンジした方が断然良かったと思います。 2回鑑賞してこの映画はevergreenな青春映画の傑作になり得ると思いました。[映画館(邦画)] 9点(2015-09-22 20:08:15)(良:2票) 《改行有》

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